【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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フルボディと麦わらの一味

ジャンゴの惨たらしい姿にオレは悲しみを抱きつつ、新人類(ニューカマー)の方々に全身の無駄毛を毟りとられ、ツヤツヤした素肌にシルクのフリフリしたドレスを身に付けるジャンゴにソッと海軍の外套を押し付ける。

 

「そう気にするな。中々に似合っているとは思えんキモさだが、アホみたいで笑えるとも言えん変態さだが、お前はオレの親友のジャンゴのままだとオレは信じられている気がするぞ…!」

 

「節々に毒吐いてんじゃねえかよ!?」

 

「二人とも静かにしてください。まだルフィくんたちは激戦の疲れが癒えていないんですよ?」

 

ギャーギャーと騒ぐオレ達に注意しながらナミやニコ・ロビンの介抱を手伝っているアイボリー。ガープ中将はルフィの成長を喜びつつ、海兵の道を選ばなかったことを凄まじい迫力で怒鳴り付けている。

 

ただ、ホーディのヤツは数日前まで元気が良かったのに今は項垂れて、ガタガタと部屋の隅でサンジと一緒に震えている。主にジャンゴが視界を横切る度にビクビクと身体を跳ね上げ、なんだか大変そうな雰囲気だ。

 

「ジャンゴ、あれはなんだ?」

 

「フルボディ、アレは救えぬモノだ。オレと同じ恐怖を味わい、なんとか生還することに成功したんだろう。あんなおぞましく獲物を見つけた猛獣のごとき視線……うっ、オレは何も覚えていないぞ〝|1・2のジャンゴ〟ッ!!」

 

「とりあえず、お前も重症なんだな……」

 

そんなことを言いながらジャンゴの肩を叩いて、オレは窓の外に群がっている新人類(ニューカマー)の方々に狙われるジャンゴを含めた三人に憐れみの視線を送っておいた。

 

「アイボリー、少しだけ外に出てくる」

 

「はい、気を付けて下さいね」

 

チラリと窓の外を見て、サッと目を逸らすアイボリーの姿を面白いなと思いながらドアを開けた瞬間、ジャンゴ、ホーディ、サンジの悲鳴が聴こえてきた。

 

どうやら新人類(ニューカマー)の方々は今はルフィを連れて何処かに行っていて不在のガープ中将とオレの出掛けるタイミングを狙っていたようだ。

 

オレの後ろでは騒々しく「やめてくれええぇーーっ!」やら「オレはレディを愛してるんだぁっ!!」やら「じゃはっ、やっぱりステキなお姉さんが良いんだオレもッ!!」という叫ぶ声がウォーターセブンに響き渡る。

 

「今日も良い天気だ、アンタもそう思うだろ?」

 

そう言ってオレは目の前に立つ傷だらけの今にも倒れそうなディエス・バレルズに問い掛ける。海軍の制服は着ていないし、まあ、オレも彼も怪我人だからな。今から無駄に疲れることはしないだろ。

 

「貴様達の所為で司法の島は壊滅。なにより我が友スパンダインも一年は本気で動けん重傷だ。今回は大幅な原作の改変は諦めてやる。だが、オレ達の生きる世界は過酷な現実という事を努々忘れるな、同胞の友よ」

 

「そっちも平和のために頼むぜ、先輩」

 

「フン、先輩なんて柄ではない」

 

オレの言葉に満足したわけじゃないが、今回は見逃してやると言いだけ面持ちで帰っていくディエス・バレルズの後ろ姿を見送り、どうやって真後ろで怨嗟の悲鳴を上げる家に戻ろうかと考えてみる。

 

「よぉうし、ガープ中将を探しに行くか!」

 

とりあえず、ジャンゴに任せようアレは!

 

 

 

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