【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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肉球オジサンとピンクのオジサン

キュムッ、キュムッ、と独特の足音を出す巨大な男をオレは静かに見上げる。彼はジュラキュールと同じく王下七武海にしてソルベ国の王でもある海賊〝暴君〟バーソロミュー・くまだ。

 

「フルボディ中将、お前は他の人間より変わった〝覇気〟を纏っているな。まるで〝動物系(ゾオン)〟の様にも見える、常にお前を支えるように〝覇気〟がお前に〝意志〟を宿し───」

 

バーソロミューは何かを言い掛けて口を閉ざす。そもそも〝動物系〟に意志があるのも新事実な上にオレの身体の中にも〝意志〟が宿っているという驚愕の事実にオレはどうすればいいのだろうか。

 

そんなことを考えながらオレはセンゴク元帥の指示によって彼を大広間に連れていく途中、なんとも言えないピンクのオジサンを見つけてしまった。

 

ジャンゴの教えてくれた王下七武海の中で一番危ないヤツだと記憶しているが、オレにはとってもファンシーな服装を身に付けたピンクのオジサンにしか見えない。

 

いや、人の趣味をとやかく言うのはナンセンスだ。

 

「フフフフフ、フルボディ中将か」

 

「ごきげんよう、ドンキホーテ・ドフラミンゴ殿」

 

「そう固くなるな。此処に居るときはオレとお前は同等の立場なんだろ?」

 

コイツ、ちっとも思ってないクセに達者な口だな。

 

ドンキホーテ・ドフラミンゴはオレの心を読もうと〝見聞色の覇気〟を使ってるみたいだが、生憎とオレのハートを見ても分かるのは、どうやって相手をぶん殴ろうかと思っていることぐらいだ。

 

「おい、チクッとするから止めろ」

 

「オレの〝糸〟の通らねえ身体とは凄まじいな」

 

オレの後ろ首に何かを撃ち込まれるが突き刺さることはなく、チクッとする蚊に刺されたような感覚もある。あまりドンキホーテ殿に近づくのは止めよ。

 

「フフフフフ、〝寄生糸(パラサイト)〟」

 

「マイマイカブリ押し付けるぞ、この野郎」

 

「まい?」

 

「糸を溶かす虫だ」

 

「…………」

 

オレの言葉に糸を戻すドンキホーテ殿。やはり糸の使い手はマイマイカムリは嫌いだったかと納得しながら手袋を外して、スロウリィにオレに触れようとするバーソロミュー殿を睨み付ける。

 

「お前らいい加減にしろよ」

 

「なんだ、怒ったのか?〝拳骨〟のフルボディ?」

 

「…ちょっと待ってくれ、オレは〝鉄拳〟だ。ドンキホーテ殿、なんでオレを〝拳骨〟なんてガープ中将の異名で呼ぶんだ?」

 

「くま、説明してやれ」

 

「……お前の名前と功績は新世界では有名だ。モンキー・D・ガープの再来、〝拳骨〟を継ぐ海兵など呼び名は今も増え続けている」

 

えぇ、オレってそんな風に思われてるの?と困惑しながら静かに「オレはガープ中将みたいに自由気ままに遊んだり、好き勝手に海賊はぶん殴ってないぞ」とだけ二人に弁明しておいた。

 

 

 

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