【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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伝説の侍〝霜月リューマ〟

「〝一刀流〟───〝馬鬼(バキ)〟ッ!!」

 

「〝革命舞曲(ガボット)ボンナバン〟ッ!!」

 

オレの渾身の袈裟斬りと侍の突進の貫通力を加重した刺突技は鬩ぎ合い、お互いの放つ剣圧によって薄皮を切り裂き、鍔迫り合いに発展していく。

 

「ヌェアッ!!」

 

「クァッ!!」

 

激しい金属のぶつかる音を繰り返す度、オレの中に火の灯ってねえ蝋燭に熱が籠り、だんだんと〝何か〟が強まるのを感じる。その影響なのか、オレは相手の次の行動を視えるように成ってきた。

 

侍の振るう一刀両断の唐竹割を躱し、二刀を逆手に構えたまま〝登楼〟で侍の身体を斜め上に斬り上げる。しかし、紙一重で斬撃を防がれ、まるで刀身を滑るように振り下ろしの剣戟を受け止める。

 

「ヨホホホ、この剣も受け止める。段々と貴方の強さに興味が湧いてきましたよ。名乗らぬのは不粋、改めて名乗りましょう。───私は霜月(・・)リューマ、新世界に居を構えるワノ国の侍です」

 

「シモツキ?どうして、お前がオレの住んでた村の名前を名乗ってやがる」

 

「村の名前……?」

 

いきなり、名乗りを上げた侍──霜月リューマの言葉に疑問を感じ、そのまま問い掛けた瞬間、ピタリとリューマは動きを止めて何かを考え始める。

 

いや、そもそもゾンビに記憶ってあるのか?

 

オレの疑問に違和感を感じる。そういや、あのライオン口のオッサンも「自分の祖先と戦ってこい!!」なんて叫んでいやがった。

 

ひょっとして、コイツがオレの祖先なのか?と更に頭を悩ませる事態に困惑しながらもオレは刀を構え直し、未だに考え込んでいるリューマの動きを観察する。

 

「貴方の名は?」

 

「……オレは、ロロノア・ゾロだ」

 

「ろろのあ、ぞろ……ヨホ、ヨホ、ヨホホホッ!!これはまた奇縁も奇縁!(ロロノア)と、シモツキのロロノア・ゾロ!!なんと…なんと面白いことか私と渡り合える剣士が、霜月の名をっ!」

 

「勝手に納得してるところ悪いが、オレにはアンタの喜んでる意味はさっぱり分からねえな」

 

「ヨホホホ、私さえ分かっていれば問題ありません。いざや、己の剣技を尽くして死合おうぞ!」

 

高らかに宣言したリューマに釣られて、オレも笑みを深めて床に転がっているガイコツ剣士の仕込み刀を持ち上げ、右手に持っていた和道一文字の柄を口許に添えて、ガッチリと外れねえように噛み締める。

 

「ガイコツ剣士、少し刀を借りるぞ」

 

「ヨホ、ヨホホホ…どうぞ、貴方も彼とただならぬご関係の様ですし…ね…」

 

オレの言葉に答えるだけ答えて気を失うガイコツ剣士を庇うように目の前に進み、ゆっくりと全身の筋肉に力を込めて刀を握り込んでいく。

 

「〝三刀流〟────〝鬼斬り〟ッ!!」

 

「〝鼻唄三丁〟───〝矢筈斬り〟ッ!!」

 

オレは振り下ろしながら三刀流の〝鬼斬り〟をぶちかまし、神速に匹敵する速度で振るわれる〝矢筈斬り〟と鍔迫り合う。ギリギリと互いのしのぎを削り、オレは踏み込みを強めてリューマを押し返す。

 

「ヌォラァッ!!」

 

「ジイィヤッ!!」

 

オレの三刀流を巧みに捌き、鋭い剣戟を放つリューマに迫るように肉薄し、超至近距離で渾身の力を込めた〝虎狩り〟を繰り出す。──だが、オレ達の激しい戦いに建物は耐えきれず、床はひび割れ、オレ達は揃って一つ下のフロアに落下する。

 

「〝飛燕(スワロー)ボンナバン〟ッ!!」

 

「グウゥッ!?〝犀回(サイクル)〟ッ!!」

 

グルリと体勢を入れ換えてオレに突っ込んでくるリューマの突きを躱すために身体を高速で回転させ、無理やり空中で方向を変えながらリューマを迎え撃つ。

 

ドシンッ!と地面に叩きつけられながら降り注ぐ瓦礫を刀で切り裂き、オレとリューマは同時に駆け出す。お互いを求めるように、己の剣の一秒前より冴え渡り、一合、二合、三合、と斬り結ぶ度に強さを増す。

 

「カアッ!!」

 

「グォラッ!!」

 

だんだんとリューマの技は突きに変化が現れ、オレと同じ斬る技も剣戟に混ざり始める。さっき船でガイコツ剣士の話していた〝竜を斬った侍(本来のリューマ)〟っていう伝説の侍だった頃に少しずつ戻り始めてるのか?

 

 

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