【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。   作:SUN'S

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〝五人目の皇帝〟

凄まじい威圧感を放つゲッコー・モリアと涼しげな顔を崩すことなく左手の手袋を外すバーソロミューの衝突を察知し、ルフィを連れて城内に跳び移る。

 

「なにするんだよ!?」

 

「少し黙っていろルフィ。これから始まるのは百獣海賊団の最強生物と渡り合えるゲッコー・モリアの戦いだ。まだ完全に目覚めもしていないお前じゃ余波でぶっ飛ぶだけで終わりだ」

 

「キシェアッ!!」

 

「フンッ!!」

 

大振りなゲッコー・モリアの右拳を肉球で弾こうとするバーソロミュー。だが、さっき〝覇王色の覇気〟によって弾かれた事実を思い出し、パンチを防ぐのではなく張り手にモーションを変える。

 

「〝欠片蝙蝠(フリックバット)〟…!」

 

「〝つっぱり圧力(パッド)砲〟ッ!」

 

数千匹を越える影の蝙蝠を作り出し、バーソロミューを攻撃する。しかし、バーソロミューはズシンと地鳴りを響かせて地面に足をめり込ませ、肉球で空圧を弾き、数千匹を越える影の蝙蝠を正確無比な狙撃で撃墜していく。

 

「キシシシ!まさか両手だけでオレの影を落とせる(・・・・・・)と本気で〝悪夢(ナイトメア)〟を覆せるなんて思い上がってるわけじゃねえだろうな?〝冥漠蝙蝠(ブラックバット)〟…!!」

 

「所詮、大きさを変えただけ───ぐがッ!?」

 

ゲッコー・モリアは右手を大きく後ろに逸らし、巨大な影の蝙蝠を作り出し、サイズを変えただけだと思い込んでいたバーソロミューを力任せに影の蝙蝠は吹き飛ばし、薙ぎ倒して更に飛翔する。

 

そんな巨大な蝙蝠の発する、ただの羽ばたきだけでルフィは倒れそうになるのを片手で支えながらオレは誇りに思ってしまう。

 

オレの船長は凄いのだ、と。

 

「…………」

 

「お前の耐久性は褒めてやる。だが、あの程度の手加減した縮小サイズの〝冥漠蝙蝠(ブラックバット)〟に吹き飛ばされ、傷だらけになる。そんなカスみてえな頑丈さでカイドウと殴り合えるオレに楯突くつもりか?」

 

そう言ってゲッコー・モリアはバーソロミューを睨み付ける。その目は怒りに彩られ、〝覇気〟の余波でスリラーバークを徘徊するゾンビ兵の意識も途切れ、折角集めた〝影〟が抜けていくのが見える。

 

まあ、また集めればいいか。

 

「さあ、お前も〝悪夢の結末(バッドエンド)〟を受け入れやがれ!」

 

「ガフッ、ア゛ァ゛ッ……!?」

 

ゲッコー・モリアの右手にスリラーバークを彷徨い続ける〝影〟が集束していき、巨大な影の手に変わり、バーソロミューの身体を引き裂き、粉々に砕く。

 

「あァ?なんで身体に機械仕込んでやがる」

 

そう倒れ伏すバーソロミューに問い掛けるが、彼の言葉は返ってこず、ピクリとも動かない。どうやら完全に気絶してしまったようだ。

 

あとでオレ達を監視している世界政府の諜報員にバーソロミューを投げつけるとして、このキラキラした目をゲッコー・モリアに向ける麦わらの一味のロマン派の男どもの説得が先だな。

 

 

 




〈ゲッコー・モリア〉

五人目の皇帝

〝百獣〟のカイドウと渡り合える男。海軍および世界政府は飼い慣らし、来るべき日に備えて彼の懐柔を目論む。しかし、スリラーバーク海賊団そのものは無益な略奪・殺生を行わず、ひたすら「最強の生物(カイドウ)」という称号を追い続けている。

また、外敵には恐ろしい一面を見せるが、無害な者や礼儀的な者には敬意を払い、現在もスリラーバーク海賊団を監視する諜報員とも交友関係を築き、理知的な会話も可能というウワサも挙がっている。

〝懸賞金39億9000万ベリー〟
四皇カイドウと渡り合える実力を考慮し、王下七武海に於いて唯一懸賞金を常に繰り上げ続けている。また、彼の愛娘〝ゴーストプリンセス〟ペローナを欲しがった天竜人の影をドブネズミにくっ付け、どこかに逃がしたという疑惑有り。

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