【完結】ごきげんよう、オレは海軍〝大佐〟のフルボディだ。 作:SUN'S
オレの親友、ジャンゴはクールだ。
よくオレとケンカしたり衝突することは多々あれど。最終的にはクールに状況を判断し、最適かつ的確な動きで海賊団を壊滅させるなど異例のスピードで軍曹に昇格しやがった。
「フルボディ、コーヒーを飲むか?」
「そうだな、一杯だけ貰う」
「すみません。私も良いですか?」
「ああ、構わん」
スッと挙手してコーヒーを要求する部下。
そういえばジャンゴを一番警戒していたはずなのに気が付けば普通に仲良くしているな。まったく、親友と部下の交流が深まるのは良いことだ。
「ところで、フルボディ大佐」
「どうした?」
「貴方とジャンゴ氏の関係は親友とのことですが。彼、ジャンゴ氏の有する自他の精神や行動を操作を可能とする催眠術について、どのようにお考えなのですか?」
「あー、自白に持って来いの能力だな」
「それには私も同意します。……ですが、私共の中にはまだジャンゴ氏の催眠術を危険視する者もいますし。はっきりと私達に貴方の考えを教えてください」
そう言ってオレに真剣な眼差しを向ける部下に、なんだか申し訳ない気持ちを抱きながら「そうだな。勝手にお前らを巻き込んで悪かった」と頭を下げて謝罪する。
「まず最初に言っておく。ジャンゴは他人に催眠術を掛けることは基本的にない。あるとしてもギリギリのピンチのときだけだ」
「そうなのですか?」
「だいたい合っているが、ピンチにはならん」
オレの言葉の真偽を確かめるために部下はジャンゴに問いかける。さっきからコーヒーを淹れるのに、なんでコイツはフライパンを揺らしてるんだろうか。
そんなことを考えながらサングラスを押し上げ、位置を調整するジャンゴに首を傾げつつ、ひとつひとつ質問を繰り返す部下にできる限りの答えを話す。
「成る程、ジャンゴ氏は基本的に無害な存在だと」
「あのハートが有害に見えるのか」
部下の突然の発言にビックリしながらジャンゴに視線を向けると。ようやくコーヒー豆を削り始めるようだ。意外と凝り性な性格だよな、アイツ。
しかし、あのハートのサングラスと中折れ帽子の男を警戒するなと言うほうが難しいんじゃないかとオレは思う。だが、他の部下がまだジャンゴを警戒しているのは事実だ。
「もういっそのこと仲間に悪さしないってジャンゴに自己暗示を掛けるように指示しておけばいいんじゃないか?」
「そう、そうです、自己暗示ですよ!ジャンゴ氏が自分に催眠術を使えば問題なく過ごせます!」
なんか喜んでるし、結果オーライだろうか?