無謀少年ロジカルひーくん 〜論破したい無謀少年〜   作:人見知り

9 / 10
"無能青年マジなのはーくん"始まって終わるよ

本編ラスト




4・5期
ミッドチルダ最強の非魔導師 …肩書きが重い


 

 

 JS事件*1の後、俺は管理局内で多少発言権が増した。

 非魔導師ながらも、聖王のゆりかごに侵入、ナンバーズ撃破、といった活躍?の他、

レジアス中将の隠し球として最高評議会を探っていた*2という功績からだ。

 

 これだけでも気が重いのに、重い二つ名がついた。"ミッド最強の非魔導師"だ。

 

 確かにそれなりの実力があるとは自負してるし、ミッドは魔導師の方が多いし、非魔導師の戦闘職なんて母数が少ないから、多分嘘ではない。

 ……ないんだけど、なのは達の身体能力を知ってると……ね。

 しかも、ヴィヴィオ達小学生組の水遊びとか見るとさ、水切り*3で爆弾みたいな水飛沫が上がる訳さ。自信失くすよね。

 

 

 それに、1番困るのはハッ!とと。危ない危ない。油断すると胴体が真っ二つだな。

 

 はぁはぁ 余裕そうですね」

 「いやいや。ヒヤヒヤしっぱなしさ」

 

 こうやって面倒事が寄って来る事だ。

 

 


 

 

 「そろそろ落ち着いた?」

 ……はい。最強と呼ばれるのも納得です」

 

 ……スッキリしたわけではなさそうだな。

 真っ向勝負じゃないから当然だけど。

 受け流す・逸らす・避ける以外はミンチになっちゃうんだよねー。

 

 「ごめんね。真っ向勝負してくれる相手は紹介するから。

 今日は家まで送るよ。

 聖王様とかの話は後日で良いね?」

 

 はい」

 

 

 素直で何より。

 

 ヴィヴィオとイクスの件か……

 イクス絡みなら、スバルには声を掛けないとな。

 

 どこまで声掛けるか。

 ヴィヴィオに声かけて即fight!とかなっても困るし……

 代わりにノーヴェにでも声を掛けるか。真っ向勝負できるし、ヴィヴィオ達の先生だし。

 

 

 


 


 

《だいぶ前》

 

 ……やっと追いついた。

 って…チンピラっぽいのが気絶してるし、中も騒がしい。

 もう殴り込みした後だな。

 

 「いいか!? このガキは犯罪者なんだよ!」

 

 なんか叫んでる。

 中は…何人かが逆さまになっていて、さっき車を走って追いかけていた女性1人、縛られてる被害者1人、ナイフ持ち1人か……

 

 下手に刺激できないな。

 様子見だな。

 

 「ウチの妹の顔面をグチャグチャにしやがった!」

 「あら? それ本当?」

 ………本当です。 色んな事があって……それで」

 「だからって、攫って敵討ちはいけないでしょう?」

 

 「うるせぇ! こいつにやられたウチの妹も友達も、なんも悪いことなんてしてねぇんだぞ!

 友達同士の軽口にこいつが勝手にキレて……それでいきなり!」

 

 

 ……それっていじめっ子の定型文じゃ……

 

 

 彼女から…そう聞いたんですか…」

 彼女から、そう聞いたんですか?」

 

 

 彼女は男の腕を捻り上げ……?

 縛られてなかったっけ?

 もしかして縄抜け?

 

 

 暴力を振るった事は謝ります。

 その後で、あの子が私に、同じだけ殴り返したいと言うのなら……

それを黙って受け止めます」

 

 「ぐああぁぁ!!」

 

 ……いや、強すぎない?

 背丈からして中学生前後だよな。

 

 だけど、もしも彼女が家族にまで嘘をつくような人であるなら…

 私は…もっと…許せなくなる」

 

 

 流石に出ないと不味いな。

 「遅れて悪いけど、そこまでにしてもらってもいい?」

 

 貴方は?」

 「非番だった管理局員。これ身分証。

 とりあえず、ナイフは没収ね」

 

 刃物はとっとと押さえないと危険だからね。

 刃しまって、ポッケに入れてっと。

 

 「あっそうだ。君さ、この件で妹さんは犯罪者の親族っていう事になったけど、理解してる?」

 「…あ?」

 

 だいぶ呆けてるな。

 「管理局としては申し訳ないけど、犯罪者の親族って肩身狭い思いをする事が多いんだよね」

 

 「っなんだよ!そいつだって妹に手を出したんだぞ」

 

 「ちょっと待ってねー。

 お嬢ちゃん、お名前はリンネ・ベルリネッタで合ってる?」

 はい」

 

 リ…ン…ネ…ベルリネッタっと。

 出た出た。

 

 

 「それなら暴行の件は示談してるよね。

 それにさっきの話だと、軽口程度じゃなかったって事でしょ。

 調べ直されると困るの、妹さんじゃない?」

 

 えーと、他には……

 

 「あっ、教会の孤児院出身なんだ。

 リンネちゃん、出身についてなんか言われた?

 はいか、いいえでよろしく」

 

 えっと…はい…」

 「なるほど。そういう方面でも動けるか…

 

 

 忙しくなりそうだ。

 

 

 

 


 

 

 

 そんな事もあったなぁ と、過去を振り返っていた。

 野良試合を挑んできた娘とのタイトルマッチを懸けて、病院に運び込んだ娘と誘拐されてた娘が闘うとは…

 人生とは数奇なものだ。

 

 

 その割に何も成せてないのがやるせない。

 

 ヴィヴィオを助けたのは、なのは。

 アインハルトを変えたのは、ヴィヴィオとノーヴェ。

 

 リンネの危うさを理解し気にかけていたが、俺の言葉ではどうにもならなかった。

 フーカの鮮烈な想いならきっと届くだろう。

 

 

 やはり俺には大した事はできないようだ。

 けれど、彼女たちのためにできる事を探すのを止めることは出来ない。

 

 これからも全力で足掻いていこうと思う。

 

*1
スカリエッティの方。ジュエルシードでも女子小学生でもない

*2
事件の辻褄合わせ

*3
水面での正拳突きみたいなやつ

結束バンドを引きちぎった

教会への貸し借り、教会の意をかりたイジメ撲滅




小賢しいだけでは心を動かせない。そういうお話でした。

軽くまとめて、次作に取り掛かります
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