この海でまた会おう   作:旅の提督先生職員

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 小説始めて2話投稿しといて艦娘まだ出てないってマ?
 すいませんでした。今回からちゃんと艦娘に関わります。

 全然話変わりますが皆さんの一押し艦これソングはありますか?自分は【番ヒノ翼】が大好きです。


いざ、参る!

 

 航行し続けはや数時間…もはや夜である。

 海上で目覚めた時から太陽が上に登ることはなく、下に沈み続けたことから恐らく正午ぐらいにドロップしたんだろう。

 

“ひまー”

“ひまだよー”

“かまえー”

“あそべー”

 

「テメェら…」

 

 一応海上だよね?君達にとっての戦場だよね?何でそんな余裕ぶってんの?いや、わー夕焼けキレイだなーとか思ってた俺も俺だけどさぁ…

 ちなみに今はギリ遠くにオレンジ色が見えるぐらいの時刻。正確な時間はわからんが…多分5~6時ぐらい?

 

「夜戦だねぇ…」

 

“やせんだー”

“せんだいさんだー”

 

「ちげぇよ俺大和だよ。」

 

 しかし…こんなに敵影って無いもんかねぇ…無駄に艦載機飛ばしてもアレだしなぁ…

 

“なにする?なにする?”

“つりー?”

“すもぐりー?”

 

「素潜りて。ここ水深何メートルあるとお思いで?」

 

“きみならできるっ”

“ふぁいっ”

“どうしてあきらめるんだそこで!”

 

「おい今太陽神のモノマネしたやつ誰だ!」

 

 何でサラッと一度目のネタ持ってきやがんだコイツら!

 

 その後も特に何もないまま航行することだいぶしばらく…

 

「なぁ妖精さんよ…俺、マジで太平洋のど真ん中とかで生まれたん?」

 

 一向になぁーんにも見えねぇんだけど…

 ちなみに艦息仕様なのか、昼間には劣るものの夜間もバッチリ見える見える。快適やなー。

 

「マジこの体なら暗視装置(ナイトビジョン)要らねえ…ん?」

 

 …何だ?波じゃねぇな。

 

「妖精さん、なんか聞こえねぇ?」

 

“きこえますです”

“ぷつぷついってるねー”

“つーつーもきこえるよー”

 

 ぷつぷつ…つーつー…『ツーツー』?

 もしやコレ…モールスか?

 

「ッ、妖精さん!モールス信号と思しき通信を受信、解析に移れ!」

 

“わかってらぁ!”

“まかせとけー!”

 

「続けて艦載機飛ばせ!進路このまま、速力上げ!」

 

“いぇっさー!”

“かんさいき、ていさつ、でる!”

“ばるぶはどこまであげますかー!”

 

「8…いや7割まで上げろ!」

 

“りょうかいっ!”

“からーんからーん”

“やせんだやせんだー”

 

 夜戦なんてやりたくねぇけどな…このモールスは俺でもわかるわ…

 

・・・ーーー・・・(SOS)

 

 意識を切り替えろ。ふざけていいのはここまでだ。

 

「総員、第一種戦闘配備!」

 

“しゅほうよーい!”

“たまこめー!”

 

「機関最大、全速力で進む!何時接敵してもいいよう備えろ!」

 

“あいあいさー!”

“ぜんそくぜんしんだぁ!”

 

 暗号化もロクにしてねぇ広範囲モールスなんざ、よっぽど切羽詰まってんだろ…っ!間に合えよ…!

 

「偵察機、何か見えたか!」

 

『なんにもみえなーい』

『てきえいは…あっ、ひかった!』

『ほんとだーこうげんはっけん!』

 

「でかした!方向は!」

 

『えーと、こっちむきにとんできたから…』

『およそ3じほうこうであります!』

 

「了解!偵察そのまま、後を追うため、帰りの燃料は気にするな!」

 

『『りょうかいっ!』』

 

「敵3時方向と予測!進路変え!」

 

“りょうかい!とーりかーじ!”

“とーりかーじいっぱーい!”

 

「いそーげーってなぁ!」

 

 スライディングの要領で強引に進路を変える。

 ちなみにこのやり方は脚部の艤装に半端なく負荷がかかるらしく、妖精さんが凄い目でジッと見つめてきた。

 ゴメンて…ユルシテ…ユルシテ…

 

『てきえいかくにん!』

 

「数、及び艦種は!」

 

『せんかん1、けいじゅん2、くちく2、くうぼ1であります!』

 

「艦級は分かるか!」

 

『…ひめ、おにきゅうはかくにんできず!』

 

「よし、撃墜される前に戻って…」

 

“やまとー”

 

「なんだ。」

 

“たぶんいまてきのかんさいきとんでないよー”

 

「…………は?」

 

 え、空母いるのに艦載機が飛んでない?

 ………あ、そっか。艦娘はピンチ。で、他に敵影もねぇから油断してるってわけか。観測機で哨戒できてる時点で察するべきだったな…

 

「このまま突撃、他に案は?」

 

“とつげきまえにいっぱつおみまいするのはどーでしょーか!”

“いまならちゃくだんかんそくしゃげきができます!”

“かざあなあけてやるぜー!”

 

「よし…ならばそれで行く。着弾観測射撃まで航行。以後白兵戦に移り脚を使う。照準、できるな?」

 

“おまかせあれ!”

“ねらいうつぜ!”

 

「偵察機、バレないように敵艦の情報を集めよ。」

 

『りょうかい。げんかいこうどまでじょうしょうします。』

 

 この世界で初の戦闘…だが、やるこた前世で一通り学習済だ。斬って撃って殺せばいい。

 

『てき、かんむす、りょうじんえいはんめい!』

 

 偵察機の妖精さん曰く、

 

 戦艦ル級elite 小破        駆逐時雨 大破

 軽巡へ級   無傷        駆逐島風 中破

 雷巡チ級elite 中破       軽空母瑞鳳 小破

 駆逐イ級   無傷        重巡鳥海 小破

 駆逐ハ級   無傷        軽巡木曾 中破

 空母ヲ級flagship改 無傷      戦艦武蔵 大破

 

 という状況らしいが…大分マズい。eliteだけならまだしも、flagship改が湧いていて、無傷という状況は最悪に近い。

 加えて艦娘達の被害が大きい。妖精さんによると大破した武蔵に関しては轟沈寸前らしい。

 

「偵察機。目標群との距離は!」

 

『およそ3000めーとるってとこであります!』

 

 大和の46cm45口径主砲なら十二分の射程距離。この主砲は40秒に一発ずつ撃てる。つまり3分間で36発の砲弾を撃つことができる。仰角45度の場合90秒後に着弾。

 自分の速力を金剛型と仮定すると、だいたい30ノット。時速約34.4kmである。つまり敵艦との接触まで約6分。

 

「主砲、高高度到達広角射撃から徐々に水平に戻し、同時着弾を目指し砲撃せよ! 外すなよ!」

 

“りょうかい!”

“ちょうせいはまかせろー!”

“じゅんびかんりょー!”

 

「撃て!」

 

 ズドンズドンと主砲が火を吹く。この程度のリコイル(反動)なら動きに影響は出ないな。

 

「射撃を継続しつつ聞け!接敵はおよそ6分後。目標を目視次第艦船移動から歩兵移動に移る。

 目標目視後、一時砲撃止め。いつでも撃てるよう用意しておけ!」

 

“あいさー!”

“うてうてー!”

 

 そうして数分後、辛うじて目標を視認できる距離まで近付いた。全身に痛々しい傷を作りながら、時雨や島風を必死に庇う武蔵の姿。そして先程まで小破だったはずの瑞鳳は同じく轟沈しかけの大破状態だった。

 対して深海棲艦の方の被害は先程確認出来たものから変わらず、全員がニヤニヤと気持ちの悪い笑みを浮かべていることから、艦娘達を甚振っているのが理解できてしまった。

 

「総員、砲撃止め。以後歩兵移動とする。」

 

 水上スキーの様に進みながら自分の脚で海原を駆ける。

 右手はムラサマブレードの柄に。左手は鞘の引き金に添え、居合いの姿勢で走る、疾走る。

 狙いはヲ級flagship改。

 

 ヤツの輪郭が認識できる。

 

 顔が見えた。まだこちらに気付いていない。

 

 _____入った。

 

 俺は自分の間合いまで近付き、鞘の引き金を引いた。

 鞘の中に入っている火薬が炸裂し、小さな爆発が起きる。

 それによって弾丸の如く刀が飛び出し、真紅の刀身が顕になる。

 しっかりと右手で掴み、余計な力は加えぬよう、只斬るために刃を振るう。

 

 ここでようやく、ヲ級はこちらに気付き、驚愕の表情を浮かべた。

 

「ナッ…テキ」

 

「遅ェ!!!」

 

 刀を振り切った姿勢は低く、駆けてきた勢いのままに敵陣のど真ん中で静止する。

 悲鳴を上げる間もなく両断されたヲ級に周りの深海棲艦も、艦娘も唖然として固まっている。

 _____その隙を逃す兵士は生きちゃあいけない。

 

「馬鹿が!」

 

 近くにいたル級の首を刎ねる。

 ここでようやく俺を敵と認識した深海棲艦は攻撃に入る…が、ちょうど先程の砲撃が雨となって飛来。へ級、イ級、ハ級に直撃し、轟沈した。

 辛うじて大破にとどめたチ級が、ヤケクソの一撃を放つ。

 

「沈メェッ!」

 

「甘えンだよ!」

 

 チ級の撃ってきた砲弾を正面から叩き斬り、袈裟懸けに斬り捨てる。これにて戦闘終了である。

 

 ムラサマを納刀し、艦載機を格納してから艦娘へ近付く。

 ………なーんで武蔵は親の仇を見る目で俺を見つめてるんですかねぇ…俺が何をしたって言うんだ!いや獲物は奪ったけども。

 

「あー…無事か?それと、可能ならば貴艦等の所属を知りたい。」

 

 流石に6隻編成だもの。野良艦娘だなんてありえない。何かの作戦中だろう。

 しかししばらく答えは帰ってこなかった。というのも、旗艦と思わしき武蔵は轟沈一歩前の大破。他はそこまでいかずとも瀕死の重症なのだ。

 軍人としてはよろしくないが、リーダーが答えられないという状況も仕方がないと割り切れる。

 

「なぁお前ら修理とかできない?」

 

“できますよー”

“ちょっとだけー”

 

「じゃあアイツら頼んでも良いか?どう見ても死にかけだし…」

 

““あいさー!””

 

 ワラワラと俺から妖精さん達が出ていき、武蔵達の修理を行う。妖精さんが無害なのは共通認識なのか、素直に受け入れていた。

 しっかし…武蔵に群がりすぎじゃね?もう妖精さん団子マンじゃん。あれ息できんのかなぁ…

 

「貴艦は…」

 

「あん?」

 

「貴艦は、味方で…援軍と考えて良いのか…?」

 

「そりゃそうだろ。敵の治療なんざするか。」

 

 少しは回復したのだろう。妖精さんまみれの武蔵が絞り出すような声で訪ねてくる。ようやく会話ができそうだ。

 

「そんで、テメェら所属は?」

 

「…私は、横須賀鎮守府第一艦隊、旗艦の武蔵だ。」

 

「そうか、横須賀…」

 

「貴殿は…」

 

「あぁ。俺は…戦艦大和。つっても半分だけな。」

 

 コレ説明すんの面倒くせぇし、とりあえず後回しにして、話を進めよう。

 

「んで、なんかの作戦中だと見受けるが?」

 

「あ、あぁ…しかしこの状態での進軍は不可能だ。すぐに帰投するよ。」

 

「賢明だな。」

 

「な、なぁ…できれば…」

 

「良いぜ。ここでハイサヨナラってのも後味悪いしな。」

 

「………感謝する。」

 

 心底ホッとしたような武蔵。まぁ…この状態でもう一回深海棲艦と遭遇したら全滅だろうしなぁ。

 

「じゃ、帰るぞ。自力で航行出来ねぇヤツはいるか?曳行してやんよ。」

 

 こうして俺の艦これが始まった_____気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 余談

 

「……おい。」

 

「ん、どーしたのー?」

 

「…重い。歩け。」

 

「んなっ…! 時雨ちゃん、重いって言われたぁ〜!」

 

「テメェ自力で航行できんだろ!わざわざ背中飛び乗りやがって!」

 

「い〜じゃん別に〜」

 

「良くねぇよ邪魔クセェ!こちとら自力航行出来ねぇ時雨抱えんので忙しいンだ!」

 

「あ、あの…もし邪魔なら僕は…」

 

「怪我人は黙ってろ。武蔵も、平気か?」

 

「……平気だ。」

 

「なにむくれてんだよ。何だ、ストレスでも溜まってんのか?」

 

「…曳行してくれていることには礼を言う。だが…だがな……お米様抱っこはないだろう!?」

 

「しゃーねぇだろ。お前(縦に)デカいんだから。」

 

「んなっ…(胸が)デカいから…だと…!?」

 

「おう…ってててて! おい時雨急に掴むな!」

 

「おうっ…おうっ…!」

 

「ぜかましテメェ頭突きしてくんなウザッてぇ!」

 

「あははっ、随分楽しそうじゃない。」

 

「そうか?騒がしすぎると思うが…」

 

「そう思うんならせめてこのぜかまし引き剥がしてくんない?」

 

「「それは無理。」」

 

「ウゾダドンドコドーン!!!」

 

 こんなやり取りが母港まで続いたとか。




大和「ぜかましはゆるさん」


 感想、評価して頂いた方々。また、ご覧下さった皆様。ありがとうございます。励みになります。
 もっともっと面白い作品になるよう精進して参ります。


以下、設定です。

Q.何でオリ主君あんな強いの?
A.第二次世界大戦に敗れ、日本の武術は衰退しました。つまり、戦前ならば○○流とか残ってるよね!更に皇族なら色々と学べるよね!ってことです。そこの師範に認められるのは、ロマンの為に努力しまくったからです。

Q.オリ主君性格変わり過ぎじゃない?
A.生きる中で、お気楽一般ピーポーの状態から、新兵育成所と戦場での思考を叩き込まれておイカレピーポー的な側面が、部下を率いるようになって冷静に指揮ができる軍人っぽい側面が産まれ、それが染み付いたからです。

Q.結局ムラサマブレードとは?
A.MGRの武器。ロマンの塊。詳しくは調べてみてクレメンス。

どの程度の文字量が読みやすい?

  • 第1話(約2000字)程度
  • 第2話(約2500字)程度
  • 第3話(約4500字)程度
  • 第4話(約3000字)程度
  • 第5話(約1500字)程度
  • 第6話(約3500字)程度
  • 第7話(約6000字)程度
  • 甘えんな10000字以上書けや
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