この海でまた会おう   作:旅の提督先生職員

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 秋刀魚が取れないので初投稿です。残り数日で18匹はキツいッピ…

 アンケートありがとうございます。皆様だいぶワタクシめに厳しいようで…自分で作った選択肢ながら少々心に刺さりました。
 長めに書くと区切りとかがハッキリしなくなり、ズルズルと引きずるような小説になりやすい為、どうしようか色々考えております。もちろんその分、執筆時間がかかる為更新頻度は下がります。是非もないよネッ!
 すぐには難しいのでしばしお待ちを…

 あと今回読みづらいかも。許してクレメンス。


時代は変わった。世代は同じなんだけども。

 

 さて歓迎会が終わった翌日。

 

「ヘーイテイトクー!バァァァニングッ(溜め)ラァァァブッ!!!(爆発)」

 

「おはよう金剛朝からはやめぐへっ!」

 

「長官、おはよう御座います。」

 

「お、おう…おはよう。大和はアレやんねぇの?」

 

「よろしいのですか?」(食い気味)

 

「アッウソ、ゴメンやっぱなしで待ってにじり寄って来ないでちょ、武蔵、武蔵ー!」

 

「なにやってんの提督さん達…」

 

 瑞鶴、見てないでヘルプ!へーるーぷっ!なんで朝からコント(死活問題)せにゃならんのだ!

 あの後金剛は瑞鶴によって引き剥がされ、大和は矢矧達に連れて行かれました。矢矧達、マジでSE○OMと化してきてない?

 

「そういえば、Commander of chief(司令長官)。本日の演習は何時からデース?」

 

「あー…アレか。マジで皆来んの?」

 

「Yes!皆楽しみにしてるヨ。」

 

 先日、案内役の天龍と龍田を明石&夕張と話し込んで放置した。そのお詫びとして、天龍からタイマンを希望された。

 真木提督も俺の性能テストも兼ねると乗り気で、他の艦娘も見学に来るそう。もう御前試合並の規模だよ…

 面倒憂鬱である。

 

「一応1300(ヒトサンマルマル)開始予定でいるよ。その頃には今日の任務もあらかた終わるはずだからね。」

 

「ぜってぇ天龍だけで終わりにはならねぇよな…」

 

「Of course!なんならワタシも参加しますヨー!」

 

「やだよ面倒くせぇ。」

 

「ヤダ!?」

 

 今日のんびりできんのは朝までだろうな…

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 海上で向かい合う俺と天龍。

 記録の為、少し離れたところから青葉が。艦載機から妖精さん達がカメラで撮影している。その他にも救助&曳航要員の駆逐艦達や、見物に来た艦娘が遠巻きに待機している。

 ちなみに提督は陸から艦載機の映像を通して演習を見守る。一応肉眼でも見えなくはないが…遠いんよね。

 

「なんでこんな大事になったんや…」

 

「……なんかワリィな。」

 

「いや…ここまで来たら腹括るけどさ。」

 

 天龍もこの規模は予想外だったらしい。だってもう半分祭りじゃん。おい提督その焼きそばどっから持ってきた見えてんぞ!!!

 提督にキレていると通信が入る。

 

『あー…あー…こちら真木。聞こえる?』

 

「おう。」

 

「なんだ焼きそば。」

 

『………用意が出来てそうだから始めるよ。空砲が合図だからね。じゃ、健闘を祈る。』

 

 今回、俺も天龍も演習弾薬、木刀での試合をする。だって真剣なら斬っちまうし…

 状況は遭遇戦。ギリ目視が出来る範囲からのスタートで、どちらかが大破、轟沈判定を受けるまで戦う。

 両者が定位置につき、周りの艦娘達が互いに確認の合図を送りあった。

 

 

 

 

 

ズドォーンッ

 

 

 

 

 

 合図の空砲がなった。

 天龍も水上スキースタイルで進撃し始めた。俺もそろそろ向かおう。

 木刀を左手で腰辺りの高さに、佩くように、右手を添え居合いの姿勢で()()()()()()

 こちらを見ていた天龍が目を見開いて驚き、牽制のつもりか、主砲を撃ってきた。

 そんな見え見えの軌道で当たってやることはできねぇな。右に左に、反復横跳びのように動きながら距離を詰める。

 

 ___さぁどうする天龍。もう接近戦だぞ?

 

「ちっ…おらぁ!」

 

 右からの横薙ぎ。

 焦って繰り出したせいか、力を込めすぎている。これでは斬るというより叩くに近い。

 俺は居合いの姿勢のまま、その場に()()

 するとどうだ。天龍の刀は俺の頭上を素通りした。力を込めすぎたせいで、振り切った刀は即座に戻すことができない。

 

「___ガラ空きだ!」

 

「おグッ…!」

 

 居合いの型から斬り上げたことで天龍の右脇腹にしっかりと当たる。木刀でなければ今頃刃が身体を通り抜け、真っ二つになっているだろう。

 吹き飛ばされた天龍は即座に体制を整え、ありったけの弾幕を敷いてくる。なるほど、近付かれるのは不味いと気付いたか。

 回避行動を取りながら天龍から距離を置く。天龍の砲弾が届かない距離まで離れると、砲撃を止め、一息ついているようだ。

 だが忘れているな?こっちは大和(戦艦)だぞ?

 

「主砲、一発ずつでいい。撃てぇ!」

 

「なっ…クソッ!」

 

 こちらは大型戦艦。そもそもの主砲のサイズも違えば、射程も違う。天龍が俺に勝つには近付くしかないのだ。

 天龍もそれを理解したのだろう。苦しい表情をしながら砲撃と共に加速して来る。

 ならばと俺は刀を右手に砲撃を止め、棒立ちで剣先を向けて待つ。

 

「こんのぉぉぉぉ!!!」

 

 大振りな上段。しかし、乱射している砲撃と同時に攻めてきているため、天龍の上段を刀で止めると砲撃を喰らう。加えて、天龍の足元には魚雷。自身の声や砲撃で目立たないように放ったのだろう。もし天龍と砲撃をどうにかしても魚雷に当たる。

 なるほど考えたな…だが、甘い。

 俺は天龍の刀を左へ受け流しながら右に横っ飛びをする。これで天龍の刀と魚雷は避けられた。ホーミング機能なんて魚雷には無い。見えてりゃ一歩避けるだけでいい。

 コレで対処するべきは降り注ぐ砲弾のみとなった訳だが、刀は天龍の攻撃を受け流したので使えない。自身も移動したばかりなので動けない。ならばどうするか。

 忘れてはいないだろうか。高速機動にはクソほど邪魔な盾が左肩についていることを。

 半身を捻るようにし、砲弾を盾で受けながら距離を置く。

 

「ようやく被弾しやがったな!どうだ!」

 

「残念だが、この程度でどうこうなる身体じゃない。」

 

「はァっ!? ンだよソレ!」

 

「飛行甲板…いや盾だが?」

 

「そんなんアリかよ!」

 

 アリだよ何いってんだ。

 そもそも人型で四肢どころか艤装もあるんだぞ?艦船時代の当たるか避けるだけの戦いじゃない。

 

「クソ、どうなってんだ…!」

 

 再び距離を置きながらの砲撃をする天龍。

 そろそろ終いにしよう。

 

 さて、ここで一つ。

 皆さんは空港や駅等で稀に見るベルトコンベアはご存知だろうか。そう、エスカレーターの水平板、動く床だ。その動く床の上で歩くと、普通の床を歩くよりもはるかに速く移動できる。そのため、空港などの距離を歩く際、時短になるため施設にはベルトコンベアが設置されているわけだ。

 何故今そんなことを言ったか。それは俺が戦艦でありながら天龍と同じぐらい動けていることに関係する。

 確かに艦娘にとって海は地面と大差ない。故に歩くこともできる。ならばその歩く動作に艤装の力を加えれば?

 

「なんで追いついてこれてんだ!」

 

 そう。より速く動くことができる。ならば更に考えよう。船とは水の抵抗を大きく受けるため、加速するのに時間がかかる。加えて、いつも全速力を出しているわけではない。

 ではこんなことは考えなかっただろうか。

 助走を終え、船としての最高速度を出した上で、人をはるかに超える力で思いっきり踏み切って走るとどうなるのか。

 

 結論。

 

「____ッ!?」

 

 刹那を翔ける。

 

 一瞬にして天龍に肉薄し、木刀を足にひっかけ___

 

「ォウラァッ!」

 

「なん…グハッ!」

 

 ___背中から叩き落とす様に投げる。やっててよかった蛇式C.Q.C.。

 倒れた天龍の首元に木刀を突き付ける。

 

「勝負ありだな。まだまだ青い。」

 

「………くっそ〜…」

 

 天龍の要望で始まったタイマン演習はこれにて終了した。

 ちなみにこのあとダメ押しで天龍、龍田ペアとの2vs1の演習、戦艦空母含む6隻艦隊との演習を乗り越えた。楽勝とは言えぬものの、全ての演習で勝利した。

 

 

 

 

 

 

 そして現在2000(フタマルマルマル)。食堂にて真木提督や艦娘達と遅めの夕食を取っている。

 

「そんでどうだい。俺のデータは取れたか?」

 

「後で報告書を貰うけど…青葉、どうだった?」

 

「とるにはとれましたが…正直、バケモノですね。」

 

「失礼だなテメェ。」

 

「いや、考えても見てください。大和さん並の火力、装甲、射程を持ち合わせながら機動力は島風さん以上。加えて至近距離戦闘の鬼で伏せたり跳ねたりと立体機動を駆使するため砲弾、魚雷が当たらない。挙げ句、当ててもあの盾がありますから…」

 

「うん…率直にヤバイよね。」

 

「ヤバイですね。」

 

「人の性能ヤバイで終わらすな。」

 

 そこまでバケモノじみた性能してねぇぞ。強いて言うなら…

 

「そう感じんのはやっぱ足んねぇモンが多いせいだな。」

 

「足りない…?」

 

「提督も見て感じなかったか?」

 

「………正直、里士が凄いことしかわからなかったかなぁ…」

 

 ほーん…やっぱ落ちてんねぇ、質。ま、仕方ねぇことなんだけどさ。

 

「じゃ、晩飯ついでに反省会としますか。よし、全員軽くでいい。ちゅーもーく。」

 

 その場で立って皆に声をかける。

 あ皆めっちゃ気になるって顔してる。そんなガン見しないでもろて…

 

「明日から提督兼艦息として、お前らの技術指導を行う!詳細はまた明日話すから…取り敢えず訓練が増えるってことを覚えとけ!後天龍と龍田は集合。以上!」

 

 席に座り直し、飯を食いながら反省会といこう。

 ちなみに今日の晩御飯は鳳翔さんにお願いして作って貰った炒飯です。や、この適度に日本っぽいのが美味い。超美味い。

 

「んじゃ軽く反省会っぽいことをやってくが…天龍、龍田。お前らの近接武器、何流だ?」

 

「何流もクソも、そんなもんねぇぜ?なぁ。」

 

「そうね〜。闇雲にって言ったらちょっと変だけど…そんな感じかなぁ。」

 

「まぁ…だろうな。やってて訓練の剣道とかぐらいだろ。」

 

 そう、戦ってみてわかったことは、まず技術が足りない。

 敗戦後アメ公のせいで日本の優れた古流武術のほとんどが廃れ、忘れ去られ、伝えられる人もいなくなってしまった。艦船時代の乗組員もそんなもの覚える暇があったら兵装の扱い方を覚えた時代だ。

 

「だから力とか道具の使い方が下手なんだよ。現に天龍、刀に振られてたろ。」

 

「うぐっ…」

 

「大剣じゃねぇんだぞ。刀は鋭く、素早くが基本だ。」

 

「ひとまず技術についてはわかったよ。でもまだまだあるんだろう?」

 

「そらそうだ。移動方法とかな。」

 

「あーそれ私も聞きたーい!どーやったらあんなに速くなれるのー!ねーえーおーしーえーてーよー!」

 

「教えっから揺らすな炒飯溢れんだろうが!!」

 

 スピードにはうっせぇんだからこのぜかましは…

 肩を揺らしてきた島風を引き剥がすと何故か腰にしがみついてきたので、取り敢えず頭をバスケットボールのようにポンポンしてみた。

 ……あなんかポンポンするたびにおうおう言うんだけど。おもしろ。

 

「艦娘…と言うか船として移動は一般的に水面を滑るように動くだろ?確かにそのほうが砲撃も安定する。だけど艦娘だぜ?わざわざ船と同じくしなきゃいけねぇ決まりはねぇだろ。おいぜかまし。」

 

「おうおうおう…ってちっがーう!ぜかましじゃなくて島風だもん!」

 

「ハイハイ。お前、普段水上で動き回ってんだろ。ジャンプとかできなかったか?」

 

「うーん…言われてみれば確かにジャンプ出来てたかも…」

 

「まぁ俺が今日やって見せてる以上できるんだが。」

 

 要するに船にこだわり過ぎなのよね、皆。せっかくの人っていうアドバンテージが消えるんよ。

 

「人移動の何がいいか。例えば、今日やったように魚雷を跳んでかわせる。他にも爆撃なんかも避けれる様になるんじゃね?」

 

「確かにそうか…水の抵抗を考える必要が無い以上、真横に動くことも出来るのか…その訓練も取り入れたほうがいいな…」

 

「多分今までどうやって的に弾を当てるか、とかどう陣形を組めば被弾しにくいか、とかばっかりだったろ。これを機に一歩哨の訓練もやってみたほうがいいかもな。」

 

「うぅ…Commander of chief(司令長官)の訓練デスカ…」

 

「あー…厳しそうですもんね…撮影しても?」

 

「別に構わねぇが、免除はしねぇからな。」

 

「あ、アハハ…」

 

「歩哨訓練なら憲兵共に話通しとけ。多分同じモンだろ。」

 

「うん、後で憲兵隊長と打ち合わせをしておくよ。」

 

 いつの間にか多くの艦娘が参加した反省会は規模を拡大し、食堂全体で様々な話がされていた。ちゃ、ちゃんと各々が考えて戦おうとしてる…!素晴らしい…!(帝国軍の闇)

 

「だがまぁ艦娘…というか軍全体として、『生きていたい』、『死にたくない』って意志が一番足らねぇな。」

 

「……なに?」

 

 一気に食堂がピリついた雰囲気になる。よく見れば周りの艦娘も、提督も、皆が俺を責めるような目で見ていた。

 

 

「…少しいいかしら。」

 

「お、加賀か。」

 

「さっきから話を聞かせて貰っていたけれど…貴方は、私達が軽い気持ちで戦っていると言いたいのかしら?」

 

「…なら聞かせて貰うが、お前ら艦娘にとって、最も強い戦い方とはなんだ。加賀、答えてみろ。」

 

「そんなもの、空母や戦艦でアウトレンジから叩くことしょう。」

 

「そうだな。確かに敵の射程外から叩くのがいっちゃん安全だろう。じゃあ聞こう。もしお前に敵が接近してきた場合、どうする?」

 

「…そのための護衛艦は辺りに編成されているはずです。それで問題ないのでは?」

 

「オイオイ…今日何も学んでねぇのか?その護衛艦で抑えきれずにたたっ斬られたのは何処のどいつだ?良くもまぁンなこと言えるぜ。」

 

 そう、今日行った最後の演習相手に加賀は含まれおり、いの一番に俺が脱落させた相手でもある。

 

「…」

 

「辺りに護衛艦は無し。まぁ、今回はタイマンで良いだろう。敵は軽巡とでもしようか。さぁ、テメェはどうする?」

 

「…」

 

「そう、そこで答えられないのが何よりの証拠だ。何故最悪の状況を考えておかない?提督もだ。どいつもこいつも、懸命に戦ってるっつう割には想定が温いんだよ。」

 

 ここでようやく周りの艦娘も気付き始めたのか、バツが悪そうに目や顔を背ける者が増え始めた。

 頭じゃ理解できても心が理解できてねぇ面だ。

 

「良いか、遠距離専門の空母だからって甘えんな。ナイフの一本でもありゃ敵を殺すなり時間を稼ぐことができる。加えてテメェは弓持ってんだろうが。それでぶん殴ることぐらい出来んだろ。」

 

 前前世でも気になっていた。何故船と人とのハイブリッドでありながら、船の面での戦闘しかしないのか。

 前世で戦争を経験してから気になった。何故生き残るために我武者羅になっていないのか。

 

 少し昔話をしよう。俺は自身が皇族であることに胡座をかかず、常に最前線で生き残るために必死だった。生き残るために何でもやった。

 

 いくつもの武器を持った。時には敵の武器を奪って使うこともあった。そのために敵の武器の使い方、整備の仕方も学んだ。

 諸外国の言語も学んだ。そうすれば、敵の情報や通信がいち早く理解できるからだ。

 兵器や道具を作った。国民の暮らしをより良くするため。敵を効率よく殺すため。様々なものを開発し、時に改良もした。

 

 戦術を学んだ。武術を学んだ。使った。敵を殺した。尋問した。拷問した。殺した。情報を得た。基地を攻撃した。仲間が殺された。昇進した。また殺した。開発した。殺された。昇進した。指揮をとった。部下が死んだ。捕虜を捕らえた。拷問した。尋問した。拷問した。情報は得られなかった。殺した。持つ武器を増やした。殺した。殺した。殺した。殺されかけた。怪我をした。開発した。改良した。破壊した。改良した。開発した。解読した。武器にこだわってみた。殺した。殺した。殺した。昇進した。殺させた。殺させた。殺された。殺させた。昇進した。

 

 日々学び、技術を身に着け、死にたくないと。まだ生きていたいがために殺した。

 そうして昇進し、隊を率い、軍を率い、何千という兵士を率い、そうして大和という国の象徴と共に沈んだ。

 

 どれだけ自分が活躍しても、どれだけ仲間を思って情報を流しても、常に上官、同期、部下、皆死んでいった。気付けば私の周りにいたのは、私よりもはるか年上の部下だった。

 何故そんなにも若き者達から死んでいったのか。今のお前達と同じだ。思考を止めたからだ。

 常に死にたくない。生きていたいだけを考え、自分の運命は上官任せ。言われた通り前へ進み、言われた通り銃を取り、そして、

 

 _____気付かぬまま死んでいく。

 

「何故テメェらにその意志が足りねぇと言ったのか。

 自分は空母だから。自分は軽巡だから。提督に与えられた役目を、自分に出来る最大限こなす。それだけだからだ。

 これまでうまくいってきた。提督の言うとおりだ。その提督の作戦だ。ならこれまで通りうまくいくだろう。」

 

 そういった根拠のねぇ自信と推測によって皆死んだんだ。

 

「テメェの命に変わりはねぇ。一度限りの生。沈んで無事な仲間を喜ぶ、そんな簡単に手放せるようなタマなら今すぐ捨てちまえ。」

 

 絶えず最悪を考えろ。死ぬ覚悟なんざしなくていい。その覚悟の分頭を回せ。どうにかこうにか生き残る術を考えろ。

 

「もう一度自分を振り返ってみろ。そして、自身の傲慢さを自覚しな。」

 

 後悔も、死ぬ覚悟も手遅れになってからでいい。まだ間に合ううちに、やれることは全てやれ。

 

 そう言い残して、俺は食堂を後にする。

 守るために戦う。救うために戦う。立派だ。素晴らしい。だがどれも自分が死んじゃあ意味がねぇ。結局、自分が生きるための思考が人間一番冴えてんだ。

 

 鎮守府の建物を出て、一人港に向かう。

 新月。月明かりの無い夜。かつての部下を見送った日もこんな日だった。

 

 ___回天、伏龍、震洋、桜弾、桜花。

 

 生きるため。国の為。自分が死にたくないが為に味方を殺す最悪の発明の数々。

 

「っとにどうかしてたよなぁ…」

 

 人を道具に変えてしまう発明。

 前世の記憶にあった人を代償にする発明をいち早く行い、開発者が俺と知らぬまま部下達は死んでいった。

 このままでは日本は負ける。死を目前にした民間徴兵は逃げようとするからだ。ロクに戦果も出せずに死ぬ。それが続けばこの国は負ける。そうなれば自分はどうなる?日本の象徴たる皇族。前線で多くの敵を殺した犯罪者。そうなれば死ぬのは俺だ。そんな思考から生まれてしまった、否。産んでしまった悪魔の兵器。核爆弾なんぞよりよっぽど酷え。

 

「……チッ…」

 

 こんな気を紛らわせるために前世では薬入りの煙草を愛飲していた。権力にものをいわせ、俺専用に作らせていた、特注の品。そうだ、そこから出撃前の兵士に酒や薬を盛るようにしたんだっけ。それを考えたのも俺だ。

 駄目だ。心が荒む。寝よう。そうだ、寝てしまおう。また明日から頑張るために、区切りを作るために。

 

 

 

 

 

 これは夢だ。

 何故か分かる。根拠はない…が、これは夢だ。

 ふと、思いついた言葉。

 

 

 

 

 _____遠い彼方。

 

 

 

 

 

 暗闇の中ただ一言。何の意味もない。

 そしてまた意識が遠のく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ________一つだった私達。

 

 

 

 

 

 





 実はオリ主君トラウマみたいなものをめがっさ抱えてます。実際、自分の発明が前世でやべぇモンとして学んだ物であることに前線に配備されてから気付いちゃったりして、あること無いこと全部自分のせいだと思いこむことがあり、たまに不安定になります。読みづらいのはそのせい。
 まぁワイの文章力が無いこともあるんですが。
 史実と全然ちゃうやんけ!ってのは二次創作だから許して許し亭。

 感想、評価待ってます。頂けるととても嬉しくなります。よろしくお願いします。






 裏話的な設定の小話

・オリ主君の名前について
 皇族設定なので日本の中心→日本のみなもと→日本の元みたいな感じで、史実皇族軍人とかの名前に◯◯宮って苗字が多かったので【日元宮】になりました。
 また、名前の里士は日元→◯◯のもとへ(帰る場所)→街だと風情がないな…せや、里にしたろ!
 以上、深みなぞ一欠片もない成り立ちでした。

・この小説の題名【この海で、また会おう】について
 アズールレーンの「悠久のカタルシス」って曲の最後の歌詞です。この曲大好きで、自分の考えている物語の展開的にも良かったので採用しました。
 ちなみにアズレンについて知ってるのこの曲だけです。他何もわからん。

 こうゆうのって活動報告みたいな別の場所で書くべきなんですかね…?

どの程度の文字量が読みやすい?

  • 第1話(約2000字)程度
  • 第2話(約2500字)程度
  • 第3話(約4500字)程度
  • 第4話(約3000字)程度
  • 第5話(約1500字)程度
  • 第6話(約3500字)程度
  • 第7話(約6000字)程度
  • 甘えんな10000字以上書けや
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