俺のマジンアカデミア   作:装者パンドラ

11 / 11

 お久しぶりです、続きを投稿します!
 小説を書くのは大変ですが、自分の考えているものを形にするのはやっぱり楽しいですね。
 それではどうぞ!



豹の目覚め

「グッ!出来ればキミを傷つけたくはないんだよッ、装護少年!」

 

ガあァ!!

 

「(クソッ、やるしかないのか・・・!)」

 

 オールマイトは攻防のなかでも必死に装護に呼びかけるが、返答は圧倒的な暴力ばかり。これ以上攻防が続くとオールマイトだけでなく装護への負担も大きくなるばかりだ。暴走している装護を戦闘不能にするべきなのは分かっていても、オールマイトはそれを決心しきれないでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「装護・・・」

「(ウチは、装護に助けられてばかりだ・・・。装護を助けたい。でもウチじゃあの場で何も出来ない。ウチに、装護を助けられるだけの力があれば・・・)」

 

 耳郎は自分自身の無力さを呪いながらも、それでも装護を助けたいと本気で願っていた。その願いに反応し、1枚のカードが耳郎の目の前に現れた。

 

「なっ、何だ!?」

 

「これって、『ボーンカード』?」

 

 耳郎の目の前に現れたのは、装護が亜空間にしまっていたはずの1枚の『ボーンカード』だった。空中に浮かぶ『ボーンカード』は、まるで耳郎を呼んでいるかの様に微かに光を放っている。

 

「・・・もしかして」

 

『『ボーン』にはそれぞれ意思があるんだ』

 

「それなら・・・!」

 

 耳郎は、以前装護が言っていたことを思い出し、意を決して『ボーンカード』に触れ、耳郎は光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは・・・?」

 

 光に包まれた耳郎は、気がつくと真っ暗な何もない空間にいた。ここがどこなのかと考えていると、声が聞こえた。

 

『キミをここに呼んだのは私だ。私のことをキミが呼んだとも言えるがな』

 

 耳郎が声の聞こえる方を見ると、そこには大きな黒い豹がいた。

 

「あんたは何者なの?」

 

『私は『パンサーボーン』。『ボーン』に宿る意志そのものともいえる』

 

 『パンサーボーン』はそう名乗ったあと、耳郎に問いかけてきた。

 

『キミは力を求めていた。キミは何のために力を求めている?』

 

 耳郎は問いに対して真剣な表情で答える。

 

「ウチは弱いよ、友達が苦しんでるのに何も出来ないんだから。でも、このままただ黙って見ているだけなんて嫌だ!」

「装護に助けられてばかりじゃダメなんだ、ウチが装護を助けられるくらいに強くなりたい!それがウチが強くなりたい理由!」

 

 耳郎の答えを聞くと、『パンサーボーン』は微笑んだ。

 

『覚悟はあるようだな。ならば私の力を貸そう』

『『適合者』よ、この力で己の願いを叶えよ』

 

「ありがとう!だけど、どうすれば装護を助けられるんだろう・・・」

 

『装護は今、大切な仲間が敵に脅かされていることに対する強い怒り持ち、そして『ドラゴン』は装護の意思を尊重して力を貸し、装護自身を守るために暴走している』

『止めるには直接語りかけろ、それが出来るのは装護が暴走してでも守ろうとしているキミたちだけだ』

 

「語りかける・・・。うん、やってみるよ」

「ありがとう、よろしくね『パンサー』!」

 

 耳郎を中心に光が溢れ出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 光が収ると耳郎の意識は現実に戻っており、そして耳郎の姿は変化していた。豹柄の紫の装甲、左腕には丸鋸を装備した『パンサーボーン』を纏っていた。

 

「耳郎さんも変身した!?」

 

「それって装護の個性じゃねぇのか!?」

 

「・・・いや、装護は『ボーン』には意思があり、相性があるって言ってた、だから耳郎はその『ボーン』と相性が良かったってことか・・・」

 

「うん、『パンサー』が力を貸してくれるって。それに『パンサー』の力なら装護のところまで行ける!」

 

「・・・なるほどな、空間属性の力で装護まで近づくわけか。そして『ボーン』の装甲ならある程度装護の攻撃にも耐えられるっていう考えか」

「だが近づいてどうやって装護を止める?」

 

「『パンサー』は装護に語りかけろって言ってた。装護が守ろうとしてるウチらの声なら届くはずだって」

 

 焦凍は耳郎の話を聞いて少し考え込んだが、すぐに覚悟を決めた。

 

「なら俺も行くぞ。装護の攻撃を多少だが氷でガード出来る。それにアイツは昔から無茶するからな、俺も家族として言いたいことは山程あるからな」

 

 覚悟を決めたのは焦凍だけではなかった。

 

「僕も何か手伝えないかな?僕に出来ることはほとんどないけど、僕も装護くんを助けたいんだ!」

 

「ようはお前らが近づくためにアイツの注意を引けばいいんだろ」

 

「正直俺じゃ装護の攻撃をモロに喰らっちまったら防げねぇ。けど余波で飛んでくる瓦礫くらいなら絶対に防ぐ!」

 

「私も出来る限りを尽くしますわ!」

 

 装護を助けるためにみんな覚悟を決めていた。

 

「みんなもありがとう。装護を助けるよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オールマイトは覚悟を決め、装護へ本気の攻撃を仕掛けようとしたが、突然2人の間を大氷壁が隔てた。

 

「なっ!?これは焦凍少年の・・・」

 

「オールマイト!」

 

「緑谷少年!これはいったい・・・」

 

 オールマイトに駆け寄って来たのは緑谷だった。

 

「相澤先生は蛙水さんと峰田くんと上鳴くんが入り口まで運びました」

「僕はまだ個性を上手く制御出来ないからオールマイトへの伝達役として来ました。装護くんを助けるためにオールマイトの力を貸してください!」

 

「装護少年を助ける・・・、いったいどんな作戦なんだい?」

 

「手短にいきますね。『ボーン』を纏った耳郎さんと焦凍くんを装護くんのところまだ辿り着かせることが目的です。耳郎さんが纏っている『ボーン』に直接聞いた話では、耳郎さんたちの言葉なら届くかもしれないそうです。そのためにかっちゃんが撹乱、八百万さんが遠距離から援護、切島くんは八百万さんをサポート。耳郎さんたちが装護くんに近づくための隙を作るために、オールマイトの力も貸して欲しいんです!」

 

「耳郎少女が『ボーン』を!?・・・いや、今はその話は置いておこう。正直、教師としてはキミたちを止めるべきなんだろう。だが、私はキミたちの友情を信じる!責任は私が取る、ともに装護少年を救おう!」

 

「はい!」

 

 オールマイトに作戦を説明している間にも、『ドラゴン』は氷壁を破壊していた。説明が終わると同時に氷壁から出てきたが、そこに爆破が襲いかかる。

 

グアぅ!!

 

「いつまでも暴走してんじゃねぇぞ装護!」

 

 爆豪は爆破で『ドラゴン』を攻撃して注意を引いていた。『ドラゴン』も反撃を仕掛けるが、持ち前の戦闘センスで爆豪は何とか回避していた。反撃のため爆豪に集中していた『ドラゴン』だが、突然足に何かが着弾した。着弾した物の粘着力により、『ドラゴン』の動きが鈍くなった。

 

「切島さんもう少し角度を高く調整して下さい!装護さんの腕の動きを制限します!」

 

「おう!分かった!」

 

 『ドラゴン』の足に着弾したのは、大砲で発射されたとりもちだった。八百万が創造した大砲の砲身を切島が角度を調整して自らが硬化して砲台となることで狙いを定めていた。

 

ガウぅ!!

 

 今度は腕に着弾したことにより、『ドラゴン』の動きを制限することに成功したが、そのまま無抵抗でいる者ではない。

 

ガアあぁァ!!

 

 『ドラゴン』は禍々しいオーラを放出した勢いでとりもちを排除し、そして八百万たちに攻撃を仕掛けるが・・・

 

「君の攻撃は私が止める!」

 

 『ドラゴン』の前にオールマイトが立ち塞がり、お互いの強力な一撃がぶつかり合う。

 

フレアレイジング

 

「『DETROIT SMASH(デトロイトスマッシュ)』!!」

 

 両者の攻撃は拮抗したが、オールマイトの一撃が竜の拳を押し切った。

 

グウぁ!!

 

 『ドラゴン』は攻撃の威力で後ろへ飛ばされ、その右腕の装甲はオールマイトの一撃を喰らったことでダメージを負い、『ボーン』が橙色へと変化していた。

 この瞬間は、『ドラゴン』の明らかな隙となった。

 

「今ッ!」

 

「応ッ!」

 

 耳郎は自身の肩に手を乗せていた焦凍とともに『ドラゴン』の懐にワープし、そして耳郎たちはその体を抱きしめた。抱きしめたまま装護へと語りかけた。

 

ガあァ!!

 

「装護!俺たちはみんな無事だ!もう戦わなくていいんだ!お前1人で苦しまなくていいんだ!」

 

 『ドラゴン』は抵抗を続けるが、それでも諦めずに呼びかけ続ける。

 

「ウチらはみんな無事!装護のおかげだよ!だからもう大丈夫だよ装護!」

「もう装護だけに戦わせないから!ウチらも装護と一緒にいるから!」

 

ガアぁ・・・」

 

 2人の声が届いたのか、『ドラゴン』は抵抗を止めて『ボーン』を解除した。『ボーン』を解除された装護は気を失っており負傷もあったが、呼吸は安定しており命に別状はなさそうだった。

 

「よかったー・・・」

 

「本当にな・・・」

 

 耳郎も『ボーン』を解除し、焦凍とともに装護を抱きしめたままその場に座り込んだ。そこへオールマイトや緑谷たちが駆け寄って来た。

 

「3人とも大丈夫か!?」

 

「はい・・、装護も俺たちも無事です・・・」

 

「本当か!みんなよく頑張った!」

 

 オールマイトがみんなを労っていると入り口が騒がしくなってきた。

 

「1ーA学級委員長飯田天哉!ただいま戻りました!」

 

 USJから脱出し助けを呼びに行っていた飯田が、他の教師たちを連れて戻って来たのだ。その後、教師たちの力もあり、生徒たちの保護や怪我人の搬送、USJ内に残っていたヴィランの捕縛も完了した。

 これにより今回の襲撃はひとまず終わりを迎えた。




 もうお気づきの方もいましたでしょうが、今作での装護のヒロインは耳郎です!
 そして今回で耳郎は『ボーン』の『適合者』として覚醒しました。
 これからの耳郎の活躍もお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。