続きを書けたので投稿。
今回から原作に入ります。原作に入ると登場人物が一気に多くなるから少し大変ですね。
それではどうぞ!
入学初日の受難
──雄英高校会議室──
今この部屋では、今年の新入学生についての会議が行われていた。
「今年のヒーロー科の合格者は一般と推薦を合わせてこの41名になりますね」
「今年は随分と豊作じゃねぇかYeah‼︎ 」
「うるせぇぞ山田」
「山田言うな!」
「2人ともそのくらいにしときなさい、そんなんじゃいつまで経っても終わらないわよ」
「まぁまぁ、マイクが興奮するのも分かるのさ。けど今は生徒たちのクラス分けを進めようじゃないか」
興奮で騒ぎ出す教師もいたが、他教師たちや校長の仲裁もあり新入学生のクラス分け会議は進んだ。
「しかし今回はなかなか癖のある生徒たちが入ってきたな。片やヴィランポイントは2位を引き離しての大差だがレスキューポイントはごく僅か。もう一方はヴィランポイントは0だがレスキューポイントは最多で合格。ここまで正反対の結果が出るのも珍しいな」
「あのお邪魔虫ぶっ飛ばした奴か!あれは俺も思わず『Yeah‼︎』って叫んじまったぜ!」
「今年の主席の子は人を助けるつもりはあるみたいだけど、ちょっと口が悪すぎるわね。実際にそれが原因でレスキューポイントが少ないのだから」
「だが前線で常に戦い続けるそのスタミナとセンスは確かなものだ、これは鍛えたらもっと伸びるぞ」
会議は進み、推薦入試での合格者に話は移り変わった。
「今年の推薦入試1位はこの子か」
「『轟装護』、幼少期にヴィラン犯罪の被害者となり保護された後にエンデヴァーの養子となった、この様な境遇であった子供がよくぞここまで強くなったものですよ」
「実技試験では
「実技試験2位の轟焦凍君も炎と氷による推力を活かした加速は目を見張るものだったわね。きっと兄弟で切磋琢磨してきたのね。あ〜、青春って良いわ!」
「だが実技試験3位の夜嵐イナサは入学を辞退。理由は『俺もまだまだだったっス‼︎轟兄弟にはライバルとして挑戦したいっス‼︎』っと言っていたが・・・」
「まぁそこは彼の自由さ。彼は士傑高校に進学したみたいだからいずれ交流する事もあるかもしれないね」
「そして、轟装護くんはみんなにも事前に話した通りその境遇や個性からヴィランに狙われる可能性がある。彼に危害を加えたヴィランがまだ健在である可能性は0じゃない。だから今回、彼が入試で優秀な成績を収めたことも考慮して異例の41人の合格者としたのさ」
「だからといって彼に過保護になる必要はない。彼は自分の意思でヒーローとなり強くなることを選んだ。だからみんなも彼を一生徒として導いてあげて欲しいのさ」
校長の言葉に教師一同が肯定を返した。
「相澤くん、君は彼と交流があるよね?彼の個性にはまだ不明な点もあるかもしれない。だからこのなかで一番彼について知っている君に担任を任せたい」
「それに君は身内贔屓なんてしないだろうしね」
「分かりました、その方が合理的ですね」
それからクラス分けは進み、会議は終了した。
そして入学当日となった。
──1年A組教室──
「同じクラスになれて良かったな焦凍」
「あぁ、そうだな」
「(焦凍と同じクラスになれたのは純粋に嬉しいな。さっき座席表を見た感じ、原作の20名に俺が追加された感じか)」
俺と焦凍は雄英に登校し、自分たちのクラスであるA組の教室に来ていた。教室に着いてからはまだ人も少なかったが、時間と共に段々と増えてきた。
「初めまして、私は八百万百です。あなた方と同じ推薦入試でしたわ。これからよろしくお願いしますね」
「あっ、ウチもいい?ウチは耳郎響香、よろしく」
「俺らも自己紹介して良いか?俺は瀬呂範太、よろしくな!」
「常闇踏陰だ。こっちは相棒の
「ヨロシクナ!」
人が増えてきたことで俺たちに話しかけてくる人も出てきた。
「よろしく、俺は轟装護。で、こっちが・・・」
「轟焦凍だ、よろしくな」
「2人とも同じ名字だから気軽に名前で呼んでくれ」
「2人とも轟って、兄弟なのか?」
瀬呂が疑問を抱くのも無理はないだろう。俺と焦凍の共通点は髪が赤いことだけで、それに焦凍は紅白色の髪なのに対して俺は赤一色だ。それ以外も、俺の目の色は茶色で顔も焦凍とは似ていない。初見で兄弟だと思われないのも別に気にすることではない。
「一応俺が兄なんだけど、俺養子だから家族のみんなとは血は繋がってないんだ」
「あっ、ごめん!失礼な事言っちまった!」
「別に良いよ、慣れてるから。それに・・・」
「これまで家族として一緒に過ごして来たんだ、血なんて関係ねぇ」
焦凍や轟家のみんなは俺のことを最初から家族として迎えてくれた。だから誰が何を言おうと俺たちが家族であることは間違いない。
「でもいいね、そういうの」
「えっ?」
耳郎が不意に声を上げた。
「血なんて関係なくお互いに家族って想い合えるのって、凄いかっこいいじゃん」
「・・・ありがとう」
耳郎の言葉がとても嬉しかった。
気を取り直して自己紹介を続けていると教室の入り口が騒がしくなってきた。
「おいデク!今日こそちゃんと話してもらうぞ!」
「かッ、かっちゃん!だからこれにはちょっと事情が・・・」
「落ち着きたまえ!彼が困っているだろう!」
「ちょっとちょっと、彼すっごい狼狽えてるよ?」
「うるせぇ!これは俺とコイツの問題だ!」
教室の入り口では、『ヒロアカ』の主人公である緑谷出久とその幼馴染である爆豪が揉めて、というよりは爆豪に問い詰められており、それを飯田と麗日が間に入っていると言う様子だ。
「(緑谷たちが教室に来たということは・・・)」
「お友達ごっこがしたいならよそへ行け。ここはヒーロー科だぞ」
この言葉とともに寝袋のまま教室に入ってきた男。
「はい、静かになるまで8秒掛かりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね」
「担任の相澤消太だ、よろしくね」
入ってきたのは1年A組の担任である相澤だった。
「全員これ着てグラウンドに集合だ」
寝袋からジャージを取り出しながら言い放った相澤の指示により、全員グラウンドに集められることになった。
「「「「「個性把握テスト⁉︎」」」」」
「(やっぱりこうなったか)」
グラウンドに集められた俺たちは、入学式もガイダンスもすっ飛ばしていきなり個性使用有りの体力テストを受けさせられることになった。
俺は過去に個性について調べるなかで、炎司さん達が呼んだ相澤さんにも協力してもらったことから交流があるが、やはり根っからの合理主義はこの場面でも発揮された様だ。
「爆豪、中学の時ソフトボール投げ何mだった」
「67m」
「じゃあ個性使ってやってみろ。円から出なきゃ何してもいい」
ボールを渡された爆豪はそのまま円の中に入って、息を整えて準備運動を終えるとそのまま腕を思い切りを振りかぶる。
「死ねぇ‼︎」
暴言と共に手から爆発が起こり、そのままボールは爆風に飛ばされ飛んでいった。
「自分の最大限を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段」
相澤さんの手に持った端末には『705.2m』と表示されていた。
「なんだこれ!すげー面白そう!」
「個性思いっきり使えるんだ!流石ヒーロー科!」
相澤さんに対して楽観的な考えはアウトだ。相澤さんは雰囲気を変えながら言い放った。
「そんな腹づもりで過ごす気でいるのか?」
「・・・よし。トータル成績最下位の者は見込みなしとして除籍処分としよう」
「「「「「はあぁ⁉︎」」」」」
原作でもそうだったが、実際に相澤さんと接してみて分かった。この人は見込みがなければマジで除籍する。
「なぁ装護、お前あの担任と面識あるだろ。あれはマジで言ってんのか?」
「あの人は本気だよ焦凍」
「えっ、装護あの担任のこと知ってんの?」
「流石に入学初日に除籍は冗談でしょう?」
焦凍の質問に俺が答えていると耳郎と八百万も聞いてきた。
「俺の個性が特殊なのもあって、父さんの紹介であの人に個性の把握を協力してもらってたんだ。あの人は根っからの合理主義者だから、見込みがなければマジで除籍するよ」
耳郎たちは俺の返答に息を呑んでいた。
「生徒の
「これから三年間、雄英は全力で君たちに苦難を与え続ける。『Puls Ultra』さ。全力で乗り越えて来い」
その言葉と共に個性把握テストが幕を上げた。
今作の主人公である装護の見た目のイメージは、マジンボーンの主人公である竜神翔悟をイメージしています。
今作の爆豪は原作より少し軟化しています。物語序盤から性格が少し柔らかい爆豪を表現できるか私自身心配ですが、頑張って書いてみたいと思います。
ちなみに作者は耳郎推しです。
次回から個性把握テストの始まりです。