この素晴らしいダンジョンにカズマさんを!   作:ぽーぴー

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やっちゃいましたね……


この素晴らしい飲み会に祝福を!

 

即席の四人パーティーでダンジョンを蹂躙した荒稼ぎした翌日、俺は料理スキルを用いて朝食を作っていた。

 

因みにヘスティアは帰って来ていない。

 

……まあ暫く家開けるって言ってたから当然なのだが。

 

「……よし、こんな感じでいいか」

 

良い感じに出来た料理を皿に盛り付け、机に並べていると。

 

「ふわぁ……あっ、おはようカズマ!ご飯作ってくれてたの?今日僕の当番なのに……」

 

起床したらしいベルが眠そうに目を擦りながら近付いてきた。

 

「おはよーさん。……飯はアレだ、たまたま早起きして暇だったから作っただけだよ。だから気にすんな」

 

……決してヘスティアが何をしているか気になって眠れなかったわけではない。ベルはともかく俺はそこまで心配症では……。

 

ただちょっと女神の家出的なアレには嫌な思い出があるだけであって……!

 

「そうなんだ…カズマのご飯は美味しいから嬉しいよ!ありがとうね!!」

 

色々考えていたが、嬉しい事を言ってくれるベルに思わず頬が緩んで力が抜けてしまう。

 

……まっ、その内帰ってくるだろアイツも。

 

取り敢えずヘスティアの事は一旦置いておいて、折角作った飯が冷めない内に食べる事にする。

 

ベルと共に席につき手を合わせ。

 

「「いただきまーす!!」」

 

俺達の朝食が始まった。

 

「うん!やっぱり美味しいね!!カズマの料理!!」

 

「サンキュー。ところでベル、お前今日もダンジョンに潜るつもりなのか?」

 

「えっと、僕はそのつもりだったんだけど……カズマは?」

 

「……正直、昨日の時点で百体以上モンスター狩りまくって疲れたから休みにしたい。……ヘスティアも居ないしステイタス更新とやらも出来ないだろ?金はあるしな」

 

「……そうだね、じゃあ今日は休もうか。……お金もあるし」

 

そう。そうなのだ。今この廃教会には割ととんでもない額のお金が貯蔵してある。

 

と言うのも……。

 

───昨日の一幕───

 

『あっ、ナァーザさん!どうでしたかって凄い大きな袋ですね!?……あ、あのナァーザさん?顔が真っ青ですけど……大丈夫ですか?』

 

『………………………です』

 

『え?何ですか?』

 

『……………ろ、六百万ヴァリスです………………………!!』

 

『……………六百万ヴァリス!?』

 

『おー、四等分した割には結構貰えるんだな』

 

『何落ち着いてるのカズマ!?六百万だよ!?大金だよ!?』

 

『い、いや希少種やらのドロップアイテムやら魔石やらを換金したからそれぐらいはいくだろ!?』

 

『…………そう言われるとそうかもしれない』

 

『だろ?』

 

『そうだよね、カズマだもんね。……?どうかしましたかナァーザさん?』

 

『……あの………これ本当に5・5で分け前貰ってもいいの?……………私ギルドに持って行っただけなんだけど………』

 

『別に構わないさ。最初にベルが言ってたろ?代わりに換金してくれると助かるって。……だからいいよなベル?』

 

『うん!勿論だよ!!なのでナァーザさんも安心して受け取ってください!正当な報酬ってやつです!!』

 

『……………ベル様カズマ様、今後ともナァーザ取引店をご愛顧頂きたく……』

 

『ナァーザさんっ!?』

 

───的な事がありまして、今のヘスティア・ファミリアには極貧とは思えない程の貯蓄が存在する訳だ。

 

……ぶっちゃけ暫く引きこもりたいぐらいに稼いでしまったので、今日だけと言わず一月以上休みたいのだが、流石にな……。

 

「……凄かったよね、ナァーザさんの顔」

 

「まあ仕方ないだろ、いきなり三百万だしな……」

 

「そうだよね……」

 

そんなこんなで朝食を食べ終えゆったりしていると、上の方からコンコンと扉をノックする音が。

 

……?誰だこんな朝早くから?……もしかして。

 

「神様!?か、カズマ神様が帰ってきたのかも!!」

 

俺と同じ結論に陥ったらしいベルが慌てて扉の前まで駆け抜ける。

 

……あいつも結構心配してたんだな。

 

俺もベルの後ろに着いていき後ろの方で待機する。

 

そしてベルが扉を開き。

 

「神様!おかえりなさ………」

 

「………………おはよう、ベル。……カズマさんも」

 

……なんか見覚えのある金髪さんが居るんだが。

 

「………!?あ、アイズさん!?えっ、なんで何を何故にここにっ!?」

 

唐突な想い人の登場に挙動不審になるベル。

 

……うん、これはビビるよな。

 

そんなベルに対して、動揺もせず淡々とアイズ・ヴァレンシュタインさんは口を開き。

 

「朝早くからごめんね。カズマさんに伝言があって」

 

「………えっ俺?」

 

てっきりベルに用があると思っていたのだが……。

 

「ロキからの伝言。……『今夜フレイヤとウチとお前の三人で飲み会するでー!店の場所はアイズたんに地図持たせるわ!あと貸切やから安心してな?』…………はい、地図」

 

………………こいつは一体何を言っているのだろう?飲み会?フレイヤとロキと俺の三人で?……フレイヤって………あの美の女神の人だよな………多分俺に対してブチギレてると思われる都市最強の……。

 

……何してくれてんだロキのやつ!?やばすぎんだろ!!

 

どんなセッティングセンスしてんだあの壁!?馬鹿じゃねーのっ!?

 

……い、いや落ち着け……ここでフレイヤ様のご機嫌を取ることで今後の命の危機を回避出来ると考えろ……!!

 

「なあベル!お前も来ないか!?一人で夜飯とか寂しいだろ!?」

 

ベルと共に向かう事で被害の分散を測る作戦に切り替える。

 

……だ、大丈夫だ!ベルはフレイヤ様教教祖様だ……!!何とかなる筈……!!

 

そんな俺の思いも虚しく。

 

「え!?…いやでも僕は誘われてないし……」

 

ベルはそんな事を……。

 

「大丈夫だ!何とかなる!!行こうぜ!なっ」

 

「い、いやでも……!女神様たちとの飲み会だなんて緊張すると言うか……!!」

 

「ロキは壁だから大丈夫だ!喋る可愛い平面体だと思え!!」

 

「そんな飲み会行きたくないんだけど!?」

 

「頼むよベル!きっと楽しいから!なっ」

 

「え、ええ……」

 

必死に迫る俺を見てベルは若干たじろぎ始めるが、唐突にアイズなんたらが口を開きやがって。

 

「……ベルは今夜暇なの?」

 

……あっ、これ不味い!凄く不味い!!

 

「ちょ、ちょっと待っ……!」

 

「?そ、そうですね、カズマが居ないんだったら暇になりますかね」

 

「……じゃあ私とご飯食べにいこ?」

 

…………うん、知ってた。

 

「………!?えっ!?」

 

「美味しいところ、知ってるよ?……それとも私とじゃいや?」

 

「いえ行きますっ!!絶対行きます!!……カズマ、そう言うわけだから飲み会楽しんできてね」

 

くそっ、やっぱり見捨てられた!!

 

「……楽しんでこいよ、ベル」

 

「?う、うん……カズマもね?」

 

俺はロキを許さない、絶対にだ。

 

……死なずに帰ってこれますように!!

 

───飲み屋───

 

「ここ…だよな……はぁ」

 

遂に夜を迎えてしまった俺は渋々と地図通りに店前まで足を運んでいた。

 

…せめて一番乗りであります様に……!!

 

そんな願いを込めながら思いっきり扉を開くとそこには───。

 

「おーカズマ!早かったなぁぁぁぁぁぁっ!?!?!?な、何すんねんっ!?いきなりドロップキックかますとか頭おかしいんか!?」

 

呑気に一人飲みを始めているクソ女が居たので助走をつけてドロップキックを喰らわせてやった。

 

「うるせー!この壁女が!!お前は知らないだろうがな、俺は色々あってフレイヤ様にブチギレられてんだよ!!そんな危険な現場に呼び込みやがって!ぶっ飛ばしてやる!!」

 

「いやいやいやいや!!落ち着け落ち着くんやカズマ!あれやろ?フレイヤの事馬鹿呼ばわりした件やろ?そんな怒ってなかったで!安心せい!!」

 

言い逃れようと適当な事を抜かすロキに更なる攻撃を……。

 

「……今なんて言った?」

 

「や、やからな?昨日の神の宴でフレイヤに会ったんや。そん時今の事聞いてな?怒っとるどころか気に入っとるみたいやったで?飲み会するかって誘ったら即断するくらいにな?」

 

「………マジで?」

 

「マジや」

 

成る程……美の女神様は俺に対して害意を持ち合わせている訳ではないと……そうか、そう言うことか!!

 

「何だよだったら早く言えよな!あっ店員さーん!お酒お願いしまーす!!」

 

つまり今から行われるのは命懸けの地獄の詰問ではなく、美しい女神様との飲み会と言う訳だ!!

 

そう考えると一気にテンションが上がってくる。

 

「いやまず蹴り飛ばした事謝れや!結構痛かったで!?」

 

「悪かったよ、今日は奢ってやるからそれで許してくれ。……100万以上持ってきてるから好きなだけ飲めよロキ様」

 

「流石カズマや!ごちになりまーす!!」

 

「気にすんな!お前のとこの金髪と狂人のお陰でもあるからな!!」

 

「あー昨日帰ってびっくらこいたわ、上層であの稼ぎとか頭おかしいんとちゃうか?」

 

「まっ、俺は運だけはいいからな。……取り敢えず乾杯しようぜ」

 

「運って言うか豪運やろアレ…まあええか!ほれ、器を持って?」

 

酒が並々と注がれたそれをお互い天高く翳し。

 

「「カンパーイ!!」」

 

ジョッキをぶつけ合う。

 

「ぷはっ……なあ、ノリで乾杯とかしちゃったけどさ、フレイヤ様っての待たなくて良かったのか?」

 

「かまへんかまへん!そんな器の小さい神ちゃう筈やで?……胸もデカいしな」

 

「……詳しく」

 

「詳しくと言われてもなあ…見たら分かるとしか言えへんわ。……まあアンバランスなドチビと違って凄まじいけどな。……あと服装クソエロいで」

 

「おい!もっと詳しく聞かせろ!!服装がなんだって!?」

 

「ほぼ裸みたいなもんや」

 

「何だと!?最高じゃねえか!!」

 

ロキと共に酒とつまみを突きながら駄弁っていると、店の扉が開かれる音が聞こえてきて。

 

「はーいロキ、遅くなってごめんなさいね?……そして、あなたがカズマね?」

 

その方向から聞くだけで幸福感に満たされ、そのまま天国へと昇天してしまってもおかしくない様な美しい女性の声が響き渡ってきた。

 

思わずそちらに視線を向けるとそこには。

 

「ふふっ、初めましてサトウカズマ?私は美の女神フレイヤよ。外にはオッタルって私の眷属が待機してるわ。念の為の護衛と言うやつだけれど……余り気にしないでちょうだい。……今日は宜しくね?私を楽しませなさい?カズマ」

 

───美の結晶、凄まじくエロい布地を纏いし男の欲望を暴走させるであろう本物の女神様がそこに居た。

 

馬鹿みたいに破廉恥な服装に対して『それ服として機能してるんですか?露出狂なんですか?』なんて野暮なツッコミなどはしてはいけない。

 

いや一瞬思っちゃったけど。

 

あのクソビッチしか着用しない様な服を完璧に着こなしている彼女が凄いのだ。

 

何というか、下品さを欠片も感じない。品性の塊みたいな女神様だ。

 

きっと彼女こそ、俺が今まで出会った事のない天上の存在、崇め奉られるべき真の女が───。

 

「……ふふっ、正直な子。……いっそのこと本当に私の物になってみる?サトウカズマ、貴方の本質を魅せてくれないかしら?」

 

「あっおまっいきなり魅了」

 

─────真なる女神様からのプロポーズを受けてしまった。怪しげに光る彼女の瞳もまた魅力的だ。その扇情的なプロポーションも男を狂わせる甘い声色も全てが美の極み、最高の女神様以外の何者でもない。

 

そんな存在に私の物になれ、貴方の本質を見せてくれと言われて断れる人間がいるのだろうか?もし居るとしたらそいつはきっと人間じゃないと思う。感情のない機械か何かであろう。そうに違いない。

 

若しくは男性趣味のガチホモさんか、そもそも女性に興味のない仙人の様な人か、はたまた一旦焦らす事で後で美味しく頂く為の布石を入念に貼っておくタイプの男か、とにかく俺には理解の出来ない世界だ。

 

当然その全てに該当しない俺は彼女の愛の告白を断る気など欠片もない。

 

ヘスティアやベル、アクア達には悪いが、プロポーズされてしまったのなら仕方がない。

 

あいつらもきっと分かってくれるさ。

 

そこまで思考を回し、俺はフレイヤ様からの告白を受けたのにも関わらず、返事も行動もせず放ってしまっている事に気付いてしまった。

 

これはいけない、愛する女性に恥を掻かせる事などあってはならない。

 

俺は即座に行動を開始し、彼女の愛への答えを示した。

 

「……あら?」

 

「!?」

 

───フレイヤ様のやわこそうな両胸を揉みしだく事で。

 

うむ、やはり見た目通り、いやそれ以上だ。

 

極上の手触りを有するそれを無言で揉み続ける俺を見て、フレイヤ様は不思議そうに首を傾げ(可愛い)、逆にロキは一瞬面食らった様な顔をしたものの即座に。

 

「カズマ!?お前何しとるんや!?」

 

俺に対して何故かやたらと慌ててそんな不思議な事を……。

 

愛する女性の胸を揉みしだいているだけだというのに何をそう驚いているのだろうか?何もおかしな事はしていないのだが……。

 

本当に分からなかった俺はロキに対して疑問を呈する為口を開く。

 

「?何してるも何も……フレイヤ様の胸を揉みしだいているだけですが」

 

「見たらわかるわ!そうやなくてだなっ!!」

 

公衆の面前で愛の営みを敢行しても落ち着きを払っている我が愛しの女神様とは対照的に、大声で喚き散らしている残念な壁神様を見て俺は。

 

「おいロキ、あんまり大声出すなよ常識がないのか?貸し切りとはいえ店の中なんだぞ?それともお前はフレイヤ様に恥を搔かせる気か?分かったら静かにしてなさい」

 

溜め息を吐きながらマナーのなってない壁神様に注意を促した。

 

当然フレイヤ様の胸は揉み続けたままである。

 

「ウチが悪いんかっ!?嘘やろ!?いきなり女神の胸揉みしだくやつに常識問われたくないんやけど!お前マジどういうつもりや!?頭壊れたんか!?」

 

「……ふふっ、ねえカズマ?私からも聞かせてくれる?これはどういうつもりかしら?」

 

失礼な事を宣う壁の外壁を取っ払い模様替えしてやろうかと画策していた俺の頭を優しく撫でながら、フレイヤ様がそんな事を問い掛けてくる。

 

彼女の問いには答えなければならない、俺は壁神を即座に意識外へと追いやり。

 

「どう言うつもりも何も……フレイヤ様は俺を魅了しましたよね?」

 

「ええそうね」

 

「それってつまり俺の事が好きってことですよね?」

 

「……ごめんなさい、そんなつもりはなかったのだけど……」

 

若干申し訳なさそうに目を逸らしながらそう答えるフレイヤ。

 

しかし今のサトウカズマにとってそんな事は関係なく。

 

「貴女にそのつもりがあるとかないとか関係ありませんよ。とにかく俺は魅了されたんです、責任取ってください。それにフレイヤ様に魅了されたお陰で生まれ変わった気分ですよ!セレナ様の時を思い出しますね」

 

フレイヤ様の両胸を重力から守りながらしみじみとかつての主を思い出す。

 

……セレナ様、貴女との退廃的な生活、悪くありませんでしたよ。

 

女神の胸を下から持ち上げ心地の良い重量を両手で感じながら、とてもいい顔で思い出に浸るその男にドン引きしながらもロキは情報収集を続行する。

 

「……因みにカズマ、具体的にはどんな感じなんや?」

 

「具体的に?まあアレです。理性とか倫理の壁が消滅して物凄く開放的な気分になった感じですね。きっとこれは嘘偽りない俺を求めてるってフレイヤ様からの遠回しな告白に違いないですよ。なのでこれからは俺、フレイヤ様の愛に報いる為に好き放題生きていきますね!あっ、パンツ見せてもらっていいですか?いいですよね?何なら今ここで全裸になって頂いても……」

 

「おいゴラァこの色ボケアホ女神ぃ!!こいつから理性と倫理取っ払ったらあかんやろ!?何してくれてんねんマジで!!どう収集付けるんやこれ!?四体目の最凶モンスター生まれたんちゃうかこれ!?世界と言うか女の敵やろこんなんっ!!世界四大クエストの始まりや!!」

 

もう本当にこの世の悪と屑とカスの集合体みたいになってしまったカズマに流石のロキも耐えられなくなったのか、割とガチでフレイヤに対してブチギレながら今後の世界を憂いて暴れ始めた。

 

カズマは頭を抱えながらバタバタと床を転げ回るロキを見て、即座にフレイヤの隣に移動し耳元でヒソヒソと囁き始めた。

 

「見てくださいよフレイヤ様、何も持たない平原の女神様が喚き散らしておりますよ。ああはなりたくないですよねー……だってあんなに動き回ってるのに少しも揺れるものがないんですもん。それにスムーズにコロコロしすぎですし……引っ掛かりが何一つないって事ですもんね。ちょっと流石に女神として可哀想すぎません?しかも神って不変なんですよね?……頑張れよ、大平原の神様(笑)」

 

「ぶふっ!?……だ、駄目よカズマ可哀想でしょう?女性の胸を見て見渡す限りの大平原だなんて……あっ、肥料を撒いてあげたら少しは育つんじゃないかしら?貴方作ってあげたら?」

 

「無理ですよフレイヤ様。いいですか?肥料って言うのは栄養を与える事で成長の手助けをする代物なんです。無を有にすることなんて出来ませんよ、余り可哀想な事を言ってあげないでください。ロキ様が泣いちゃいますよ。……涙で水を撒いてあげても何も育ちませんが(笑)」

 

「あらそうなの?……ごめんなさいねロキ(笑)」

 

「ぶっ殺ッ!!色ボケ諸共消し飛ばしたるわクソどもがァァァァァァ!!!!!」

 

「行くのよカズマ!!」

 

「はい『フラッシュ』」

 

「ぐわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!?!?!?目がァァァァァァァァァァ!!?!?!?!?!?」

 

最低(カズマ)最悪(フレイヤ)、絶対に組ませてはいけないゲス野郎と性悪女の阿吽のコンビネーションにより、ロキの理性とメンタルと視力は破壊されてしまった。

 

「ウケますねフレイヤ様、平原が平面をコロコロと転がっておりますよ」

 

「んふっ……駄目じゃないカズマ、ロキが可哀想よ?女の子には優しくしてあげないとね」

 

「女の子?…………あっそうですね!ロキ様って女神様でしたね!フレイヤ様とは全然違うので忘れていました!!地平線を司る女神様でしたね!!」

 

「ぶふっ……!そ、そうよ?ロキも女神様なんだから貧乳弄りも程々にね?」

 

「いやあれは貧乳じゃなくて無乳って言うんですよフレイヤ様、貧乳より遥かにレアな代物です。女神でありながら無乳なんて奇跡を起こしたロキ様に失礼じゃないですか、謝ってあげてください」

 

「ぐふっ……!?そ、そうねっ……!SSRの無乳に失礼……んぐっ……よね?ご、ごめんなさいねロキっ……!貧乳なんかと一緒にしちゃって……!!ぶはっ……!!」

 

「よく言えましたねフレイヤ様。ロキ様もきっと喜んでおられますよ、今後は失礼のない様にしないとですね。無乳は世界で一番レアなんですから貧乳と同一視しちゃ駄目ですよ?壁の称号を彼女から奪ってはいけません」

 

「そ、そうねっ……!そうねっ……………!!」

 

「いやお前が一番失礼やろうがっ!?マジでええ加減にせえよこのゴミクズどもっ!!壁の称号なんて誰が欲しいねん!?奇跡って何やねん!!性格悪すぎやろお前らっ!!泣くで?ホンマに泣くでウチィィィィィィィィ!!!!!」

 

余りにもあんまりな彼等の言い分に耐え切れず遂にロキが涙と共に怒号をぶつける。

 

「……人をゴミクズ呼ばわりする神様ってどう思います?フレイヤ様」

 

「最低極まり無い下劣な神ね。神の風上にもおけないわ、カズマはああならない様に気を付けなさい?」

 

「ですよねー、人に対して悪口とか言っちゃ駄目ですよね!ましてや神様が!!」

 

「ええそうよ!他者を傷付ける言動を取る神なんてただの邪神だもの!!反面教神として優秀ね彼女は。……私は優しく有れてるかしら?ねえカズマ」

 

「フレイヤ様は世界で一番優しいですよ」

 

「あら本当?嬉しいわ、貴方も世界で二番目に優しいと思うわよ?」

 

「良いですね、オラリオ一の慈愛コンビとして名を馳せて行きましょう」

 

「いいわね、私達は優しいものね」

 

「…………お前ら自分の言動と行動省みる機能欠如しとんのか?それともただの馬鹿なんか?馳せるとしてもオラリオ一のクソッタレコンビとかやろ自分ら」

 

「行きなさいカズマ!」

 

「『クリエイト・アース』『ウィンド・ブレス』」

 

「目がぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!?!?!?お、おまっ、ウチの視力潰す気か!?行きなさいカズマじゃないねん!短期間で連携完成されすぎやろおかしいやん!?魅了ってそんな単純なもんやないやろ!?」

 

「安心してくださいロキ様。俺の回復魔法があれば無限に視力を元に戻せますから」

 

「流石は私の眷属だわ」

 

「お前のやないやろっ!?トチ狂ってんちゃうぞクソボケェ!!」

 

「……行き「すんませんウチが悪かったです!!」……ふふっ」

 

咄嗟に土下座をかまして許しを請う女神様。 

 

そんな凄惨な現場をニヤニヤしながら仲良く眺める最凶災厄主従コンビどもはもう本当に色々最低だった。

 

「いい光景ですね、流石俺のフレイヤ様です」

 

「そうねぇ……ワインとか美味しくなりそうな光景だわ」

 

「(こ、コイツらァ……!!マジで混ぜたら危険すぎるやろウチが迂闊やった……!!カズマとフレイヤの事舐めとったわ……!!)」

 

「なんかちょっと可哀想になってきましたね。どうしますフレイヤ様?」

 

「……面を上げよとか言ってみようかしら?どう思うカズマ?」

 

「いいですね、威厳があって素敵です」

 

「ふふっ、ありがとう。……ほらロキ、面を上げなさい?」

 

「(うぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!)」

 

その言葉を叫ばない様に歯を食いしばりながら立ち上がると早速カズマは。

 

「いやぁそれにしてもよく働きましたね俺。なので胸揉ませて貰いますね?失礼します」

 

フレイヤの前に移動して再び胸を揉みしだき始めて……。

 

「ふ、ふふっ……!あははははっ!!」

 

「いや笑っとる場合ちゃうやろ!?カズマもいつまで胸揉んでんねん!?自重しろや!」

 

「自重?何でですか?それより俺に命令するなら何か代償を……あっ、女団員達の下着とか下さい。高く売れそうなんで」

 

「なにほざいとんねんボケカスッ!?おいフレイヤ!笑ってないでいい加減このモンスターなんとかせいや!世界の危機やぞ!?」

 

「ふふふふふふふっ……!カズマ、あなた本当に面白いわね。私の魅了を受けてそんな事になったのはあなたが初めてよ」

 

「美の女神様の初めてを貰えるなんて光栄ですね。では感謝の印に接吻をお願いします」

 

「あかん!もう嫌や!この空間頭おかしなるっ!!」

 

「ふふっ、ごめんなさいねカズマ。……これ以上は本当にロキが可哀想だもの、やめておきましょう?」

 

「流石フレイヤや!はよ戻せ!倫理と理性なくしたカズマとか下手したら黒龍並の大災害やろ!?何とかせい!!」

 

「……でも私はこんな変な罹り方した魅了の解き方なんて分からないわよ?……そうね、神意を込めて拳骨でもしたら治るんじゃないかしら」

 

「適当やな!?」

 

「俺は別にこのままでもいいですけどね。あっフレイヤ様、あなたの下着をオークションで売り出しませんか?かなり高値で売れると思いますよ」

 

「お前マジで黙っとれや!?」

 

未だにフレイヤの胸を揉みしだき下着を覗き見ようとするカズマの姿にロキがドン引きしながらも何とか抑え止めようとする。

 

そんな大騒ぎを聞きつけ、暫くは覗き見る事も入ってくる事もない様にと厳命されていたあの男が流石に耐え切れず店内へと足を運ぶとそこには。

 

「…………!?」

 

「フレイヤ様の胸を支えるお仕事って幸せですよね。一生雇ってください」

 

「……これってお仕事なの?」

 

御身の肢体を遠慮なしに蹂躙する下界で最も罪深いであろう特大の不敬者が居た。

 

「か、カズマ!外!外見てみいっ!!入り口や入り口!!」

 

「き、貴様……!フレイヤ様に何をしている……!」

 

オッタルはその光景を見て、今まで感じた事のない怒りを込めた凄まじい眼光で、殺意を滲ませながらサトウカズマを睨み付けていた。

 

だが今のカズマは魅了によりあらゆる枷が外れた無敵の存在。

 

普段は理性により割と抑制されている倫理感や人の心。しかしそれを捨ててしまった今のこの男は、殺人以外であるなら大凡の相手を完封出来るであろう悪辣さと手段を持ち合わせてしまっている。

 

そんなカズマが愛しの女性との逢引きを邪魔する鬱陶しい存在を見逃すはずも無く。

 

「何だお前、まさか俺とフレイヤ様の愛の逃避行を邪魔する気なのか?だったら容赦しねえぞ猪野郎」

 

「サトウカズマ……!御身のお身体からその手を離せ!!」

 

愛の戦士サトウカズマと都市最強の猛者の因縁の対決が今、始まる───!!

 




アイズさんが朝っぱらから来たのはベル君に会いたかったかららしいです
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