IS~貴婦人と黒獅子   作:茶々円

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大学の手続きやらストフェスの衣装製作やらで更新かなり遅れました……



転校生

「……結局何も無かったね……。」

 

 

私達は織斑先生に許可を頂き『ユニコーン』が示した座標へ向かった。……だがそこには何もなく本当に只の路地裏であった。……じゃあ私達がここに来た意味って……?

 

 

 

「待ってください、バンシィが反応していますわ……。」

「あ、フェネクスも……」

 

 

 

よく見ると私の『ユニコーン』の待機形態である一角獣の指輪の目の部分も光り輝いている。………ん

 

 

 

『………×××××、私もう男に可能性を感じられなくなっちゃった………、もう男なんて……』

 

 

突如ユニコーンから声が聞こえてきた。一体何だろうか?もしかしてこれがここに来た理由……?

 

 

 

『……私も手伝いたい………何か手伝えることがあるなら言ってくれ…』

『ならこの兵器を動かしてほしいんだ……。』

『……ああ。』

『その兵器の名前は─────』

 

 

 

「インフィニット・ストラトス……」

 

 

その声は兵器の名前を言おうとした瞬間中断され、セシリアの口からは自然とその名前が出てきた。───なら恐らくこの会話の一人は篠ノ之博士……ならもう一人は……

 

 

 

「ま、常識的に考えると初めてその兵器を動かしたのは白騎士……、つまり千冬さんじゃないの?」

「つまり織斑先生が篠ノ之博士と共謀してISを女性専用にしている………有り得なくもないけど……。」

「……帰って聞いてみましょう……。……あら?」

 

 

向こうから見覚えのある方々が歩いてきた。一人は栗色の髪の毛に金色の瞳を持つ私のパパの更織繋(ツナグ)。そしてもう一人はオレンジ色の髪の毛に紫がかった瞳を持つ本音と虚さんのお母さんの布仏麻里(マリ)さんであった。

 

 

 

「パパ!?どうしてここに!?麻里さんも!」

「まあ色々あってな。……今夜は遅い、3人とも近くにあるホテルをとっておいたからそこで寝なさい。」

「……セシリアちゃん、初めまして、私は布仏麻里、本音と虚の母親だ。」

「初めまして、セシリア・オルコットです、よろしくお願いします。」

「ふっ……君はお父さんにそっくりだな…」

「そうですか?……お父様とはどういった知り合いだったのですか?」

「ああ、『ビームマグナム』でコックピッ「麻里さん!」

 

 

いつもは温厚なパパがこの時だけは声を荒げて麻里さんに注意した。……ビームマグナムって一体……

 

 

「すまない口が滑った、忘れてくれ。」

「はあ……」

「あとセシリアちゃん。」

「どうかなされましたか?」

「……君のお父さんは生きている可能性が出てきた。」

 

 

……え?……いや、でも有り得る……美術館の隠し部屋に本来ないといけないはずのセシリアのお父さんの死体は無かったって前に聞いた……もしかしたらと言うこともありそう……

 

 

「………まあ私も薄々は思っていました……、まあ過分な期待は持たないで置きます……」

「そうだな……さて、夜も遅い、ホテルまで送るから車に乗ってくれ。」

 

 

 

……細かいことは明日考えよう……

 

 

 

 

◆セシリアside

 

 

ホテルで泊まった日から数日後……、父の生きている可能性やどうしても引っかかる麻里さんの『ビームマグナム』という言葉を考えていた。……そして私の目の前の光景はその考えを全て吹き飛ばした……。

 

 

 

「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不慣れなことも多いかと思いますが宜しくお願いします。」 

 

転校生の一人、シャルルはにこやかにそう言って礼をする。

クラスは私や一夏さんを含めてあ然としていた。

 

「男………?」

 

 

 

誰かがそうつぶやいた。……いけませんね、早く耳を塞がないと。

 

「はい、同じ境遇の方が居ると聞いて……」

 

礼儀の正しい立ち振る舞いと中性的に整った顔立ち、髪は濃い金髪でそれを後ろで束ねている。体も女性に見えるくらい華奢であった。

 

 

 

「きゃ………」

 

 

あ、まずい…… 

 

 

「きゃあああああ─────っ!!」

 

 

 

 

やはり………IS学園は男性がいないからか男に飢えている女性が多い、それが一夏さんやシャルルさんのような美男子なら尚更だ。

 

 

 

「あー、騒ぐな、静かにしろ。次の自己紹介だ。」

 

 

 

もう一人の転校生は腰まで下ろした銀髪、そして左目の眼帯が特徴的な鈴さんと同じくらいの小さな女の子であった。

 

 

 

NT-D

 

 

 

 

………あら?あらら?

 

 

 

 

「オルコット!何故いきなりISを展開する!?さっさと直せ!」

「!?……あれは!?」

「す、すいません!」

 

 

 

……何故かあの子にバンシィが異常な敵意を示し勝手にNT-Dが発動、更に『アームドアーマーBS』を展開してしまった。

すぐさまそれを直しバンシィを鎮めて自己紹介に戻る。自己紹介が終わると何故かその少女───ラウラさん此方を睨みながら一夏さんの方面に歩いていった。

 

 

バチンっ!

 

 

 

「なにしやがる!?」

「私は認めない……!お前なんかがあの方の弟なんて…!」

 

まさかの一夏さんが平手打ちをされていた………、なぜでしょう…?

 

 

 

「あー!ではホームルームを終わる。各人は直ぐに着替えて第二グラウンドへ行くように!今日は二組との合同訓練だ!」

 

 

 

ラッキーですわね。鈴さんとやっておきましょう。

 

 

 

「貴様!」

「………はい?」

 

 

突如そのラウラさんは私に詰め寄ってきた。先程ISを展開してしまったことに何かあるのだろうか?

 

 

 

「私は貴様と同じようなタイプの『赤い光を放つ白い悪魔』探している、知っていることがあるなら全て吐け。」

 

 

 

 

…………赤い光の白い悪魔……間違いなく簪さんですね。ですが面倒ですし黙っておきましょう。

 

 

「知りませんわね。その方がどうかなされたのですか?」

「……知らないなら構わん。」

 

 

 

………何だったんでしょう?

 

 

 

 

────

 

 

 

 

数分後…… 

 

 

「では、本日から格闘及び射撃を含む実践訓練を開始する。」

『はい!』

 

 

本日は一組と二組の合同なので人数はいつもの倍。出てくる返事も妙に気合いが入っていた。

 

 

「うぅ……痛ぇ……」

「大丈夫か?」

「なんだか篠ノ之さんって一夏君のお母さんみたいだね。」

「そうか?」

 

 

向こうでは織斑先生に叩かれた一夏さんが涙目になりながら頭を抑え、それを箒さんがなだめていた。………そしてこっちにも……

 

 

 

「うう~痛い~……DE展開すべきだったー………。」

「たかが出席簿にISを展開しないでください。」

「セシリアが撫でてくれれば治る~」

「あらあら甘えん坊さんなんだから……、よしよし。」

 

 

鈴さんもトイレに行っていて遅刻、織斑先生の攻撃が脳天に直撃していた、

 

 

 

「今日は戦闘を実演してもらおう。織斑……は前みたいにはっちゃけられると困る、────鳳!オルコット!」

「何故私まで!?」

 

おおう………完全にとばっちりを受けた……まあ久々のデュエットだし頑張りますか。

 

 

「ニヤニヤしているところ悪いが相手は山田先生、元代表候補でも機体は訓練機だ、NT-Dは使うな。あとセシリアを選出した理由はお前らの連携は目を見張るレベルだからだ。……まあ更織妹と布仏妹には適わないが。」

「「は~い。」」

 

 

 

そう言って私達は『バンシィ』『フェネクス』を展開………

 

 

 

 

NT-D

NT-D

 

 

 

 

………また!?

 

 

 

「ちょっ!セシリア!勝手にNTD起動するんだけど!?」

「私にも分かりませんわ!……ダメです!引っ張られないでバンシィ………!」

「フェネクス………!」

 

 

 

 

いつもならこんなことはまずない………となるとやはり今日転校してきたラウラさんとシャルルさんのどちらかに理由が存在しそうですね。

 

 

 

 

「すいません織斑先生……今日はバンシィがご機嫌斜めらしいですわ……。」

「同じく、今日はフェネクスの調子が最悪です。」

「そうか……なら今日は実演を中止して武装の展開を練習する、オルコットと鳳はISを展開せずに見ておいてくれ。」

「了解です、あら?織斑先生は今日用事があるのですか?」

「ああ、日本海沖に巨大な隕石が落下したニュースがあっただろ?それの調査だ。」

「何でもやるんですね織斑先生は。」

「正直面倒臭いがな。では行ってくる、山田先生、後は任せました。」

 

 

 

そう言って織斑先生は足早にアリーナを去っていった……。

 

 

 

 

◆数日後………

 

 

 

 

 

箒side

 

今日は五時間座学の後、前と同じISの操作を行っている、私は専用機『サキガケ』を持っているため基本的に指導側に回っている。

 

 

 

「そうだ……そうそう……自分の手足が延びたように考えるんだ。」

「飛ぶコツとかあるの~?」

「私はトランポリンを使って感覚を覚えたな。」

 

 

キーンコーンカーンコーン………

 

 

 

む……授業が終わったか……ん?

 

 

 

 

「どうしたんですか山田先生?」

「篠ノ之さん、織斑君、前にも言った部屋のことなんですが篠ノ之さんは学園側が用意した部屋に移ってもらい空いた所にデュノアさんを入れる感じになります。ごめんなさい。」

「ああ……はい……」

 

 

 

………まあ仕方がないな、元々男と女が同室なのはおかしいんだ。………仕方がないな。

 

 

 

 

「悩んでるね~しののん~。」

「む…布仏か……」

「………織斑君ともう一度同じ部屋に戻る方法……あるよ!」

 

 

────それは悪魔の囁きであった、恐らく布仏の言う方法は間違いなく悪い方法だろう……。

 

 

 

 

「………教えてくれ。」

「ふっふーん、流石しののん、………魔法の言葉はこのメモに書いてあるよ!生かすも殺すもしののん次第だから!じゃね!」

 

 

……どれどれ………なっ!?

 

 

 

そこに書かれていたある一言、それは私の中に渦巻いていた矛盾を全て壊した。

 

 

 

「箒ー、早く部屋に戻ろうぜー。」

「……一夏、今から私がする行動だけは黙ってみていてほしい……頼む。」

「?……おう。一応理由教えてくれないか?」

「ああ……理由は───────」

「何だと!?」

 

 

すまない……でもこれだけは譲れないんだ……『シャルロット・デュノア』……

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん篠ノ之さん、手伝わせちゃって。」

「ああ……。」

「どうしたの篠ノ之さん?」 

「シャルル、服を脱いでパンツ一丁になれ。」

「なっ!?」

 

 

やはり揺れたな……間違いない……、あのメモは本物だな、一気に畳み掛けるか。

 

 

 

「そ、そんな事できないよ!恥ずかしいし!」

「そうか?なら一夏にやらせよう、私は外に出ておく、男同士なら恥ずかしいこともあるまい。」

「……おかしいよ!ねえ!一夏も何か言ってよ!」「悪いなシャルル、『突然来た男』よりも箒の方が信頼出来るんだ。それに思い返してみればお前はしつこく俺に機体データを聞いてきたよな?……上だけ脱いでくれれば信頼出来るんだ。」

「っ……」

 

 

 

苦虫を噛んだような顔をしながらシャルルは上着を脱いだ。

 

 

 

「……やはりな。」

「やっぱりか……」

 

 

そこには『女子』がいた。

 

 

 

 

「さっすがおりむーとしののーん!一発だったね!」

「布仏、やはりこのたれ込みは本当だったようだな、感謝する。」

「……のほほんさん?」

 

 

部屋に突撃してきたのはこの情報を渡してくれた布仏だった。腹黒いこいつのことだ、恐らく『しののんの恋愛成就!』なんて建前だろう。

 

 

「……なんで?」

「ん?」

「なんで僕の正体を知っているのさ!?」

「布仏、私からも質問だ、建前はいい、どうして私にこの情報を渡した?」

「まずは『シャルロット』さんからの質問に答えるねー。最近君のパパがやっているデュノア社の経営が落ち込んでるのは知ってたんだよ、そこに狙ったように現れた君、正直都合が良すぎるんだよね、だから授業サボってデュノア社長周りの女性関係、子供事情を全て洗った、でも君の名前は出てこなかった。それである一人の女性──社長ので愛人が産んだ子に君にそっくり、つまり君本人が居たわけ。どぅ~ゆ~あんだ~すた~んど?」

 

 

……布仏の情報収集、処理能力は高いことは知っていたがまさかここまでとは……

 

 

 

「次はしののんの質問だね。………おりむーのダブルオー─────厳密にはそのスラスターのデータが流出すると再現できるかはともかく私達も困ることが多いからね、それについでのごとくRX-0のデータも嗅ぎ回っててうざかったから!」

 

 

 

 

前半は私達にも助かることだが後半は完全に私情だな。

 

 

 

「……あーあ、バレちゃった。そうだよ、布仏さんの言ったとおり僕は女──────」

 

 

 

 

それからシャルル───いや、シャルロットは自分の身の上話を始めた。……親がいない……か……

 

 

 

「バレた以上本国に強制送還されて僕は牢獄暮らし、悪くて国外追放かな……はは……」

「……お前はIS学園にいたいのか?」

 

 

 

 

お、一夏が話し始めたな……だが嫌な予感がするぞ……

 

 

 

「そりゃいたいよ……!でもどうしようもないんだよ……「方法はある!可能性を捨てるな!」

 

 

卑屈になっていたシャルロットを一夏が大きな声で勇気付けた。さあ、どうすると言ってもどうするんだ……?

 

 

 

「特記事項21、本学園における生徒はその在学中二おいてありとあらゆる国家・組織・団体に帰属しない。本人の同意がないばあいそれらの外的介入は原則として許可するものとする。……そう書いている以上デュノア社はお前に関与出来ない、……ただこれ以上お前が俺らのデータを嗅ぎ回るならその時は…「本音さん!ハァ……ハァ……探しましたわよ!」

「マクドウェル!?凰!?どうしたんだ!?」

 

 

 

 

マクドウェルと凰が部屋に入って来るなり本音を速攻で連れ出した。

 

 

 

「俺らも行くか。」

「そうだな、嫌な予感がする……」

「僕も行くよ。」

 

 

 

私と一夏とシャルロットは本音達を追いかけ部屋から出た。

 

 

 

 

 

 

アリーナ

 

 

 

 

「あらぁ鈴さん、お帰りなさいませ。今あなたを馬鹿にしたこいつを粛正しているところですわ。」

「………ッ……」

 

 

そこには今日転校してきたラウラ・ボーデヴィッヒをセシリアがNT-Dを起動し圧倒している光景が広がっていた。

 

 

 

 

 

 

 




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