シンシアが箒の部屋に寄る数分前……
「りーんさん♪」
「セシリア♪」
こうして話しているだけだと仲良くしているようにしか見えないが実際私も鈴さんもお互いのシールドエネルギーを減らすためにお互いが『ビームマグナム』や『ハイパーバズーカ』を軸とした凄まじい撃ち合いをしている。
「えいっ!」
「きゃっ!?」
私は『アームドアーマーDE』を利用した瞬時加速を行い鈴さんに近づいて軽く抱きしめた。………ああ、やっぱり鈴さんは可愛らしいですわ……
「あーやっぱり可愛らしいですわ~。」
「ちょっ……。」
初めは突然の事に困っていた鈴さんも顔を赤らめながらこちらを抱き締めてくれた。………ん?
「ふん……女同士で情交とはこの学園には本当に愚か者が多いな…。」
そう言って来たのは転校生のラウラさんであった。………っ、引っ張られないでバンシィ……。
────NT-D───通称ニュータイプ・デストロイヤーの発動条件は主に3つ存在する、一つは搭乗者自身が怒りに呑まれてしまうこと、この状態は目の前の敵を搭乗者の肉体が滅びるまで殲滅し続ける為危険な状態である。二つ目、それはニュータイプ・デストロイヤーを『ニュータイプ・ドライブ』に昇華させることでありこの状態になるとある程度は自分自身での制御がきく。……そして三つ目、周囲に『ニュータイプ』ないし『強化人間』が存在するとその方々を『デストロイ』するために起動する。
そしてラウラさんと対面した時にNT-Dが暴発する理由、それは彼女が鉄の子宮から生み出されたクローン───つまり強化人間だからであった。
「そういうあなたこそ……、一人で練習して悲しくないのですか?」
「仲間など邪魔なだけだ。」
「まあまあ、そう言わずに」
「ふん、そのお花畑な脳内を一度解剖して見てみたいものだ、ついでにそこの女との意味のない恋愛に現を抜かす馬鹿な中国人もついでにな。」
…………
「………セシリア…落ち着きなさい、深呼吸をゆっくりと……」
「そのお花畑な貴様を生んだ貴様の母と父もよっぽどの馬鹿だったんだろうな!」
…………私の中の黒い感情が一気に高まってくる………もう抑えようにも抑えられない………
「お姉様!落ち着いて!」
「あんたねぇ……!」
あア……身体ガ削らレテいク………
「………言ったな!」
NT-D
──────コロス。
◆
アリーナ
そこでは異様な光景が広がっていた。
「あらぁ鈴さん、お帰りなさいませ。今あなたを馬鹿にしたこいつを粛正しているところですわ。」
「………ッ……」
そこには今日転校してきたラウラ・ボーデヴィッヒをセシリアがNT-Dを起動し圧倒している光景が広がっていた。
そして今ラウラはセシリアの持つ大型の盾を直に腹にめり込まされておりこのまま行けばISどころかラウラの命さえも怪しい。
「ほらほらもう一度同じ攻撃ですわ♪よけてみなさい♪」
セシリアは更に盾からラウラを払い飛ばし飛ばされた地点に青色の弾丸を放つ。放たれた弾丸はラウラの腹部にくっつき、青い大爆発を起こしながら彼女を上に吹き飛ばした。
「ぐっ………」
真上に吹き飛ばされたラウラに対してセシリアは「えいっ♪」と言いながらアームドアーマーDEをラウラの腹に突き立て至近距離でメガ粒子砲を放つ。
「AIC!」
「……あら?」
ラウラは焦りからか自らの左目の『ヴォーダン・オージェ』、そしてAIC(慣性停止結界)を発動し、セシリアの動きを完全に凍結させた。
────勝った!
そう確信したラウラはワイヤーブレードを持ち、セシリアに突撃した。
「あらあらぁ、そんな小細工は見飽きました………わ!」
「なっ!?」
ラウラは今自分に対して起きている状況に理解が追いつかなかった。
AICを食らっている筈の目の前の女が武器を構えており、そしてなぜか自分が動けずにいる。
この二つが導き出す答えは簡単であった。
───自らのAICが目の前の女に乗っ取られ、そして彼女が操作するAICに自らの行動が停止させられている、という単純明快な答えであった。
「終わりですわ、あの世で後悔しなさい。」
「っ………」
そう言いながらセシリアは動けないラウラに出力100%ビームマグナムを向け発射した────
「ストップ、セシリア。」
「止めろ!」
だがセシリアの放ったビームマグナムは赤色の光を花弁嬢を展開しているシールドの放つフィールドに遮断され、そしてセシリアには緑色に輝くブレードが向けられた。
「間に合ってよかった……」
そこには真の力を露わそうとしている白銀の一角獣、そして緑色の剣を構え、背中からは青色の燐光を落とす青騎士がいた。
そしてその一角獣をみた瞬間、ラウラの顔色が変わった。
「白い………悪魔!」
◆
数分前……
アリーナに向かう廊下にて
「今回鈴は戦線から離れていて。」
「………そうね、正直に言うと私もあいつに怒ってる。万一私が暴走すれば───と言うよりも………」
「単純に『RXー0』二機は相手しきれないからね。………一夏君、手伝ってくれない?」
「おう!」
「シンシアと本音は第二波、最悪私たちでマグナムは使い切らせるから私達が離脱したら代わってくれる?」
「「了解(ですわ)!」」
◆
「えあっ!」
ガキン!と言う鈍い音と共に一夏の『GNソードⅢ』がセシリアのアームドアーマーDEとぶつかり合う。
「簪!」
「うん!」
合図と共に簪はセシリアに向かってビームマグナムを発射する。
それを後方への瞬時加速でかわしたセシリアに対して一夏は同じく瞬時加速を使用しつつGNソードⅢで突撃する。
だがそれすらも読んでいたセシリアは不敵に笑い、リボルビングランチャーの第四スロット────マイクロハイド・ボンブを解放、一夏の瞬時加速の射線上にすぐさま放ち、拡散させた。
「どけ!」
一夏はビームライフルをブーメランのように投擲し、マイクロハイドボンブの一部を爆破、するとその爆破に巻き込まれ、他の小型爆弾も次々と誘爆を始めた。
「ふう………一撃当たれば即アウトの攻撃力か………おい!逃げろ!」
「早く逃げて……私達が食い止めるから……」
◆
数ヶ月前……
「なんだ!?敵しゅ」
私のいた施設に対して放たれた一発の紫電を帯びた弾丸────そしてその弾丸が開けた風穴から見えたものは───
「白い………悪魔……!」
その白い悪魔は次々と施設を破壊していき最終的に私の回りに残ったのは廃墟だけであった。
私はあの白い悪魔を許さない、見つけ出して殺してやる。
───────
「おい!逃げろ!」
「逃げて……ここは私達が止めるから………。」
─────私は一体何なんだ?
ふと、ラウラの中に疑問が生まれた。自分のいた施設を壊した憎むべき相手、そして自分から教官を奪った憎い男を倒すためにこの学園に来たはずだ。
だが今のこれは何だ?突然現れた恋に現を抜かす女に完全敗北した挙げ句に憎むべき二人の人間から『逃げろ』と諭されている。
「う……」
「バカ!止めろ!」
「うわぁぁぁぁぁ!」
ラウラは半狂乱になりながらレールカノンを展開し目の前の黒獅子に突っ込んだ。
「邪魔。」
「がはっ……!」
ラウラはブーメランの手痛い一撃を貰い、更にそこから『リボルビング・ランチャー』の第三スロットに入っているスーパーナパームに直撃してしまいただでさえ半壊であった『シュヴァルツェア・レーゲン』が更に無残な姿に変わった。
「邪魔する奴は………!」
そう言いながらセシリアはビームサーベルを振るい、更に一回転して回し蹴りを食らわせ、そしてアームドアーマーDEでラウラの腹部を掴むと「私の前から…いなくなれええぇェッ!」と言いながらラウラを背面に投げ、殴る蹴るを繰り返し、そのまま真っ二つにしようとした瞬間
『例え戦士としては優秀でもこれを入れた瞬間これだ……ゴミめ……』『もっと強くなれ!お前にどれだけ出資したと思ってるんだ!?』『なんでこんなことになったん…っ…!』『ごちゃごちゃ言う暇があったら強くなれ!』
セシリアが攻撃を仕掛けようとした瞬間、突如として頭の中にビジョンが流れ込んできた。銀髪の少女が鉄の子宮からこの世に生まれ落ち、そして暴行を受けている光景だ。
ウラヤマシカッタ
(これは……サイコフレームの共鳴……ならこれはラウラさんの……)
カゾクニアイサレテイルメノマエノオンナガ
そして一連のビジョンを見終えた時、セシリアの《バンシィ》は暴走から解放され、本来の姿である漆黒の一角獣に戻り、目を覆う赤色のハイパーセンサーの隙間から涙が零れ落ちた
『……ラウラさん、申し訳ございません、あなたの境遇を考えればあのような言葉を言いたくなる気持ちも……っ!?』
『……ミラレタ……ワタシノカコヲ……』
力が欲しいか?
「(寄越セ……目ノ前ノ女ノ殺ス、ソシテアノ二人ヲ殺ス力ヲ寄越セ!)」
その瞬間シュバルツェア・レーゲンのディスプレイに、赤字でこう表示された。
Valkiry
Trace
System
文字が浮かんだ瞬間ラウラの意識がなくなり黒い泥のようなものが全身を包み、抱き抱えられていたセシリアから離れた。
──────
「……千冬姉!?なんだよアレ!?」
「かれはドイツのVT───ヴァルキリートレースシステムだね。今になって言うけど私がラウラちゃんから『白い悪魔』と呼ばれるようになった理由に関係あるんだけど私はあれの研究所を破壊するためにラウラちゃんのいた研究所を襲ったんだ……あの時完全に破壊したはずなのに……。」
簪が冷や汗を垂らしながらそう言った、確かに破壊していてもその前にあの子のマシーンに入っていれば破壊はできない。
「っ…今のあの子は何か心の壁のようなものを作ってますわ……それを突破できないと……」
確かにそのままラウラを撃破する事が出来てもラウラ自身の心が救われることもない。
───ならばソフトチェストタッチだ。
そう考えた簪が武装を全て捨てようとした瞬間
「………一つだけ俺のダブルオーにこの状況を突破可能な武装がある。」
一夏が突如そのようなことを言った。
「……どんなの?」
「トランザムバーストって技で00ライザーに与えられた、この戦場にいる全ての人間の意識を繋げる戦争根絶の切り札だって束さんが言っていた。それが出来ればラウラと心を繋ぐことだって……だがこの状況でそれが出来るとは思えない。」
「いや、『心を繋げる』なら私達の所有するサイコフレームも同じことができるからもしかしたら……!」
「手伝ってくれるのか?」
「うん。」
簪はそう言うと武装を展開、臨戦態勢に入った。
「っ……私もやりますわ……」
そう言ってセシリアもユニコーンモードながらも武装を展開した。
「……セシリアはデストロイモードの過剰運用で疲れてるから下がってて、ここは私が抑えておく。」
「珍しいですわね、あなたが私達以外の人の可能性を信じるなんて。」
「………人は殺していないとはいえ私はあの子の希望を一つ奪った、だからせめてもの償いはする。」
「………はい。」
セシリアは納得し、そのままアリーナの出入り口まで下がった。
「一夏!取ってきたぞ!」
そう言って瞬時加速をアリーナに入ってきた箒の手には黒色の何かが複数個握られていた。
「それ何…?」
「ありがとう箒。…簪には説明してなかったな、これは俺らのメイン動力のGN粒子を貯蔵するためのタンクだ。」
「なんで今の状況で?」
「言い忘れてたがトランザムバースト発動の為には発動させるフィールドに一定の粒子濃度が必要なんだ。だから今からこれを解放してアリーナ中にバラまく」
「納得、篠ノ之さん、私にも一つ貸してくれない?」
「ああ、頼む。」
「僕にもやらせてくれないかな?」
そう言ってきたのは専用機の『ラファール・リヴァイブ・カスタムⅡ』を纏ったシャルロットだった。
「……すまない!頼む!」
「うん!」
「シンシー!私達もやるよー!」
「ええ!」
三人は箒から粒子貯蔵タンクを受け取りそのまま移動を開始した。そして一夏はトランザムバースト発動の為のチャージを開始、簪はデストロイモードを解除し『ハイパー・バズーカ』を展開、時間を稼ぐためにそのままVTシステムに呑まれたラウラに向かった。
「っ…!やっぱり織斑先生のコピーだね…。」
余談であるが私は『勘が良い』。この『勘の良さ』はデストロイモードでの強さに直接影響することが最近の試運転で発覚した。そしてこの『勘のよさ』は遺伝する。聞けばセシリアの父親も鈴の母親も勘が異常に良かったらしい。思い返せば私のパパも異常に勘が良く最早数秒先の未来予知まで行えることが最近わかった。
残念ながら本音と虚さんにはこれがなかった、そう考えるとやはり遺伝の部分が大きいのだろう。
「……右!真ん中突き!」
目の前のラウラが攻撃する瞬間、頭の中に雷のようなものが走り、その雷が導く先にはラウラが次に攻撃する瞬間のビジョンが見える。
……見える!私にも敵の動きが見える!
「そこ!」
「グっ……」
「一夏君!あとどれくらい!?」
「あと5秒だ!」
「オッケー!」
「行くぞ!トランザム!」
そう宣言した一夏の機体は赤く染まり、更にそれに反応したアリーナ中に散らばっているGN粒子が反応し、美しい緑色の光が虹のように回り始めた。
「ラウラ!応えろっ!」
────
『ここは……』
目が覚めると回りは不思議な緑色と虹色に囲まれた空間でありそこに私は全裸でいた。
『ここはGN粒子の意識共有空間だ。……ここならお前と腹を割って話せるかと思ってな。』
目の前に現れたのは織斑一夏だった、不思議なことに先程まで感じていた憎しみは全く感じない。
───お前にとって強さとはなんなんだ?
『あー、俺の考えでは強さとは心の在処、自分がどうありたいかおもうことだな。』
……そうなのか?
『そりゃな、自分がわからねーやつは強さ弱さ以前に歩き方を知らないんだから。』
……歩き、方……?
『どこにむかうか、何をしたいか……とかさ。まあ早い話やりたいことやらねぇと人生じゃねぇよ。』
───ではお前はなぜ強くあろうとする?どうしてそんなに強い?
『強くねぇよ、俺は』
…あれほどの凄まじい力を持っていてなお強くないと言うのが理解出来ない。
『まあもし俺が強いってなら、それは強くなりたいから強いのさ』
──?
『それに、強くなったらやってみたいことがあるしな』
───やってみたいこと?
『ただ誰かを守るために俺のすべての強さを使って戦ってみたい。』
───でも、私には守る人も守られる人もいない。
『いや、お前を守ってくれる人は沢山いるぞ、俺も千冬姉もだ、……そうだ、身寄りがないなら家に来いよ!きっと千冬姉も許してくれるさ!』
─私が、教官とお前の家にか?
『ああ!それでお互いがお互いを守るために頑張るんだ!背中を預けるって言うのかな…?』
───嘘偽りないその言葉、それは、まるで……あの人ように……。
『……おっと、もう時間か、続きは現実で話そうぜ!』
『織斑一夏…いや、一夏兄さん……』
そう呟いた瞬間、私と一夏兄さんはこの空間から消えた……
───っ…ここは…?
「ラウラ!良かった!目が覚めたみたい!」
目の前にはシャルロットがいた、……そうだ、一夏兄さんはどこだ!?
「っ……織斑一夏はどこだ。」
「あぁ、あそこにいるよ。」
そう言ってシャルロットが見た先には
「まさか使った瞬間エネルギー切れって……」
「ふん、全く無茶な技だ。」
「はは…、すまねぇな、簪、箒。」
視線の先では更識と篠ノ之に手を持たれている一夏の姿があり、それはどんどんと近付いてきた。
「鈴さん、迷惑かけますわね。」
「いーってことよ、実際私が暴走していた可能性もないことはないし。」
先程私を完膚なきまでに叩きのめしたオルコットとその仲間である凰もこちらに向かっていた。
「はい、お互いごめんなさいしろ。」
私の目の前に一夏兄さんとオルコットが来て、私とオルコットにそう言った、……あの空間で一夏兄さん聞いたがオルコットは自分勝手な人間のせいで目の前で父親が殺されたらしい、……いま考えると私はどれほどまでに愚かしいことを言ったのだろうか。
「ラウラさん……すいませんでした、完全に我を忘れてしまいました……」
「いや、こちらこそすまなかった、あんなことを言ってしまって……」
「よし、よく謝ったラウラ。」
「一夏兄さん……」
『……へ?』
◆
────なんでラウラが一夏のことを兄さんと呼んでるんだ!?
この場にいた一夏とラウラを除く全員の頭の中にその疑問が浮かんだ。
「…あ、言い忘れてた、ラウラはうち───織斑家で引き取ることになった。今から織斑ラウラだ。」
『ええぇぇぇ!?』
「ち、千冬さんの許可は取ったの!?」
「んー、まあ許してくれるだろ。」
(ムチャクチャだ…)
全員がそう思っていると一夏は視点をラウラからシャルロットに変えた。
「……で、次はシャルロットだな。一応知り合いづてに「いっく~ん!箒ちゃ~ん!」
そんな声と共にアリーナのシールドを突き破って人参のような何かが飛来し、ラウラ達の近くに突き刺さり中から人が出てきた。
「やあやあ久しぶり!今日はどうしたんだい!?」
『し、篠ノ之博士!?』
その場にいた一夏と箒以外が目の前にいる人間に驚いた、目の前にいるゴスロリファッションを纏った女性、それは世間に全く顔を出さないISの開発者、篠ノ之束そのものであった。
「──ケルディムとアリオスのマイスターが決まりました。」
「うーん……よし!合格!手続きは私の方でしておくよ!……ん?」
あっさりと承諾した束はケルディムとアリオスの初期設定を開始───しようとした瞬間、目の前の金髪の少女、セシリア・オルコットに目が行った。
「前監視していた時は気付かなかったけど……。青い目その金髪、それに黒獅子の指輪、……君、もしかして……」
「私ですか?私はセシリア・オルコットですわ。」
「やっぱりやっぱりー!リディさんの娘さんだー!」
────
「さて……行くか……!」
私は《打鉄》を纏い一気に海中に沈んだ。
理由は巨大隕石の落下について調べるためだ、もう一つはあの巨大隕石から謎のSOSが発されていることもある。
(む……なんだアレは!?)
視線の先には隕石にまとわりついた巨大な白いロボットだった。二つ目にVをかたどった二本角、機体の随所は傷ついており明らかに激しい戦闘を行った後であった。
(SOSは……あそこからか……)
SOSが発信されているコックピットのような部分は固く閉ざされていた。……仕方ない、破壊するか。……なっ!?
攻撃を行おうとした瞬間、私の纏う打鉄にその白いロボットの一部がまとわりつき、そして完全に同化してしまった。
《初期設定完了、『ν』、最適化完了、フィンファンネル並びにνハイパー・バズーカ……ビームライフル…ビームサーベル、……全武装最適化完了、装備欄をご覧下さい。》
初期設定を終えたISを見るとV字型のハイパーセンサーに肩から伸びる大きな腕部、そして何よりも目を引くものが肩に装備された非固定装備である放熱板のようなものであった。……この姿…あいつら三人の解放時に似ているな……
(はあっ!)
私はビームサーベルを展開し無理矢理コックピットを切り裂いた。
中には一人の若い天然パーマが特徴的な男性が気絶……いや、眠っていた。
私はその男性を抱きかかえ海底を脱出、山田先生に操縦を任せていた小型船舶に降り立った。
「織斑先生!そのISは!?」
「……私にもわからん。」
「う、うーん……ここは……そうだ!アクシズ!それにシャアはどうなったんだ!?」
アクシズ?……シャア…?
「いや、巨大隕石にへばりついた君と謎の白いロボットがSOSを出していたんだ。とりあえずあなたの所属を教えてもらおう。」
「む、これは失礼したな、こちらは地球連邦軍、ロンド・ベルのMS隊隊長、アムロ・レイ、階級は大尉だ。」
───世界が、音を立てて動き出した。
初めは機体だけ、と考えていましたが本格的にコラボさせた方がいいと思いガンダムキャラを一話前から出しました。