かなり宇宙世紀の解説が入っているので知っている人は読み飛ばし推奨です
「アクシズ?シャア?なんだそれは?」
「なんだとはなんだ?君達は地球に住んでいながらニュースも見ないのか?」
「………先にハッキリ言っておこう、この世界には地球連邦軍なんてない、先程貴様の話した5thルナとやらも地球に落とされていない。そもそも宇宙開発は現在停滞中なんだ。」
「………まさか別の世界に来てしまったと言うのか……」
「それが一番有力な説だな。……とりあえずこの世界のことを少し話してやろう、このISの礼もあるしな。」
それから私と山田先生は30分程IS及び世界情勢に関する基礎知識を話した。女尊男卑という風潮が広まっていたりどうやらこの世界は彼のいた世界とは全く繋がりのないようだ。
「……以上だな。すまない山田先生、少々用事が出来た。」
「はい、一体どんな用事ですかね?」
「このIS……形は違えどどこかで見覚えがあるでしょう?」
「…………あ!あの3人の覚醒状態ですね!」
「ああ、だが三号機──フェネクスの制作者──凰の母は霧散、そして二号機の制作者のマーセナス……いや、オルコットさんは鬼籍だ、ならば残るのは一号機、更識家に向かうのが一番い「………すまない、今の会話の内で聞きたいことが2つほどある。」
沈黙し、自らの状況を冷静に考えていたレイがやっと言葉を発した。
「なんだ?」
「まずは一つ目、似ているとはなんだ?」
一つ目の質問はかみ砕くと『覚醒状態のあいつらの機体と今の私の機体が非常に似ているとはどういう事だ』だな。
「……それについては動画を見てくれ。」
私はタブレット端末を取り出しとある模擬戦────更識妹の『RX-0・ユニコーン』と凰の『RX-0・フェネクス』の模擬戦の動画である。
「……ビームマグナム……それにハイパーバズーカ………」
「待て、ここからだな。」
「……なんだと!?」
レイが驚いたシーンはお互いの機体の共鳴がMAXになりニュータイプ・デストロイヤー──通称NT-Dが発動した瞬間であった。
「どうした?」
「こいつらは《ガンダム》……!?それに全身がサイコフレームで出来ているだと!?」
サイコフレーム……確かあいつらの機体のムルーバルフレームに採用されている特殊な鉱石だったか……?……でも何故こいつがそれの情報を持っている?
「……以上だな。」
「あ、ああ……、すまない、二つ目の質問だ。先程の会話で出てきたマーセナスとは一体誰なんだ?」
……ふむ、予想外の質問だな。まあいい。
「マーセナスさんと言うのは本名リディ・オルコット、旧名がリディ・マーセナスで私は彼がオルコット家に婿養子に入る前によくして貰ったからマーセナスさんと呼んでいる。」
「いや……(マーセナス……偶然にしては出来すぎている…マーセナスと言う名字は地球連邦の高官だったはず…もしかしたら………)織斑さん、俺もその更識さんとやらの家に連れて行ってくれないか?」
「……いいだろう。山田先生、船をお願い出来ますか?一応1日2日はかかるので交代交代で進めていきましょう、レイ、その間にこのISのこととレイの世界のことを聞いていいか?」
「ああ、問題ない。山田先生もどうかな?」
「いいんですか?ならお願いします。」
「ああ、困ったときはお互い様だ。」
……レイの奴山田先生に惚れてるな……面白い……。
船内
「さて……まず俺たちの住んでる宇宙世紀は地球の人口が90億人を超え、人口の増加とともに地球環境の破壊が進んでいるここより先の未来だ。その時代では、政府は地球全体の統一国家『地球連邦政府』となっている。その地球連邦政府が人口の増加による歯止めの効かない環境破壊を押しとどめるために宇宙移民計画という行政案を出した。」
「わぁ……凄いですね………。」
「気軽にわからないことがあるなら質問してくださいよ山田先生。」
おい、私もいるんだぞ。何で山田先生だけなんだ。
「その計画の最初のステップとして、地球連邦政府はスペースコロニーを宇宙に建設し、そしてしたスペースコロニーに、民衆をどんどん疎開させていった。民衆は不満を持ちながらも時代の流れには逆らえないってことで、まあ小さな紛争もあったが確実ずつ移民は進んで行った」
淡々とレイが語る未来の話に私はともかく山田先生は聞き入っていた。
「でも不満でるのももっともじゃないか?壁の外は空気も何もない宇宙というのは少々怖すぎる。」
「俺はその時代には生まれていないからなんとも言えないがやはりそのようなことはあったのだろうな。だから紛争が起きた。………だがしかし計画開始から50年ほどたって、地球の人口が具体的には20億くらいにまでなった時、宇宙移民計画は突然中止になっちったんだ。」
「えぇ!?何で!?」
「山田先生に興味を持って貰えたようで嬉しいよ。早い話地球連邦政府が地球上の人口も大体減ってきたことや移民には大量の経費もにかかることから計画を破棄したんだ。」
「まるで今の日本の政府と同じですね。」
「そうなんですか?俺はこっちの世界に来てからまだ短い。よろしければ色々と教えてくれたら嬉しいんですが大丈夫ですか?」
「ええ!全然構いませんよ!」
レイ、さっきから山田先生へのアプローチが激しすぎるぞ、それに山田先生もまんざらでもないみたいだし………
「ゴホッ!ゴホッ!………レイ、続きを……。」
私は咳払いをしてそのままレイに話を続けさせた。危ない危ない、このまま行くとただでさえ長い話が終わらなくなる。
「おっとすまない、そして地球には地球連邦政府の政治家や特権階級の金持ちばかりが残った。宇宙移民者には大した権利も与えられず、地球上に残った一部の人間から、上から目線でいろいろ言われるわけだ。ただ生活していくだけでも大変な宇宙に放り出されたうえに、地球でのうのうと暮らす腐敗した政治家から一方的に命令ばっかされてる状態だ。」
「それは酷いな……、こちらの世界よりも政治の腐敗が見られるな。」
ただこちらの世界もISによる女尊男卑により女が政治のトップを担ってからは腐敗している感じが否めない。
「それって移民した人たちとしては、宇宙移民に対して今後の明確なビジョンも示されず、ただ単に自分たちだけ放棄されたような印象を受ちゃいますよね……」
「流石山田先生!俺も同じことを考えてたんですよ!………そんな宇宙移民の中にジオン・ズム・ダイクンという活動家────俺の因縁のライバルの父親がいた。彼は地球環境回復の必要性、宇宙移民計画そのものに対しては理解を示していましたが、地球連邦政府の計画性の無さや態度に対しては疑問を抱いている人だった。しかも、中途半端に計画が中止されたとなって、やはり不満はとても大きくなったらしい。そして宇宙移民の世論も加わり、ダイクンさんは主権獲得のために独立国家になろうという演説、政治活動を始めた。また同時に、宇宙に進出した人類はニュータイプへと進化するという、ニュータイプ論も同時に展開していったんだ。因みに俺もニュータイプだ。」
ニュータイプ……あの三人がよく使う言葉だな……
「ふっ、ならお前はセシリア達に倒される運命にあるのか。」
「………どういうことだ?」
「あいつらの三機『RX-0』の真の力であるNT-D───通称『ニュータイプ・デストロイヤー』、直訳すると「ニュータイプを滅ぼす」だ。………まあこの話は更識さんの家に到着してからにしよう。」
「そうだな。そしてダイクンは複数あるスペースコロニーのうちの一つ、サイド3というコロニーに住んでいて彼の考えに賛同する人たちがどんどんサイド3に引っ越してついに地球連邦政府に対してサイド3の独立を宣言し、『ジオン共和国』が誕生した。だが、地球連邦政府がそれを許さず経済制裁と軍事圧力をかけていった。」
「まあ確かにその行動は間違っていないな。私でもそうするだろう。」
「ダイクンは、あくまで穏便に、平和的解決を模索していた。だがダイクンは突然の謎の体調不良でなくなってしまった。その時、ジオン共和国で国防大臣を務めていたデギン・ソド・ザビという人物が「ジオン・ダイクンは宇宙移民の独立を嫌う地球連邦政府によって暗殺された」という発表をした。」
………なるほどな、段々話がわかってきたぞ………。
「これにより民衆の怒りは抑えられなくなり爆発し、後任にあたっていたデギンに政治的支持が集まりまった。これで、ジオン共和国はジオン公国となり軍備拡大路線が急加速していった。……とまあここまでが事の始まりだ。」
なるほど……
確かにレイの語る話は夢物語のような内容だがここまで練られた夢物語があるだろうか?あるわけがないしあのレイが乗っていたロボットがその宇宙世紀のものであるなら納得も行く。
「そして宇宙世紀79年、宇宙移民の権利を獲得するためジオン公国は連邦政府に対して宣戦布告をし、手始めに当時地球連邦政府に属していたサイド1,2,4,5を攻撃して破壊した。」
「確かに外が宇宙で逃げ場のないコロニーに毒ガスやらをばらまいたら逃げ場もありませんしね……」
「はい、そんな方法もありました。そしてそれらのコロニー群から一つのコロニーを奪い、南米にある地球連邦政府の本拠地に、奪ったコロニー落下させる作戦を実行した。」
「……はっきりと聞くがそのジオンとやらは貧しかったのか?」
私がこう考えたのはジオンとやらは宇宙にあるコロニー国家。つまり移民のみの集まりの為やはり資金、資源に不安がある、なので短期決戦で勝利するしかないと考えたからこのようなことをしたのだろう。
「確かにジオンは貧しかったな。その作戦でモビルスーツ運用のとてつもない有用性が立証された。のれは人類初の大規模宇宙戦闘、大量のモビルスーツが動員された大規模作戦だったからな。」
「モビルスーツって何ですか?」
山田先生がレイにそう質問した。
恐らくモビルスーツとは先ほど見た巨大ロボのことだろう。
「織斑先生は見ましたが山田先生は見てないんですねそういえば。モビルスーツはまあ巨大ロボくらいに思っててください。……で、コロニー落としの結果だが、結論だけ言うも不発に終わったんだ。」
「よかった……地球の人達は死なずに済んだんですね……」
「不発とはいっても破壊さて大気圏で四つに分かれたコロニーは、南米に直撃しなかったものの世界各地に墜落して津波を引き起こしたり、オーストラリア大陸の3分の1を消失させた。更にモビルスーツの大部隊に地球連邦が大敗北したことから精神的優位性は大きくジオン側に傾くこととなる。」
確かにあのオーストラリアの三分の一を破壊された挙げ句に見下してた軍の部隊に自慢の部隊が何も出来ずに負けたとなるとやはり負担が大きいのは間違いないな。
「そして連邦政府は一方的にジオンに倒されている状況を脱却するため、モビルスーツの量産と、モビルスーツ運用のための母艦開発を主軸とした計画を立て、複数の計画をまとめてV作戦と呼称した。」
「まるで現代の空母と戦闘機みたいな関係ですね。」
「そして、このV作戦で、建造中だった普通の宇宙艦をモビルスーツが載るように改造して出来上がったのが《ホワイトベース》。
そして後の地球連邦軍主力量産モビルスーツとなる《ジム》の開発データ収集用としてロールアウトした試験運用モビルスーツこそ【RX-78-2 ガン
ドカン!
突如何者かの攻撃により船が揺れた。運良く船には余り傷が入っていないため運行には問題ないがこのまま攻撃を受け続けるとこの船が沈んでレイと山田先生の命が危ない。
私はすぐさま船室の外にでて《ν》を展開、すぐさま臨戦態勢を取った。
「………嘘だろ、冗談はよせよ……、いや、あの質量なら脱出ポット一つで補える……。織斑!あれはとにかく強い!今は勝とうとするな!」
目の前の赤いISを見た瞬間レイが驚いた表情でそう言った。恐らくあのISもあの隕石にくっついていた────宇宙世紀のMSなのだろうか?それにしては更識姉の駆る《シナンジュ》と形状が似過ぎている。
「ふっ、織斑千冬か……この新しいISの実験体になってもらおう。」
私と似た声……。
今はそんなことを考えている暇はない。
「山田先生!全力でぶっ飛ばして下さい!この赤いのは一時的に私が押さえておきます!」
「は、はい!後で合流しましょう!」
そう言って山田先生は船を全速力で日本に向かって移動させた。
………追い掛けない所をみる限りどうやら目的はあちらではないようだな。
「……行け!ファンネル!」
「っ!BT兵器か!?」
背中の非固定部位から放たれた円柱の物体の下半分がプロペラ機のように展開し、それらは私を囲んだ。こちらの武装は………ん?
「……後ろに誰かいるのか?」
「?……そんな言葉で私を攪乱させようとしても無駄だ?」
…一瞬だけたが目の前の女の後ろに金髪の男が見えた気がした。あれは幻覚か……、いや、今はそんなことを考えている暇はない!
『千冬、本来なら後でゆっくり説明しようとしたが相手が相手だ。今から武装を覚えてくれ。』
山田先生の電話を介したレイがプライベートチャンネルに語りかけてきた。
「ああ。」
『まずはビームサーベルだ。』
「今振るってる!………はっ!」
ビームサーベルの出力を最大にしBT兵器を凪払って破壊する。プライベートチャンネルの前ではレイが開いた口が塞がらない状態になっている。
「ビームライフルとバズーカはわかった。この背中の非固定部位の板のようなものの役割を教えてくれ。」
『流石この世界最強、凄まじく理解が早いな……、まあいい、その武装はフィンファンネルと言う。』
「ファンネル?つまりBT兵器か?」
『何でわかる!?』
「前の女がそう言ってた。………オラッ!」
レイと話しながらビームライフルとバズーカを利用し次々とファンネルを破壊する。恐らく相手は相手はあの機体に慣れていないな。さっさと畳み掛けるか………
「やれ!ファンネル!」
そう念じた瞬間、背中の板は半分の辺りで折れ曲がり丁度放熱板のような形状となり私の周りに展開された。
「まずはその顔を見せてみろ!」
「っ!」
フィンファンネルを牽制に使用しながら次々と敵のファンネルを破壊、瞬時加速を利用して相手の頭部パーツを最小出力のビームサーベルで破壊した…………!!!?
「………今日の所は退いてやる……、だが次は絶対に勝つ。」
頭部パーツを破壊するとそこに現れたのは私と同じ顔であった。
「待て!お前は誰なんだ!?」
「……私は織斑マドカ。じゃあね、千冬姉さん。」
そのままその織斑マドカはどこかに去っていった………あいつは一体………?
ピーッ!ピーッ!
『千冬!応答しろ!』
「あ、……ああ、すまない……、とりあえずあのISは撃退した。そちらに戻る。」
……これは誰にも言わないでおこう………勿論一夏にも………
────
二日後…
「ここが更識家か………むっ…」
「どうした?」
「いや……気のせいだよな……」
ピンポーン。
「はーい。……あら、織斑さん、本日はどうなさいましたか?また娘が何かを?」
インターホンを押すと中から出てきたのは青髪に赤目が特徴的な簪と楯無の母親である櫛さんが出て来てくれた。
「いえ、本日は繋さんに用事がありまして…」
「あ…少々お待ちください。あなた、織斑先生よ。」
「わかった。……どうも千冬ちゃ………え?」
櫛さんの旦那さんであり現当主である繋さんが書斎から出て来た瞬間、彼は驚き言葉を失っていた。……レイは繋さんと知り合いなのか?
「アムロ・レイがなぜここに……!?……すまない櫛、千冬ちゃん、山田先生、彼と二人で話したい、……ついでに麻里さんも呼んでくれ。」
「ええ。」
「ありがとう。さ、アムロさん、地下に向かいましょう。」
「(地下か…)……ああ。」
───
カツ、カツ、カツと音を立てながら地下室への階段を降りていく。
「そういえばあなたはどうして俺のことを?」
「……俺の本名はバナージ・リンクスです。あなたと同じ宇宙世紀からこの世界に飛んできました。千冬ちゃ……、いえ、織斑先生から俺の娘の模擬戦動画は見せて貰いましたか?」
「ああ、あの全身サイコフレームの機体は一体……?」
「……着きました。」
そこに広がっていたのは広々とした真っ暗な空間であった。
「……ここに何が?」
「とりあえず電気を着けましょう。」
「………何だと!?」
そこに現れたのは純白の一角獣を模した巨大なロボット────アムロ達の世界で主流となっている兵器《モビルスーツ》であった。ただ所々のパーツが奪われており少々不格好である。
「これは……」
「はい、《RX-0ユニコーン》、……来るべき宇宙世紀100年の為、連邦宇宙軍再編計画の一環である「UC計画」の最終段階として開発された実験機で宇宙世紀0096年に建造されました。」
「UC計画とはなんだ?」
「……そうですね、まずはあなたがあの世界から消えた後─────アクシズ・ショックからのことを話しましょう。」
それからバナージはアムロが『虹の彼方』に行ってしまった後の話を始めた。ユニコーンガンダムの建造、そして『袖付き』及び赤い彗星の亡霊・フロンタルとの激闘、そして自らが『神』になったことまで全て話した。
「……凄いな、あのコロニーレーザーをたった二機のガンダムが止めるなんて……、だが……」
「ええ、俺は彼女───オードリーとの約束を果たせなかった。そしてこっちの世界での俺の戸籍と身の安全を確保してくれた更識の皆さんと……」
「…なるほどな。」
「そのせいでリディさん……、いえ、二号機のパイロットには再開の瞬間派手に殴られましたよ……はは…」
───回想───
「バナージ!お前はミネバとの────オードリーとの約束を忘れたのかよ!?」
ガツン!
そう音を立てながらリディ・オルコットは更識繋の頬を思いっ切り殴りつける。
「俺だってやろうと……戻ろうとしたんですよ!現にリディさんだってこっちの世界にいるじゃないですか!?戻ろうとはしないんですか!?」
「っ……」
───回想終わり────
「そして時が流れ一人の天災、篠ノ之束が最強の兵器を開発しました。その名もインフィニット・ストラトス。これにはどうやら未解明の機能が複数点存在し、例えばこのユニコーンガンダムに量産機のコアを近づけた所それはユニコーンのガンダム一部を吸い込みIS《ユニコーン》に変異しました」
「…つまりお前たちの残した呪いは娘の代まで受け継がれた………なんとも皮肉な話だな…。」
アムロは軽くそう言いながらバナージを見た、それに対してバナージは「そうですね……」と自嘲気味に言った。
カツ、カツ………
「む、誰だ?」
「待たせたなバナージ。」
「マリーダさん!」
階段を降りてきたのは先程バナージが呼んだ布仏麻里──旧名マリーダ・クルスであった。
「アムロ・レイ……連邦の白い悪魔………、最初の《ガンダム》の乗り手……」
「バナージ、そちらの女性は?」
「はい、この人はマリーダ・クルスさんです。俺と少々経緯は違いますがこの人も宇宙世紀からやってきて今は更識に代々仕える一族、布仏の当主を勤めています。」
「経緯が違う……とは?」
「はい、俺達は『虹の向こう側』に導かれてこの世界にたどり着きましたが彼女はあちらの世界で戦死してこの世界に新たに生を受けたらしいんです。」
「所謂『転生』と言うやつか。」
「そうなるのですかね……?でも私はこの世界で虚と本音の二人を育てることが出来て女としての幸せを享受している。」
マリーダははっきりとそう言った。
女性としての機能を破壊されたマリーダだがこちらの世界に転生した際に全て治っていたらしくそのおかげで二人を生むことが出来た。バナージから見ても今のマリーダはとても楽しそうだということがわかる。
「………ん?」
アムロが話の中にある疑問点を感じ、つい声が出てしまった。
「どうしたんですか?」
「一号機《ユニコーン》はお前が、二号機《バンシィ》はマーセナスの坊ちゃんが、じゃあ三号機《フェネクス》は一体誰がこの世界に持ち込んだんだ?」
「それが………わからないんです。」
「わからない?どういうことだ?」
「娘達には黙っていますがあの機体だけは宇宙世紀でも見たことがないしこちらの世界で原型となるMSも見たことがないんです。」
「それは……「繋さん!急いでテレビを見て!」
階段を駆け下りてきたのはバナージの妻である櫛であった。
「む?わかった。」
そうしてバナージがテレビを付けると
『全ての人類に報告させて貰うよ。僕達はソレスタルビーイング。ISをも超える最強の機動兵器《ガンダム》を所有する私設武装組織だ。僕達ソレスタルビーイングの活動目的は、『ISの戦争利用の根絶』、そしてゆくゆくは戦争自体を根絶することにある。僕達は自らの利益の為に行動はしない。大きな目的の為に、僕達は立ち上がった。
ただ今をもって、ISを戦争に利用する愚かな者共に向けて宣言する。領土、宗教、思想、どのような理由があろうとも、僕達はISのコアの意思を尊重し、武力による介入を開始する。戦争を幇助する国、組織、企業、IS委員会なども、我々の武力介入の対象となる。
繰り返す、僕達はソレスタルビーイング、この世から戦争を根絶させる為に創設された武装組織だ。』
薄緑髪の男の演説、そして後ろには五機の《ガンダム》が並んでいた
チェーン
ベルトーチカ
山田先生←new!
……まあ冗談はともかくして次回はソレスタルビーイング回です