IS~貴婦人と黒獅子   作:茶々円

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二話でお気に入り30件越えてる………ありがとうございます!
一応各機体の武装です。


ユニコーン
搭乗者 更織簪 
待機形態 一角獣をあしらった指輪
武装
ビーム・マグナム
シールド(ファンネル)
ビーム・ガトリングガン
ビームサーベル×4
ハイパー・バズーカ

バンシィ
搭乗者 セシリア・オルコット
待機形態 黒獅子をあしらった指輪
武装
アームドアーマーVN(ヴァイブレーション・ネイル)
アームドアーマーBS(ビーム・スマートガン)
ビーム・マグナム
ビーム・サーベル×4(内二本は投擲用)
ハイパー・バズーカ

フェネクス
搭乗者 鳳鈴音
待機形態 不死鳥のネックレス
武装
アームドアーマーDE×2
ビーム・マグナム
ハイパー・バズーカ
シールド
ハイパー・ビームジャベリン



仲間

───────────────────────────

 

 

???

 

 

「こ………ここは……?」

 

 

私が目を覚ますとどこかのベッドの上だった。

 

 

 

 

「あら、起きたわね。ここは飛行船の中よ。」

「あなたは……?はっ!………あの女は!?」

 

 

 

目の前にはツインテールのアジア系少女がいた。

私はすぐにあの女の事を思い出した。あいつが友人を追いかけ、殺していないかと不安になった。

 

 

「あの女ならISを破壊した時の衝撃で記憶を失って精神病院行きよ、あの死体も全部あの女がやったことになると思うわ。………申し遅れたわね、私は鳳鈴音、あなたと同じ『RXー0』の操縦者よ。」

「RXー0?」

「………あなたも見たことはあるわよね?『貴婦人と一角獣』ってタペストリーを。」

「……ええ。」

「あの中の三匹の獣、一角獣、獅子、不死鳥、それらをモチーフとした『究極のIS』それがRXー0よ。で、私の専用機は不死鳥をモチーフとした三号機『フェネクス』よ。」

 

 

………まさか他にもあのような機体が存在していたなんて…………!。

あら、奥からもう二人来ましたわね………。

 

 

 

奥からは青色の髪の毛の少女とダボダボの服を来た少女がやってきた。

 

 

 

「大丈夫?私は更織簪、一号機『ユニコーン』のパイロットよ。」

「布仏本音だよ~、『RXー0』の整備を担当してるからよろしくね~。……おっ!『バンシィ』発見!見ていいかな!?」

 

 

 

本音と言う少女はベッドの横に置いてあった私の指輪に触れた。

 

 

「それは私の指輪ですわ……ISの待機形態などでは………えっ?」

 

 

黒獅子の指輪は突然形を変え、最強の黒獅子─────『バンシィ』に姿を変えた。ただお父様が整備を行っていた時とは違い初期設定を完全に終了し形態移行を行っていたので姿は違う。

鶏冠のような一本角、全身が黒く装甲の所々に彫りが存在する。これでは獅子と言うより一角獣だ。

 

そんなことを考えている内に本音と呼ばれる女の子が先程ののほほんとした態度から考えられない程のスピードでメモを取っていった。

 

 

「本音、どうなの?」

「うーん、兄弟機だけあって推力、重量にはそこまで違いがないね。

ただサイコフレームの馴染みは他の二機より弱い、

防御力で見るならフェネクス以下、ユニコーン以上かな。あとデストロイモード時の増加推力は恐らく変わらないかと思うよ。

で………この二つのアームドアーマー……これはオルコット家が独自に組んだものかも。この二つのおかげでりんりんとかんちゃんの二機とは比較にならない程の攻撃力を有している、まさにハンティングマシーンだね。」

 

 

 

………凄い…………この一瞬で機体のカタログスペックを読みとり、初めて聞いた私にもわかりやすい説明をしてくれた。

 

 

「アームドアーマーとはなんですの?」

「うーん、簡単に言うと機体と同じサイコフレーム素材が組み込まれた増加サイコフレーム兵装だよ。ビームマグナム使っちゃうと搭乗者ごとISを消し炭にしちゃう危険性と最大で15発しか持てない持続力のなさ、この二つの問題を解決するために継戦能力と威力の抑制を考慮している武器だよー。」

 

 

 

非常にわかりやすい説明をしてくれた。

 

 

「まあとりあえず武装云々の前にデストロイモードの制御を出来るようにならないとね。」

 

 

 

 

……確かに鳳さんの言う通りだ、あのまま時間も関係なく暴れ回っていたら間違いなく私は死んでいた。それに微かに記憶に残っているあの圧倒的な力……制御可能になればきっと素晴らしい力になるだろう。

 

 

 

「鳳さんと簪さんも過去に暴走を?」

「鳳さんって息苦しいから鈴でいいわよ、………私はさっきまでのあんたと同じ状況に置かれて………その場の8人を殺したわ……………。」

「私はお姉ちゃんに大怪我を負わせてしまった……」

「どうやって立ち直りましたの………?私は正直立ち直れる気が………」

 

 

 

そう、どんな屑とは言え私は四人の人間を殺してしまった。NT-Dから解放された今でも手に取るように覚えている。

 

 

 

 

 

「………私も狂いそうになったけどその時ある人達が訪ねて来たの……」

「ある人とは?」

「私が彼女たちを殺したことで守れた人達よ。その人達を見て私の行動は正しかったんだと思えたわ………………

まぁ自分の行動を正当化してるだけなんだけどね……

自分の行動は正しい、それを思っておくことが一番大切よ。」

 

 

 

 

 

 

………私もきっと暴走していなければ友人もろとも自分も死んでいただろう。……私は友人を守ったのだ。

 

 

 

「私はお姉ちゃんとあれ以来話せていない……でも謝って、ユニコーンを制御できる所を見せたいと思ってる……」

「更織さん………」

「私も簪って呼んでくれると嬉しい………ん?通信?」

 

 

更織さ………いえ、簪さんの通信機に通信が入った。

 

 

 

『はい、どうしたの、お父さん?』

『簪、無事黒獅子の所の娘とは会えたか?』

『うん、それよりどうしたの?』

『ああ、そうだったな。ドイツで行われている第2回モンドグロッソを知ってるか?』

『うん。今織斑さんが頑張ってるね。』

『その弟の一夏がどうやら誘拐されたらしい。救 援頼めるか?』

『リミットは?』

『一時間ぐらいだ。いけるか?』

『頑張ってみるよ、じゃあ切るね。』

『ああ。』

 

 

 

 

簪さんは通信を切った。

 

 

 

「どうしたの簪?」

「織斑さんの弟さんの一夏君が誘拐されたらしいの。」

「!!!!、一夏が!?」

 

 

 

鈴さんが驚いていた。第2回モンドグロッソは今放送中であり、目の前のテレビでは織斑千冬氏が決勝戦に出場している。恐らく決勝戦に出てもらうために知らせていないのだろう。

 

 

 

 

「飛行機なら一時間かかるね……どうする?」

「デストロイモードで飛ぶわ!この飛行機なら間に合わない!セシリアも来なさい!あなたが暴走しても私が止めるわ!」

 

 

 

 

………とりあえず一夏さんという人は見たことがないが、困っている人を助けるのは当たり前だ。お父様もきっとこの『バンシィ』を破壊兵器ではなくこの力で人を救う為に作ったのだろう。

 

 

「セッシ~、これに着替えてね~!」

 

 

本音さんは黒をベースとし、金色のラインが複数本入ったISスーツを私に渡した。

 

 

「これは?」

「かんちゃんのパパが作った『RXー0』専用のISスーツだよ。対G用薬剤投与システムが搭載されててパイロットに薬剤を投与することで体内の血液循環を活性化、Gによる循環の停滞を抑える役割を持っているよー。これを着ていないと色々体に支障をきたすからバンシィに乗るときは絶対に着ておいて、らしいよ。」

「ありがとうございます。」

「時間がないわ!さっさと行くわよ!どうせ女ばっかなんだしここで着替えなさい!」

 

 

私はすぐさまきているものを脱ぎ捨て、ISスーツを纏った。そして待機形態の指輪を指にはめ、簪さんと鈴さんについていった。

 

 

 

 

 

 

非常出口兼ハッチ

 

 

 

 

 

「準備はOK?」

「行けるよ!鳳鈴音、フェネクス!行くわよ!」

「大丈夫!更織簪、ユニコーン!行きます!」

「……………行けますわ、セシリア・オルコット、バンシィ!参ります!」

「パージ!」

 

 

 

三機の可能性の獣は、大空へと舞い上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くわよ!フェネクス!」

「答えて!ユニコーン!」

 

 

二人のその言葉に応えるように機体の装甲がスライドしていき、青色と赤色の光が輝くデストロイモードとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コロセ…………コロセ…………

 

 

 

 

「っ!」

「大丈夫!?」

 

 

 

 

私のバンシィが何かに引っ張られる感覚が起こった。その感覚を感じたときはすでにバンシィは内側から金色の発光を始めており、今にも私を呑み込みそうであった。だが私はもう呑まれない、二度とあのような悲劇は起こさない。

 

 

 

………お母様……お父様……私にバンシィを制御できる力を貸してください………!

 

 

 

 

 

「…………私はのあなたのパーツではありません、あなたの乗り手です。そしてあなたは、人の力を増幅するマシーンですわ。あなたはそのために作られました。人の心を、哀しさを感じる心を知るために……バンシィ!私に力を貸しなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………リョウカイ……マスター……

 

 

 

 

バンシィはデストロイモードを起動させながらも私の意識を奪わなかった。機体が私を認めてくれたのだろう。

………それに先程までの殺意と悲しみに満ちた光とは違うこの暖かな光……懐かしい感覚がする……お父様とお母様の暖かみ……………

 

 

「嘘…………!?」

「二回目で制御するなんて………!?」

 

 

 

 

簪さんと鈴さんが驚いていた。───改めて搭乗するとやはり凄まじい性能だ、これなら…………

 

 

「私は大丈夫ですわ!ついて行けます!」

「じゃあ急ごう………!」

 

 

 

三匹の可能性の獣は高速でドイツに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

ドイツ某所の倉庫。そこには1人の少年が捕らえられていた。少年の名は織斑一夏、【ブリュンヒルデ】織斑千冬の弟であり日本からはるばる姉の応援に来ていた所を誘拐され、今は縛られている。

 

 

 

だいたい一時間ぐらいはたっただろう。それでもまだ助けは来ない…………もしかして……見捨てられた!?いや、千冬姉に限って……

 

 

 

 

《さあ、第二回モンドグロッソ大会決勝戦!!日本代表、織斑千冬の登場です!!!》

 

 

 

………嘘だろ?

目の前の誘拐犯が見ていたTVには織斑千冬が出演していた。

ああ……誘拐犯が俺に銃を向けてきた……こんな所で死ぬのか俺は………ごめんな千冬姉………迷惑ばっかりかけ

 

 

 

ドォォォォォォン!!!

 

 

 

 

「な、何だ!?」

 

 

 

 

 

突如目の前に雷が降り注ぎ、屋根を破壊した。その衝撃で土煙が舞い上がる。

 

 

 

 

「少々威力がありすぎましたわね……それよりも……」

「織斑一夏、発見………」

「一夏!大丈夫!?」

 

 

 

土煙の中で、赤と青と金色の光が輝いていた…………。

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 

 

 

ドイツ上空。

デストロイモードの推力は凄まじく本当に飛行機よりも早く着いてしまった。

 

 

「ヘルメットは被った?」

「ええ。」

「被りましたわ。」

 

 

 

一応『RXー0』は現在開発中の第3世代を全て否定するレベルの性能を誇っており、更にどこの国にも所属していない正体不明機、バレると間違いなく各国で取り合いが起こるだろう、簪さんはそれを阻止したいそうだ。

 

 

 

「じゃあセシリア、打ち合わせ通りに。」

「わかりましたわ!」

 

 

 

 

 

私は『アームドアーマーBS』を展開し、そこから得られる予測データで犯人と人質のデータを割り出し、人質を外すようにアームドアーマーBSから雷のような形状のレーザーを放ち、屋根を破壊した。

 

 

「ナーイスセシリア!乗り込むわよ!」

「ええ。」

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

ごほっ……ごほっ……

 

 

 

「ぎゃっ!」

 

 

 

「化け物………!」

 

 

「うわあぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

………俺を誘拐した奴らの悲鳴が聞こえる。千冬姉が助けに来てくれたのだろうか?………いや、違う。僅かに光が見えたが赤と青と金の光が輝いていた。おっと………そろそろ土煙がはれてきた。

 

 

 

 

土煙が晴れるとやはり三機のISがいた。その中でも黄金の装甲を持ち、フレームが青く輝くISはこちらを向いていた。

 

 

 

 

「……………」

 

 

 

黄金のISは此方に向かって走ってきた。そして腕の部分だけISを解除し、俺を縛っていた縄をほどいた。

 

 

 

「もう大丈夫よ。」

「あ、あんたは…………?」

 

 

 

このISの搭乗者の声……………どこか懐かしい気がする。

 

 

 

 

「あ…あんたらは……?」

「…………ノーコメントよ」

「そうか……………突然で悪いんだが……………」

「何よ?」

「お、俺もあんたらと一緒に連れて行ってくれないか?」

「…………はぁ!?」

「俺はたった1人の肉親にまで見捨てられた………もう戻れ

 

 

 

パチン!!

 

 

 

俺はおもいっきり平手打ちされた。

 

 

 

「見捨てられたとか本人の気持ちも知らないのに気軽に言うんじゃないわよ!きっと今頃千冬さんも心配してるわ!そんな見捨てられたとか決めつけるんじゃなくてもっと他の可能性も考えなさいよ!」

 

 

 

………そうだ、千冬姉を出場させる為に口封じしてた可能性もある、一方的に千冬姉に裏切られたと決めつけると千冬姉にも悪い。…………というか何でこいつは俺が千冬姉の弟だって知ってるんだ?

 

 

 

 

「一夏ァァァァァァ!」

「千冬姉!?」

 

 

 

 

鋼鉄のドアを突き破って俺の姉、織斑千冬が突撃してきた。

 

 

 

「すまない………!日本の政府が伝えてくれなかったんだ………!」

「大丈夫だよ。ごめんなさい、迷惑かけて。」

「すまない………それよりもそこの3人!」

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 

 

 

「そこの3人!貴様らが一夏を誘拐したのか!?」

 

 

 

 

(今織斑氏に正体がバレるのは面倒……。さっさと逃げよう?)

(ええ、………セシリア!?)

 

 

 

 

 

「いえ、私達は誰とは言えませんがとある人の指示を受け、織斑一夏の発見を行いました。…………白騎士さん?」

「なっ!?」

 

 

 

 

織斑さんは一瞬驚いたが、すぐに普通の顔になった、普通の人なら笑い飛ばすような言葉に織斑さんは驚いたと言うことは恐らく本人……そうでなくても何か知っている筈だ。

 

 

「バンシィ、そろそろ戻ろう……?」

「おっと、そうでしたわね、……では失礼します。」

「一夏、あんたにはこんなに思ってくれてるお姉ちゃんがいるんだから二度とあんなこといわないでね!」

「………待ってくれ!君の名前は!?」

「…………ごめんなさい、名前は言えないの。」

 

 

 

 

その言葉を最後に私達は飛行機と合流するため、破壊した屋根から再び飛び上がった。

 

 

 

 

 

 

 

「………千冬姉……」

「どうしたんだ……」

 

 

 

 

 

「……俺、顔も知らないあの金色のISに乗った女の子が好きになった……」

「え?」

 

 

 

一夏は自分を救ってくれ、更に間違ったことを怒ってくれる『フェネクス』のパイロットに一目惚れしていた。……………それが幼なじみとも気付かずに………

 

 

 

 

 




今回短めです



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