あまくて、あまい   作:319

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お待たせしました。
それではどうぞ


貞操逆転の世界へようこそ

4月それは出会いと別れの季節である。

あるのもはクラス替えで友達と別れ、あるのもは友達と一緒になる。

あるものは地元を離れ、あるものは地元に帰る。

あるのもは会社を離れ、あるものは会社に入社する。

そして僕は前の世界から別れ、新しい世界へと来た。

厳密にはずっとこの世界にいた人に僕の意識が宿ったという方が正しいけども。

兎にも角にもまずは僕の今置かれている状況を整理していこうと思う。

 

まず最初に、僕の名前は佐藤 零十(さとう れいと)と言う。

年齢は18歳の大学1年生になる。

つまり約18年分の記憶が一気に来て寝込んでしまったのも仕方ない。

全部あの悪魔のような神様が悪い。

身長はかなり縮んでしまったらしく155も無い。

しかしこの世界の男子の平均より少し小さいぐらい。

女性の方が平均身長高いのはおかしいと思うけど。

そして何よりこの世界男女比がとても偏っている。

男性1人に対してだいたい女性が4人いる。

 

皆さんは男性と女性の遺伝子の違いについてご存知だろうか?

簡単に説明すると、男性の遺伝子はXYの染色体2つに対して、女性の遺伝子はYYの染色体の2つで成り立っている。

この男性の持つX染色体がこの世界では進化の過程で現象してしまったらしい。前の世界でもX染色体が実はY染色体に比べて劣っているって話も聞いたことがあった気がするが、まぁそれが減ってしまった原因なのかもしれない。

まぁこれ以上考えると頭が痛くなりそうなので、この世界の優秀な研究者がきっと原因を解明してくれるだろう。

 

そんなことより男性の数が前の世界より少ないというのは僕にとっては嬉しい限りである。

そう僕みたいな人間でも女性からきっとモテるに違いない。

これは人生のモテ期というやつなのではないだろうか。

やっぱ神様ありがとう。神様最高やん。

 

あとこの世界ではかなり男性が優遇されているらしい。

色々あるみたいだけど1番は援助金があることだろうか。

男性は働くよりも子作りの方が大切とされてるみたいで、働かなくても生活はできるぐらいのお金は貰える。

更にはアパートやマンションなど一人暮らしの部屋などは男性専用でかなり安く借りることが出来る。安全性も高いとか。

僕が今一人暮らししているマンションも男性専用だったりする。

 

しかしまぁその分きちんと男性側にも義務が生じている。

男性は18歳を過ぎたら1週間に1回、精子を国に納めないといけない。

ちゃんとこの身体も納めていたらしい。僕はまだ納めてないけど。あんまり乗り気ではないし、そもそもこの身体が性欲湧きにくいし、精神的にもなんか性欲いつの間にか消えていた。

精神的は多分前の世界の影響だと思うけど。

 

 

 

 

まだまだ他にも色々あるけど、とりあえず重要なことは頭の中で整理出来たし、少し休憩でタバコでも吸おうと思い周りを見る。

「タバコそういえばないのか」

この世界に来てまだ外に出てないし、元々この身体ではタバコを吸ってなかったことに気づき買い物に行くことにする。

近くにコンビニがあることを確認し、ラフな格好に着替えて外に出る。

 

 

マンションから出てコンビニに行く途中におかしなことに気づく。

前の世界では味わった事がないような感覚になる。

女性から向けられる視線が気になる。

そんなにおかしな格好だっただろうか?ジャージにスリッパはこの世界ではおかしいのだろうか?

そんな事を考えていると目的のコンビニにたどり着く。

まぁいいかと思考を放棄してコンビニの中へと入っていく。

 

「いらっしゃいませ〜」

若い女性店員の声が聞こえてくる。

大学生のアルバイトの人だろうか?

僕が通う大学から近いところにあるから同じ大学の人かもしれない。

そんな事を考えながらレジの後ろを眺める。

目的の物を見つけ、レジへと向かう。

「すいません。310番ひとつ下さい。」

「310番ですね。少々お待ちください。」

先程の女性店員が、先程の自分と同じように後ろの棚の物から目的の物を探す。

女性店員が目的の物をひとつ取りレジへと戻ってくる。

「こちらでお間違えないでしょうか?」

僕は言われたことに対して首を縦に振り答える。

「すいませんが、年齢を確認できるものをお持ちでしょうか?」

そう言われて、僕は財布の中を探してみる。

年齢確認されることなんて久しぶりで少し忘れていた。

前の世界でも年齢確認は義務になっているが、ある程度の歳になると年齢確認のボタンを押すだけで良くなってしまう。

こんな時は免許証と思い探してみる。

しかし、免許証は出てこなかった。僕はこの世界では車にはまだ乗れないようだ。確かに教習所に行った記憶がなかった。

仕方ないので学生証でもと考えたが、入学式を迎えてないので学生証もなかった。

本来はここら辺で気づくべきことに僕は全く気づいていなかった。

やっと保険証を見つけ、待たせてしまっている店員さんに渡す。

 

数秒時間が経ったのだろうか?

店員が何度も僕の生年月日が書かれているだろう欄を見返している。

「僕くんごめんね。未成年にはタバコ売れないの。背伸びをしてかっこつけたいと思うけど、そういうのは20歳になってからね。」

店員がちょっとにからかうような笑みで僕にそう告げた。

一瞬言っている意味がわからなかった。しかし、それも一瞬だけだった。

僕は食べ頃になったトマトの様に顔が真っ赤に染まる。

「えっと、あの、すいません。やっぱり大丈夫です。」

僕は早口で謝りながらコンビニから飛び出した。

 

 

 

 

その後の僕は家まで全力疾走して、布団に顔をうずくめて叫んだ。

「あそこのコンビニもう使えねー」




こんな世界になっているかなっと自分なりの考えで書いてみました。
色んな意見があると思いますが、感想とかでお聞かせください。

誤字脱字等ございましたらよろしくお願いいたします。
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