この世界のパワーローダーは格好いい。   作:むせる。

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お久しぶり、アビドス対策委員会。

 

 やぁ、俺だよ!越前コバトだよ!現在は一先ずみんなも探索が終わったとのことなので武装車両の元に集まっています。

 

 どうやら、ヘルメット団宛にカイザーが送った物資がかなり余っていますね。カイザーに回収される前に強奪できてよかったです。保存食もありますし、暫くは食っていけそうです。

 

「いやぁ……パワーローダー三機は運が良いですね。」

「他の重機はないのか?量産型ショベルとか軍用戦車とか。」

「探したけどなかったな……」

 

 ……ブルーアーカイブやってた頃から思ったんだけど、なんでショベルカーが戦力になってんだろう。

 

「持ってきたタレット付きの武装車両ともう1台の古い武装車両、パワーローダー三機……内一機は旧式、相手は最新鋭の兵器をわんさか積んでくる……っと。弾薬はたんまりあるが……アビドスに加勢するにしても、どうにかなるのかい?」

「どうにかなる。」

「いやもうアンタの話はさして聞かないから。」

 

 酷くね!?……いや、まぁ確かに傍から見たら自信のない根拠でしかないけど!

 

「どうにかするしか無いでしょうね……あーあ、せめて向こうがカイザーの品位を落とす真似をしてくれた良いんだけどなぁ……そうすりゃ、戦いには負けるけど勝負には勝てるんで。」

「そんな馬鹿な真似しないだろ。ケンカ売ったアタシらじゃあるまいし。」

 

 うーん……だな。正直、ホシノがドストレートに黒服の所行ったら、カイザーも調子乗って街に攻め込んでくれるんだけど……そうなるとも限らないからな。と言うか、なって欲しくねぇ……

 

 ……どうなるか分かんねぇし。明日アビドス高校いって諸々全部話すかぁ?

 

「つーかそもそもここに留まる理由がねぇだろ。どっか別の場所に雲隠れしたほうが良くねぇか?」

「私も賛成っす。カイザーと真正面から戦うなんてさすがに……」

 

 御尤も。けどなぁ……ここで未来が見えるなんて言ったらさらにややこしいことになるし、そもそも俺の知ってる原作通り進んでるかもわかんねぇしなぁ。結構ホシノに助言したり……

 

 ……何より、散々アビドス利用して事が終わったらはい逃げますってやり方はあんまり好きじゃねぇんだよなぁ。

 

 下手すると先生敵ルートになる。そりゃ不味い、完全に俺ら悪役になっちまうよ……いや、ある種そうなんだけど。

 

「……そういやアルシノどこ行った?」

「あれ、そういや見てねぇな……」

「おうい、お前らぁ。」

 

 あ、戻って来た……なんかめっちゃパンパンの風呂敷担いでる。何入ってんだ?

 

「よいしょっと……」

「なんだそりゃ?」

「オイルとか飲水。必要だろ?」

 

 ……この世界のオートマッタってオイル飲むんだよな。初めてみたときはびっくりした……まぁでも、飲水はありがたい。干からびたらシャレにならん。

 

「そういやアドレナリンどばどばで気が付かなかったけどのど乾いたね。アタシにもくれ。」

「あ、私にも!」

「俺にも頼む。」

「はいよっ。」

 

 んじゃ、一先ず水でも飲んで落ち着きますか…………ゴクゴクっ……美味い!!

 

「……兎に角、アビドス高校と協力しなきゃ俺達には未来はない。明日アビドスに行って接触しようと思う。」

「ま、そうするのが妥当だな。」

「……まぁ、元カイザーのアタシらの協力を素直に受けてくれるかどうかは謎だけどね。」

 

 ふふふっ、安心しろ!私にいい考えがある!

 

「そこはもう……一杯土下座しよう。」

「越前……余りにも情ねぇな。」

「誉は砂場で捨てました。」

「何言ってんだお前。」

 

 いや、もう……俺わりかし好き勝手やったからね?もうここまで来たら土下座するしか無いだろ。誠意見せるしか無いよ。

 

 まぁ、ボッコボコにされんのは既定路線だから良い。せめてなんとか普通に協力できたら良いんだが……まぁ、何にせよ明日だな。

 

「……兎に角、明日だな。明日どう事が動くかで見定めよう。」

「そうさね……」

「にしても、もう営倉にも行かなくて良いと思うと気が楽だぁ!」

「わかる。」

「俺ぁ今までの頑張りがやっと報われた気分だよ……まだ始まってすらいねぇけど。」

 

 いや、マジでここからなんよな……これからどうなるのか、傭兵団としてやっていけるのか、それが問題だ……いや、なんとかするしかねぇな。

 

 こんな俺に打算でもなんでもついてきたコイツラを食わせてやらねぇと……親父達ってこんな気持ちで俺のこと育ててたのかなぁ。

 

 ……けど、俺はやるよ。親父、子供も大人も、ロクデナシも、まとめて面倒見てみせるから……だから、見ていてくれ。

 

 ……そこからは、軽い明日の打ち合わせをしてから、俺たちは床についた……といっても、俺やコヨーテ、アルシノのはパワーローダーで、イバラやクウ、チンチラは2台の武装車両の中で……だが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして翌日……町中には喧騒と銃声が響き渡っていた……どうやら、小鳥遊ホシノは……使ってはならない手を選んでしまったらしい。

 

 ならば、もはややることは決まっていた。

 アビドスの居場所を護るために、借りを返すために、罪を償うために、少しでもマシな自分にになるために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さぁ、罪滅ぼしと行こう。

 

 

 


 

 

 

 

 

「対策委員会を発見!こっちだ!――――ぐあっ!?」

「ぐっ、カイザーPMC,もうこんなところまで……」

 

 アビドス対策委員会は、いまかつてない危機に襲われていた。副委員長であり、かけがえのない仲間であった小鳥遊ホシノが、黒服の元へと下った。

 

 そして、それを皮切りにアビドスの借金相手であるカイザーコーポレーションが、アビドスの街へと攻撃を始めたのだ。

 

 既にその手駒はアビドスの校舎にまで迫っていた。

 

「アビドス高校の周辺に、カイザーPMCの兵士を確認!既に校内にもかなりの数侵入されています!」

「そんなっ……!」

「……。」

 

 まさかこんな事態になるとは……想定外にもほどがある。しかし、今はなき言を言っている時間はない……周りには既に戦車からパワーローダーまで揃い踏みになろうとしている。

 

「取り敢えず、校舎に入ってきた奴から叩くわよ!アヤネちゃん!お願い!」

「は……はい!先生の安全を守りながら戦います!指揮を!」

「分かった……任せ――」

 

「ぐっ……ぐぅ!」

 

 すると次の瞬間倒れたオートマタの一人が起き上がり、一瞬の内に先生の身体を掴みそのこめかみに銃を向ける。

 

「うぅ……動くな!動けばこの男の命はない!!」

「なっ!?」

「先生っ!!」

「っ!」

「あ、あんたぁ!!」

 

 オートマタは何処は必死に、勝ち誇ったように先生の頭に銃口を押し込む……

 

「お前ら……銃を捨てろ!」

「くっ……」

「銃を捨てろ!2度目はないぞ……!!」

 

 ……事がこうなってしまえば、最早万事休すだ。先生は、声を出そうにも首を締め付けられて指揮すら危うい。このままでは、取り返しのつかないことになってしまう。

 

「……っ!」

「ははっ……手こずらせやがって……!!」

 

 最早打つ手無し……アビドスの生徒達は、最早手に取ったその銃を微かにあった闘志と共に捨て去るほかなくなっていた。

 

 ……だが、多くのカイザー兵都共に、それを良しとしない者も同時に、このアビドス高校へと侵入してきていたのだった。

 

 

 

 

 

 

「あんた……流石にそりゃライン超えだよ……っと!!」

「ぐぁっ!?」

 

 銃身で後ろから叩かれて、先生を捕縛していたオートマタは気絶する……先生はぜぇはぁと息を漏らしながら、オートマタから抜け出して、ふらふらと机に寄りかかる。

 

「はぁ……はぁ……ありが……ごほっげほっ。」

「せ、先生!」

「無事で何より、ヘイローのない体……アンタがシャーレの先生だろ?なんだい、結構いい男じゃないかい。」

 

 そこに立っていたのは……カイザーPMCの戦闘服を身にまとった、一人の少女……イバラだった。

 

「あ、貴方は!?」

「カイザーPMCの服……!?」

「な、なんで先生を助けたの!?貴方カイザーじゃないの!?」

「ま、待ってください皆さん!!」

 

 アヤネの言葉に、皆意識はそっちに持っていかれる……すると、アヤネはアビドスの皆には信じがたい言葉を話す。

 

「新たにカイザーの武装車両と二機のパワーローダー、がやってきたのですが……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「はぁっ!?」

「どう言うことですか!?」

「んっ……」

 

 シロコは思わず窓の外の様子を確認すると……確かに三機のパワーローダー(内一機は黒のカラーリングだが)が、外にいるカイザーPMCの兵士を攻撃していた。

 

 方やガトリングで、方やミサイルで、方や実体剣で迫りくるカイザーPMCをバッタバッタとなぎ倒していっている……まるで敵をアビドスの校舎に近づけさせまいとするような勢いだ。

 

 

 

「い、一体何がどうなって……」

 

『こうなってるのさ……』

「っ!?」

「その声……何処かで……」

 

 すると、アビドスの無線に一人の男の声が入る。その声に関して、アビドスの皆は一瞬既視感を覚える。

 

 暫く誰かが分からないでいると……セリカが思い出したように声を上げる。

 

「あぁ!その声!柴関ラーメンで先生に財布拾ってもらった人!?」

「えっ!?あの子なのかい!?そう言えば声が同じだ……」

 

 流石に先生も驚きを隠せないでいる……すると、無線の奥の声は、少し嬉しそうに声を上げる。

 

『あぁ、覚えていてくれたのか……その節はありがとう、本当に助かったよ……いや、マジで。』

「んっ……それより、どういう事?なんでここで貴方が関わってくるの?」

『……まぁ、色々あってカイザーの機体や武器を使っていてな。上手くごまかしが効いたってことだ……一つ勘違いして欲しくないのは、俺達はカイザーPMCではない。お前らの味方だ。』

「み、味方ァ!?」

 

 最早何がなんだかよくわからない……急に現れてカイザーの武器を持って味方だと言われたとしても、はいそうですかと鵜呑みには出来ない。

 

 しかし、外で戦っているパワーローダーは容赦無しにカイザーの機体を撃破していっている。すると、まず動くのは先生だ……彼はその無線の向こう側の人間に問いかける。

 

「……教えてくれ、君達は一体なんなんだい?味方って……どう言う事なんだ?」

 

 その問いに、無線の奥の男は緊張をほぐすように息をついて、言葉を紡ぐ。

 

 

『……俺達の集団の名前はまだない。変わりに俺の名を教えておくよ……』

 

 

俺の名は越前コバト…………昨日まで、カイザーPMCだった男だ。

越前くんに専用機っている?

  • いる!ワンオフ機でかっとばせ!
  • いらん!量産機のまま頑張れ!
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