この世界のパワーローダーは格好いい。   作:むせる。

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お前ら戦闘配置についてください!

 

 はい、ワシや、越前コバトや、と言う感じで……現在は一先ずアビドスの皆と共同戦線を張り、主犯であるカイザー理事長と相対しています。

 

「裏切り者共め……仲間を犠牲に生き長らえた男が、まさかアビドスと共に楯突こうとはな。」

 

 どうも。まぁ、元はと言えばお前が悪いんで、あんま気にせずに行きましょう。

 

「カイザー理事!」

『こんな蛮行、許す事は出来ません!』

「許す?君達は既にアビドスの学生とは言えない状況になっている……むしろ許しを請うのは君達の方だと思うのだがね?」

「減らず口を……!!」

「そうだろう?もはや君達に手を差し伸べる者は誰一人としていない。そこの味方ヅラをしている者達とて、いつ君達を騙し裏切るかは分からないぞ?」

 

 後ろに兵がいるからかめっちゃ煽ってきますねぇ……この中年オートマタが、舐めてると潰すぞ。

 

「確かに、越前は怪しい。」

「そうね、めちゃくちゃ怪しい。」

「正直言うと怪しいですね!」

『えっと……あの……まぁ、はい。』

「なぁ、めっちゃ怪しいよな越前」

 

 えっ、ドストレートに言う?傷ついちゃうなぁ……一番きついのはアヤネだね、気使ってる感が……うん。それはそれとしてコヨーテ、何お前ナチュラルに混ざってやがるんだこの野郎。

 

「だけど、都合が良いから一緒に戦ってもらう。それだけ。」

「ほぉ?その男が、越前コバトが我がPMCで何と呼ばれていたのか知らないのか?」

「……?」

「その男は、死神と呼ばれていた……その男と組んだ者達は、皆死んでいった。」

「っ!?」

「死ん……っ!?」

「ついこの間も、貴様と組んだ仲間達が散っていったなぁ?可哀想に、お前だけが生き残る事になるとは……散っていった者達も無念だろうな。」

 

 仕組んだのはお前やろがい!どの面下げていってやがんだこの野郎ぉぉぉ……

 この野郎……黙っていたら好き放題いいやがって。完全に勝ち誇ってますね。

 

「ふふっ、ふははっ!どうする?それでも尚戦うのか?この兵力とか?たとえ退けたとしても、状況は何も変わらない、先延ばしにされるだけだ。我々の勝利には変わりはない……!」

 

「そんなの、関係ありません!」

「勝ち負けは、やってみなきゃわからない。」

「そうよ、そもそもホシノ先輩だって取り戻さなきゃいけないんだから!」

『私達の居場所を護るためにも、戦います!』

 

 ……あれ、原作と比べて皆バイタリティ溢れてんな。……まぁいっか。やる気があるなら何より!よっしゃ!俺等も負けてらんねぇな!

 

「流石だ、アビドス。」

「こちらも景気よく行ってやろう。」

「壁にされた奴らの恨み、はらさせてもらうぜ!」

「アタシらも負けてらんないね。」

「かましてやりましょう姉貴!」

「アビドスの皆さん、サポートします!」

 

「ふんっ……理解力のない者達だ。全兵――前へ!」

 

 んじゃあ、いっちょ景気よくいってもらいましょうか!!!

 

「なっ!?北側から大規模な爆発を確認!合流予定のブラボー小隊が巻き込まれて――」

「東からも確認!小隊がC4の爆発に巻き込まれて――」

「な、何が起きている!?」

 

 いやぁ、正直来てくれるか不安だったけど……やっぱり本物のアウトローは違いますねぇ……でも、ぶっちゃけ来てくれて助かったよ……便利屋68!!

 

「よく言ったわ……それでこそアビドスよ!」

「あはは!てっきりへこんでるかと思ったけど、そんな事無くてよかったよ〜!」

「ふふっ、ふふふっ……準備はできていますアル様。仕込んだ爆弾もまだまだたくさんありますので……!」

「はぁ……埋めておいた爆弾で敵増援の遮断、その間に指揮官を無力化して、敵の指揮系統を瓦解させる。本来なら風紀委員会相手に使う手のはずだけど……まぁ、予行演習にしておこうか。」

 

 はえぇカヨコさんすっごい。

 俺今まで突貫戦術しかやってこなかったから……あれっ、俺やっぱ前線の一兵が一番あってるんじゃ?

 

「白黒のお嬢ちゃん、あんた策士だねぇ。」

「家のぼんくらの変わりに指揮取ってくんね?」

「おい、誰かぼんくらだ。」

 

 コヨーテほんまコイツいつかわからせてやるからな。まぁ、にしてもだいぶ人数増えたな……

 

「にしても、てっきりへこんでるのかと思ったらそうでもないみたいね……後ろの武装車両とパワーローダーは?」

「色々あってな、共同戦線を張ってんのさ。」

「ふふっ、そう、じゃあその共同戦線に便利屋68も合流するわ!」

「あははっ!楽しくなりそっ♪」

「さて、一気に人数が増えたが……そちらの増援は来れないようだな……これでもやるかい?カイザー。」

 

 本来のストーリーとはズレたが……関係ねぇ!これは俺の物語だ!好きにやらせてもらうぜ!

 

「くっ……飼い犬の分際で……この期に及んで無意味な抵抗をっ!」

 

 飼い犬を散々ボロ雑巾みたいに扱ったのがこの結果なんだよなぁ……あっ?先生、前に出るなよ、危ないぞ?……って――――

 

「便利屋のみんな。コバト達……ありがとう…………カイザー、ホシノの事は返してもらう。」

「ふ、ふざけおって先生風情が!貴様にそんな権利が……」

「……そうだね、権利がないと言うのなら……奪わせて貰うよ。皆で……!」

 

 怖えな先生、ありゃ相当怒ってるよ……まぁ、俺も腸は煮えくり返ってんだけどねぇ。

 

「ぐっ……行けぇっ!」

 

 おぉ、奴さん来やがった……メインは歩兵で護衛にパワーローダーの1個小隊か……行けるな。

 

「先生、パワーローダーは任せてもらおう。」

「練度は高くないみたいだな……舐められたものだ。」

「舐められたもんだぜ、元デカグラマトン大隊の力見せてやる!」

「……わかった、頼むよ。コバト。」

 

 いやぁ、先生に頼られるのって案外気分悪くねぇな……武装車両組にはフォローに回ってもらうか。

 

「イバラ、クウ、チンチラ、先生達のフォローを頼む。」

「あいよ……!」

「わかりました、皆さん武装車両を壁にしてください!」

「わかったわ!」

「ん。」

 

 良いねぇ良いねぇ。みんな闘志に溢れてる……

 っしゃぁぁぁぁ!行くぞぉぉぉぉぉ!!

 

 


 

始まるアビドス攻防戦……迫りくる多数の歩兵とパワーローダーに対して、アビドス側の戦力はたったの15名。

 

 本来であれば絶望的な戦力差だが……ここには、その戦力差を覆すほどの力を持った者達が集まっていた。

 

 突貫する元カイザー組のパワーローダー。

 

 先行するコバト機とコヨーテ機は、地面を滑るように移動しながら敵パワーローダーへと近づき、コヨーテはゼロ距離ガトリング、コバトは実体剣による近接攻撃を入れる。アルシノは後方からの支援攻撃で敵の動作を阻害する。

 

「くそっ!何なんだ、敵は旧式だろ!?何故近づかれる!?」

「ひるむな!撃て!」

 

 敵はバックパックのミサイルランチャーを放つ……軽く誘導がついているようだが、アルシノはその誘導ミサイルを旧式の直線型のミサイルで撃ち抜いてしまう。

 

「はっ!?」

「いや……凄すぎだろ。」

「狙撃には自信があってね!」

 

 アルシノの神業に、コバトもコヨーテも思わず舌を巻く。負けてられないと、二機はガトリングで牽制しながらパワーローダーへとブースターを吹かせて近づく。

 

「な、なんなんだ!?こいつら!?」

「後ろの狙撃機から狙え!」

「狙わせねぇよ!」

 

 行動を阻害するアルシノ機を落とそうとしても、それより早くコバト機やコヨーテ機が近づいて、パワーローダーを落としてしまう。

 

「ぐっ!当たれぇ!」

「くそぉ!動きが読めない!」

「ぐっ……エースパイロットの越前コバト……ここまでだというのか!?」

 

 パワーローダー部隊には、次々と他のパワーローダーがやられていくことに対して、次第に緊張が走っていた……敵の一人は、かつてカイザーではエースパイロットと呼ばれていた男……それは、ただ運が良くて生き残ったが故にそう呼ばれているのかと思っていた。

 

 しかしそれは、目の前の旧式の機体がまるでサーカス団員の様に飛び跳ねて、身を捩らせて攻撃を回避する様をみて完全な見当違いだったと思い知らされる。

 

 目の前の敵は、越前コバトは、間違いなく神がかった操縦テクニックの持ち主だ。だからエースと呼ばれているのだということを。

 

「くっ、くそぉ!」

「遅いっ!」

 

 カイザー側の最新式のパワーローダーの回避をその一言で済ませて、コバト機であるパワーローダーは、左腕のパイルバンカーをカイザーの機体へと打ち付けた。

 

 だが、その後ろに隠れていたパワーローダーが飛び出して、パイルバンカー後の隙のあるコバト機へとガトリングを向ける。

 

「ははっ…!!貰ったぁ!」

「こちらもな!」

 

 しかし、その隙を埋めるようにコバト機の後ろからコヨーテ機が飛び出し、ガトリングを掃射した。カイザー側も咄嗟に撃つが……コバト機はブースターを吹かせて咄嗟に回避する。

 

「ふぅ……ミサイルランチャー背負ってきたけど、ミサイルはアルシノに渡してやったほうが良かったかもな。」

「確かにな……」

 

 アルシノの狙撃スキルをみた二人は、口々にそんな言葉を漏らす。アルシノの妨害のお陰で、かなり近接戦がやりやすかった。

 

 先生の方も、既に多くのオートマタが敗れ……カイザー理事長も戦いの余波に巻き込まれ、怪我を負ってしまった。

 

「理事長!傷が!」

「ぐっ!一次退却だ!兵力の再調整に入れ!」

「は、はっ!」

「覚えておけ……この代償は高く付くぞ……」

 

 そんな捨て台詞をはいて、カイザーの兵力は撤退していった……その様子を見て、皆少し気が抜けたのか、肩の力を抜く。

 

「ふぅ……」

「……ん。」

「……!」

「いやぁ、あんなド三流のセリフ、私も初めて聞いたよ。覚えておけーなんてねぇ!」

「何とかなったね。風紀委員会にも通用すれば良いけど。」

 

 中には、仲間の健闘を称える者達も居た。

 

「あ、アル様!流石です!」

「ふっふふ!まぁ、ね!」

「イバラの姉貴ィ!流石です!」

「ま、ざっとこんなもんよ。」

「……あ、アル様の方が凄いです!」

「……!い、イバラの姉貴のほうが!凄かったです!」

「え、あぁ……うん。」

 

 先生も少し肩の力を抜いてつぶやく。

 

 

「……便利屋の皆。コバト君達、助かったよ……一先ず、帰ろうか……」

 

「……そうだな。次もキツイ戦いになるか……」

「大丈夫だろぉ、俺達ゃ死ぬような戦場駆けずり回ってきたんだ!」

「まぁな。先生、道中気をつけて……」

 

「んじゃあな!」

「ではまた!」

「アル様のほうが!!」

「姉貴の方が!!」

 

 そんな一幕がありながら、その場は一先ず解散となるのだった。

 

越前くんに専用機っている?

  • いる!ワンオフ機でかっとばせ!
  • いらん!量産機のまま頑張れ!
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