ちょっと待って! 私の下の階級に猪熊柔がいるんだけど……!   作:怪盗218

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25話 カナダの不沈艦

52kg以下級の試合が行われた翌日、私の姿は相も変わらずグラスホフ体育館の地下練習場にあった。

 

いつものように三上を相手に打ち込みを続けていると、明後日に予定されている無差別級に出場予定の藤堂が私の存在に今更ながらに気づいたのか、どしどしと畳を震わせながら近づいてきた。

 

「なんだい、桐生。あんたは昨日でお役御免だろうに、今日も体育館に来ているのかい?」

 

その問いかけに私が仏頂面をしているのを見て取ったのか、三上がくすくすと含み笑いしながら、私の気持ちを代弁するように藤堂に応える。

 

「ふふふ。仕方ないんですよ、藤堂さん。桐生さんは、柳澤監督からこの体育館しか外出する許可が出てないんですから」

 

「ああ、そう言えばそうだったね。あっはっは。せっかく優勝したっていうのに、かわいそうなこった。しかし、それに付き合わされる三上もたまったものじゃないね」

 

そう吐き捨て、藤堂は彼女のトレーニングパートナーを相手とした打ち込みに戻って行った。その後ろ姿にあっかんべえをしていた私だったが、藤堂の言葉が気になって三上を伺う。

 

「あの……三上さん。すみませんでした。私のせいで三上さんの自由時間を奪ってしまって……」

 

「え……? ああ、良いのよぉ、桐生さん。こうしてここで他国の選手達の練習を見させて貰えるのも、勉強になるし。何より、桐生さんの相手をしていると、自分もどんどん上達していく気がするの」

 

赤毛の私からすれば羨ましい事この上ない肩まで伸びた翠の黒髪を揺らしながら、そうくったくなく笑う三上。紹介がずいぶんと遅れたが、彼女のフルネームは三上 杏(みかみ あん)。古都 京都の京都東雲(しののめ)大学3年の彼女の実家は、老舗ひしめく京都にあって創業100年以上の歴史を誇る老舗中の老舗の和菓子屋さんだ。何度か国内の大会で彼女の試合を見た事はあったが、これまで公式戦で当たった事は無い。だからこのように彼女と気安く言葉を交わすようになったのは、この世界遠征の直前に行われた国内合宿からと比較的日が浅いが、彼女のどこかほわほわした性格がそれを感じさせなかった。

 

私が世に出るまで、国内の52kg以下級では山口かおる選手が長い間トップランナーを務めており、三上はそれに遅れること3番手から5番手と言った所だったらしいが、今回の遠征に柳澤監督が大抜擢して連れて来たと聞いている。

 

「そう言う事なら、私の試合も終わったことだし、今度は私が三上さんに付き合いますよ。三上さんって、足技中心であまり担ぎ技を使いませんけど、絶対払い腰みたいな払い系の技も覚えた方が良いと思うんですよね。せっかくですから、もし良かったら私を相手に払い腰の打ち込みをしてみませんか?」

 

「ええ、そうかなぁ? 私、桐生さんと違って、地味―な足技ぐらいしか人に誇れるものがないから、そんな派手な技は無理だと思うけど……」

 

「まあ、まあ。ものは試しですよ。確かに三上さんの足技は唯一無二ですけど、払い腰もいけますって。食わず嫌いは駄目ですよ」

 

そう言いながら私は、三上の手を取って払い腰をかけるのに適した場所を掴む様に誘導する。確かに彼女の足技は秀逸だ。実際彼女の勝ち試合は、9割がた足技で勝負が決まっている。ただ、本人が言っているように、彼女の足技が地味だという意見はあながち間違ってはいない。

 

三上の足技は、柔ちゃんの足払いのようにスパンっと切れ味鋭い鎌で足を払う様なものでは無く、私が昨日決勝戦で戦ったフルシチョワの切れ味の悪い鉞で刈る様な重く骨に響くものでもない。彼女のそれは、相手の足に自身の足の裏をピタッとくっつけている間に、ゆっくりと相手の身体を倒していく通好みの足技と言って良い。

 

そのような倒し方ではなかなか勢いがつかず、たとえ相手選手の背中を完全に畳に付けたとしても、審判が一本を宣告しにくい。だから私は彼女に担ぎ系の技を勧めていた。

 

私の強引な誘いに苦笑していた三上だったが、押しに弱い彼女はそれからしばし、私を相手に払い腰の練習を続ける。

 

私と三上がそんなやり取りを始めて小一時間ほど経った頃だろうか。突然地下練習場の天井のライトが陰り、私の身体に影が差した。私と正対していた三上の視線が私の頭部より高い位置にゆっくりと移り、その頬をひくっと痙攣させた。

 

さては再びテレシコワの襲来か、と私が心躍らせて背後を振り返ると、彼女同様の巨躯ではあるものの、また異なる体格の女性がそこにいた。

 

その女性の名は……。

 

「アカーネー! 会いたかっただわよ! ここであったが百年目ね!」

 

「ジョディッ! あはっ! 私も会いたかっただわよ! あとその日本語、絶対に間違ってるから!」

 

そう、その女性は『YAWARA!』の世界における猪熊柔の親友にして、テレシコワと並ぶライバルである、カナダの不沈艦にして無差別級代表 ジョディ・ロックウェルだった。ジョディは、私の腰回りほどの大きさがありそうな太い両腕を、彼女に飛びついて喜びを表現する私の背中に回してきつく抱きしめる。

 

「あはは、痛い、痛いってば、ジョディ! ちょっとあなた、力強すぎ! 加減してよ!」

 

「おう、それはすまなかったね。アカネ、52kg以下級の優勝、おめでとうね! ヤワラに聞いていた通りの実力だったね!」

 

「ありがとう、ジョディ! その柔ちゃんからジョディに、頑張って、という伝言を受け取っているよ」

 

「ヤワラ、日本で見ているか? それはファイトが燃えるね!」

 

原作通り、猪熊邸で勉強したのだろう。多少首を傾げたくなる物言いもあるが、それでも十分意味の伝わる日本語を巧みに使いこなすジョディ。そんな一種の興奮状態にあった私達に、私の練習パートナーである三上が恐る恐る声を投げかける。

 

「あ、あの、桐生さん。その人って、カナダのジョディ・ロックウェルさんよね? いつの間に彼女と知り合っていたの? 海外遠征、初めてって言ってなかったっけ?」

 

「え……? そうですよ、初めてですよ。だからジョディと出会うのも初めて。私達、互いに初対面ですよ?」

 

「――だよね?」とジョディを振り返ると、ジョディは私の肩に手を回して「そうね! 私とアカネ、今日初めて会うね!」と、三上にぐっとサムズアップする。

 

「ええ……。いやいやいや。どうして初対面でそんなに互いに打ち解けているんですか。二人とも絶対におかしいですって……」

 

何故か若干引いた様子の三上。その様子に、私はジョディと顔を見合わせ、きょとんとした表情を顔に浮かべるのだった。

 

 

 

「それでは、アカネ! いざ、ジンジョウにショウブするね!」

 

「むうっ、私に勝負を挑むとはちょこざいな! よかろうッ! では、いざまいるとしよう!」

 

「――絶対、駄目です!」

 

ジョディの魅惑的な提案にすぐに飛びつこうとした私だったが、側で私達のやり取りに耳を澄ませていた三上が、血相を変えてそれに待ったをかける。

 

「いい、桐生さん! 私は、柳澤監督から桐生さんがこの間みたいなトラブルを起こさないように目を光らせておけと、厳命されているんです!」

 

「されど三上(うじ)。それがし、この者を手討ちにせねば――」

 

「……桐生さん? いい加減にしないと、私も堪忍袋の緒が切れますよ?」

 

「あっ、ごめんなさい。ひらにご容赦を……」

 

まずい。にこっと笑みを浮かべた三上のこめかみに怒りのマークが現れているのが、はっきりと見える。

 

「ショウブ、駄目ね、アカネ? 残念だわさーーー」

 

心から残念そうに肩を竦めるジョディに、私はただ「是非もなし……」と、うなだれるのだった。

 

 

 

「キリュウさん! 昨日の試合、見てました! 私、すっごく感動しました! あの、握手してもらっても良いですか!?」

 

興奮した様子で私に両手を差し出して来るのは、頬にそばかすが残った中学生程の年かさ(とし‐かさ【年×嵩】. 1 年齢がほかの人より多いこと。また、その人。年上。年長。「いちばん 年嵩 の少年」「三つ 年嵩 の友人」 2 年齢。また、年齢の多いこと。)の少女。目を輝かせて私を見上げる彼女の後頭部では、ポニーテールでまとめた金髪が左右に揺れていた。

 

「えっと……、ジョディ、こちらは?」と、元気いっぱいのティーンエイジャーの突然のお出迎えに戸惑った私は、ここカナダチームの練習場所まで私を引っ張って来た背後のジョディを振り返る。

 

「この子はカナダの強化指定選手ね。ナディア、まずは自己紹介からよ」

 

ジョディの言葉に、ナディアと呼ばれた少女は「あっ!?」と我に返り、差し出していた手を引っ込め、可愛らしく挨拶をしてくれた。それはジョディより流暢に思える日本語だった。

 

「ご、ごめんなさい。私ったらつい興奮して! 私、カナダのオンタリオ州出身で、ナディア・クロスベルと言います。14歳です! キリュウさんの昨日の試合、全部見させてもらって、大ファンになりました! あの、握手してもらっても良いですか?」

 

そしてまるでリスのようにおずおずと手を差し出す少女。その様子がとにかく愛らしくて、私は差し出された手を両手で握り返した。

 

「もちろん! ナディアって言うのね? 私は桐生茜。アカネって呼んで。私もナディアって呼ばせてもらうから。それにしても、ずいぶんと日本語が上手ね。学校で習っているのかしら?」

 

私のその問いかけに、ナディアは上気した顔で「はいっ! 私、日本が大好きです。だから、学校で日本語を選択して勉強しています!」と応える。

 

「へー、そんなに日本を気に入ってくれて嬉しいわね。でも、強化指定選手って事は、ナディアもその歳で相当やるようね」

 

私のその問いには、「そ、それほどでも……」と照れ照れし始めたナディアの肩に手を回したジョディが応える。

 

「そうね。こう見えても、ナディアはカナダの48kg以下級のホープだわさ。カナダの年齢制限で今回の大会には間に合わなかったけれど、来年のソウルオリンピックではカナダの代表になっていてもおかしくないだわさ!」

 

へえ、それは凄い。『YAWARA!』の世界におけるカナダの有力選手と言えば、ジョディ・ロックウェルとクリスティン・アダムスしか記憶していないが、彼女達以外にこんな有力株がいたとは。

 

「ナディア、背負い投げのコツが掴めずに悩んでいたね? アカネに教えて貰ったらどうだわさ?」

 

「えっ、良いんですかっ!?」と、子犬のようなキラキラした目で私を見上げるナディア。そのナディアの目を見ては、私に断れるはずも無かった。あっ、でも……。私は、私の背後にいる女性をちらっと伺う。

 

三上だ。私から目を離すなと指令を受けている彼女が、ジョディに誘われ嬉々としてカナダチームの練習場に向かう私を一人にするはずがなかった。その三上は、私が何を気にしているのかを悟ったのか、ふぅっという溜息と共に肩を竦めた。

 

「良いですよ。ナディアさんに稽古をつけてあげても」

 

「――良いの!?」

 

その言葉が信じられなかった私は、思わず三上に目を向いて問いかけた。

 

「はい。柳澤監督は、柔道の裾野が世界に広がるのはとても良い事だから、野外試合のような形で無く、ちゃんと稽古をつけるのなら問題ないと、いつも言われています。桐生さんに教わったらきっとナディアさんは強くなれます」

 

「やった! だから三上さん大好きなのよ! じゃあ、ナディアに稽古をつけた後、ジョディと勝負を――」

 

「あの、私の話を聞いてました、桐生さん? 監督に言いつけて、反省レポートを増やしてもらいますよ?」

 

「あ、あはは。冗談、冗談よぉ、三上さん。やだなぁ、もう。よしっ、じゃあ、ナディア、お姉さんが何でも教えてあげるね! でも、その前に……」

 

「「「その前に……?」」」

 

私のもったいぶった言葉に、ジョディにナディア、そして三上の声が揃う。

 

「その前に……、まずは入念なストレッチから始めるわよ!」

 

ストレッチと聞いて彼女達はガクッと崩れ落ちる。むっ、ストレッチは大事なのよ。特にジョディや、この大会には来ていない様子のクリスティン・アダムスには是非その重要性を伝えておきたい。ていうか実のところ、試合が出来ないにも関わらず私がジョディの誘いに乗ってここまで来たのは、それが主目的だったりする。

 

「あっ、ストレッチを馬鹿にしちゃ駄目よ。いい、よく聞いて。ストレッチには動的ストレッチと静的ストレッチの……」

 

そして私は、特に怪我予防に繋がる動的ストレッチのやり方を彼女達に伝える。これは、もう引退したが我が秋田東工でも取り入れており、私がキャプテンを務めていた1年間、誰も大きな怪我をしなかった事は、これと無関係ではないはずだ。

 

 

 

「そうそう。ほらジョディ。伸ばしたい筋肉と反対の筋肉をリズミカルに交互に伸び縮みさせるのよ」

 

「い、痛たた……! ア、アカネ、どうして左膝ばかり集中するだわさ!?」

 

足を大きく開き畳にぺたりと腰を付いたジョディ。その背中を、左足の方にググっと押し込む私にジョディが情けない声を上げる。その隣では、やはり三上に背中を押されたナディアが、痛みに顔をしかめていた。

 

どうしてって、そりゃあ、ねぇ……。『YAWARA!』の原作では、この世界選手権最終日で行われる無差別級の決勝戦でジョディとテレシコワはぶつかり、ジョディはテレシコワに左ひざの靱帯を断裂するほどの大怪我を負わされる。確か、全治まで8カ月だったか。

 

あれはあくまで試合の流れの中で行われた怪我だった。だから、その怪我を負う契機になった体落としをジョディに使うなと言った所でそれを聞くジョディでは無いし、そんな助言は流動的に変化する試合の中では無意味だ。私に出来る事はせめて、今のこの時代より30年以上進んだ最先端のストレッチ理論を伝える事だけ。

 

「もう少し我慢して、ジョディ。これを続ける事で筋肉が緩んで柔軟性が確実に上がるから。カナダに帰ったら、クリスティンにもちゃんと教えてあげてね?」

 

「な、なんでアカネがクリスティンの事を知っているだわさ!? い、痛たたた……!」

 

 

 

それから30分後。みっちりとストレッチをした後、私はようやくナディアに稽古をつけてあげていた。私に対して打ち込みをしているナディアの隣では、「見ているだけなんてつまらないだわさ!」とジョディに引っ張られた三上が、彼女に稽古をつけてもらっている。

 

「アカネさんに教えてもらったストレッチ、なんだかいつもより関節が温かくなって動きやすいです!」

 

「ふふ。怪我の予防にストレッチは何よりも重要だから、これからも意識してやると良いわ。あっ、ナディア。背負い投げは膝のバネを利かすのも大事だけど、それ以上に上半身の捻りが大事よ。釣り手と引き手を利かせてねじ切る様に相手を――「ズズーーン!」」

 

おっと。突然畳が揺れて、言葉が途切れる。ナディアと私がその振動の発生源に顔を向けると、ジョディの巨体が畳に横たわっていた。そのジョディは目をぱちくりさせながら、彼女の襟を取っている三上を見上げていた。

 

「ミカミ、あんたの足技どうなっているだわさ? 逃げようとしても、どこまでもついてきたね」

 

「そんな。今のは、ジョディさんが上手に受けてくれただけじゃないですか。でも、ありがとうございます。世界女王のジョディさんにそう言っていただけると自信になります」

 

ふふ。そんな2人のやり取りを耳にしながら、私はナディアとの稽古を再開した。

 

 

 

それからの私は、西ドイツ エッセンで行われている世界選手権の大会期間中、昼間はグラスホフ体育館の練習場で三上や各国の選手達と交友し、ホテルに戻ってからは三葉女子短大の受験に向けた勉強に勤しむ毎日を送った。外出禁止令は、くしくも私に絶好の勉強時間を与えてくれたことになる。決して喜んだりはしないが。

 

結局、日本勢で大会の5日間を通じて金メダルを獲ったのは、52kg以下級に出場した私だけだった。私に次ぐ成績を上げたのは、無差別級に出場した藤堂。その彼女にしても、準決勝でジョディに敗れ惜しくも3位であり、他の階級の選手は一人も表彰台に上がれていない。

 

柳澤監督は来年のソウルオリンピックに向けて女子の日本代表選手の立て直しが必要と息巻いている。まあ、48kg以下級と無差別級には例の彼女達がいるから、72kg超級に藤堂を当てるとして、今最も補強すべきなのは72kg以下級よね(ソウルでは61kg以下級がなく、72kg以下級になるのだ)。

 

2年後なら52kg以下級と72kg以下級の間に61kg以下級が国際試合で採用され、そのクラスに伊東富士子が台頭するんだけど、来年のソウルには間に合わないからなぁ。

 

そうそう、言い忘れていたが、無差別級の優勝者は原作同様テレシコワだった。そしてジョディは、やはりテレシコワとの決勝戦で左ひざの靱帯を負傷し、長期の離脱を強いられる事となった。

 

ただ、原作では靱帯の完全断裂で全治8カ月という診断だったはずだが、どうやら今回はそこまでではなく、靱帯の部分断裂で全治2か月という怪我で収まったようだ。いや、それでも重症には違いないが、完全断裂と部分断裂では回復速度に格段の違いがある。3日間だけだったが、毎日しつこいようにジョディのストレッチを手伝った効果が少しはあったのだろうか? 

 

いずれにしても、これで世界選手権は終わった。夏休み中という事もあり、日本に戻ったら私は猪熊邸に数日泊めていただく予定になっている。柔ちゃんからは、滋悟郎さんが三葉女子短大の受験の邪魔ばかりして困っていると聞いているから、少しでも彼女の援護射撃をしてあげたい。

 

そして何より、私は柔ちゃんに伝える事がある。それはもちろん、彼女の父である虎滋郎さんの事だ。あの秋田東工で本阿弥さやかと共に行動していた虎滋郎さんに会った事を、私はまだ柔ちゃんに伝えられていない。それは到底、電話などで伝えられるような内容では無かったからだけど、伝え方に気をつけないと、下手をするとまた柔ちゃんが柔道をやめる、などと言い出しかねない。

 

テレシコワにフルシチョワ、それにジョディにクリスティンに加えてナディア。いや、彼女達だけではない。アメリカにフランス、中国にブラジルと、様々な国が来年に迫ったオリンピックの柔道種目での上位入賞を目指してもう動き始めている。

 

時間はあるように見えて、実はあまり残されていない。さあ、私も自分に出来る事をやろう。テレシコワやジョディとも約束した。オリンピックという大舞台で戦おうと。

 

そう決意を新たにした私は、雲海を映している小窓のシェードを下ろし、深い眠りにつくのだった。

 

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