ちょっと待って! 私の下の階級に猪熊柔がいるんだけど……! 作:怪盗218
『10時20分発 JAL255便 ソウル行きにご搭乗のお客様は……』
成田空港の北ウイング出発口には、これから日の丸を背負って戦う選手団と、その様子を取材する報道陣でごった返していた。
「ここ成田空港から、いよいよソウル五輪選手団が飛び立とうとしています。メダルの期待が大きい柔道に、見送りのファンが殺到しています。あっ、本阿弥さやか選手です。インタビューしてみましょう。本阿弥選手!」
「うるさいわね!! ――!!」
一人のSNNの記者が、何やら受付前で空港スタッフと押し問答をしている本阿弥を見つけ、彼女に声をかける。どうやら彼女は座席をファーストクラスへ変更するよう注文を付けていたようで、インタビューをしてきた記者に邪魔だとばかりに声を荒げるが、直ぐに生放送中という事に気づき、「あら、やだ。これ生放送中?」と態度を180度変える。
そして「ソウルへの意気込みを一言!」とマイクとカメラを向ける取材班に、彼女はお得意の高笑いと共に宣言する。その際、自身の美貌が最も映える右45度からの角度で撮影する事を、カメラマンに注文する事も忘れない。
「金ですわ! このネックレスが帰りには金メダルになっておりますわ!」
「なるほど! 同じ柔道競技の桐生茜選手も金メダル宣言をしておりますので、日程的には本阿弥選手から桐生選手への金メダルのバトンリレーと言う事になりますね!」
記者の口から桐生の名が出た事で、眉間に皺を寄せた本阿弥が高らかに笑う。
「まあっ! あの方が金メダルを取っても、猫に小判ですわ! おーほっほっほ!」
しかし、ちょうどその時彼女の背後を歩いていた日本代表のナショナルスーツに身を包んだ赤毛の女性が、すり抜けざまに言葉を残していく。
「あら、あなたがもし金メダルを獲れても、ネックレスにするんじゃなくて金の差し歯にした方が実用的じゃない?」
「――なんですって!? 待ちなさい、赤毛猿!!」
お茶の間に、子供のようにあっかんべーをして立ち去る赤毛の女性と、目を吊り上げた本阿弥グループの後継者の姿が届けられたのだった。
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「うーん、さやかと遊んでいる間に柔ちゃんを見失なっちゃった。何処にいるんだろ?」
空港の待合ロビーには同じナショナルスーツを着たオリンピック代表選手がたくさん待機していて、小柄な柔ちゃんをその中から見つける事が困難だった。
「あ、あの、桐生選手ですよね……? 柔道代表の!」
ん……? 突然背後からかけられた言葉に振り返ると、5,6歳ほどの小さな女の子の手を引いた母親らしき女性が立っていた。
「はい、そうですよ」
「やっぱり! 麻ちゃん、ほら、あなたの好きな桐生選手よ! あ、あの、サインを頂いても良いでしょうか!」
ああ、なるほど、そう言う事か。呼び止められた理由に合点がいった私は、肩にかけていたボストンバッグを下ろし、麻ちゃんと呼ばれた女の子と視線を合わせる様に膝をつく。どうも、私のファンはどちらかと言うと母親よりこの女の子のようだ。くすっ。だって、この子、柔道着らしき白い道着を身に着けた赤い短髪の女の子の人形を胸に押し抱いているんだもの。
「もちろん良いですよ。あさちゃんって言うんだね。何処に書こっか?」
私の問いかけに、女の子はもじもじしながら背中に背負ったピンク色の小さなリュックからノートを取り出し、「こ、ここに……」と、震える手で差し出す。
「ここね、分かった」
開かれたノートを受け取った私は、母親から渡されたサインペンでサインしようとして一瞬手が止まる。危なかった。この世界でサインを求められたのは初めてだったから、もう少しで前世の名を書くところだった。桐生、桐生……。今の私は桐生。
心の中でそう念仏のように唱えながら、そのノートに桐生茜と書き込み、前世でサインを求められた際にいつもしていたように、デフォルメした猫の肉球を一筆書きで付け足す。そして最後に……。
「麻ちゃん……で良かったよね?」という私の問いにこくりと、女の子が頷いたのを確認して、私は“あさちゃんへ”という文字を書き込む。
「はい、どうぞ」
「あ、ありが……とう……」
「ふふふ、どういたしまして。麻ちゃん、そのまま柔道続けてね」と、私は麻ちゃんの頭を軽く撫でながら立ち上がる。麻ちゃんばかりか、母親まで私の言葉に驚いてしまっている。くすくすくす、何故麻ちゃんが柔道をしているか分かったって? だって、ノートを手渡してくれた麻ちゃんの二の腕にはうっすらと擦り傷が付いていたんだもん。分からないわけ無いじゃない。
手を振って去っていく親子に私も手を振り返していると、私の視界に飛行機を乗り継いで成田にやってきた関西方面の代表選手一行の姿が映った。その一団の中に、柔道種目の三上と高辺、そして山口かおるの姿を見つけた私は、彼女達と言葉を交わそうと足を一歩踏み出す。
しかし……。
「――桐生選手だ! あの、握手してもらって良いですか!?」
「僕も! あと、ここにサインも欲しいです!」
何処にこれほどのファンがいたのか。突然私は多くのファンに取り囲まれ、握手やサインを立て続けに求められる。そのファンの多くは、ちびっこスクールの生徒達を乗せた飛行機が偶然空港に着いたのか、何故か子供達がほとんどだった。
「ちょっ! わ、分かった、分かったから、ちゃんと全員にサインするから、割り込みしないできちんと並びなさい」
わちゃわちゃと周囲をちびっこ達に囲まれた私は、目を白黒させながらも一人一人に対応していく。柔道競技の将来の発展のためにも、ここで小さな柔道ファンに対しておざなりな対応は取れない。先ほどの麻ちゃんと言い、この子達と言い、この中から将来オリンピックで柔道の代表選手になるような選手が生まれないとも限らないのだ。
「桐生選手は彼氏はいるんですか?」
「何をおませな事を聞いてんのよ、あんた。名を名乗りなさい。そう、“こうせい”、ね。はい、“おませなこうせい君へ”、って書いて上げたわよ」
「うわっ、ひっでぇっ!」
差し出された色紙に本当にそう書かれた事を確認した10歳前後の男の子が顔をしかめるのが可笑しくて、私はからからと笑う。その後も私は、ソウル行きの飛行機への搭乗案内が始まるまで、求められるままにファンに対してサインをし続けたのだった。
「いやー、ひどい目にあったわ。柔ちゃんは見かけなかったけど、どこにいたの?」
JAL255便ソウル行きの飛行機に乗り込んだ私は、先に座席についていた柔ちゃんの手招きで、彼女の隣の通路側の席に腰を降ろす。
「私は、富士子さんを探していたんだけど結局見つけられなくて。茜さんの姿も見かけたけど、たくさんの子供達に囲まれていたから、近づけなくて。でも、茜さん、子供達に大人気だったわね」
「大人気っていうか、なんかため口で頑張れよ、なんて生意気な事を言ってくる子もいて、なかなか大変だったわよ。あんまり解放してくれないものだから、危うく飛行機に乗り遅れる所だったわ」
「くすくすくす。それはきっと、桐生さんの精神年齢が子供達に近いと思われたからかもしれないわね」
そう言って私と柔ちゃんの会話に入ってきたのは、前の座席から首を巡らせた三上さん。
「むっ、三上さん、それはちょっとひどくないですか? 私はもう立派な大人の女性ですよ?」
そも精神年齢が低いだなんて、二度目の人生を歩んでいる私に対して失礼すぎる発言では無いだろうか。
「見かけは大人の女性でも、中身はどうかしら? 見ていたわよ、イケメン顔の男の子にデコピンしたのを」
「あ、あれは、あの子が“柔道ばかりして行き遅れるなよ”なんて生意気な事を言ってきたから、つい……」
その男の子に返した色紙に「行き遅れたら、君が貰ってね!」と書いた事を言うと、再び精神年齢が低いと言われそうだから黙っておこう……。
「ぷっ、そんな事があったんだ」と、私の言い訳に柔ちゃんがおかしそうに笑みを零す。同時に三上さんも、くすくすくすと、こらえきれないように笑い出す。
「どうせ、そんな所だろうと思ったわ。でも、真面目な話、桐生さん、子供の相手ももちろんだけど、ファン対応も意外と言ったら失礼だけどとても上手で、側にいた柳澤監督も感心していたわよ」
「あ、それは私も思いました。次々に差し出される色紙にすらすらとサインして、慣れた様子で握手までして。私なんて、もうパニックになっちゃったのに」
そう言われても
「ま、まあ、慣れよ、慣れ。柔ちゃんも直ぐに同じように出来る様になるわよ。あ、それより、柔ちゃん、窓の外見て!」
私は窓を指差し、窓際席に腰を降ろしている柔ちゃんの視線を外に向ける。私の指の先では、成田空港の屋上でよく見知った長身の女性が何やら大きな布を抱えて立っていた。その女性は、飛行機が滑走路を走り出すタイミングに合わせて屋上にいる誰か(いや、誰かでは無い、私の両親だ!)に端を持ってもらい、華麗に白鳥の湖を舞いながら空港の屋上を右から左に駆けぬけた。
広がった大きな布。それは、20m以上にも及ぶのではと思われるほどの長さの横断幕だった。その横断幕には、でかでかとこう刺繍されていた。
『がんばれ、YAWARA! がんばれ、AKANE! 目指せ、世界一!』
「……富士子さん」
「ふふふ、最高の応援を貰ったわね、柔ちゃん。頑張ろうね……! そんでもって日本に帰ったら、富士子ちゃんの首に二つの金メダルをかけてあげよう!」
「うん、うん……」
柔ちゃんは、涙ぐんだ目でいつまでも窓の外を見続けていた。
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side 伊東富士子
三葉女子短大の友人二人を乗せた飛行機が、もう目を細めても見つけられないほど小さくなってしまった。
「もしかして、君が伊東富士子さんかな?」
先ほど私が横断幕の片方を押さえておいてもらえるよう頼んだ男性から声をかけられ、私は背後を振り返った。
「は、はいっ! あの、先ほどは突然無理なお願いをしてしまい……、あ、あれ? 私の名前をどうして?」
穏やかな笑みを浮かべているスーツ姿の男性が私の名前を知っていた事に今更ながらに驚いた私は、きょとんとして問いかける。その私の問いへの答えは、その男性の隣に立つ奥様とおぼしき女性から与えられた。彼女もまた穏やかな笑みを浮かべて私を見つめていた。
「私達、茜の父と母なんです。娘の茜から、あなたの事はよく聞かされていました。短大で出会った、とっても仲の良い学友だと。いつも茜がお世話になっております。それと、茜の応援、ありがとうございます」
桐生さんのお母さんは私が手に持つ横断幕にちらりと視線を落とし、ぺこりと頭を下げる。
「と、とんでもないですっ! 私こそ、いつも桐生さんにはお世話になっていて――」
そうよ、お世話になっているのはむしろ私の方。桐生さんは、入学式のあの日、流されるままに連れていかれたディスコクラブから抜け出すきっかけを与えてくれて、その上、今では私に新しい夢まで与えてくれた。
桐生さんの言うバルセロナでメダルを目指そうと言うのは、いくら何でも荒唐無稽が過ぎると思うけれど、柔道初段を取ると言う私の最初の夢は桐生さんや猪熊さんのおかげで叶える事が出来た。
『うん、良いね。富士子ちゃんのその長く伸びる足は、大内刈りで最大の威力を発揮するよ。後は思い切りかな。大内刈りは、全てを投げ捨てる覚悟で相手の懐に飛び込む事で最大の効果を発揮するから』
『内股はちょっと難しいよ。下半身は当たり前のように大事だけど、みそは上半身の動きだから。いい、釣り手と引き手はこんな風に――』
自身の技術の向上に専念しないといけない大事な時期に、素人の私に懇切丁寧に教えてくれた桐生さん。それにもちろん猪熊さんも。普通に考えて、オリンピックの代表に選ばれるような柔道選手に直接指導してもらえる柔道初心者の私って、ものすごく恵まれた環境なんじゃないだろうか。
『お礼? そんなの良いって、良いって。あーでも、そんなに言うのなら、バルセロナオリンピックでメダルを取ってよ? え、無理? うーん、無理って事は無いけど、それじゃあ、テレちゃんに勝ってよ』
テレちゃん……。誰だろう? 日本人ではないようだけど、どこかの大学の海外留学生だろうか?
『テレちゃん? ああ、ソビエトの無差別級代表テレシコワの事よ。富士子ちゃん、普通にやってもそのテレシコワといい勝負できるところに、私達が力を貸してるんだもん。勝てる、勝てる♪』
『……』
かつて桐生さんと交わしたそんな会話を思い出す。ソビエトの無差別級代表って、それじゃあ、なんて言いながら逆にハードルが上がっているように思えたのは、私だけではないはずだ。どう考えても私では桐生さんの求めるお礼を返せそうにないため、猪熊さんも含めて今は別の形でのお礼を模索中。
「あの、伊東さん。良かったら、この後一緒にお食事でもどうかしら?」
「ああ、それは良い考えだ。私も茜の学校での様子を是非聞かせて貰いたいと思っていた所だ。伊東さん、もしこの後予定が無いようなら、ご一緒してくれないだろうか」
桐生さんのご両親の思わぬお誘いに私は「は、はい。よろこんで」と姿勢を正し返事をするのだった。
「それじゃあ、桐生さんの試合の前日にソウルに発たれるんですか?」
私の問いかけに、食後の珈琲を口に運んでいた桐生さんのお父さんがこくりと頷く。
「ああ、そのつもりなんだ。仕事の都合でギリギリになってしまうが、どうしてもあの子の試合を側で応援したくてね。しかし、オリンピック代表選手だなんて、あの子が中学校から柔道を始めたいと言い始めた時には、想像もつかなかったよ」
「あら、私はあの子ならなってもおかしくないと思っていたわよ。それだけ努力していたもの。もっとも、小学生の頃にやっていたサッカーを続けていたらどうなっていただろうと思う事はあるけれど……」
桐生さん、小学生の頃はサッカーをやってたんだ。短大でも体育の授業はある。授業で行ったソフトボールでの活躍で、私はソフトボールの経験があるのかなと思っていたけれど、まさかサッカーだったとは。
「ところで、茜はきちんと単位を取れているのだろうか? その……あの子の作る料理は……少々風変わりな……いや特殊な……いや、刺激の強い、その……あれだと思うのだが……」
ああ、やはりご両親も気づいているみたい。桐生さんのご両親は今、私の方を恐る恐ると言った様子で伺っている。だから私は、この優しそうなご両親を安心させてあげようと、出来るだけ笑顔に見える様に口角を上げて応える。
「は、はい。今の所大丈夫です。一度実習で失敗をして補習を受けた事があるのですが、それから後はそういう事もなく……」
それは事実だ。杏仁豆腐の一件以降、私と猪熊さんで調理実習では桐生さんから目を離すようなことはしていない。時折一人で行う実習もあるのだが、そういう時でも私か猪熊さんが先生の目を盗んでさりげなく手を貸している事で、これまでは何とかなっている。
(ちょっと茜さん。それは重曹! 先生は薄力粉を加えなさいって言っていたでしょ?)
(ええー、でも重曹の方が重そうだから、料理にパンチが出るような気がしない?)
(――パンチなんて出なくて良いのっ!)
(ねえ、ねえ、富士子ちゃん。私閃いちゃった。とろみをつけるのに片栗粉を使うより、ナマコをそのままぶち込んじゃったほうが、とろみに加えて旨味成分も出るんじゃないかしら? もしかして私ってば、天才?)
(ナ、ナマコなんて下ごしらえもせずに入れちゃったら生臭くなっちゃうわよ、桐生さん。きゃー、そんなもの近づけないでっ!)
(ねえ、ねえ、柔ちゃん、富士子ちゃん。麻婆豆腐はしびれを出すために花椒を入れる事が重要って先生が言ってたけど、しびれならテトロドトキシンを加えた方が効き目があるんじゃない?)
((それ、ふぐ毒だからっ!!))
……。大丈夫、なんとかなっているはず……。
「……だ、大丈夫ですよ、お母さま、お父さま」
私の答えに、「あなた、やっぱり思い切って家政科に行かせて良かったわ」、「ああ、そうだな」と安堵の声を上げる彼らを心配させまいと意識的に笑みを顔に張り付かせる私。
「あのー、こちらからもつかぬことをお聞きするのですが、桐生さんは秋田でその……恋人とか、……彼氏とかいたりしたのでしょうか?」
「む……? 彼氏? あの子に?」と怪訝そうな表情で首を傾げるお父さま。そのまま隣の奥様に顔を向けるがその奥様も頬に手を当て眉間に皺を寄せる。
「いないはずよ。あの子ったら普通の女の子よりそういう所に疎いから、こちらが逆に心配になるくらいだったし。強いて言えば、副キャプテンだった真田君かしら。いや、でもやっぱり違うわよね……。あの、東京で茜に誰か良い人が出来たのかしら?」
「いえ、いえ。違います、違います。桐生さん、こちらでは下宿先の猪熊さんの家でも学校でも柔道漬けの毎日を送っているんで、そんな余裕は絶対ないはずです」
やはりこういう話題に敏感なのは男親のようだ。お母さまが良い人がいるのかしらと私に問いかけた途端、お父様からの視線の圧が明らかに増した。
でも、そうよね。いないわよね。桐生さんと付き合いの浅い私でも分かる。どう見ても彼女にはそういう人はいない。でも、それならどうしてあんなことを熱弁したんだろう?
私は、先月猪熊さんと桐生さんと3人で短大内に設置されているカフェテラスで食事をしていた時の桐生さんの様子を脳裏に思い浮かべる。
「いい、富士子ちゃん。アスリートにとって避妊って言うのはほんっとに大事だからね。一時の気の迷いとか、男にほだされたとか、そんなあやふやな一夜の過ちで女の子は一生を棒に振る事だってあるんだから」
「わ、分かった。分かったから、桐生さん、少し声を落としてっ!」
桐生さんがあまりに熱弁をふるうものだから、周囲の視線が痛くなってきて私は思わず彼女を制止する。猪熊さんも顔を赤らめて「ほ、ほほほ……」とごまかすように引きつった笑みを浮かべる。その後も桐生さんの避妊講座は続く。避妊どころか、そもそも相手さえいないと言うのに、何故か桐生さんは私がそういう事をする事を前提で注意するのだからたまらない。
「富士子さん……?」
「え……? あ、な、何でもありませんっ!」
私があの日の事を思い出して眉間に皺を寄せていると、桐生さんのお母さんが首を傾げて私を見つめるので、パタパタと手を振る。そして私達はいつか再会する事を約束し別れたのだった。
次話は閑話です。