……で、返してない感想があった気がするんですよね。でも未返信で検索しても出てこない。
おかしいな……ソウルスティールを前にしないとレオンが伝承法に踏み切らないって言われた奴、「まさにその通りだ!」って気づいたから印象に残ってたんですけどあれぇ、私返信してたか??
とりあえず先の構成を考える上でファクターいくつか貰っててとても感謝しています。
・モンスターが活発になったのは七英雄が来た時期と一致している可能性
・ソウルスティールを前にしないとレオンが伝承法に踏み切らない
・世界を襲った異常気象、実は大神官逃走によりそんなひどい事にならなかった説
この辺りからこねくり回せないかなって今検討中。
……私これネタバレしちゃってるか??でも本当にそうなるかは分からんし……
大体3週間経った。荷運びの契約期間の半分が終わった。
人夫長のおっちゃんは俺が辞めるのがよほど惜しいのか、契約の延長を考えて欲しいとぽつぽつ口にするようになった。
もっと長期であれば、今のような安宿暮らしではなく定期賃貸住宅を安価に案内する事も出来ると。日休も取る事が出来るし、融通も利くようになると。
……まあ選択肢としては悪くないんだけど、そもそもここに定住するつもりはない。最終的に俺はアバロンに行きたい訳だし。
それに、契約期間が終わったあたりで一度この辺りの調査をやっておきたいのだ。
‥‥‥って話をこぼしたら、なんか状況が良く分からない事になった。
「やあジーク君、話は聞いてる。この辺りのモンスターの生育を調査したいそうだね」
「え、ええ……まあ……」
間違っては無いのでとりあえず肯定はしておいた。
目の前に居るのはキャラバンのリーダーだとかで。
この辺りの流通を一手に担っている大物だ。
「理由を聞いても?」
「え?……ああ、俺の目的がアバロンなんで……道中のモンスターがどんなもんかとか、知っときたい訳で」
後、俺が知ってる魔物がいるかどうかで本当にここが元の世界なのかを確認したいという理由もある。言わないけども。
「ふむ、と言う事は君は地続きで北バレンヌまで来たわけでは無いのか」
「あー……モーベルムの方からロンギット運輸使ってソーモンに入った感じで」
リーダーがうんうんと納得したように頷いてる。
「最近、魔物が活発化して来てるのは知っているね?」
「はい。おっちゃんにそう聞いたから、それも確認しときたいなあと」
「うん、大変によろしい」
そしてリーダーが身を乗り出して言うのだ。
「――どうだろう。その調査、我々の依頼と言う形でやって貰えないだろうか?
流通を担う我々からしても安全ルートの開拓は急務でね。今のところ魔物の被害はそこまでではないが、遭遇率が上がっているので業務に遅延が発生しているんだ。護衛の数を増やしても良いがそれだと物価が上がる一方だし、そんな訳で運搬計画を見直している所だったんだよ。
もし魔物が巣を作ってるとかあるなら、それを避けたり潰す事を考えたりしなければならない」
なるほど。キャラバンもなかなか大変だなあという印象。
まあ、元々自分の為にやろうとしていた事だし、それを摘まんで金貰えるのであれば俺にとって得しかない。業務内容の報告とかは……クソ上司にいつもダメ出しされてたから怖いけれど、ここでなら何とかなるかもしれない。
「良いですよ。……ただ俺、荷運びの契約があと3週間あるんで、それからになるけど」
「いや、すまないが2日後から調査に入って貰いたい。荷運びの件は承知していて、波止場の人夫長には君が了承するのであれば大丈夫と既に確認を貰っている。
調査期間は4日。アバロンへ続く海道周辺をベースに、北方山脈あたりまでの情報が欲しい」
「2日後……すか。いやまあ、波止場の契約が話ついてんなら俺は何時でも動けるから良いですけど」
「2日は準備期間だ。実は君の他にもう一人雇っていてね。彼と連携をとって進めて貰いたい」
……え、誰かと一緒にやるのか?
思わず尻込みした感情が顔に出る。
単純に苦手なのだ。人と合わせてなんかやるの。自分でミスしちゃったり変なこと押し付けられちゃったりするから。
「――俺だ!!」
ドバーン!とドアを開けて出て来たのは、ヘクターだった。
「……。お前かよ」
二度見しても、そこに居たのはヘクターだった。
思わず顔がスンッ……ってなる。
「顔見知りだろう?聞いてるよ。じゃあ済まないんだが、そう言う事なんで頼まれてくれないか」
リーダーがニコニコしてそう言った。
「……。そういう報告書の、サンプル見せて貰えますか。報告の参考にしたいんで」
「もちろんだとも。フォーマットは気になる事があれば拡張・最適化やってくれて構わないからね」
――とりあえず、そう言う事になった。
@ @ @
そしていつものバーである。
二人でやれって言うなら仕方ない。打合せする訳だが……バーでやるか?こういう事。
……いや、やるか。ワグナスとやった時もバーだったもんな。
ヘクターがウィスキー片手に口を開く。
「さて、ざっと計画立てちまおう。ジークはまず、こういう調査とかはやった事あるか?」
「無いけど……依頼聞きながら、ざっと流れは考えてた」
「ほう?」
北バレンヌの地図を出して街道をなぞる。
「範囲はソーモンから北方山脈までだろ。この地図によれば、街道からちょうど南北にエリアを二分できる。南側をAエリア、北側をBエリアとして、調査期間4日なら2日ずつそれぞれのエリアを調査する方向で行けば良いかなと」
「……南側から始める理由は?」
「期間ぴったり使うと怖いから、後半2日はなるべくマージン考えたいだろ。南側は南バレンヌに抜ける街道もあって調査負担が比較的大きい印象がある。こちらを2日で終わらせられれば精神的負担も軽そうだからかな」
「ほーん……なるほどね」
ヘクターがなんかニヤニヤしているのが大変にウザい。
「……なんだよ?」
「いや?特に異論も無いしちゃんと考えてるなってな。……お前、もしかしてデスクワーク経験者じゃないか?考え方がソロバン弾いてる奴くさい」
……特に否定はしないが。
だから何だと言うのだろう。
「じゃあ、傭兵はどう考えるんだ」
「仲間の武装やポジションの確認から入るかねえ。ルートは大体、識者がいれば決めて貰っちまうかな。丸投げって訳でもないが、土地に明るい奴がいるならそいつの言葉が一番
「……ヘクターは、その識者に当たるのか?」
「調査依頼の経験はあるが土地勘はそこまではって感じだな。それに経験の方も、調査隊の護衛って面の方が強かった。だからジークからその辺の計画が出てこなければ案内人を雇う事も考慮に入れてたんだが……大丈夫かもな、これなら」
てっきり俺に無い常識や土地勘の補助として付いてくると思ったんだが、そうでは無いらしかった。
波止場での腕を見るにどうこうなるとは思っていないが、それでも楽観的に見える。
「……案内人、アテがあるなら居た方が良いのではと思うんだけど」
「無いんだなあコレが。キャラバンの関係者は動かせないらしい。町にも防護は要るだろ、俺らが居なくなるんだからな。それに、元々お前が一人でやるっていう話をキャッチして「それなら」ってなったのが発端らしいし、なら案内人なくても大丈夫だろって判断したのかもな」
「……なら、なんであんたが付いてくる?」
「単純に頭数さ。さすがに一人じゃ不安が過ぎるし、なんかあった時に情報が止まっちまうだろ。
……なに、そこまで警戒する必要は無いと思ってるぜ俺は」
「根拠は?」
「腕。……も、あるが……ジークは船で海から来たって?俺はティファールから地続きに、南バレンヌの街道使って上がって来たんだよ。そん時の経験」
なるほど、それなら納得できた。
ただ思考停止して楽観している訳では無いらしい。
ある種、一緒に仕事をするなら頼もしい人選なのかもしれない。
「……ってなわけで、今度は傭兵的な考え方で聞くけどよ。俺は大剣、近接タイプなのはこないだの見てわかったろ?ジークはどうなんだそのあたり。術師で良いのか」
……こういうのは、どう答えれば良いんだったか。
素直にカードを並べれば良いか?
「一応、片手剣と体術もそれなりには使える。術もあるからポジションは遠近両方。術属性は『冥』と『水』。『冥』のが得意だ」
ヘクターが固まった。
「……あ?『冥』つった?冥術師なんて初めて見たぞ、存在するモンだったのか」
「知るかよ、居るトコには居るんだろ」
「淡白だねぇ……つか、片手剣だって?
聞かれてしまったので、とりあえず右手に術力を集めた。
幻体を作る要領で剣を成形する。たまに使う両刃の直刀だ。
実際は『爪』の方が使い勝手が良いので、大体処理には『爪』の方を使っているけども。
ヘクターは目を輝かせて剣を見ている。
「へぇー、凄いな……!?なんだ、これは冥術によるものなのか?」
「風術でも似たような事は出来るよ。風を固めて剣にしてるのを見た事がある。……やろうと思えば全属性出来るのでは?」
正確には幻体生成だから属性系統関係ないんだけど、まあ黙ってるか。
「これなら随分変化効きそうだな。じゃあ基本俺が前衛やるからサポート頼むわ。……ちなみに回復術使えるか?」
「……『生命の水』なら、少し」
ロックブーケに頭下げて習ったやつが。
そんな思考も知らずヘクターが笑う。
「――良いねえ、頼もしい限りだ!なかなか楽しい調査になりそうだな。……んじゃ、良い結果を祈って乾杯と行こうや」
「……ん」
軽くグラスをぶつけ合う。
昔みたいな事にならないかと少し不安だったけれど、ヘクター相手ならまあ何とかなるのかもしれないと思う。
ちなみにヘクターは、ウィスキーをイッキするような真似はしなかった。
やはりあれは、ワグナスとダンターグがどこまでも頭がおかしかっただけらしかった。
「……そういやさ、お前最初ここに来た時、ミルク2杯飲み干してたけどさ。水術使えるなら自分で水出せば良かったんじゃないのか?」
「出来るなら俺もそうやって使いたかったよ……『生命の水』や『元気の水』じゃ喉を潤せないんだ。肌に触れた瞬間吸収されちまうから」
「ああー……そう云うカラクリだったのか。道理でなぁ……」
……コイツとならまあ、たまにならこうやって飲んでやっても良いかなと思う。
……本当に、たまにであれば。
クジンシーの件については、もちろん帰って来たクジンシーが持ってたアレです。
装飾が趣味悪いけどあの程度の装飾はロマサガ世界なら一般常識。イラストで見るヘクターの大剣の方がよっぽどだよね、形状的な意味で。
先の展開や設定が固まらないまま、筆の滑るままに書いています。
この書き方が致命的な結果を生み出さなければ良いけど……
『結束のグラス』
七英雄の一人、ワグナスが持つ
使うと人間性が回復する
決戦前夜、共に歩む仲間達と乾杯した際に使ったグラス
その時間は孤独を選んでいた彼にとって、最も鮮明で輝ける物だった
故にこそ、彼は復讐を諦めない
仲間を踏みにじられた事実は何よりも耐え難いのだ