新宿はがんばる   作:のーばでぃ

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 やっちまった……特大のミステイク。

 ロマサガのワールドマップ見直したら、ミラマーから北ロンギットに渡るのにハリア半島なんて通らないよ……ミラマー以降の山岳地帯をハリア半島だと認識してた私が居ました。
名もない山岳地帯だよあそこは。あえて言うならメッシナ鉱山だよ。

 というか、長城手前までの地点までで9つのチェックポイント作るの何気に難しいなこれ……

 元ネタSBR(スティール・ボール・ラン)レースで設定されたチェックポイントが9つなので、この数字は変えたくない。
ので、ルートも一度ルドンまで降りてから引き返す感じで設定し直そうと思います。
具体的には、チェックポイントは下記のように設定します。

1. 北方山脈ふもと
2. ソーモン
3. ニーベル
4. ティファール
5. リーブラ(本作オリジナル。ハリア半島南に位置する港町)
6. ミラマー
7. モーベルム
8. ワイリンガ湖西
9. ステップ中央
GOAL. 長城西門手前(マイルズ北)
※赤文字から次のチェックポイントまでが山岳地帯の多い難所STAGE

 SBR(スティール・ボール・ラン)レースの方は6千キロだけど、ワールドマップの縮尺解釈次第ではそれより長くなるんじゃないかこの距離……(汗)
まあ、各町で補給自体は出来るし……うん。

 ホントにこれ、『早く到着すること』でも『沢山コンテナを運ぶこと』でもなく『GOALまで走り切ること』が肝心なレースですね。
そりゃあスティール氏も失敗したらどうしようとビビり散らすわ。

 まあ、全STAGE描写する事にはならない筈なので蛇足的なものかもしれませんが、設定はちゃんとしておきたかったんよ……書く前にちゃんとワールドマップ確認しろお前って話ですが。

で、これにより前話と前々話辺りで矛盾発生個所がある筈なので、この話書いた後に見直して修正します。
つか、よく誰からも指摘入らなかったな……みんなワグナスのおっぱいに吸われてたからか。
だっておっぱいだもんな。仕方ない。



新宿は独走する

 「――あった」

 

 それを見つけたコウメイの手が震えていた。

 

 ギアレバーの正面。

なんか硬質のカバーになっていて、メンテナンスベイか何かだと間違えそうな一区画。

ここのカバーを外すと、中から教授をデフォルメしたような狂ったイラストパネル……と言うかレリーフかこれ?の横に、『ぶっちぎり☆えくすぷろーじょん!』と書かれた不穏極まりない名前のピンク色の丸いスイッチが。

 

「うああ……うあああああ……!?」

 

 意図せず口から絶望の呻きが溢れ漏れる。

 

「み、見つけてしまった……時限爆弾を……ッ!設計はちゃんと共有して進めていたのに……一体どういうレベルで無視をして……ッ!!」

 

 そう、時限爆弾。

もはやこれは時限爆弾なのである。

 

 見てしまったなら最後、例え押さなくてもどこかで発動してしまうナニカだと言う奇妙な確信があった。

 

 というか、このボタンがなんかこう、開発テストの時を想像させる際限のない爆発的な加速を起こすようなナニカだったとして。

そんな仕組みを搭載するために、設計から訳の分からない逸脱を施してある筈なのであるこの機体は。

 

 今の所暴走はしていない……が。

このボタンの機能を付加するために、何らかの無茶が行われているハズなのだ。

しかもノリで。

 

 エンジンの出力メーターに視線を投げた。

首筋にヒヤリとした汗を感じる。

 

「コウメイ……確か……3000弱だったよな?リミッター付けた危険域……」

 

「はい。正確には2800。これ以上に出力を上げると、テスト走行の時に何度も見舞われた暴走状態に突入します」

 

 あの悪夢の臨死体験エンドレスをしていた記憶がよみがえる。

 

「……それを何とかするために、シャフトの遠心力を利用してエンジン出力を数値化して、一定値を超えたら術力を排出(ブロー)させるようにしたコウメイのリミッターの開発はマジで神がかってたと思う。

咄嗟にエンジンの回転を逃がせるクラッチの開発も、操作がちょびっと複雑化したけど、むしろギア比の段階的な変更って言う要素まで付加して見せたんだから本当にコウメイって天才だと心から思う」

 

「恐縮です。その複雑化した操作にきちっと対応してくれたジークさんも凄いと私は思っています。私がやると、どうも頭に手足が着いて行かなかった」

 

「ハハ……ありがとう。俺、適応能力は結構自信あるからかもな」

 

「……して、クラッチは?」

 

「ちゃんと使えてる。この変速ギアのおかげで回転数もそこまで行かずに済んでる。2400ぐらいまでなら安全域と見て良いと思う」

 

「……デッドヒート状態になったとして。2700以上には出力を上げない方が無難でしょう。

先ほどの『チカパの風』との一戦、どれだけ回しました?」

 

「それが……覚えてないんだよう。あの時はリミッター信頼してたから。出力メーターに目なんて行かなかったし、前だけ見てたんだ。

チクショウ……なんで俺はあの時……ッ!!」

 

「落ち着いてくださいジークさん、あなたのせいではありません。あなたに責任は欠片もありません。

……大丈夫です。2400程度なら安全域というあなたの所感は私も同意します。こうなれば、2400までを使ってこのレースを走り抜けましょう」

 

 ワグナスを……いや、『チカパの風』という強敵を相手にして。

しかも今度はコンテナ変更で最適化してくるだろうと言う強敵を相手にして。*1

実質的な制限を掛けられたようなものだ。

 

「……第3STAGEから第5STAGE(ルドン山脈地帯)、そして第7STAGE(メッシナ鉱山周辺)が山場だな。それより前に、せめて『順序』を維持してタイムボーナスだけでも稼がなくては……」

 

 チェックポイントへの到着順、各STAGEの走破時間、コンテナの個数と重さ。

それだけではない。到着順でタイムボーナスが入ったり、各チェックポイントでの補給量でポイント補正が掛かったり、割とこのレースは重視するべき要素がいくつもある。

従来通りの馬を用いたキャラバンでも、いい勝負が出来るような要素は用意されている。

 

 レースという手段はともかく、ルールについては本当にボクオーンらしいなと思う。

ややこしいと思えるなら、ひたすら『最善』を考えながらGOALまで走り切れれば結果的に良いポイントが稼げるという点も特に。

 

「……私たちの場合、さらに考えなければいけない事があります」

 

「エンジン出力の事か?」

 

「いいえ、確かにそれも大事ですが……このレース、リーブラから折り返す訳ですから。第6チェックポイントのミラマーで教授と合流する可能性が」

 

「アア嗚呼ああチクショウ!!何でうちのチームだけこんな絶望的なハンデ背負ってんだよッ!?」

 

 ロンギット運輸は止まっていない。むしろ観衆がレースを追う為に積極的に利用している。

どんなに急いでも、ソーモンからミラマーに船で移動する教授とニーベル、ティファール、リーブラと経由する俺達ではまず間違いなく教授の方が早い。

レースのルート変更による弊害がこんな所にも来ているなんて。

 

「とにかく……このまま行ける所までしっかり先行しておこう。可能なら……第4チェックポイント(ティファール)まで強行したい所だけれど」

 

第3チェックポイント(ニーベル)に着いてからの状況次第ですね……体力もそうですが、メンテも必要です。特にエンジン」

 

「あとタイヤもだな……本当に機械工学学んでおいて良かった。今思えば、整備に教授絡ませたらそれだけでもどうなるか分からなくなったもん」

 

 コウメイが、すべてを悟ったような目で天井を見上げて言った。

 

――『だいたい対天災教授』チームですか

 

ヤメテその切実なチーム名、俺のグラスハートに直撃するから

 

 運命はいつも、牙を剥く事しかしてくれないのだ。

 

 

 

@ @ @

 

 

 

 ニーベルについて車体の状況と互いの体力を確認した俺達は、そのまま第4チェックポイント(ティファール)まで強行する事を決意した。

後はまだ来ていない。姿も見えない。

多少の無理はする事になっても、ここで突き放す事は精神的なプレッシャーをかける意味でも有効だと判断したのだ。

 

 ――例え、日が落ちてティファールへの道のりが夜間になってしまうとしても。

 

 魔導エンジンは俺達の術力で動く。

術力貯蔵の為の2種の魔石を元に、俺のアクセル操作で出力を操作しているという仕組みなので、術力が切れる前に俺は水術を、コウメイが火術を流してやればこのマシンは動き続けられる。

これは術力と操作能力が必要でも、俺達の体力消耗は最小限に抑えられることを意味する。

 

 そして、夜間走行を想定した天術によるライト機能。これも非常に有効に働いた。

これもコウメイの提案による追加機能だ。

おかげでこの車を動かすのに天・火・水の3属性が必要になってしまったが、コウメイが天と火を一人で担ってくれているのでとても助かっている。

 

 それでも山岳地帯を通るSTAGE3を夜間走行するのはリスクが高かったが、このライト機能があれば可能だと俺は強く言い切った。

 

 ――何故ならティファール周辺の地理は、俺が完全に把握して居るからだ。

無論、キャラバンが通っている道もすべて。

 

「凄まじいですね……このレースの道のりの大半をすでに歩いて把握されているとは。予習されてたんですか?」

 

「いや、偶然。メッシナ抜けた辺りからは流石に初心者だから、そこからは地図に頼る事になるけどね。ただ、ミラマーまでなら同じように地理を把握して居る奴は結構いるんじゃないかな。普通にこれキャラバンの交易ルートだから」

 

「……ジークさん、大学入る前はキャラバンにでも居たんです?」

 

「いや……ティファールで鉱夫やってた時期があってさ。だから、あそこの周辺地理は良く知ってるんだ、交易ルートも。

一番得意なのはティファール・リーブラ間かな。これが一番歩いた」

 

 そしてだからこそ。実は現在ニーベル・ティファール間の()()()()()()()()()()()()

 

 ニーベル・ティファール間のルートを行くよりも、ティファール・リーブラ間のルートまで南下してこれを逆走した方が、道もモンスターも大人しいのを良く知っているからだ。

 

 モンスターは特に。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()な。

あれから数年たってるけれど、人通りがある以上、変化も許容範囲に収まっているだろう。

 

「チェックポイントさえ通ってればルール上問題ないのは確認したからな……アドバンテージは最大限に活用して行くぜ……!」

 

 振動に揺れる車内でにやりと笑ってみせる。

 

「さすがはアバロンの『影の盾(シャドウガード)』……頼もしい限りです!」

 

「あの、その呼称はやめて貰えると……」

 

 

 

@ @ @

 

 

 

 そして深夜。

強行軍のかいあって、俺達は第4チェックポイント(ティファール)まで後続を非常に大きく引き離しての独走に成功した。

 

 流石にティファールでは休憩を取り、次のSTAGEに備える予定である。

……この町で過ごすのは少しばかり気まずさもあるのだが、こればっかりは俺自身の問題だ。仕方ないと割り切る事にする。

 

 ――これで多少は、ワグナス達にプレッシャーをかける事が出来ただろうか。

 

*1
クジンシーたちはインターバルを大して取らずにソーモンを最初に抜けたので、『チカパの風』のコンテナがどうなったのかを確認していない。このレースは『順序』と『走破タイム』が別々のポイントとなっている為、どれぐらい休憩してからチェックポイントを出るかという『戦略』も重要な要素になっている。




 数日かけて感想全部返しきって、さあ次話をと思って冒頭の件に気付いたからなんかもう崩れ落ちたよね。

 本来、レースにそこまで話数を使うつもり無くて、フラグも大体立て終えたから一気に終わらせちゃおうと思ったのだけど、ルート変更によって教授とぶつかる可能性が出て来たからどうしようかなと思案中。

 もういいや、筆が滑るままに任せます。一応最後はどうなるか決めてるし……
矛盾部分直すのは明日以降にコッショリやります……ストーリーが変わる訳じゃないので見返す必要はないですよ。
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