ウマ娘 SS短編集   作:本田直之

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ウオッカと幼馴染♂

幼馴染が久しぶりに帰ってくるとの情報があった。名前はウオッカ。今はトゥインクルシリーズで大活躍しているウマ娘。レースやトレーニングの合間に休みを作って帰ってくるらしい。こちらとしては数年合っていなかったので母親経由で約束を取り付けた。

 

「オッス!!久しぶり!!」

 

実家にやってきたウオッカは笑顔で駆け寄ってきた。G1を複数制覇した今でもその性格は変わらない。バイクとかカッコいいものに憧れていた昔のまま。でも、身長は一回り大きくなっている。言ってしまえば、女性らしくなったというべきか。それが昔と同じ距離感で接してくるもんだから、どうも落ち着かない。

程なくして母は買い物に出かけ、ウオッカと二人きりになる。積もる話もあるでしょうという気遣いかもしれない。余計なお世話である。最初はゲームで遊んだりしていたが、少し経つ頃にはお互いの身の上話を語り合っていた。必然、話題の中心はウマ娘レースになる。こちらとしては中継番組を見ているので把握はしていたが、競技者本人視点の話も合って興味深かった。例えば、G1で着る勝負服はウマ娘本人が考えているらしい。

 

「お気に入りなんだよな、カッコいいだろ!」

 

どや顔で語るウオッカ。確かに彼女の勝負服は黒を基調とした上着がスタイリッシュではある。でも、それ以上にこう、直視できない感じだった。

 

「そ、そうだな……」

 

「なんだよ、■■も似合わないとかいうクチか?」

 

「いや、そうじゃなくてだな……なんて言うかその……エロい」

 

「――――は?」

 

その後俺はウオッカに勝負服が如何にエロいかを熱弁した。風が吹いたらポロリしそうな短い黄色のキャミソールとか、大胆に露出した腹部とか、ブカブカで中が見えそうな短パンとか、諸々について。とんだセクハラであるが、このままウオッカが無自覚にその肢体を公衆の面前で晒し続けるよりは良いと思ったのだ。聞き終わるころには彼女の顔は真っ赤に染まっていた。

 

「そそそそそそそそそそそそんなつもりじゃねーーーし!!!」

 

口では強気なことを言っているが、両手で身体を抱きかかえているあたり絶対に意識しまくっている。恥ずかしいだろうが、こちらとて恥をしのんでストレートに異性として意識していることを間接的に伝えてしまったのだからおあいこだ。これによって、余計なことに気付かせてくれた腹いせにゲームでボコボコにされたのは仕方ないと思おう。

 

~~~~~~~~~~~

 

「な、なぁスカーレット。オレの勝負服ってエロいのかな…」

 

「は?」

 

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