【カオ転三次】世界が終わるまでのバイク旅   作:山親父

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今回、勝手にキャラが動き始めました。
創作してると良くある事ではあるんですが……

さて、またプロットさんがお亡くなりになったぞ、どーすんべ

12/9夜 多分これが最後の修正。今回は本当に迷走しすぎた。申し訳ない


ボクに銃を撃たせろ!

 はい、こんにちは。皆様いかがお過ごしでしょうか? 五月に入り世間さまはゴールデンウィークって事で、若い修行者が増えています。

 まあ、学生の内は纏まった休みでないと覚醒修行も出来ないってのは良く判るんですが、ショタおじ監修の厳しい修行を舐めてる若者が多いなぁ……と感慨に耽ったりするボクなのです。

 ホントは大人の方が自由になる時間少ないし、ボクは毎日が日曜日だけどな!

 ボクの学歴を知って馬鹿にしてくる輩も居ないではないけど、ちょっとプレッシャーをかけたら大人しくなりました。最初は加減をミスってお漏らしさせてしまったけど、ボクは悪くない。

 巻き添えにしてしまった方々には大変申し訳なく、陳謝する次第であります。事務員さんにお願いですが、覚醒した時用に、お詫びとお祝いとしてして100マッカ程包んで置いたので後で被害者に渡してあげてくだい。

 

 さて、本題です。騙し騙しガイア銃で戦って来た訳ですが、さすがに限界です。と言うか、銃使い、正確にはガンカタ使いが珍しい所為か先輩方が放って置いてくれません。ヤダ、キノちゃんたらモテモテ? こーゆーモテ方はしたくないよね……

 そろそろ、”カノン”と”金の杯”の全力可動が必要だと考える次第であります。

 

 と、なると……まず報連相だな?

 

「それで相談に来たんだ?」

 目の前にいるのは我らがショタおじである。異界とは云え、実弾を使う。正確に言えば”気兼ねなく実弾を消費するために製造許可が欲しい”って事になる。

 うん、ボクなら許可しないかも。

 でも、ハンデ付きで格上と戦うのは、もう嫌なのだ! もう手の内バレて勝てなくなって来ているし、レベル上げも捗らない。

 もう、飽きたのか、ちょっかい出さなくなった先輩も居るけど……それはそれで腹立つしリベンジしたい!

 ボクの実力はこんなもんじゃないって思い知らしめたい!

 そうすると。飽きたハズの先輩達がまた来るかもだけど、舐められたままは良くない。非情に良くない、主にボクの精神的に!

「気持ちは解る気もするけど、そんなにキツイ?」

「ボクだけメインの攻撃力が1/4なのに、格上が全力ってキツイなんてもんじゃないです……」

 泣きそう。

「キノネキの才能って実銃に全振りで、普通の武器は致命的に合わないし、ガイア銃とも相性が悪いからねぇ。さて、どうしようか?」

 流石に即決は出来ないのかな? 何とかなりませんかね?

「そもそも、持ち運びはどうするの? 外の異界に行く事も考えると簡単に許可出来ないのは分かるでしょ?」

 それはそう。分かるけど、分かる訳にはイカンのだ!

「この間、教わった超限定召喚術式で制限して普段は使いません。ついでに言うと交換用の銃弾についてはホルスターのポーチと専用の簡易シキガミを用意して隠し持とうかと」

 超限定召喚術式ってのはボク用に調節してくれた術式。ボクと縁の深い物品、つまりエミールや愛銃を手元に呼び寄せる術の事。異界内と緊急時にしか使えない様に誓約してある。

 恐ろしく簡略化してあるらしい……ボクには難しかったけど。ボクって本気で術には才能ないな。

「ふ~ん、考えてはいるんだ? じゃあいっか。ただし、銃の所持と発砲は異界内限定だよ?」

 やったぜ!

「実際の製造はどうするの?」

「それはこれから技術部と相談します」

「まあ事前に許可を求めてくるだけ良いけど。内容もまあ常識的な方だし……」

 一部の問題児の話ですね? 解ります。

 イヤ、実弾撃ちたいが常識的に入るのも可笑しいな? 

 

 

 それでは先ずは技術部!

「それで相談に来たのかよ」

 注文したい品も有るけど、相談もしたい。

「まずは拡張型のトランクを注文します。外見はクラシカルな感じでボクのバイクに似合うようなデザインで」

 うん、エミールには古臭いトランクの方が似合う!

「わかった、それは構わない。注文は受け付ける、代金はどうする」

「見積をくれればマッカで即金ですね」

「それは有難いな。じゃあ、欲しい性能を聞こうか?」

 この後、拡張性とか強度とかの注文を聞いてもらって決定。貯めに貯めたマッカが火を噴くぜ! 性能は今できる限界でお願いしといた。その代わり納期は緩め、最悪来年の旅立ちまでに間に合えば良い。

 

 さて、改めて相談。それでエドニキ。何とか、なりません?

「実弾の製造ですけど、エドニキ目線では何が必要ですか?」

 場所と製造機械、材料と人員? 後何が必要なんだ? 火薬の材料はもしかすると程度だが当てがある。

 あとは薬莢と弾頭。ああ、発火の為の雷管も要るのか。そして組み立て……何とか全自動に出来ないモノか?

「工場を作るとかなりの人員が必要だし、使用するのは現状キノネキだけだろ?」

 左手で頭を搔きながら、知恵を貸してくれるエドニキ、マジ親切。

「なら、シキガミで自動化、かねぇ?」

「専門外ですか? エドニキって、どちらかと言えば一品物が得意なマイスターだし」

「わかってんなら聞くなよ……」

 サーセン。いやホント、どこから手を付ければ良いのやらで……

 イヤ、待てよ? ホントに実弾が欲しいのはボクだけか? 猟銃を使うニキも居たし。刑事物や海外製のガンアクション映画とかで憧れて、実銃を撃ちたいニキやネキ、ホントに居ないのか?

「エドニキ、ちょっと思いついたんですけど」

 ボクの思いつきが確かなら……

 

 

 やっぱりだ、ボク以外にも実銃ファンは居るし、実銃使いも居る。こっちは主に猟銃使い。でも、日本の場合、実弾の管理が厳しくて簡単に撃てる訳でもない。

 だからこそ、自前の弾薬工場が欲しい人間はそれなりに居て、人数が居るならリソースを割く事が出来る。

 具体的には場所の確保や材料の選定。コレはオカルト植物が多い様だ。

 火栗の木を改良してガンパウダー(火薬)の木を作れないか? と、提案したのはボクだ。そしたら瑞樹ちゃんが思いのほか乗ってきて……

 この辺からボクの手を離れだしてアレっとは思ったのだ。止めるのも可笑しいし、でも思ってたのと違うし?

 迷ってたら、いつの間にか完成してた。主に瑞樹ちゃんの手に依って……オカルト素材を存分に使用したソレは優れた退魔弾となり、ボク以外はニコニコだった。

 だからボク、真っ新な銃弾じゃないと付与できないんだってば!(修行を頑張りましょう)

 

 そして何が何やら判らない間に全ては進み……何故か挨拶をする羽目になった。

「これより実銃愛好部の秘密弾薬製造工場の落成式を始めます」

 こうして無事、実銃愛好部の秘密工場は稼働を始めた。ボクにはメリット少ないけどな! なんでこうなった!?

 ボク個人は最大出資者。でも多数派では無く少数派で、全体の出資比率では負けてて……はい、ボクの意見は通りませんでした(白目)。

 部長に成れって言われたけど、頭下げまくって勘弁してもらう。名誉顧問にはされたけどな!

 チクショウメェ!

 

 

 六月上旬、気付いたらボクは怒りままにフィリピンへ渡航していた。

 何を言っているか分からないと思うが、ボクも良く分かっていない。とにかく銃弾が欲しかった。.45口径を撃ちまくる事しか頭になかった。と言う訳で銃弾の買い付けである。

 喜太郎の小父さんに頼んで裏のブローカーを紹介してもらい、直接買い付ける事にしたのだ。レベル40も間近、自衛は出来ると判断されたのが一つ。

 怒りのあまり、一般的な形状の拡張型旅行トランクを追加で二つ発注、6畳間程度の広さの品が完成して、密輸が容易になったのが一つ。さらに言えばボクがストレスでオカシクなったのが一つである。

 うるさいよ、周りが実弾撃ってニコニコなのにボクだけお預けだぞ! 嫉妬に狂いもするわ!!

 

 そんな訳でフィリピンである。ボクの前世ではフィリピンの絵札な大統領が頑張って犯罪が激減していたが、この時代だと銃を使った犯罪が多発してたりする。同じアジア人で比較的目立たないのも利点だろう。アメリカとかだと裏とはいえ日本人が弾薬を買いまくったら、変に勘繰られるかもしれない。目立つとメシアが警戒するかもしれないし、メシア大っ嫌いだし……メシアにチョッカイ出されて自制出来るかって言われたらNOだしね。

 フィリピンの国教はカソリック……メシアがどこまで浸食してるんだろう? あまり浸食されてないと良いけど。

 まあ、喜太郎小父さんがメインで取引。ボクは通訳のカモフラージュ要員って事になっている。実情は当然違うけど。

 お馬鹿なボクだけど、普通に外国語は喋れる。まあ、ボクの本霊は間違いなくアレだろうし、動物の言葉が分かるなら人間の言葉位は当然かもね。

 小父さんにはガイア製の伊達メガネをプレゼントする。見られても印象に残り難くする物だ。

 当然、ボクも付ける。これで、毎日買い付けしよう。

 裏マーケートに行くときは普通のトランクに入るだけ買って。ホテルに戻ったら拡張トランクに詰め直して、また買いに。

 これを繰り返して大量に確保する。勿論、一か所で買うなんて真似はしない。ある程度は分散して買わないとだし、変装して印象を変え眼鏡もすれば裏の人間にも簡単にはバレないだろう。

 

 わはは、大人買いだぁ! 千発入りの大型カートンを買えるだけ買って帰る。

 .45ロングコルト弾も.45ACP弾も数万を余裕で超える備蓄が出来た!

 小父さん達にも分けるけど、暫く弾の心配は必要ないだろう。とは言え、外国で物が購入できるのも何時までやら……とりあえず、備蓄をできるだけしておこう。

 ついでにチョッカイを掛けて来た裏の組織を返り討ちにして、銃と弾薬を掻っ攫う。うん、.38口径愛好者達よ、お土産だぞ。

 スカイヤーズビンガムのライセンス品が多いが本物もある。コルト・ディテクティブスペシャルだ、好きだろう? 君たちならw

 この時代だとガバメント使いも結構いるのか。備蓄が捗るなぁ♪

 でも、終末後を考えると、やっぱり自前の製造工場が欲しいな。

 もう少し、お金貯めたら改めて考えよう。

 

 まあ、買える間は買えばいい。と言うことで散歩してみる。

 異界を見つけて、エミールを召喚するのだ。渡航前、エミールに【トラポート】を覚えさせた。これでボクがフィリピンにエミールを呼べば、何時でもエミールと【トラポート】でフィリピンに来れる様になる。へへへ、密輸が捗るぜ。

 こんな時の為にエミールに【変化A】も追加してある。これで、何処へ行っても現地のナンバープレートに偽装できるし、何ならスーパーカブにでも変化させればバレ難い。問題が起きても如何とでもなるしね。

 

 こういう時に調子に乗るとトラブルに巻き込まれる。良くある事なのに忘れてた……さてはボク、箍が外れてたな?(今更)

 

 フィリピンに伝わる伝説に”アスワン”と言う怪物がいる。これは”内臓吸” ”獣人” ”人喰い鬼 ” ”妖術師”を纏めて呼ぶようで、目の前のコイツは”アスワンの獣人”と言う事になる。

 夜のフィリピン、行かなきゃダメだというカンに従って裏路地に入った途端これである。しかも、その腕の中には気絶した女の子。

 ボクが誕生日にプレゼントした、ブキッチョで未熟な素人が自作した”ケガをしたクマのマスコット”をたすき掛けにしたカバンに大切そうにぶら下げていた。

「ミホ……」

 ちょっと唖然。戸籍を変える前、八王子時代の友人にフィリピンで、しかも悪魔に襲われている最中に会うなんて想像もしなかった。ミホが気絶がしているのが幸いか?

 見た目は”ルー・ガルー”に似ている。ふむ、亜種なのかも? どちらにしても、向こうは戦う気マンマンか。

 どうやら異界に誘い込み、気絶させて連れ去ろうとした所をボクに見つかったって事か?

 ボクとしては友人を見捨てる選択肢は無い。異界に飛び込み道を遮る。

 危険かも知れないが、この状態でアナライズしない理由はない。こっちに意識が逸れるだけでもメリットだしね。

 さて、アナライズを信じるなら、相手のレベルは30、耐性なんかはボクが知っているメガテンの物と大差無い感じか……

 問題は、敵が格下でも万全の格闘型で、こっちは大幅なハンデ付きって事か……

 さて、回り込んだのは良いが、ボクは丸腰である。服装も目立たない様にワンピースだし防御力も無い。一分一秒が惜しいこの状況で召喚する余裕があるかって言うと……

 敵が殴りかかってきて回避する。やっぱり、ないよね~。

 アレと素手だけでやるのかぁ……格闘戦も先輩方の御陰で馴れてるけど、ハンデあり過ぎではなかろうか? 装備無しってさぁ……油断したお前が悪い? それはそう。

 アガシオンのリクを出して適時【ディア】してもらおう。魔法攻撃は誤射が怖いから無しかな。

 

 解ってたけど、しんどい。素手でアイツに勝つのはホンキで難しい。

 幸いボクも成長して、かなり耐性関係は育っているのもあって、抵抗は出来ている。

 今のボクは無効属性が火炎、破魔、呪殺、精神状態異常と身体状態異常、耐性も氷結に電撃と物理が追加されている。

 瑞樹ちゃんの指導もあって小周天と大周天を経由して【勝利の小息吹】を覚えたし、【活脈】も覚えた。

 うん、瑞樹ちゃんが想定していたスキルツリーを無視している気がするがボクと言う外れ値な霊能者が相手なので気にしないで欲しい。

 でも、耐えられるってだけで、有効な攻撃手段が見当たらない。と言って、ボクがここで諦めたら、異界に連れ込まれたミホがどうなるか……

 ミホを抱えている分だけ動きが鈍い、そこしか突破口は無いかもね。【会心の覇気】を使って来ないのも、それが理由かな? そんなスキル持って無いのかも知れないけど。

 ボクにとっての利点はカウンターが上達している事。片手にミホを抱えているので、左手と足しか攻撃が来ない。

 だから【牙折り】を当てて、カウンター。チマチマ削る。今の所は耐えているけど、ボクだってダメージゼロとは行かないし、我慢比べかな。

 

 いい加減、隙を見せるかミホを諦めろや!

 冷静に冷静にと自分を抑えても、そろそろ焦れても来る。でもボクが焦れるって事は相手も……

 来た! 雑に繰り出してくる【食いちぎり】。半分賭けだったけどジャックポット! 

 わざわざ気絶させるって事は、生かしたまま連れて帰りたいんだと予想した。そして、電撃系のスキルを持って要る筈なのに、さっきから使用しない理由。自分が抱える抵抗できない獲物にもダメージを与えるから。ボクは両方YESと踏んだ。大当たりだ!

 カウンターで大技を決める。【地獄突き】ボクは蹴りで使用するけど、細かい事は気にするな。

 よし、大ダメージを与える事に成功。ミホを取り落とした”アスワン”は迷いを見せ。

 ボクはその隙にミホを確保し距離を取る。

 諦めた”アスワン”は古い洋館に逃げ込んだ。

 

 スグに追いたい所だが、今のフィリピンの治安はヨロシクない。外は危ないし、異界に放置はもっと危ない。

「リク、見張ってて! 気配は消しておくんだよ?」

 頼りになる使い魔に監視を指示すると、ボクはミホを抱えて走り出しながら小父さんに電話をかける。

「小父さん。ボクの元クラスメートを保護した。今から連れてくからボクに代わって保護をお願い!」

 小父さんと合流するまで、リクと視界を同調させ監視する。”アスワン”が入って行ったのは古い洋館……ホラーのお約束に忠実な奴だ。さて、居場所は判っている。”アスワン”が首謀者なのか、他にボスが居るのか。どっちにしろボクの友達に手を出して無事で済むと思うなよ! 絶対に逃がさない!

 

 幸い小父さんは近くに居た。スグにとって返す。リクからの報告も問題なし、敵に逃げる時間は与えていない。

 異界に再突入する、これで場所は敵の異界の中、襲ってくる敵は居ない。これならショタおじとの誓約を守って完全武装出来る。

「エミール来て」

「ようやく出番かい? キノ」

 エミールを召喚する、彼はボクの相棒だ。距離は関係ない、呼べば必ず答えてくれる。

 エミールのリアキャリアに積んだトランクは以前エドニキに頼んだ特別製。拡張のお陰で色々積んで置ける。

 まずはソーマを飲む。ラストエリクサー症候群気味のボクだけど今は惜しんでいる場合じゃない。マッカを積めば買える品は消耗品だと割り切ろう! まだ高いけど……

 そして着替え、早や着替えが出来るのは便利だけど、一瞬、下着姿になって光に包まれるのは何の拘りだ?

 着替えたのはキノ コスプレセット。ネタ装備かと思えば性能はガチで普通に愛用している。

 ただ送り主の”キノファン一同”って、どっちの意味だろう? 多分、原作の【キノの旅】のファンだと思うんだけど……

 それから、ホルスターと共に銃も召喚。動作確認をして、もう一つ確認。

 ガンカタ用に作って貰った、左腕の簡易シキガミに【念動】でマガジンの交換をさせてみる。

 装着している感覚に馴れておこうと思って装備して来たのと、交換用のマガジンもセットしておいたのが役立った。

 やっぱり霊能者のカンって舐めちゃだめだね。外したマガジンは補給用に簡易シキガミに再セット。

 マガジンはシキガミが一瞬で交換してくれるけど、シリンダーがスイング出来ないリボルバーの”カノン”は一発ずつ交換だから時間が掛かる。これは仕方ない。とはいえ運用は考えなきゃいけないかな? ”カノン”を打ち尽くしたら戦闘中のリロードは難しいかも? まあ、ボクの切り札だから、そうそう撃ち尽くす事は無いと思うけど。

 使う事は無いと思っていた装備にも出番がありそうだし、友人も救えた。後は落とし前を着けるだけだ!

 

 

 最奥の大広間、其処に奴らは居た。

 ボクが先頭を歩き、ついてくるエミールとその上に乗るリク。

 そんな僕たちを見て、大仰にポーズを決める”魔女”と”魔女に傅く人狼”。ふむ、”アスワン”の二人組って事かな?

 妖術師=魔女 多分合ってる。

 まあ、定番の組み合わせだよね。なんかゴチャゴチャ言ってるけど真面に聞く気に成れない。

 要はメシアに対抗するために無関係の一般人を生贄にするって事でしょ?

 レベルも31は有るんだし、他にも手段はあったハズ。結局、楽な方法に逃げたんでしょ? 君には君の言い分があるんだろうね……でも、それがボクに関係ある? どんな理由があってもボクの友人を犠牲にしようとした事実は変わらないよね。

 

「そろそろ死ぬ覚悟は出来たかい?」

 

 なめるな? 子供の癖に? だから、なに? 君たちが此処で滅ぶ事実は変わらないよ。

 

 内心怒り狂っているために表面上は無表情で無口なボクは黙って銃に手を掛けた。

 大体、異界にしておきながら、罠も警備も無いってのはあんた等に余裕がないって証明だろう?

 そのレベルの高さも味方喰いをしたからだろう?

 途中にその証拠が幾つもあったぞ!

 【宝探し】に反応があった、その場所には其処の大量の死体が残っていた。

 全員後ろから殺されていたぞ。

 裏切って味方撃ちしたんだろう?

 死者のなかには遺書を携えていた人間もいたぞ? 故郷を守るために戦うって、逃がした家族に当てた”出す事が出来なかった大切な手紙”がね!

 なんで出せなったんだ? 出す前にお前が殺したからだろう?

 自己保身の為に味方を殺し、メシアが来る前に逃げ出そうって?

 それで対メシアのためには仕方無かった? 舐めんのも、いい加減にしろ!!

 

 左手で”金の杯”を抜き放ち、そのまま全弾射撃。ただし、最後の1発だけは微妙に遅らせて……

 

「【ザミエルの魔弾】」

 

 ボクのオリジナルスキルである。オペラ”魔弾の射手”に肖った技だ。

 ボクの本霊はバルバトスで間違いない。そして、銃を使う悪魔は少ない。

 だから勝手に”魔弾の悪魔ザミエル”は”狩人の公爵バルバトス”をモチーフにしているんじゃないかと考えた。

 絶対に命中させる弾丸を作れる悪魔”ザミエル”その弾丸の数が7発。ボクの”金の杯”と同じ数。

 だから喰らえよ……ボクの本気の一撃をさぁ!!

 7発の内6発がそれぞれ別の属性を纏い襲い掛かる”火炎、氷結、電撃、衝撃、破魔、呪殺”6つの属性が弱点を探り、最後の1発が探り当てた属性になって敵を撃ち抜く。

 真価を発揮するなら7発分の威力を纏って襲い掛かるのだが、未熟な今は3倍が限界だった。

 しかし、それでも威力は十分に強力。

 護衛のルー・ガルーは3発分の【猛氷撃】(ブフーラに相当する)で凍り付いた。

 

「馬鹿な……」

「それが遺言で良いんだね? じゃ、サヨナラ」

 

 レベルはソコソコでも消耗し切った雑魚が相手になるハズもない。”カノン”で一撃。それで片は付いた。

 

 

 物事は後始末の方が大変だよね。それが異国の事ならなおさら……一応、事務には連絡したんだけど。

 事は外交に関わるからってボクは蚊帳の外。

 何故か怒られたし、反省文を書かなきゃいけないみたい。

 いや、分かるけどさ。でも友達の緊急事態だったし……

 緊急避難だと思うんですが、其処の所どうでしょうか?

 言い分は判るけど、反省はしろ? 事務の仕事を増やすな? はい、ゴメンナサイ。

 

 色々あったけど、ミホが病院で小父さんにこう言ったらしい。

「亡くなった友達が助けてくれた」

 って……ボクはその一言で満足だ。ボクが感じていた友情は一方通行じゃ無かったって事だから。

 

 




キノ
40レベル間近。今回、銃弾製造で暴走し空回りをする。

探求ネキ
安心と実績の暴走。実際、探求ネキに頼んだら……予想の斜め上に突っ走ると確信しているのは作者だけかな?

魔女
味方を裏切って、後ろ玉を喰らわせた外道。レベルは上がったがMPは空に、それでメシアを倒せるハズも無く、ミホを生贄にMPを少しでも回復させ、逃げるつもりだった。
流石に強すぎたようなので弱体化しました。勢いで書くとダメだね。反省します。

狼男
魔女の仲魔。
ミホをさらう状況を変更。これならなんとか……なりませんかね?
魔女と共にもう一段弱体化。


作者
自衛隊ニキネキのやらかしが2001年らしいと気付いて愕然。
プロットに修正を入れるも、今回キャラが暴走してやり直し。
キノの必殺技についてはやり過ぎか? でも権能だし……と今でも悩んでいる。
キノのレベルを上げ過ぎていたので威力を下げました。まだ未熟な権能って事で……許して。
今回は反省点多し、これで話の整合性は取れたと思うが自信なし。おかしな点があれば教えてください。12/9夜 敵のレベルをもう一段ダウン。これで問題ない……と思う。
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