と言う訳で、マダ辛いです。この神経痛、暫く残るかも分からんね(希望的観測
頓西南北氏の設定を使わせて頂いてます
同時に男の娘同士の恋愛描写もございますので、ご注意を。BLタグって必要かしらん?
自慢の息子だった
確かに霊格は低かった。
それでも覚醒はしていたし、指揮官適性もあった。
レベル1が上限でもキノ支部長経由で、もたらされた呪符も使えた。
〝ディア〟〝ムド〟〝ハマ〟三種類も使いこなせたんだ、自慢しても良いだろう?
組織に貢献するべく中学生ながらも日〇簿記2級すら持っていた。
そんな自慢の息子だったのに……
「どうしてこうなった……」
思い出しても良く分からない。何が悪かったんだろう?
帰省してきた自慢の息子?
「ただいま戻りました。お父様」
目の前に美少女がいる。白いワンピースに麦わら帽子、腰まであるストレートの黒髪……何処から如何見ても美少女にしか見えない。
ちなみに俺には娘は居ない。
パクパクと口を開くも言葉が出ない。
そんな俺に美少女が微笑みこう言った。
「有希です、お父様」
〝ゆき〟それは妻が息子に付けた名前だった。この過酷な霊能の世界でも生き残れる様に……どうか希望が有ります様にとだ。
「ただいま
綺麗なお辞儀。
上品な所作。
メリハリのある体系。
名前と姿が結びつかない。
俺は暫く固まっていたらしい。
本人の強い希望だった……後悔は先に立たない
居間でくつろぐ妻と息子? 見た目と事実で脳が混乱する。
「えーと、まあなんだ……元気そうで何よりだな」
辛うじて絞り出した言葉にニコリと笑う。
「ありがとうございます」
そして、そう答えて来た。
その姿、物腰、声までもが記憶と違い過ぎて、困惑するしかない。
続けて言葉をかけたいが、なんて声をかければ良いんだ? 美人になったな? 息子にかける言葉じゃねえぞ!?
そんな俺をしり目に妻達は楽しそうに喋っている。
俺は居間の隅で茶を啜るだけだ。
何故か居場所が無い気がする。
思い起こせば、確かに有希は悩んでいたのだと思う。
レベル1。
一言で言えばそれだけの事だ。
人望、技能、霊能以外にも道はあるのだと示して来たつもりだった。
有希だって納得して、様々な技術を身に付けていたと思う。
下を見れば有希以下がゴロゴロいる。
低レベルだとはいえ、覚醒している有希は上澄みだったのに……
「父上、僕はこの学校に行きたいと思います」
こう告げられた時、深く考えずに承知したのは間違いだったのか?
〝
静岡の山奥にあるという全寮制の学校だ。
読み方すら分からなかったが、霊格と技術を鍛える、黒札さま主催の学校らしい。
本人の希望だったし息子の判断を尊重したかった。
それだけだったのに……
自慢の息子が男の娘になって帰って来るなんて、想定外にも程がある!!
俺は悪くねぇ! 俺は悪くねえんだ!!
本当は叫びたかったが我慢した。
兎も角、冷静に報告を聞かなければなるまい。
少しでも気持ちを落ち着かせるべく、俺は深呼吸をした。
そんな報告聞きたくねぇ!!
俺の葛藤をしり目に妻は息子とじゃれ合っていた。見た目は母娘のやり取りだ。
そして妻と息子が一緒に風呂へ入るらしい……止めるべきなのか? だが聞く限りはボディケアがドウノコウノと完全に女同士の会話だぞ? 俺は如何すりゃ良いんだ!?
結局,如何にも出来なかった。
こういう時、父親は無力だ。
帰還の報告はあれで終わりか? 自分の姿の訳とか、身に付けた知識とかお父さんに話す事は無いのかい?
何かが決定的に間違っているハズなのに、俺だけが蚊帳の外だ。
何処か遠くで、水の音が聞こえる。シャワーを浴びる母子の嬌声も……それらの音が遠く聞こえる。
悪い夢の中にでも居るかの様だ。思考が纏まらない。
「お父さん、お父さん! 有希ったら凄いのよ!!」
イキナリ妻の声が耳元で響いた。風呂から上がったのか? 何時の間にか随分と時間が経っていたようだ。
「有希のバストってば育ちに育って今はDカップですって♪」
チョットマテ妻よ、なんで息子の胸が育つんだ??
「下の方は小さいけど付いてるから安心してね?」
だからチョットマテって、その何処に安心できる要素が有るんだ??
妻に続いて出て来た有希の姿に絶句する。ブラにショーツだけ?
ギギギと錆びついた様に動かない首を動かし、妻の方を向く。
「有希ってばスタイル良いでしょ? お父さんにも見せないとって♪」
スタイルは良い。異論は無い。
胸はそれなりに大きく、腰はくびれ、お尻も程々に大きい。風呂上がりの所為か上気した頬、顔は小ぶりで、伏目がちだが大きな目、普通に美少女に見える。
だが息子だ!
ちゃんとワンピースを着させた。女物でも構わない、下着姿よりはマシだ!
髪の水気を取る時に見えたうなじ、うっかりするとブラちらしそうな距離感。うっすらと漂う香水の匂い。なんてあざとい!
男の目を気にしろ、と怒りたくなるが、忘れてはならない事実がある。
これは息子だ!!
ああ、酸欠になりそうだ。
あからさまに話すのは止めてくれ
「で? 良い人が出来たんでしょ?」
妻に問いに息子? が頷く。
良い人って恋人か? 男女どっちだ?? 俺は如何するべきなんだ?
「黒札さまのお手付きになりました……黒札様は一応男性でいらっしゃいます」
恥ずかし気に頬を染め、俯きながらもしっかりと言い切る娘? いや息子。
それより一応って何だ? しかも黒札? キノさま以外の支援ルートが出来るならありがたいが、俺は子供を人身御供に出す気は無いぞ! もし無理強いされているなら……
「その……優しくして頂けますし、夜の相性の方も問題は……その、ないです」
最後は消え入る様な声で告白してくる。誰だ! 俺の娘を傷物にしやがったのは!! 違う、息子だ。しかも黒札さま相手に出来る事など……
「えっと、最初は少々乱暴に抱かれたんですけど、私それでもイッテしまって(赤面)」
ヤメローヤメロー! 男親の前でそんな事を話すんじゃない!
俺は早々に逃げ出した。
「どうしてこうなった」
霊格は大幅に上がった様だ。戦闘には向かない霊質だが、それは元々。
後方支援の術者としての適性は保持しているし、頼りにはなる。
部下達の情緒、ぶっちゃけ性癖に影響しないかは心配だが……
ピンポーン♪
「来客か? 俺が出よう」
どうせ逃げたついでだ、可能なら現実からも逃げ出したい。
挨拶に来ました、お義父さん
「初めまして、わたくし〝小倉朝日〟*1と申します。有希ちゃんを妻に迎えた者です」
玄関を開けて出会ったのは儚げな黒髪ロングな美少女だった。
有希を妻に? この娘が娘(仮)の良い人って事か? あれっ、男性だって言ってたよな?
どういう事だ??
「あっ! お姉さま~♪」
有希が飛び出して来て抱き着く。
「まあ、危ないじゃ無いの♪」
「だって、嬉しかったんだもの……」
拗ねて見せる有希に優しく口づけをしている。
だから親の前でやるなよ。
声には出さない。有希のレベル上限を20近くに引き上げた存在だ。本人のレベルだって超人クラスなのは想像出来た。
伊達にキノ支部長と仕事をしている訳では無い。レベルは低くともプレッシャーを受け流し耐える事くらいは出来る。
かなり辛いが。
「あら、申し訳ありません。わたくしったら、はしたない所を……」
謝る黒札様の横で有希が赤面して縮こまっている。そんな有希を黒札さまは優しく抱き寄せていた。
双方共に見た目は可愛い、認めよう。だがどっちも男だ。
「本日はご挨拶と、具体的な支援についてお話を……」
俺に聞き取れたのは此処迄だ。情けない話だが、俺はオバーヒートでぶっ倒れたらしい。
カウンセリング
「そんな訳でどうしたものやら?」
カウンセリングを受け持つ〝式場先生〟に相談してみる。
先生は〝HKニキ〟と呼ばれる黒札で凄腕の医療従事者だ。
「終末後ですし男性同士でも子供はつくれますしね。本人の意志に任せるしかないのでは?」
「やはり、そうなりますか……」
「父親として複雑な気持ちになるのは当然ですし、お察ししますが、終末以前の常識で反対するのも違うでしょう?」
確かにな……家としてはメリットの方が大きいのだし、反対する理由は無い。
親の気持ちを無視すればの話だがな!
「気持ちの整理の為にも話す事は重要です」
黙って貯めこむとストレスで爆発する? 良くわかりますとも!
「そうですね、不特定多数に愚痴を零すのも良いのではないでしょうか?」
なるほど……
こうして俺は初のスレ立てをする事になった。
「ええと【悲報】信じて送り出した自慢の息子が変わり果てた姿で帰って来た件についてっと」
集中が続かなくて書けない時はリピドーに任せて書くと良いってばっちゃが言ってた
シリアスだと痛くて進まないのに、お馬鹿な話だと半日で書きあがるって不思議だね?