なんかノリと勢いだけで書きあがっていた。これ、大丈夫なのか?
戦々恐々としながらも投稿
娯楽に飢えた、修羅たちの宴
「やっべ、予選で頑張り過ぎた?」
ボクはポールポジションに着きながら冷や汗を流す。
表面上はポーカーフェイスを保っているつもりだけど、内心では焦りまくりだ。
「でも、ライディングテクニックで負けたくは無かったし……」
予選では妨害無しのタイムアタックで順位を決めたんだよね。
だもんで、タイムが悪い=運転が下手、そう思われる可能性がある
「うん、プライドが許さなかったんだから仕方が無い」
だから、この視線にも耐えなきゃならないんだろうね。
「でもヤダなぁ……」
本戦からは妨害ありだもんね?
今からお前を狩る! って感じの肉食獣に睨まれてる気がする。
やあ、困った困った。
そう言いつつ、ボクは笑っていた。
「ボクはタダ狩られるだけのウサギじゃないぞ」
さて、どうやって勝ち抜こうか?
戦いが好きな訳じゃ無い、でもレースってんなら話は別だ。
意気込んだ所で勝てるとは限らない。
でも、最初から負けるつもりなら、戦う資格が無いと思う。
「やれやれ難儀な事だ」
妨害アリのトンデモレース、敵は格上、強敵ばかり、勝ち目は何パーセントあるのやら?
だからこそ楽しい、だからこそ燃える!
修羅勢オンリーのレース、リアルマ〇カー・チャンピオンズカップ。
さあ、楽しもうか!
イカレタメンバーを紹介するぜ!
『はい、自動車部主催のイベントではお馴染み、司会のLLENNネキです。そして解説には技術部からエドニキにお越しいただきました』
『よろしく』
モヒカン狩りコンテストに続いて、自動車部のお祭り娘、マスコット枠であるLLENNネキが司会をするらしい。
解説はエドニキか、マシン関係の説明役かな?
『ポールポジションを確保したのはキノネキ! シキガミのエミールは今大会の最小排気量のバイクです』
『とは言ってもガイア連合でも初期に産まれたシキガミバイクだ、能力は侮れないぜ』
ふふん、排気量なんてのは目安でしか無いのさ。MAGの消費もあるから、大排気量の方が有利な面も強いけど。
『2番を確保したのは、探求ネキ*1! 魔改造カブに乗っての参戦です』
『あれはカブの形をした何かだからな。見た目で侮ると痛い目を見るぞ』
隣にいるのは瑞樹ちゃんだ。彼女の場合はバイク云々よりも、本人の術の方が厄介かな? イキナリの大規模魔法は喰らっちゃダメだよね。
『3番、幼女ネキ*2は此処に居る! デモニカ(G1X改)を着用し、ビートチェイサーで雪辱を晴らすと燃えています』
『自動車部が運用する、鈴鹿擬きサーキットで行われたレースで惜しくも準優勝だったそうだぜ』
無差別級のレースで惜しくも準優勝、あの時と同じマシンで今度こそ勝つそうだ。
『4番、体は若いが魂は老練、セツニキ*3がエントリーだ! 乗っているバイクについての詳しい情報はありません』
『名前はカタナレプリカらしいぜ? ベルフェゴールと悪だくみをしてたからなぁ……どんな仕掛けがあるのやら』
セツニキ先生って遊びにはガチだからなぁ……既に情報戦を始めてるのかも?
『5番、破魔ネキ*4がセキトに跨って参戦だー。予選ではマスターバイクを使用していましたが、本戦では本気を出すと言う事か!』
『馬というよりUMAだよな? 高レベルのシキガミだから速いし強いぜ』
うわぁ……つまり破魔ネキの両手が自由って事じゃ無いか。スピードも脅威だけど、攻撃力が怖いな。
『6番、脳缶ニキ*5。狂気のイギリス面、火を噴くボビン! パンジャンドラムで参戦したぞー』
『えーと脳缶ニキのコメントがあるな「勝つ気はあんまりないから、盛り上げる方向でがんばるね」だそうだ』
エドニキ投げやりになってない? あのファラオは自爆する気マンマンなのか? すんごく怖いんだけど……
軸の部分にコクピットがあるらしい。爆発物に囲まれてるんだけど、よく平気でいられるな?
『7番 黒死ネキ*6。シキガミを変化させた装甲車マローダーで参加する模様』
『コーナリングでは劣る筈だが、黒死ネキが無策の筈がないぜ? 注目だ』
あのクソガキ何企んでんだ!? 絶対ろくでもない事する気だろ!
『以上の精鋭7名によって行われます♪』
もうすぐスタートだ。
実況や解説なんて聞いてる暇は無い、集中だ。
ボクは意識をレースにのみ注ぎ込んだ。
Start your engines
先ずはルールを再確認。
一周約2㎞のコースを5周、10㎞チョットのレースとしては短めの距離。
悪魔が湧くし、コースも意地悪な障害がイッパイなマ〇オカートだもん、MotoGPみたいな長距離だと集中力が続かないからね?
走る人間は超越者だから問題無いかもだけど、観客や運営はそうじゃ無いし……
転移禁止、飛行禁止、浮遊も禁止なショタおじ謹製のファイアーコースだ。
コースアウト=死ぞ。
直接攻撃もダメだし、基本的にタイヤが接地してないとダメ。
だから今回はホバーもダメだ。さもないとロボを繰り出しそうな人も居る。
それらを踏まえるとスタートは失敗出来ない。
折角のポールポジション。活かさない手は無い。
ブレーキを握り締めてエンジンを吹かす。
スタートダッシュを決めないと抜かれるだろうしね。
少しでも距離を取らなきゃ詰むと思う。妨害はアリなんだしね?
シグナルが変わると同時にスタートダッシュ。ついでに霊力も放出して加速する。
「やっぱり狙ってた!」
霊力放出で速度を稼がなきゃ、爆風でやられてただろう。チョット後ろで大爆発。
「油断も隙もありぁしない」
複数人が狙っていたな? 爆風が想定よりも強い。
「置きグレネードをしたお前が言うな!」
真後ろに居た幼女ネキに文句を言われた。てへぺろ。
笑って誤魔化しつつ、コーナーへ向かう。
フルブレーキ。瞬時に向きを変え、加速しつつコーナーを脱出。
コーナリングで負ける気は無い。少しでも距離を稼がなきゃ、直線で競り負けるかもだ。
「邪魔!」
前方に湧いたスライムを撃ち抜き、最短距離を進む。
ボク等レベルだと、マ〇カー異界に湧く悪魔は最大レベルでも雑魚。
だから障害物と割り切ってスライムのみが湧く仕組みらしい。
「所詮はスライム、最低限を狩って躱して進む!」
残した所で後続の障害にはならないだろうけど、居ないよりはマシ。少しでもタイムロスさせないと……
まったく、ブロックが無意味だなんて、酷いレースだ。
それがマ〇カーだって言われたら、その通りとしか言えないんだけどさぁ?
暫らくは駆け引きが続くだろう。さて皆は何所で仕掛けてくるのかな?
牽制し合う中盤戦
「後方は動かずか」
誰も無理には仕掛けて来ない。
順位の変動も少ない。脳缶ニキが遅れだしたくらいかな?
瑞樹ちゃんのカブ、セツニキ先生のカタナは多分仕込みに集中してる。
元気に追い越そうとして来るのは幼女ネキ位だ。
破魔ネキは弓を携えて、常に隙を狙っているし、黒死ネキは最後方で不気味に沈黙してる。
誰も彼もが隙あらばボクの首を落とそうと狙っている。いや比喩表現だけど……黒死ネキだけは本気で殺そうとしてる可能性も? 無いとは思うけど用心しとこ。
「思った以上にシンドイ!」
前方のスライムも無視は出来ないし、後方からの妨害にも注意が必要だ。
想定以上に集中力を消耗する。ボクだけでは無いと思うけど、トップを走る以上は一番消耗が大きいかも知れない。
「でもレースでは負けたくない」
だからと言って、置きグレネード乱発するのはチョットな。
少なくともスポーツマンシップには反するだろう。
命がけの実戦なら、あらゆる手段を使って勝つけどさ? 友人とのレースで大人げない真似をするのは違う気がする。
スライムへの対処はエミールに任せて、ボクは後ろを牽制する。
直接攻撃は出来なくても、仕掛けを潰す事が出来れば大きい。
多分、設置型の罠を何個か潰したと思うんだけど、あれは囮の可能性もある。
頭が良い人の罠なんて読み切れないんだ、無理に潰そうとせず、臨機応変に対処するしかない。
「不安は消えないけど……」
ボクみたいな脳筋に頭脳戦をさせないで欲しい。
「出来れば先行逃げ切りと行きたい所だけどねぇ」
3周目が終わる。
「仕掛けて来るならそろそろか」
心の準備だけはしておこう。
変に慌てて対処が遅れるのが一番悪い。
ボクはトップを守ったまま4周目に突入した。
決着間近の終盤戦
「ラスト1周っ!」
大人しい瑞樹ちゃんとセツニキ先生が不気味だ。
でも、流石に動くだろう。罠の設置も十分だろうし……
「あの二人が素直に敗退するもんか」
油断したらトンデモな術を喰らってヤラレル。ボクは詳しいんだ!
「ぱんころ~」
気の抜ける掛け声と共に脳缶ニキが進出してくる。
速い! パンジャンドラムの回転数が上がる。あっという間にボクに追いつく。
「なんで誰も邪魔しないんだよ!?」
抜かれるのに放置って……
「だって爆発されたら嫌ですし……」
代表して答えた破魔ネキの言葉に納得する。そりゃあ嫌だよね。
でも、真後ろにつかれたボクはもっと嫌だよ!
しかも、ボクに追いついた所で、パンジャンドラムのスピードが目に見えて落ちた。
ロケットの燃料が切れたのかな? 嫌な予感がする。
「この脳缶ニキ、天へ帰るに人の手は借りぬ!! わがレースに一片の悔いなし!!」
あの馬鹿野郎! 勝手に力尽きて自爆しやがった!
パンジャンドラムで長距離を走りきるのは無理があるとは思ったけどさぁ!
爆風に乗ってパンジャンドラムの破片が襲い掛かる。
「バカタレー!」
海老反りに寝そべっての背面両手撃ち。カノンと金の杯の全弾発射で破片を迎撃する。
「チクショウ、速度が……」
こんなアクロバットかつ空気抵抗が大きい事させられたら、速度が落ちる。
瑞樹ちゃんは水竜巻で、セツニキは呪符で、幼女ネキは暴風で防ぐのが見えた。
破魔ネキや黒死ネキも普通に防いだんだろう。
皆、ボクよりは体勢を崩していない。
「マズイ! 立て直して加速しないと……」
「今です!」
そして瑞樹ちゃんが術式を展開した。
まるで天球儀の様にキラキラと輝く精緻な術だ。
ボクの目の前に水竜巻が現れ、同時に凍り付く。
正面に障害物を設置されたぁ!
「んにゃぁ!?」
体重移動で進路をずらし回避、さらにスピードが殺される。
「かかった」
淡々としたセツニキ先生の声が聞こえた。
何をした!? フロントが滑る??
『やられたよキノ。前輪の摩擦を殺された!』
エミールの報告に愕然とする。
前輪に呪符が張り付いてる! トラップに掛かった!?
これまでの4周でコース上に呪符を設置しまくってたんだ! よく見たらカタナレプリカが一回り小さくなってる。さては車体を呪符で構成してたんだな!?
フロントブレーキもハンドル操作も効かない? 不味い!
「なんのぉ!」
とっさにウィリー。前輪を浮かせた事で、呪符の効力を軽減出来た。最低限の操作は出来そうだ。
スピードは更に落ちるけどな!
『呪符を焼き切るまで耐えて』
エミールが【ジオ】で焼き切ろうとしてくれるけど……
「あははははは! 自分以外が消えれば優勝だろう?」
目の前のコースに黒死ネキの穢れが広がってる!?
「黒死ネキぃ! コースを腐らせ落とすなんて、反則だろうが~!」
進路上に大穴が空く。貴様には普通にレースをする気が無いのかぁ!
マダだ、コースの端に数センチだけど、ルートが残っている!
ウィリーしたまま、何とか生き残る道を……
「「隙ありです(だ)」」
ボクの真後ろに破魔ネキの矢が着弾し爆発が起こる。
同時に幼女ネキの暴風も着弾、ボクの背を押す。
「うわーん! 破魔ネキの矢と幼女ネキの暴風に押し出されたぁ!」
気付いたら、タイヤの下にコースが無い。
だが、このキノ、最後まで悪あがきをさせて貰おう。
具体的には嫌がらせだ。
黒死ネキの進行方向に地雷を大量召喚。
「避けきれまい! 黒死ネキ、貴様も道連れだ!」
グレイゾーンの反則スレスレな行為かも知れないが先に仕掛けて来たのは貴様だ! 文句は言わせないぞ!
地雷を囮に冗談じみたトラップを混ぜて置く。これが本命だけど、上手い事踏んでくれたか? 確認する余裕は無く、ボクは炎に包まれる。
「あーっちゅ! あーっちゅ! あーっちゅ! あーっちゅ! あ゛あ゛ーー!!」
そのまま落下しつつ、コースを囲むショタおじの炎に焼かれた。
転移も飛行も浮遊も禁止じゃ、コースに戻れない。ボクはこれでリタイアだ。
変に抵抗しても苦しむ時間が長引くだけだもんね、素直に焼死を受け入れよう。
このコースってゴール以外は死に戻りが基本なんだ。
ボクもエミールも〝身代わりの呪符〟は装備しているし……
どうせ戻れないんだからコースアウトしたらリタイアって事でピットに戻してくれれば良いのにね? そう思わなくも無い。
『我儘言って遊んでるんだから、ペナルティくらいは受け入れなよ……少しでも仕事は減らしたいんだ』
でもショタおじの、愚痴を聞いたら諦めるしかないよね?
流石に修羅勢専用コースまで作って貰っておいて、多少の不便で文句を言うのもなぁ。
「そのうち耐えて反撃できる様になってやる」
たかが設置型の炎に焼かれてる様じゃ先は長い、ボクより遥かな高みに居るのも承知してるけど……それでも悔しいものは悔しいのだ! 八つ当たり? そうだよ?
戦い終わって
「チクショー! 負けたー」
流石に全員でコンボを仕掛けられたら、避けられない!
瑞樹ちゃんの膝枕に顔をうずめて傷心を癒すボクなのである。
最終的な勝者は幼女ネキだった。
余力を残さず、全てを振り絞っての走りが報われた形だ。
「瑞樹ちゃんは惜しかったね」
最後まで接戦だったけど、幼女ネキが最後に一伸びした感じだった。
俗に言う団子状態。幼女ネキ、探求ネキ、破魔ネキ、セツニキ先生が競っていたんだけどね?
「キノとのレースデートは楽しめましたからね」
瑞樹ちゃんとしては目的は果たしたって事かな?
楽しめたんなら良いけどね。
誰も手抜きはしていない。文句無しで幼女ネキの勝利だ。
黒死ネキ? ボクの悪あがきに引っかかって、落下しましたが何か?
地雷を踏んでも耐えられる? だが、バナナの皮を踏めば必ずスリップする。マ〇カー世界の法則である。
コーナリング途中でバナナの皮を踏んで、コースアウトだ。
『いやぁ、やられたな。あははははははは!』
炎で燃え尽きるまで笑ってたのが実に黒死ネキ。あいつ焼死し慣れてるからなぁ……
もうちょっと悔しそうにしてくれないかな?
やり返した筈なのに、実感が無い。
「次は勝つ!」
敗北感に苛まれながら、瑞樹ちゃんに頭を撫でられ、慰められているボクなのである。
リアルマ〇カーが人気ッポイ? なら書くかって……
他作者さんのキャラを借りて置いて、やりすぎたかも知れない? 特にパンジャン
キャラのイメージを壊してないだろうか? とても心配だ。怒られないだろうか?
人数は多過ぎてもなって事で、この数になりました
参加者は作者の独断と偏見で選ばれておりますw