「なにぃ!?レッドスターが盗られただと!?」
「はい…。申し訳ございません」
「馬鹿野郎ッ!!あれは国家機密と同レベルの代物だぞ!それがズォバに盗られたら我が軍の優位性がなくなるじゃないか!警備はどうしたってんだ!!」
一室でその報告を聞いたアルバーダ提督は眉間に皺を寄せて怒号を放った。
「じ、実は…、機雷の当たりどころが悪く、機関が停止してしまい、そのまま敵に拿捕された模様でして…」
その報告を聞いてさらに怒りを表す。
「ふざけてるのかッ!!俺はちゃんと指定したルートを選択してた筈だぞ!何故わざわざ死に行く真似をしたんだ馬鹿もんがッ!」
「それがそのルート上に機雷が既に置かれていてその回避が間に合わず拿捕されたんです!」
「!!」
その報告に思い切り目を見張る提督。安全なルートを選んだつもりだったが、まさか既に潰されていたとは…。これは黙らざるを得ない。大きくため息をついて椅子に大きく腰を下ろす。
「ったく、これでズォバはビーム兵器の開発に注力をあげる筈だ。恐らく、2ヶ月で実用レベルに達するだろう。そうなれば余計に泥沼となる。サヴァード大佐に伝えてこい。直ちに北米大陸を1ヶ月で解放してこい。そしてギアナ基地に向かえ、と。」
「あれ、ナリタ将軍は?」
「将軍はあれのテストパイロットになってもらう。現状あれを動かせるのは将軍だけだ」
「わかりました」
そう言って退室する士官。いなくなったのを確認してから所蔵のウォッカを取り出しショットグラスに注ぐ。まだ仕事は残っているが、落ち着かせるためにも飲まないわけにはいかなかった。
「っふう、この老いぼれた体じゃあウォッカもきついってのか。笑わせるじゃねえか。この戦争が終わるまでは生きてみせるからよ…」
一口で飲み干してそう呟く提督の声を1人、ドア越しで聞いているものがいた…。
「…というわけで、あなた方はこれより大気圏突入を行い北米大陸に降りてズォバを追い出してください。物資が整い次第大気圏突入の準備に入ります」
「わ、わかりました。というか、ナリタ将軍は?」
「大変申し上げにくいのですが…」
そのあと、サヴァード大佐に要件を伝えた士官はその質問にお茶を濁そうかと思いつつ、思い切って、
「将軍はここで残留してテストパイロットを務めることになったんです」
そう言ってしまった。
「まじか…。ちなみにワケは?」
「流石に言いませんよ?言えるのはここまでです。ではよろしくお願いします」
「ははっ、だろうな。わかった。務めを果たしてくる」
「あ、あと艦長は1階級特進で少将にあげます。その方が何かと都合がいいかと」
「ご厚意、感謝する」
そう言って少将は大きく敬礼した。
今後の活動方針をサヴァード大佐改め少将から聞いたレベルのクルー、特にカルシアは酷く動揺していた(尚あの後軍曹から中尉に昇進していた)。なにしろ将軍はここまでのMS戦でサポートしてくれた人。それに、自分が今生きていられるのも全てあの人の計らいのおかげだった。
「艦長、どうにか連れ出すことはできないんですか?」
「それはできない。もうお上が決めちまった話だからな。唯、こっちにMS小隊をやる、と提督が言っている。恐らくその補償だろうな」
「でも…」
「いいかカルシア。俺だって将軍が抜けるのは辛いさ。ここまで行けたのも将軍のサポートがあったからだ。だが、ここから先は俺達の戦いだ。俺達の手で武功をあげて見せろ、と言っているようなもんだ。その為にも、これは受け入れるしかないんだよ」
少将の諭しに言葉を詰まらせるカルシア。ワガママなのはわかっている。でも今からこの大事な戦局で初めての人と行けるのか分からない。とそこに、
「失礼します。本日付けで宇宙方面軍第3方面軍レベルに配属されたパンプキンイズホローアウト小隊隊長のグラトル・セルビースタ大尉だ。ガンダムと共に戦えることを光栄に思うぞ」
奥のドアから現れたのは金髪を逆立て如何にもいかつい顔をした男:国際統一国家宇宙方面軍第2方面軍所属のグラセル・セルビースタ大尉がいた。元ズォバの兵であったが一機のMSを奪って脱走。統一国家に入隊し、現在はMS小隊の隊長になっている(小隊名はGUNDAM THE RIDEの連邦のあの2人…じゃ分からんか)。
「ご苦労。艦長のイソゴロウ・Y・サヴァード少将だ。あっちの青年があのガンダムのパイロットのパイロット、カルシア・ノード少尉だ」
「か、カルシアです。よろしくお願いします」
「そう畏るな。俺だって最初はどんな面をしているか気になったが悪くねえ顔立ちじゃねえか。こいつはいい運勢だぜ、なんつってな!」
そう大きく吹いてカルシアに肩を組む。実際そうした気さくなところが彼の人気を集めていたのかもしれない。
「あとあんたは今日からここのMS隊長だからな。しっかりとしろよ」
「…っへ?」
「え…?」
「は?」
このいいのか悪いのかわからないお知らせに理解が追いつかないカルシア、驚きを隠せないレベルのクルー、聞いてないぞと言わんばかりの艦長。全員開いた口が塞がらない顔になっていた。
「…グラトル大尉。貴方がMS隊長になるのが道理じゃないんですか?」
「俺もそれでいいと思ったが、よくよく考えたら俺はこの艦をよく知らない。故に戦術が乏しくなる。あとは他所から来た俺が急に偉い口ぶりを指すのもどうかと」
「なるほど。カルシアはどうなんだ?」
「受けてもいいんですが…」
「ですが?」
カルシアがモゴモゴさせながら、何か考えていた。
「…決闘、しましょう。自分が勝てば貴方が隊長になってください。貴方が勝てば引き受けます。これでいいですか?」
「おい待て、今からMSを出すってのか?」
「艦長。シミュレーションですよ。てか俺のマックスはまだ調整が済んでませんから理不尽ゲーになりますよ?」
「むう…、よし。俺の立ち会いのもとで決闘を行う。いいな」
「はい」
「もちろんです艦長」
意気揚々に答えるカルシアと自信満々のグラトル。既に意気投合しているようで少しほっこりとした空気になる艦橋であった…。
「あっそこは!?避けれnウゾダドンドコドーン!」
「っしゃあ10連勝だ!まだやるか?」
「まだです。勝つまで終わるわけにはいきませんぞ!」
1時間後、画面に向かってタイマンを貼り続ける2人がいた。艦長は流石に情報量の多さに耐えきれず気を失いかけ今は自室で横になっているとか。
「だぁあまた負けた!もう一回お願いします!」
「おお、まだやるかガンダム!元気なのは嫌いじゃねえぜ」
「あのー…もう出発の準備が完了したのですが」
この熱狂じゃあ管制の声も届かない。どれだけ白熱してることやら。しまいにはそのまま管制官に怒鳴られて正座で説教を浴び続けていたが…。ともあれ、
「戦艦レベル、出航!最終目標はギアナ基地だ!」
艦長席に深く腰を下ろしたサヴァード少将の威勢のいい掛け声とともにブースターを点火。一気にハルバードを離脱した。
艦橋から地球をのぞくカルシア。MS隊長として、1人の軍人として、決意を胸に秘めた。生きて帰る、それだけだ。そしてみんなを守る。仲間のためにも、家族のためにも…。
どうも、突然の4連休で喜んでいるもの、RX140だ
一貫校って素晴らしいな、全く
てかジークアクス早くテレビ放送やってくれません?深夜になりそうだが
まあ次回もよろしく!