「レベル、ハルバードから離れます。目標は…、おそらく地球でしょう。ワシントン基地に連絡を入れますか?」
「その必要はない。私が行けばいいだけの話だ。ここで送ろうもんなら即バレる」
グワダンでその報告を聞いたアウルはすぐに行動を起こす。幸い、MS2機入ることができる大気圏突入ポッドが搭載されている。今から行っても追いつく距離におった。すぐさまに準備が行われる。自室で準備を整えていたアウルだが、
(な、なんだこの感覚は…)
突然ドアの前で膝から崩れ落ち、肘をついていた。これが後々彼を苦しめることになろうとは、誰も思っていなかった…。
衛星軌道に乗ったレベルは順調に大気圏突入コースに入って行った。仮に攻撃を受けても全速力で逃げればいいだけの話でもあった。艦橋で緊張をしながらもゆっくりしていったところに、
「3時の方向より突撃ポッドとMSの熱源反応を確認!コードは…ガンダムです!」
オペレーターのその一言に驚愕するクルー一同(何度目だこれ)。まあ極秘計画で開発された機体というわけもあってかまだいたか、って顔をしているが。ただ快く思っていないのがサヴァード艦長とグラトル大尉らパンプキンイズホローアウト隊(前回言い忘れてたがこの人MS小隊組んでいます)。このタイミングでの遭遇は下手すれば座標が狂いそのまま敵陣のど真ん中に降下することもあり得る。できればそれは避けたいがMSを出すにしても帰還できないリスクもある。しかも艦載機で出撃できるのはカルシアのガンダムとグラトルのマックス(統一国家の量産試作機)のみ。これじゃあまともに戦えるわけではないが…、
「艦長、出ましょう」
そう進言したのはカルシアだった。その発言に半ば呆れながらも訳を聞くと、
「相手がガンダムで来るならこの艦の撃沈も時間の問題です。それに条件は相手も同じ。早めに決着をつけようとしてくるはずです。ここで俺が守れば大人しく引き下がってくれるはずです。だから出ましょう」
「うーむ、確かにその通りだが…、よしわかった。カルシア、グラセル。直ちにMSを発進させてくれ。狙うのはガンダムだけだ。あと時間になったら戻ってこいよ。こんなところでステーキにされたら俺の面目が立たないからな」
若干私情が混じっていたが出撃命令が出たのですぐにMSデッキに向かった。
第一ゲートオープン ガンダム、カタパルトラインへ移行 スラスター出力正常 進路オールクリア ガンダム、発進どうぞ!
「カルシア・ノード、ガンダム、行きます!」
そう宣言して青い星が映える宇宙に向かっていった。
続いて、マックス、発進どうぞ!
「グラトル・セルビースタ、マックス、出るぜ!」
含み笑いを浮かべてガンダムの後に続いた。
予想通りガンダム一機でやってきた。狙いも短期決戦でレベルを落とすことだ。彼-アウル・マハトは歴戦の猛者。それなりに互角に戦うだけでも一苦労する。実際、ガンダムが開発されるまでの撃墜スコアは100はくだらないとか。それでも不安があった。機体だった。自分の機体を信じきれない者は堕とされる、常日頃そう信じていたアウルだが、それでも信じきれていないのはガンダムレッドスターがあまりにも近接戦闘に特化しすぎているところだ。あまりにもピーキーすぎる。整備班もまあこいつならやってくれるよな、という空気でもあった。まあ実際問題はなかったけど。
それはさておきレベルを発見したアウルはさらに加速し肉薄しようとする。そこにガンダムネヴォとマックスが現れる。マックスはレベルの後ろで防衛の構えを取り、ガンダムはビームライフルで牽制する。素早く避けたかと思えばバックパックからアンブレイカー対艦刀と握り切りかかる。シールドで流すも威力は凄まじく薄く切られてしまう。対MS戦用機との側面が強い。そこにマックスの援護が入る。ガンダムよりスペックは劣るもののビーム兵器が使える時点でゾロンジより格上なのは確かだ。2対1という不利な状況でも抗い続けるあたりエースパイロットの肩書きは伊達ではない。対艦刀で接近を許さず、隙を見てダミーを打つ。ビームサーベルに切り替えていたネヴォは直感的に囮と気づくもマックスは釣られて打ちそうになる。その隙を逃すまいとビームショットガンで狙いを定めるも阻まれる。一進一退の攻防が続く中で、アウルは違和感に気づく。
「くっ。な、またこれかよ…。暴れたいなら、とことん暴れてくれ!」
[system braker are you ready?]
突如としてレッドスターのツインアイが赤くなる。それと同時に機体は荒々しく刃を振り回す。彼が感じた違和感はまさにこれ、「ブレイカーシステム」だ。これは中々狂っているが、今のところはブレイバーシステムと同じ物と説明しておこう。で、戦闘に戻ると、ネヴォとレッドスターの激しいチャンバラが繰り広げていた。ネヴォのビームサーベルをいなし、レッドスターの対艦刀をギリギリで避ける。一度の被弾が命取りになりかねない状況だ。
ビービービー
「くそっ、タイムリミットかよ畜生っ!」
そう、今回の作戦の落とし穴は時間。いくらガンダムが高性能といえど一度重力に引っ張られてしまうと抜け出すことはできない。おまけに、レッドスターは大気圏突入が可能な装備を用意していない(一応あるけどロストした模様)。よってさっさとケッチャコつけないといけないのだ。
てことは、
「これでも食らえやガンダム!」
大きく回転蹴りを出すレッドスター。これをまともに食らったネヴォは重力に引っ張られてしまう。
「しまった!?」
「カルシア!」
マックスが助けを差し伸べるもあと少しで届かない。もうダメだ、と諦めかけていたその時、何かを思い出したカルシア。シートの下からマニュアルを取り出してあるページを見る。
『かn−ty−う、k −−なr−、大気k−−−できま−−−ピーーー』
「おいまさか…、無事を祈るぞ」
「艦長、今のって…」
「総員、これより大気圏突入を行う!シートベルトを着用しろ!席から立っている者は何かに掴んでいろ!」
突撃ポッドでも、
「少将、ネヴォをあのままにしてよかったのですか?」
「俺の機体には大気圏突入用の装備の類いがなかった。あれも同じはずだ」
「あのー、大気圏突入用装備、ありました」
「…は?」
おいどういうことだ!?と思ったそこのあなた!そうなんです。まさかの装備がありました。大気圏の熱に耐えうる防御布が用意されているんです!これはカルシアが一枚上手でしたね。
「大気圏突入完了まであと10m…、突入完了です」
「すぐにシャッターを開けろ!ガンダムはどこだ!?」
「が、ガンダムの反応を確認!あちらも突入成功です!」
艦橋に黄色い歓声が沸き起こる。そりゃMS史上初の大気圏突入でしかも成功させている。これを喜ばずにしていられるはずがなかった。
「ふぅ、心臓に悪いって…」
コックピットで1人、そう呟いていた…。
どうも、ズゴックの発売が待ちきれない者、RX140だ
あの箱絵はかっこよすぎだろ
次回から第二部に突入!乞うご期待!