ダンジョンメーカー   作:ソロモンは燃えている

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第一話 マナの方向性《ゆくえ》

 

 

 

 神崎真人は、いつものように学校が終わり、自室で一息ついていた。だが、その日は何かが違った。目を閉じた瞬間、彼の周りの景色が歪み、気づくと見知らぬ場所に立っていた。

 

「ここは…?」

 

 周囲を見渡すと、広大な空間が広がり、無数の青白い光の粒が漂っていた。それらは、まるで星屑のように輝き、空間全体を幻想的な雰囲気で満たしていた。真人はその光景に圧倒され、思わず一歩後退る。

 

「何だ、これ…?」

 

 突然、目の前に浮かび上がったのは、まるでディスプレイのような光の板だった。そこには、シンプルに「マナ」と表示されている。

 

「マナ? これは…まるでゲームみたいだな。」

 

 ゲームでよく見るようなシステムが現れるのを見て、真人は少し気を抜いた。しかし、その瞬間、空間が震え、周囲の光が急激に変化し始めた。目の前に、異形のモンスターが現れ、数匹が浮かび上がる。

 

「えっ…なんで?」

 

 青白い光が流れ、その中から新たなモンスターが生み出される。まるで、何かに導かれるかのように、それらが次々と生成されていくのだ。

 

「どういうことだ? これって…」

 

 突然、頭の中に理解できない情報が流れ込んでくる。それは、マナの流れと、それによって引き起こされる環境の激変、そしてモンスターたちが生み出される仕組みだった。環境激変が起きると、旧生物種は駆逐され、新たな生物種が支配する世界へと変わる。

 

「待て…こんなことになるわけがないだろ!」

 

 その時、真人の胸には強い焦りが込み上げてきた。この異常な空間から、どうにかして脱出しなければならない。

 

「帰りたい…家に帰してくれ!」

 

 その瞬間、目の前の光が一瞬で消え、真人は自室のベッドに戻っていた。周囲を見渡すと、すべてがいつも通りの風景だ。

 

「え…?」

 

 自分がどこにいたのか、今何が起きたのか、混乱していたが、すぐにそれが夢だったのだと思い至った。

 

「夢…なのか?」

 

 本当に夢だったのだろうか?

 現実に起きたことなのではないかと感じてしまうほど、あの夢には現実(リアル)を覚えた。

 だけど、こんなこと誰にも話せない。

 信じてくれるわけがないし、頭がおかしくなったと思われるかもしれない。

 

「あんなのが現実なわけないじゃないか。忘れよう」

 

 全てが夢だったと思い、この件について考えることをやめた。

 後に真人は、この決断を後悔することになる。

 真人がいなくなった後も、あの不思議な空間ではモンスターが生み出され続けていた。

 それがどんな悲劇を引き起こすのか…真人には知る由もなかった。

 

 

 

 

人物紹介

 

神崎真人《かんざき まさと》

17歳

多少シスコンぎみだが普通の高校生。

マナを知覚することが出来る特殊な体質の持ち主。

今回の環境激変の方向性を定めてしまったが、どっちにしろ環境激変による大量絶滅は何らかの形で起きていた。

人類存続の観点から見れば、ファインプレーと言える。

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