転生鎌鼬竜のしぶてぇ生存記。   作:琥珀色の大西洋サバ

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転生。

死んだと思ったらイズチだった。

 

 

……マジ?

 

◆

 

……まぁ、言いたい事は山々あるが、とりあえず今は状況確認が大事だ。自分の体に視線を落とす。

以前よりかなり地面が近い。どうやら幼体のようだ。

そのせいで少し見にくいが……まぁいい。それは後回しだ。

問題は俺の姿。

芝犬を彷彿とさせるオレンジと白の体毛に、長い鉤爪、そしてあの特徴的な鎌形の尻尾が目に映る。

俺目線から見た姿はこれくらいしか分からなかったが、もう殆ど何が起こったか確定した。

 

どうやら俺はあの"イズチ"になったらしい。

モンハンライズで初登場した"オサイズチ"の子分のモンスターであるあの"イズチ"に、だ。

 

いや転生先のチョイスもっといいのあったろ。

いやさ?

 

「転生した!!!」から↓

「やったぁ!リオレウスだ!!!」

 

分かるよ?

でもさ、

 

「転生した!!!」から↓

「やったぁ!イズチだ!!!」

 

なれんのよ!!

何でイズチなんだよ。どうしてそうなった。

そこはジンオウガとかリオレウスとかだろ。

モンハンのモンスターの中でもマニアックすぎるわ。

だってボスのオサイズチですら人気投票ランキング201位だったはずだぞ?

しかも何でそいつの幼体に転生なんだよ。せめてオサイズチ(成体)に転生させてくれよ。反応に困るよ!!

いや好きだけどさ?オサイズチ自体は。

モンハンはライズから始めた俺からして結構印象に残ってるもん。初めて戦ったモンスターだから特別な思い入れがあったしさ、ライズのモンスターは基本的に人気投票の順位覚えるぐらいには好きだもん。

 

でもさ?

転生するってなったら普通パッケージモンスターとかさ、古龍とかじゃん。

リオレウスとジンオウガ以外にもクシャやらティガやらナルガやらがいる訳じゃん?

 

"イズチ"、なんだよなぁ……。

 

 

……うん、もうね、ワンワン泣いた。

ほんっとにマジでもうさぁ…白いドレスの少女がよぉ……。

 

……はぁ、畜生。

 

…………

………

……。

 

やっていくしかねぇのかぁ………。

 

……はぁ。

 

もうなってしまったからには仕方ない。今更自分の肉体に文句を言ったってどうしようもない話だ。

もう転生しちまったんだから。

なんともビミョ〜〜な転生先だがもうそこら辺は受け入れて過ごしていくないだろう。

 

……めちゃくちゃ嫌だけど。

 

 

と、まぁそんな訳で俺の鎌鼬竜転生生活が始まるのだった。

 

 

というか……俺に親って居るのコレ?

俺1人でサバイバルしなきゃいけないパターン?

 

 

……え?マジで?ヤバない?

 

◆

 

大社跡。

 

モンハンライズをやった事ある人は必ず訪れたであろう、和風な雰囲気が特徴のステージだ。竹林や渓流、神社のような廃墟などと日本のような光景が見られる。

 

「ぐるぅ」

 

そして俺はそんな大社跡の8番エリアに居る……というかそこで育てられてる。

 

いやぁ……良かった。居たよ親。

てっきり俺1人でサバイバルするしかないのかと………。ちょっと安心した。小型モンスター単体でこの世界を生き抜くのはやっぱ辛いから……。

 

…………

………

……。

 

いや、まぁでも少し問題があってな……。

なんか言いにくい事だからアレだけれどさ……。

 

うーん…その……親がな?

 

 

片目の潰れたでっかいオサイズチ1匹だけなんだよね。

 

 

……何があった。

 

いや俺もよく分かんねぇんだけど……俺んち群れじゃないんだよなぁ。

オサイズチって確か群れを組んで生活するモンスターだったはずなんだが……。

 

…いわゆるシングルファザーって奴?

 

まぁガタイが良いのは百竜夜行の大物個体って事にすれば説明は着くが……なんか違う様な気がするんだよなぁ………。

でも明らかに最大金冠以上の大きさはあるだろうし……。

片目潰れてるのもあるからヌシモンスターなのか?

いやでも痛みに苦しんでいる感じられないし……うーん。

 

……ま、育ててくれるのならなんでも良いか!

 

別に俺に害さえ無かったら関係ない話だしな。気にしない方がいいだろう。しっかり育ててくれ…その分の親孝行はするからよ。

親父かお袋、どっちか分からんが(多分親父)これからよろしくな。

 

 

「カラカラカラ」

 

 

……え?0歳の誕生日プレゼント?

マジで!?ありがとな!!

 

どうやらこのオサイズチ、俺の為に誕生日プレゼントを用意してくれたらしい。

もしかしたらこの父親……できるタイプのモンスターかもしれない。

 

 

 

ドサッ、コロコロ

 

 

 

そしてオサイズチがプレゼントを渡した瞬間、俺は目を見開いた。

……え?何故かって?

 

 

 

アオラシアの生首プレゼントされたら誰だって驚くだろ?

 

 

 

 

その後、案の定俺は発狂して気絶した。

 

 

………おれもう2度と誕プレ期待しない。

 

◆

 

自らの縄張りから逃げ出して何年たっただろうか。

群れが嵐に飲み込まれてられて何年経っただろうか。

お前が怨霊に喰われて何年経ったのだろうか。

 

なぁ……妻よ、遂に子供が産まれたぞ。

 

せめてお前が天国で安心できるよう、俺はこの子を育てる。

だから見といておくれ。

 

必ず……この子を幸せにさせてみせる。

 

 

あと妻よ。すまん。

 

 

………気絶している息子を横目に想う事ではなかったな。




あ、良かったら評価と感想お願いします。
反響によっては続き書くかもしれないです。
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