怠けたがりVtuberは天下取るのに大忙し   作:レイメイミナ

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【K.T.N.E.】同期の絆、見せてやんよ!【ぶいすた/舞華スターライツ/子洗井ナマリ/円マル】①

「はいはーい、こんばんハロー!ㅤ毎日Sunnyで日曜日!ㅤアイドルVtuberの舞華スターライツでーす!」

「よーいアクション!ㅤ映画大好き円マルでございますよぉ」

「はーい、同期の挨拶で肩身が狭い子洗井ナマリでーす」

 

ㅤ先輩達が3D配信をしている傍ら、我々『てんから』は同期コラボのゲーム配信を行っていた。翌日なのでマルマルのスケジュールもギリセーフ。

 

「というわけで本日は同期コラボ!ㅤということでこの……えーと、えっと?」

「Keep Talking and Nobody Explodesね」

「なんて?」

「会話しながら爆発を回避する……みたいな意味」

「ナマリン天才!」

「リスナーのみなさん、私が『てんから』の最年少です」

 

・草

・年齢と学力は反比例する

・舞華ちゃん反比例わかんなさそう

 

「言われてますよ舞華」

「失敬な!ㅤえーと、ジェットコースターだっけ?」

「まぁ有り体に言えばそう……じゃねぇよ。形だけだよ」

 

ㅤ閑話休題。

 

ㅤ本日遊ぶこのやたら長ったらしい英文のゲームは1人が実行役、もう1人が指示役となって協力し、共に時限爆弾の解除を目的としたゲームだ。それ以上でも以下でもない。

 

ㅤ今回は3人で指示役と実行役をローテで回していくつもり。

 

「あらかじめチュートリアルはやってるから、グダついてカスみたいな配信になることは多分ないと思うから安心してね。ただ1人が不安要素だけど」

「なんでこっち見るの?」

「お前が不安要素だからだよ!ㅤ鈍感系主人公みたいなこと言いやがって!」

「アレ許せませんよね」

 

ㅤ何はともあれ、ゲームスタート!

 

 

 

ㅤ最初は私が指示役、舞華が実行役だ。こいつをどうやって乗りこなすかの戦い……単独で難易度を引き上げるな。

 

「えーと、何すればいいの?」

「待ってね。じゃあまず何があるかだけ教えて」

「ボタンいっぱい」

「わかるかいなボケェ」

 

ㅤ早速舞華節が全開である。それでよく伝わると思ったな。

 

「何のボタンが具体的にね。頼むよ」

「はいはーい!ㅤえーと、赤青黄緑のボタンが並んでるよ」

「はいはい……サイモンゲームね」

 

ㅤ指示役は配布されているマニュアルと、実行役からの情報を照らし合わせて指示を送る。これを円滑にできないとグダって死ぬし、こちらが指示をミスって誤った操作がなされる時限爆弾側にミスが記録されてしまう。そのカウントが3になった瞬間……ドカン。もちろん時限爆弾なのでタイムリミットが来てもドカンである。なので案外こちらの比重が重いのだ。それが舞華とのタッグともなれば倍増し。

 

「後は?」

「ワイヤーが5本あるよ。それと、大っきい赤いボタンが1つ」

「はいはい。で?」

「あとなんか1って書いてるやつの下に数字のボタンが4つ」

「おーけーおーけー。じゃ、まずカラフルな方から処理してこう。爆弾を360度見回したらどっかにシリアルナンバーがあると思うんだけど、ある?」

「待って……えーと、あった!」

 

ㅤお、素直に聞いてくれている。同期愛がわかるぞ、不純だけど。

 

「そのシリアルに母音ってある?」

「ぼいん……あたしのおっぱいならブルンブルンしてるけど」

「黙れ」

 

ㅤちょっと感心した私を返せ。

 

「AかIかUかEかO。ある?」

「ないよ」

「ないのか。じゃあ青押して」

「え、いいの!?」

「押せ。はよしろ」

「わかったよ、これで爆発したらナマリンのせいだよ!」

「それでいいよ。実際そうだし」

「……青くなったよ?ㅤ青押したから?」

 

ㅤどうやら正しいらしかった。よかった。

 

「じゃ、次黄色押して」

「うん。……押したよ。緑になった」

「おけ。緑押して」

「はい押した。黄色になったよ」

「赤押して。これでいいはず」

「……あ、なんかランプが緑になった!」

「よし!ㅤじゃあ成功。次、ワイヤー」

 

ㅤという風に、案外サクッと進んでいった。

 

ㅤ…………が、しかし。

 

ㅤそんなことを許さないのが舞華スターライツのゲームスキルである。

 

「さっきシリアル見たでしょ?ㅤ最後の数字なんだった?」

「えっと……6」

「6?ㅤじゃあ1番下のワイヤーって何色?」

「黄色だよ」

「黄色か。じゃあ赤いワイヤーある?」

「ないよ」

「じゃあ1番上のワイヤー切って」

「りょーかい。……あ」

「おっと?」

 

ㅤ雲行きが怪しくなってきたな。

 

「間違えて2番目切っちゃった!」

「……まぁいいよ。1番上のやつ切って」

「はい切った。緑になったよ」

「よしよし。あと2回ミスったらボンだからね」

「わかってるって!ㅤじゃあ次は──」

 

ㅤ次の指示を仰ごうとした舞華の声がフェードアウトする。一体どうし…………はっ!?

 

「……舞華?」

「…………ボン、しちゃった」

「なにした?」

「……」

 

ㅤマジかよ。

 

ㅤ制限時間はまだ速いはず……となると、ミスが3回起きたということだ。1回はワイヤー、2回目は押しミスとして、残り3回目は……?

 

「舞華」

「はい」

「ミス1個隠してたね?」

「……はい」

「何?」

「最初、間違えて緑押してました……」

「…………はぁぁぁ〜」

 

ㅤこいつ、マジで……。

 

・クソデカため息

・ド戦犯系アイドル

・またナマリ殿が頭を抱えておられる

 

「ド派手にいきましたね」

「マルマル静かだったじゃん」

「最高のエンタメに茶々を入れるような真似はしませんよ」

「聞いたか舞華。お前の死に様エンタメだってよ」

「ひどい〜!」

 

ㅤまぁ今回はコミュニケーション不足ということでマイナス1点。次は役割交代してやっていこう。

 

ㅤ目の前に時限爆弾が用意される。ヘンテコな機械が何個かついていて、なんともまぁいかつい見た目だ。

 

「変な文字が4つ並んでるのと、さっきの4色のやつと、ワイヤー6本、起爆ボタン」

「オーケー!ㅤこのあたしに任せてよ!」

「不安だなぁ」

 

ㅤこいつに指示役務まるのかな。

 

「えーと、じゃあワイヤー!ㅤえっと、ちょっと待ってね」

「うん」

 

ㅤまぁ読み合わせね。それぐらいステージ始まる前にやっとけよとはなるが舞華にそれは酷な話だろう。

 

「……まだ?」

「ちょーっと!ㅤちょーっと待ってね!ㅤ今解読するから!」

「解読するような内容だったっけ……」

 

ㅤ残念ながら6本のところは見てないからわからない。

 

「……ねぇ、もう1分切ったんだけど」

「持って!ㅤホントに待って!ㅤえっと、シリアルっていくつ?」

「何がいくつ?」

「えーっとえーっと、最後の数字!」

「最後ね、9だから奇数」

「奇数!ㅤじゃあ三本目切って」

「切ったよ。次何する?」

「えーっと、じゃあ……」

「あ」

 

ㅤドカン。

 

ㅤ目の前で時限爆弾が爆発。どうやらタイムリミットのようだった。

 

「……舞華?」

「……スーッ」

「…………廊下に立ってなさい」

「はい……」

 

ㅤいやまぁ、あれいっぺんに覚えるのは大変だよ。そういうことにしておくよ。

 

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