紫陽花の花言葉は『移り気』。
「わたしたちのことを聞かせて?」
知り合いから結婚式のモデルのバイトを引き受けたあなたたち。相手の姿にドキドキしながらも、バイトを進めていく。しかし、なにやらKPCの様子がおかしくなっていき……。
システム:クトゥルフ神話TRPG6版(7版に改変も可)
プレイ人数:1人+KPC or 2PL
両片思いor両思いor愛し合っている2人
プレイ時間:1時間~2時間。RP次第でどうとでも。
推奨技能:三大探索技能
KPCを愛するPC
甘々RPを楽しむ気持ち
後遺症:可能性あり
ロスト:なし
※仲を深めたい2人に!
継続探索者推奨
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KP情報として
そこ『ミ=ゴ』はとても偏食家であった。彼は自ら抽出した脳を食らう。だが、これには問題があり、『記憶』により、味が大きく変わるのだ。甘い記憶なら甘く、苦い記憶なら苦くなる。そして、この『ミ=ゴ』は強烈な辛い記憶を好む『辛党』である。そのため、この『ミ=ゴ』は脳を抽出する前に、脳に刻まれている『記憶』を確認する癖がある。
その信者である女は人間の脳を捧げようと、結婚式のモデルのスタッフに紛れ込んでいた。女はとある装置を使い、KPCの『記憶』を抜き取り、『ミ=ゴ』に捧げるための準備をしているのだ。しかし、この女、『ミ=ゴ』が辛党であることを知らない。そのため、結婚式のモデルが生贄というのは、そもそも噛み合っていないのである。そうとは知らず、女は奮闘するのであった。
このシナリオは、PCがKPCとの思い出を記憶をなくしたKPCに、甘い2人の思い出をたくさん語り、『ミ=ゴ』が脳を食らう前に食傷させよう!
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【導入】
6月某日。あなたたちの目の前には教会があった。今日、ここで、あなたたちは結婚式を挙げるのだ。
とはいっても、それはあくまで『モデル』としてのもの。1週間ほど前、街中を歩いていたあなたたちに結婚式のスタッフが声をかけてきたのが、事の発端だ。結婚式のモデルをやらないか、とそう強く押され、あなたたちは頷いてしまったのだった。
「ねぇ、楽しみだね」
あなたの隣で、KPCはそう笑った。少しの緊張と高揚感を彼女から感じ取るだろう。それはあなたも同じ、かもしれない。
※あなたたちは今、どんな風に考え、どんな会話をするだろうか。RPをどうぞ。
【シーン1】
「こちらが控え室になっております。少々お待ちください」
スタッフに連れられて、あなたはKPCとは別の控え室に通される。壁にはタキシードやドレスがかけられており、それらほぼすべてが白い。
しばらくすると、スタッフが部屋に入ってきて、あなたの衣装を選び出す。三種類ほどを選び、それからぜひ選んで欲しいという。
※自分に似合うものを選べるか『アイデア』or『知識』を振ってください。
成功→鏡を見る。我ながら似合っている。これなら、KPCもきっと気に入ってくれるだろう。
失敗→馬子にも衣装というやつだろう。それなりに似合っている。
(ここで成功している場合、以後出てくる『思い出ポイント』にKP裁量で補正をかけてもよい)
【シーン2】
「花嫁(花婿)様の準備が整いましたので」
スタッフが扉を開けてくれる。この先で彼女(彼)が待っているのだという。
扉の先に、彼女(彼)はいた。
(文例:一瞬別人かと思った。いつもの子どもっぽい雰囲気とは違う大人の色気のようなものすら感じる。化粧をしているから、だけではない。純白のドレスは彼女の美しさを十二分に引き出していて、一瞬彼女に見惚れてしまう。ああ、これではますます彼女のことを好きになってしまう)
(ここはPLと相談して、描写をどちらがするか決めてほしい)
「PC?」
彼女(彼)の声で我に返る。何か言ってあげなくては。
※PCは着飾った彼女(彼)に何か言葉をかけてあげてほしい。
「……うん。ありがとう。KPCも、綺麗だよ、ほんとに」
少し照れ臭く思いながらも、あなたたちはスタッフに促された通り、教会へと向かう。
【シーン3】
教会に入れば、そこはよく見るイメージ通りの場所であった。天窓にはまったステンドグラスから差し込む光がバージンロードを色とりどりに彩っている。赤絨毯の両脇には紫陽花。6月にぴったりな花が飾られていた。
「お二人ともお似合いですよ」
スタッフにそう言われ、あなたたちはどんな反応をするだろうか。照れるにしろ、胸を張るにしろ、悪い気はしないだろう。
「ああ、忘れるところでした。こちらを」
スタッフに手渡されるのは、ブーケだ。青色の紫陽花をメインに白いかすみ草が差し色に入り、とても優しく、美しい仕上がりになっている。
「では、撮影を始めましょうか」
スタッフの呼びかけに応じて、あなたたちは祭壇の前に並ぶ。カメラ目線になりながらも、あなたたちの視線は、どうしてもお互いの方へ向いてしまう。ふと目か合う。
※『APP×5』を振ってください。
成功→彼女(彼)は本当に素敵だ。
相手にクリチケを1枚進呈する。
失敗→照れ臭い。
※互いの姿を見て、どう思っただろうか。RPをどうぞ。
【シーン4】
教会にて、あなたたちは結婚式のモデルとしての仕事を果たした。写真をたくさん撮られたが、悪い気はしないだろう。そうして、再び控え室。あなたが着替えを終えて、スタッフから声をかけられるのを待っていると、スマホの通知が鳴る。相手はKPCから、内容は
『助けて』
あなたはすぐにKPCのいるもう一つの控え室に向かうだろう。
※道中に、『目星』を振ることができます。
成功→妙に式場が静かだ。なぜかスタッフの姿が見当たらない。
失敗→妙に式場が静かだ。
KPCのいる控え室に駆け込む。そこにはKPCがいた。着替えは終わっていたようで、ただ鏡を見つめている。あなたは声をかけるだろう。すると、KPCは口を開いた。
「ええと……どちら様でしょうか?」
冗談かと思ったが、そんな悪ふざけをするような人でないのはあなたが一番分かっている。つまり、KPCは本気であなたをわすれてしまったのだ。
※ショックを受け、SAN値チェック1/1d3
〖以下、PCとの思い出を失ったKPCの会話例〗
・KPCのことを覚えてないの?
→「覚えてない。ごめんなさい」
・自分のことは?
→「覚えている」
☆PCとの思い出を覚えていないのを確認した場合
少し会話をした分かったが、KPCはPCとの思い出をすっかり忘れてしまったようだ。どうにかして思い出してほしいが……。
※『アイデア』or『図書館』or『コンピュータ』で、記憶喪失について調べることができる。
成功→記憶喪失の主な原因は、脳の物理的損傷や激しい心理的ストレスやトラウマがある。心理的ストレスが原因の場合は、心理的に安定させた上で、記憶を戻すきっかけとなるようなエピソードを伝え、思い出させることで記憶を戻せることがある。また、強い衝撃を与えることで思い出すこともあるらしい。
失敗→いったいどうしたらいいんだろうか。
KP情報として
失敗した場合はKPCから情報を出すこと。
KPCの記憶喪失は特殊な道具によるものであるため、痕跡を辿ろうとしてもなにも分からない。
その話を聞き、KPCは何かを決意したように、口を開いた。
「ねぇ、PCさん」
「わたしたちのことを聞かせて?」
〖PL公開情報〗
ここから2人の思い出をPCに語り、思い出させるフェーズに入る。たくさんRPをしてほしい。
KPは『思い出ポイント』を記録する。設定に関することは1P、セッションで体験したことは2Pとする。PCが思い出を語る度にポイントを加算し、合計5P以上となった場合、次のシーンに移動してよい。もちろんKPPLが2人のことをまだまだ振り返りたい場合はその限りではない。気の済むまでRPしてほしい。
追加ルールとして:甘々度が高い場合は加算しよう。そして、10P以上になった場合、ぜひクリチケを1枚ずつ進呈してほしい。
【シーン5】
「うっ」
PCの話を聞いていたKPCが頭を押さえる。
「なんだか、思い出せそう、な……」
思い出せそうと言いつつ、まだ何か引っ掛かっているようで、完全に思い付いてないようだ。
※『アイデア+20』を振ってください。
成功→強い衝撃を与える。彼女(彼)にとって、強く思い出を刺激するようなことを言ったり、したりすれば、記憶を取り戻せるのではないだろうか。なにかもう一押し、きっかけを与えれば!!
失敗→なにかもう一押し、きっかけが必要なのかも。
KP情報として
シナリオで想定しているのは、告白やキスなどである。甘ければ甘い方がいいが、PCが行動に移した時点で【エンディング】へ移ってよい。
【エンディング】
「……PC?」
あなたが(行動)をすれば、彼女(彼)と視線が自然と合った。戻ってきたのだと分かる。彼女は自分がよく知る笑顔を浮かべていたから。
※RPをどうぞ。
☆RPが終わった場合
ふと机の上に何かかある。封筒のようだ。その中にはピン札の1万円が3枚ほど入れられていた。今回のバイト代ということだろうか。
KP情報として
式場を探しても誰も見つけることができない。本来、今日は休館であり、スタッフのふりをした信者が勝手にここを使っていたため。
「ええと…………帰ろっか」
(そう言って、PCの手をとって立ち上がるKPC。)式場を出れば、もう日が傾き始めていた。ふと視界の隅に、紫陽花が目に入る。
※『知識』を振ってください。
成功→紫陽花の花言葉は『移り気』だった。
失敗→綺麗な紫陽花だ。
「ねぇ、PC、知ってる? 紫陽花の花言葉は『移り気』。でも、わたしはきっと……」
【エンディング 6月のキミ、移ろわない気持ち】
〖生還報酬〗
・SAN値回復1d10
・AF:紫陽花のブーケ
所持している場合、『幸運+5』する。