パルデアで天才たちは悩んでいた   作:風見鶏さんの作品おすすめです

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その後

 

 

 

アオイ視点

 

 

 

生まれて初めての宝探しは、私にとって何よりもかけがえのない思い出だ。

 

パルデアの大地を駆け回り、ポケモンをゲットしてたくさんのトレーナー戦う。そんな単純なことの積み重ねが、たまらなく楽しかった。

 

 

仲間とぶつかり合ったりして、たまに負けてしまった時には、自分の限界だとか才能だとかが気になってナイーブになってしまうこともあったけれど、それでも立ち止まらないほどに、私はポケモンバトルが大好きになっていた。

 

旅をはじめる前の、ネモちゃんとあの人のバトルはずっと憧れで嫉妬の対象。火花を散らすポケモンと彼らのあの笑顔は今だって忘れられない。

 

 

私は強くなった。

 

ぬしと呼ばれるポケモンを倒し、立ち塞がるジムリーダーを超え、スター団という組織とも戦い、パルデアで最強のトレーナーであるネモと対等なライバルになって、そして打ち倒した。

 

夢物語のように思っていたあの時の目標は、現実となったのだ。

 

 

けれどもなんだか、ココロが埋まりきっていない気がするのは何故だろう?

 

前のような焦りや恐怖みたいなものはない、達成感も満足感もある。宝物だって見つかった。

 

けれどもまだまだ子どもの私には、漠然としたそのほんの小さなモヤモヤの正体は掴めそうにない。

 

 

 

そういえば、旅の途中で出会ったオモダカ会長から、シュンスケ先生は教師をやめてトレーナーに戻ったと教えてもらった。

 

あの人はときどき、自分は教師ではない〜だとか、どこまでいっても所詮トレーナーだ〜とかいって卑屈になっているときが多かったし、それはきっと本心だったんじゃないだろうか?

 

きっと今でも夢を追いかけて、あのポケモンたちといろんな地方を旅しているんだろう。

 

 

 

「アオイー!!出番だよーー!!」

 

そんなことを考えていると、元気そうなネモが手を振りながらコチラに走ってくるのが目に映る。

 

いつも元気ではあるけれど、、今日はとくにテンションが高い。

 

きっとその理由はとある特別な大会が、開会式をついさっき終えたところだからであろう。

 

学校最強大会、別名バトルスクールウォーズ。

 

私がパルデアリーグでチャンピオンクラスになったことを祝おうとネモが企画した、この学園で最強のトレーナーを決める大会だ。

 

出場する人たちは、暴れ足りない先輩たちだったり、ふだんはめったにバトルをしない先生たち、ほかにはオモダカ会長まで参加するという相当ハイレベルなものになっている。

 

たぶんあの子は私を祝いたいとかじゃなくて、ただ単純に強いトレーナーとバトルがしたいだけではないのだろうか......

 

まぁ相手の人を待たせてしまわないように変な妄想はこのくらいにしないとね、まずは目の前の一回戦、目指すは優勝だ!

 

 

 

 

 

 

 

⭐︎⭐︎⭐︎

 

 

「やぁ、久しぶりアオイさん。覚えてるかな?」

 

会場で呆気に取られるわたしを気遣って話を切り出したのは、今もどこかで旅をしているはずのシュンスケ先生だった。

 

「え...あ、どうも...」

 

なんだか突然すぎて正しい返答をできている気がしない、なんだか顔を引き攣っているきがする。ネモちゃんがサプライズだと言っていたのはこのことだったか...

 

 

 

ふたたび沈黙が周りを包んで、その間に現状をしっかりと噛み締める。

 

 

 

 

やっと落ち着いた。

 

 

自然と最適化されたトレーナーの精神が、身体中の感覚を鋭敏にさせる。

 

 

「チャンピオンなったんだってね、おめでとう」

 

まるで自分のことのような、心底嬉しそうな声と、先生がネモちゃんとバトルしていたときだけに見せていた、あの交戦的な視線とニヤつきが私を睨みつけた。

 

 

ただそれだけなのに、自然と口角が上がってしまうほど嬉しかった。

 

 

彼は私を、全力で打ち倒すべき敵として認識したのだ。

 

 

鳥肌が立つ。

 

 

私はきっと、彼と同じようにニヤついて、似たような目をしているんだろう。

 

でも仕方がないじゃないか。

 

私たちはバトルが好きで好きでたまらなくてしょうがない、どうしようもない人間なのだから。

 

 

「先生!わたし強くなりました!」

 

アオイは語り。

 

「僕もさ!夢だって叶えた!」

 

シュンスケもそれに返す。

 

 

夢を叶えても薄らと残っていた心のモヤモヤのようなものが、すうっと晴れた気がした。

 

 

きっと私は、成長した姿を先生に見てもらいたかったんだ。

 

 

「まぁ細かいことはあとでたくさん話そうじゃないか!」

 

「ですね!わたしもいっぱい話したいことがあるんです!!」

 

 

ポケモントレーナーが目と目を合わせたならば、やることはひとつだろう。

 

2人は叫ぶ

 

 

 

「「でも今は」」

 

 

 

 

 

「「バトルで!!」」

 

 

 

 

 

でんどういりトレーナーのシュンスケが 勝負をしかけてきた!

 

 

チャンピオンのアオイが 勝負をしかけてきた!

 

 

 

 

 

End

 

 

 

 

 






最後も短いですが完結です、みなさんありがとうございました。

どうしても初心者なもので文章力には問題がありまくりでしたが、しっかりとプロットをたてて、拙くとも起承転結のあるストーリーを作ることができて嬉しいです。

感想やお気に入り、しおりがなかったら絶対完結まではやれませんでした。本当にありがたかった......

感想や誤字脱字の指摘お待ちしております。

ではまたの機会に。
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