キーンコーンカーンコーン~ポタ~ジュ~ってか。待ちに待った昼休み。腹が減っては戦はできぬ。いやまあ、勉強だけど。
「つかとも君」
「ん? どうした雫?」
雫が何やらモジモジしながらオイラの席へとやってくる。
「えっと、その、一緒にお昼、食べよ?」
「ああ、そのつもりだけど」
いつもオイラは萌花と雫と2人で昼食を食べている。ありがたいことだ。
「あ、萌花ちゃん、ね……さっき職員室に呼び出されてね」
まーたなんかやらかしたのか萌花のやつ。ドンマイとしか言いようがない。
「えっと……だからね、今日は2人でお昼、食べよう?」
「お、おう」
な、なんかお昼誘われてるだけなのに、変にいかがわし~く感じるのオイラだけか?
とにかくもオイラと雫は弁当を持って、屋上へと向かった。
「じゃん」
「おお!」
オイラと雫はベンチに座り、雫が膝の上に乗せた弁当をオープン・ザ・ボックス。オイラも自分の膝の上に乗せた弁当をオープン・ザ・ボックス。
「中身は一緒、だよ……」
オイラの弁当も雫が朝から作ってくれたものだ。オイラの目の前には色とりどりのおかずが揃った弁当。オイラの方は量が多めだ。めちゃくちゃんまそ~!
「いつも悪いな」
オイラは雫に向かってそう言うと、雫はふふっと小さく微笑んで首を横に振る。
「ううん。私が好き好きでやってることだから……」
重ねてきたな。好き好きって。弁当も重箱だしな。
「そ、そうか。じゃあいただきます」
「うん。いただきます」
雫は箸で卵焼きを摘まむと、オイラの方へとゆっくり持ってきた。そして――
「はい、あ~ん」
いや、ナチュラルあ~んきたー! すご~くナチュラルにあ~ん奇襲してきたー! うおおおお!!!!!
「い、いや自分で……!」
急なあ~ん奇襲にオイラはテンパってしまい、座っているベンチからズルリとバランスを崩された。
「あっ……」
雫はびっくりしてその拍子に箸から卵焼きがスポーンと上空へ。おい卵焼きよ、お前は何処へ往く?
「あんっ……」
スポっと、なんと卵焼きは雫のターニマにイン。マジ? MC卵焼きだと?
「えっと……」
「…………」
オイラと雫が見つめ合ってなんだかいたたまれない空気の中、雫はちょっと頬を染めて困ったように眉をひそめながら固まっているオイラに言った。
「食べる?」
ぶ~~~~~っ! 鼻血を出すオイラ。何を食べるって言うんだい?
その後、弁当をムシャムシャ食べ続けるオイラ。ブロッコリー、唐揚げ、ウインナーエトセトラエトセトラ……。マジ美味かった~食った食った。ご馳走様でした~。え? 卵焼きは? ……もちろん美味しくいただきましたよええ。
MC卵焼き~。美味しそうですね~。もぐもぐ~。