仮面ライダーレスキュー   作:ボルメテウスさん

109 / 114
友のために

ゴルドドライブこと、蛮野が引き起こそうとしている第2のグローバル・フリーズ。

 

それが、近いうちに起きる事。

 

「・・・それで、俺達に何をしろと言うんだ」

 

紅丸はそう言いながら、目の前にいる人物に対して問いかける。

 

彼の元に、突然現れた人物。

 

それは、本来ならばこの場で倒すべき相手である事は理解していた。

 

だが、その目を見て、彼は話を聞く事にした。

 

「おそらく蛮野は私達を利用し、何かを企む。それは決して、私達が望む物ではない。だから、それを阻止する為に協力して欲しい」

 

「そう言うがよ、ここでてめぇを倒せば、それも阻止出来るんじゃないのかよ、ブレン」

 

紅丸は手に持った剣を真っ直ぐと突きつける。

 

これまで何度も戦い、その卑屈さをよく知っていた。

 

ブレンはそれに対して、眼鏡をかけ直す。

 

「確かに私は弱い存在かもしれない。けれど、それ以上に私は我が主の、我が友の為に戦いたい」

 

浅草の街角に吹く秋風が二人の間を駆け抜けた。夕暮れが朱色に染まる空の下、ブレンの眼鏡のレンズに夕陽が反射している。

 

「……お前も俺たちと同じだな」

 

紅丸は突きつけていた剣をゆっくりと下げた。刃先が地面に向く鈍い音が響く。

 

「自分の居場所がねぇってのに、他人のためだけに命張ろうってか」

 

ブレンは静かに眼鏡を押し上げた。その指先が微かに震えている。

 

「貴方のような力があれば……あるいは」

 

彼は自嘲気味に口元を歪めた。

 

「私は確かに優秀な知識もあり、毒を操る力もある。そして超進化体となったが、それでも友を助けられない」

 

一呼吸置いて、ブレンは紅丸を真正面から見据えた。赤錆びた夕日を背にしたその姿は、いつもの陰湿さが薄れていた。

 

「ハートとメディックを道具として扱おうとしています。それは……耐え難い」

 

その言葉に紅丸の眉がわずかに動いた。火消しの本能が警鐘を鳴らしていた。目の前の男は確かに敵だ。だが今、その魂の底から湧き上がる何かを感じた。

 

「道具……か」

 

紅丸は頬を撫でる。浅草の喧騒が遠くに聞こえる。寺の鐘の音が三回鳴った。

 

「まぁいい。俺はな、昔から嫌いなんだよ。自分より弱いやつを踏み台にする輩がよ」

 

彼は大きく息を吐き出し、腰に帯びた剣を鞘に収めた。

 

「だがな、勘違いすんなよ。俺が手ぇ貸すのはあくまで第2のグローバル・フリーズを防ぐためだ」

 

紅丸は指を突き立てて続けた。

 

「その過程でお前らのボスがひっくり返るのは単なる副産物だ」

 

ブレンの目が僅かに見開かれた。彼は咳払いを一つして答えた。

 

「……感謝いたします」

 

「礼なんかいらねぇよ。それより話を進めろ。蛮野は何を企んでる?」

 

ブレンが見せたのは画像。

 

「ここでおそらく何かが起こる。だからこそ、あなた達にはそれを確実に破壊して欲しい」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。