ハートの危機から無事に脱する事が出来た彼らは、そのままドライブこと、泊の治療を終えた。
「怪我は、それ程酷くなかったですけど、あんまり無茶はしないでくださいよ」
「あぁ、すまない」
環に治療の礼を言う泊は、そのまま頭を下げる。
ハートのデッドゾーンを間近で受け続けた結果。
彼の身体には、無数の火傷が多く見られる。
それと共に。
「それじゃ大丈夫そうなんですね」
「あぁ、悪かったってぇ!」
そうしていると、森羅は、そのまま泊をいきなり殴った。
その突然の行動に対して、その場にいた全員が驚きを隠せなかった。
だが、森羅は、これまでにない表情で。
「何を考えているんですか、あなたは!!」
その彼の声は、ここにいる全員がまるで聞いたことのない程の怒声だった。
「あの時、ロイミュードとの戦いで、そんな命懸けで戦う必要があったんですか!」
「それは、確かに分かる。けれど、あのハートと正面から戦う以上、あぁするしかなかったんだ」
泊自身、ハートがどれ程の強さを持っているのか。
直で戦っているからこそ、理解出来た。
それでも。
「それでもっ、命をチップにするような行為はしないでください!誰かを助ける為だとしてもっ、自分の命を蔑ろにするような行為は、俺が絶対に許さないっ」
それが、森羅の心の叫びである事は泊も理解出来た。
そして。
「私から言う事は、全て、彼が言ってくれたから、これ以上言うつもりはない。けれど、進ノ介。だからこそ、私も思い出す事が出来た。トライドロンを、ファイヤードラゴンを造りだした訳を」
泊と共に、行動していたドライブドライバーこと、ベルトさんは、その出来事を思い出すように呟く。
「トライドロンと」「ファイヤードラゴンを」
ベルトさんは、そのまま言葉を続ける。
「かつてプロトドライブを失い、『自分も戦士を守れる強さが欲しい』との想いを抱いた私の意向により開発した、『私自身の強い体』がトライドロン。
そして、ファイヤードラゴンは、森羅。確かに人々を助ける為の物でもある。だが、同時に君を火災から守る為に造りだしたのだから」
「ベルトさん」「叔父さん」
その言葉に対して、泊も森羅も思わず返答する。
「既に、機械となった私からこんな事を言うのは変かもしれない。だからこそ、君達は命を決して粗末にしないでくれ」
ベルトさんの言葉に対して、泊も森羅も。
「あぁ、勿論だ」「消防官として、自分の命も決して諦めるつもりはない」
その言葉と共に、二人の決意を確かに届ける事が出来た。