ドライブは、その戦いで窮地に立たされていた。
ロイミュード『023』ことクラッシュロイミュードと、そんなクラッシュロイミュードを従わせていた『060』と『074』はフォントアール社の輸送トラックを襲撃していた。
クラッシュロイミュードの犯行を止める為に、ドライブは戦闘を行うが、その最中で彼は戦闘で、そして精神的に窮地に陥っていった。
「ぐっ」
守るべき市民であるはずで、善良だと思われていたフォントアール社の社長。
彼が輸送トラックに乗せていたのは液体爆弾である事で、心が揺らいでいた。
その心の揺らぎが隙となった。
クラッシュロイミュードが、液体爆弾を飲み込む事で、その力は倍増。
そのまま、ドライブを吹き飛ばし、近くの橋に叩きつけた。
衝撃は凄まじく、ドライブが未だに生きているのは、その身に纏っている装甲のおかげでもあった。
それを見た後、クラッシュロイミュードと『074』はその場から逃げる。
だが、ロイミュードの死神と呼ばれる存在、魔進チェイサー。
ロイミュードの幹部であるブレン。
二人のロイミュードが、ドライブに迫っていた。
「仮面ライダー、哀れで、愚かで、惨めな男だ」
そう、ブレンは、ドライブの胸ぐらを掴みながら、そう呟く。
「そうだな、屑を守って、正義の味方を気取っていた」
「ご褒美に、私の毒を」
そう、ブレンが呟こうとした次の瞬間。
聞こえて来たのはサイレン。
それに、その場にいる全員が驚いていると共に、現れたのは巨大な救急車。
「あれは、まさか、もう一人の仮面ライダーの」
「あれが」「ファイアードラゴン」
ドライブは、その存在を見ながらも、その救急車の名を、ファイアードラゴンの名を呟く。
そうしていると、ファイアードラゴンから飛び出てきたのは、一つの人影。
存在は、そのまま飛び出ると共に、その向かった先は、ブレンに囚われているドライブだった。
ドライブを掴むブレンに対して、その手に持つ銃を放つ。
「むっ」
放たれた一撃。
それに対して、ブレンは一瞬怯む。
それを見ながら、右腰にある棒状の物を取り出す。
その棒状の物は、グリップの部から伸びたロープ。
それを、ブレンの身体を掴む。
「っ」
魔進チェイサーもまた、すぐにその人物に対して、手に持つ武器、ブレイクガンナーの引き金を引き、紫のエネルギー弾を放っていく。
だが、ファイヤードラゴンから跳びだした存在。
それは、近くの海へと飛び込む。
水飛沫と共に、現れたのは救難艇。
その救難艇から放たれた泡が、魔進チェイサーが放ったエネルギー弾を弾いていく。
そうして、ブレンの元へと辿り着いたその人物は、そのまま蹴り上げる。
「ぐっ、まさか、仮面ライダー」
そう、ブレンは、もう一人の仮面ライダーの存在に目を向ける。
「君は」
「爆発があるという要請があり、来ました。火事などはありませんが、被害が広がる前に災害対象を鎮圧する必要があります」
「えっ、あっあぁ」
その言葉に対して、疑問に思うドライブ。
そして。
「やはり、君は変わらずヒーローを目指しているんだな、森羅」
「えっ」
その呟きをしたのが、誰なのか、一瞬だけ驚きを隠せずに、レスキューはその声の主を見てしまう。
「・・・詳しい事は後で確認を」
そうして、レスキューは、そのまま立ち上がる。
「今は、この危機的状況を脱するのが先です、立てますか」
「あぁ、なんとか」
そうしながらも、身体にダメージがありながらも、立ち上がる。
「なるほど、新たな仮面ライダーか、だが、お前はなぜここに来た」
「先程も言ったはずだ、爆発があった。その被害を最小限にする為にこの場に来た。これを引き起こしたのは、お前達か?」
「いいや、俺は自分の仕事を全うしただけだ」
「人々に被害をもたらす事をか?」
「違うな、この爆発は人間自身が引き起こした事だ」
「ふむ」
それを聞くと共に、レスキューは少しだけ動きが止まる。
だが。
「災害対象に関しての調査は確かに必要だ。だが、今の俺の仕事は人命救助とこの場での災害への対処だ。今は、誰が事件を起こしたのを問い詰める時ではない」
「なるほど、確かにな」
レスキューの言葉。
それを聞くと魔進チェイサーもまた頷く。
「だが、どうするんですか?この場で手負いの仮面ライダーと共に」
「・・・」
周辺を見渡しながら、レスキューは、そのまま魔進チェイサーを見る。
「貴様に問う。貴様の目的は、なんだ」
「今は、ロイミュードを護衛する事。それがなんだ」
「ならば、問題ない。要救助を最優先する」『ビルドアップ!レスキューボート!』
鳴り響く音声と共に、海の近くにあった救難艇が飛び出し、そのままレスキューに装着される。
それと共に、レスキューボートから飛び出た巨大な銃口が、レスキューの持つ銃口と一体化する。
『ヒッサーツ!フルスロットル!レスキューボート!』
鳴り響く音声と共に、その手に持つ銃を、魔進チェイサーとブレンに向けて、引き金を引く。
それと共に、銃から放たれたのは無数の泡。
それが、彼らの視界を封じる。
「これは先程の」
そうしながらも、ブレンはすぐにエネルギー弾を放っていく。
それらに対して、泡は数発受けた程度では砕けなかった。
徐々に迫って来る泡。
それに対して、二人は応戦するように、次々と放っていく。
だが、その内の一つがブレンを包み込む。
「なっこれはぁ!?」
泡に包み込まれたブレン。
だが、その泡は外側から固まる。
「これは、厄介だな」『チューン!チェイサーコブラ!』
ブレンは、そのまま鞭型の武器を召喚し、それらの泡を斬り裂いた。
だが、そこには、二人の仮面ライダーはいなかった。
「逃げたのかっ」
ブレンは、思わず叫ぶ。
「いや、奴は始めから目的を言っていた。人命救助が優先だと、確かに目的は達成されたな」
その言葉と共に魔進チェイサーは、そう事実を確認するように、去った。