仮面ライダーレスキュー   作:ボルメテウスさん

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001の謎

マッハの拳が唸る。

 

環は腰を落とし、寸前で回避。

 

巨大な凍結ガトリングガンが両腕で輝く。

 

「これで止まって!」

 

氷の弾丸が路地裏を凍てつかせる。

 

だがマッハは風のごとく回避。

 

スニーカーが地面を抉る音。

 

「遅い!」

 

環の背後からマッハの声。

 

振り返る隙もない。

 

左肩に衝撃。

 

装甲がわずかに砕ける。

 

「ぐっ……!」

 

(でも……これでいい)

 

環は意識を戦闘から少し逸らす。

 

レスキューのシステムが自動的に周囲の情報を収集している。

 

気温変化、音響パターン、電磁波の乱れ。

 

周囲の建物の状況や、マッハの行動パターン。

 

全てがデータとして蓄積されていく。

 

マッハの呼吸が荒くなる。

 

だが環の心は冷静。

 

全てのデータが頭脳を駆け巡る。

 

「計算完了」

 

氷の弾丸が周囲に飛び散る。

 

無秩序に見える散布。

 

だが全ては計算済み。

 

マッハは不審な顔。

 

「何をしてる?意味がない!」

 

突進してくるマッハ。

 

右足が地面に触れた瞬間—

 

「滑った?!」

 

先ほど放った弾丸が地面を凍らせていた。

 

マッハのバランスが崩れる。

 

即座に体勢を立て直そうとするマッハ。

 

だが次の踏み込みも滑る。

 

「どうして!」

 

(それが、このレスキューギアの能力)

 

環は心の中で呟く。

 

レスキューギアによって情報収集を行い、周囲の状況を把握する。

 

それと共に、放った氷の弾丸によって、敵対したロイミュードの動きを止め、要救助者の退路を作る。

 

それが、環のレスキューギアの能力だった。

 

マッハの動きが止まった一瞬。

 

環は両腕の凍結ガトリングガンを交差させる。

 

冷気が渦を巻き、螺旋状に集約される。

 

『ヒッサツ!フルスロットル!』

 

青白い光が路地裏を染め上げる。

 

一筋の螺旋が放たれる。

 

真空を貫く氷の槍。

 

その軌跡はマッハを捉えている。

 

「ぐっ」

 

剛は、それに気づいても避けられない。

 

凍結の螺旋が当たる直前。

 

環の放った凍結の螺旋がマッハに直撃する直前—

 

剛の前に現れた謎のロイミュード。

 

そのロイミュードが、環の放つ氷を防いだ。

 

「なっ」

 

疑問に思う彼女を余所に、剛をそのまま連れ去る謎のロイミュード。

 

そのロイミュードの胸にあるナンバーは、001。

 

ロイミュード001は言葉を発さぬまま、凍りついた剛の身体を抱え上げた。

 

その瞬間、環の視界に映る世界が歪んだ。

 

まるで時間を切り取ったかのように、001と剛の姿が周囲の空間と切り離され、一瞬にして消え去った。

 

「なっ……何が起きたの?!」

 

環の声は空虚な路地に響く。

 

先程まで繰り広げられていた戦いの痕跡だけが残され、剛の姿は既にない。

 

(さっきのロイミュード……001?)

 

環は立ち尽くし、凍りついた地面に反射する月光を見つめる。

 

「剛さんは……どこに?」

 

疑念が彼女の胸中で渦巻く。

 

(何かおかしい。あのロイミュード、今まで見たことのない能力を……)

 

環は静かに息を吸い込み、両手を握りしめた。

 

「まずは持ち帰って解析しないと」

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