謎のロイミュードの事の調査が進んだ。
記憶を書き換える能力を持つ能力に対抗する為に環を含めた森羅達のメンバー達が調査する事にした。
そんな中で見つけたのは、多くの人が行方不明になっていた事。
森羅は調べると共に、とある地区で行方不明になっている人が多い事に気が付いた。
それは、東京の下町として有名な浅草でも、浅草では多くの住人が行方不明になっていた。
その中には、藤木厳も含まれていた。
新門は、浅草で起きた異変にいち早く気付いていた。
早朝の浅草寺の境内で、彼は煙管をくわえながら周囲を見回していた。
「ふん、最近この辺りが妙に静かだと思わねえか」
新門の口から白い煙が立ち上る。
彼の隣には長身の男が立っていた。
その男の名は森羅。
「えぇ、最近この街から人が消えているみたいです」
「人だけじゃねえ。記憶も消えてるって話だ」
新門は煙管を地面に叩きつけた。
「藤木のじいさんも消えた。あの爺さん、無鉄砲だけど無謀じゃねえ。何かあったに違いねえ」
新門の目が鋭く光る。
「何が起きてるのか分からねえが……」
彼は拳を握りしめた。
「この街を守るのが俺の役目だ。浅草の連中は皆、俺の家族みたいなもんだ。一人でも欠けたら……」
森羅は新門の横顔を見つめた。
その目に映るのは浅草の街への強い愛着と、守るべきものを失う恐怖だった。
「報復なんて言わねえ。ただ……取り戻してえんだ」
新門は煙管を拾い上げた。
森羅は小さく頷いた。
「俺達も同じです。けれど、その犯人が」
その言葉と共に、ゆっくりと口を開く。
「記憶を操るロイミュード001。その正体が真影壮一だって?」
煙管を指で回しながら、新門は笑みを浮かべた。
「参議院議員で国家防衛局長官か。こりゃあ面白え」
森羅は眉をひそめた。
「新門さん、相手はただのロイミュードじゃない。政治家としても力を持っている。下手に動けば……」
「動けばどうだってんだ?」
新門は煙管を口に咥え、火を点けた。紫煙が風に乗って舞い上がる。
「藤木の爺さんはこれまで浅草を支えてきた恩人だ。浅草の連中は皆家族同然だ」
彼の瞳が燃えるように輝いた。
「議員だろうが官僚だろうが関係ねえ。この街を守るのが俺の仕事だ」
煙管の灰を払いながら、新門は決意を口にした。
「東京セントラルフォーラムか。よし、行ってやろうじゃねえか」
森羅は心配そうな表情を浮かべたが、何も言わなかった。
新門が歩き出すと、浅草の街全体が彼を包み込むような気配がした。彼の背中には火消しの赤い衣装が翻り、その姿はまさに火事場の若大将そのものだった。
「おい森羅」
新門が振り返る。
「お前も来るだろ?」
それに対して。
「・・・あぁ、ここで、誰かを失うわけには行かないからな」