仮面ライダーレスキュー   作:ボルメテウスさん

95 / 114
氷の黒幕

大理石の床が彼らの足音を吸い込み、無機質な空間が広がっている。

 

エントランスホールに響く足音が、不意に止まった。

 

「真影壮一!何故、徹君の父親を誘拐した?」

 

進ノ介の声が静寂を切り裂いた。彼の目は怒りに燃えている。

 

「君は確か……特状課の泊巡査。一体、何の話かな?」

 

真影の口元が歪んだ。その笑みは冷たく、まるで氷のように進ノ介の肌を刺した。

 

「とぼけるな!」

 

進ノ介の拳が震えた。シフトカーたちが彼の手の中で光を放つ。

 

(ここで躊躇えば、全てが終わる)

 

彼は決意を固め、シフトカーたちを投げつけた。

 

「!」

 

空気が裂ける音と共に、シフトカーたちが真影の体に直撃する。衝撃がエントランスホール全体を震わせた。

 

「ふふ……」

 

真影の笑みが広がる。

 

同時に、真影の身体はまるで立体映像のように消え、その代わりに現れたのは、蜘蛛を思わせる素体のロイミュード。

 

そして、胸元にあるナンバーは001。進ノ介はその数字を忘れるはずがなかった。

 

「ついに正体を現したな、001!」

 

進ノ介の声に怒りが滲む。

 

「思い切った事をする男だ」

 

真影の呟きが不気味に響く。

 

その瞬間、真影の両脇に控えていた2人の人影が動き出した。彼らの姿が歪み、ロイミュードとしての本性を現す。

 

「御付きだと?」

 

ロイミュード028と092。彼らの出現に進ノ介の表情が強張る。

 

「ここでっ」

 

「ふっ」

 

真影の両手が掲げられた瞬間、空気が凍りつく。

 

エントランスホールの中央にいた数人の人間たちに向けられ、無数の氷の針が放たれた。

 

「危ない!」

 

進ノ介が警告するも遅く、針は彼らの体を貫く。

 

しかし―

 

「……何?」

 

貫かれたはずの人間たちは何事もなかったかのように歩き始めた。まるで先程までの出来事が幻であったかのように。

 

進ノ介は眉をひそめた。

 

(記憶を消した?いや……もっと根本的なものを……)

 

だが彼自身に変化はない。進ノ介の記憶は消えていなかった。

 

「くそっ……」

 

真影が再び攻撃態勢に入るのを見て、進ノ介は即座に構えた。

 

(ここで負けるわけには……)

 

「おっとっと」

 

突然聞こえた声に進ノ介は振り返る。

 

「よくやったじゃねぇか、警察の仮面ライダー」

 

新門の声が響く。彼は悠然とホールの入口に立っていた。

 

「お前のような奴がいれば少しは安心して俺も戦える」

 

その言葉と共に、新門は一歩踏み出した。彼の目には浅草の守護者としての強い意志が宿っている。

 

「新門さん」

 

進ノ介は驚きつつも安堵の表情を浮かべた。

 

「ほぅ、浅草にいる。ならば」

 

「変身」

 

だが、その前に、真影の放つ氷の針を喰らう直前に、新門は既にレスキューへと変身していた。

 

レスキューを身に纏う事で、氷の針を防ぐ事に成功する。

 

そして。

 

「てめぇにはきっちり落とし前、つけさせてもらうぞ!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。