廃棄施設。
進ノ介達が辿り着いた地下深くの実験室には、冷凍保存されたカプセルが無数に並んでいた。
それぞれのカプセルには人間が氷漬けになっており、その光景は凍りついた墓場のようだった。
「これがあいつの実験場か……」
新門が低い声で呟く。カプセルの一つに近づくと、その中にはかつての同僚の顔があった。
「畜生……」
彼の拳が震える。
突然、部屋の奥から機械的な足音が響いた。
「ようこそ、私の秘密基地へ」
フリーズ・ロイミュードが紳士的な微笑みを浮かべながら現れる。その後ろにはブレンと、虚ろな目をした剛が立っていた。
「ブレン!剛!」
泊が叫ぶ。
「彼は完全に我々の手駒となった」
ブレンが冷ややかに告げる。
「貴様らの抵抗もここまでだ」
「なぜこんな事をする?」
進ノ介が怒りを抑えながら問う。
フリーズは腕を組み、芝居がかった口調で話し始めた。
「12年前……私は特異体質を持つ人間たちに出会った。彼らは私の氷の能力に抵抗する力を持っていたのだ。それは私にとって最大の謎だった」
彼は指を鳴らすと、空中に映像が投影された。12年前の研究施設での映像だ。
「研究者たちは私の能力の秘密を解明しようとした。だが彼らは……私の実験台となり永遠に眠ることになった」
「それで20人もの人間を誘拐したのか?」
新門がカプセルを叩きながら言った。
「実験には犠牲がつきものだ。貴様のような特異体質の人間は最高のサンプルだった」
新門が一歩前に出る。その目は怒りで燃えていた。
「てめぇの意味の分からねぇ実験はどうでも良い」
剣を構えながら言う。
「ようするにてめぇをここでぶっ倒せばいいだけだ」
「貴様には用はない」
フリーズが進ノ介の方を向く。
「用があるのは」
新門が口元を歪める。
「あぁ、そうだよ、てめぇをぶっ潰すのは、こっちの奴の役目だ。俺は」
新門は周囲で冷凍保存されている人々を見回した。その目に冷たい怒りが宿っている。
「浅草の奴らを助ける」
「新門さん」
進ノ介が呼びかける。
「ここにいる人達をお願いします」
新門は小さく頷くと、カプセルに向かって剣を振るった。
「しっかりとけじめをつけてこいよ」
彼の声には珍しく温かさがあった。
フリーズロイミュードが高笑いをあげる。
「面白い。だが貴様に勝ち目はない」
進ノ介はベルトさんに手を伸ばした。
「勝ち目なんて関係ない。俺が守るべきものを守るだけだ、変身!」
それと共に進ノ介は、ドライブへと変身する。
同時に、親子二代による因縁の戦いが始まる。