仮面ライダーレスキュー   作:ボルメテウスさん

98 / 114
氷を溶かす炎

廃棄施設。

 

進ノ介達が辿り着いた地下深くの実験室には、冷凍保存されたカプセルが無数に並んでいた。

 

それぞれのカプセルには人間が氷漬けになっており、その光景は凍りついた墓場のようだった。

 

「これがあいつの実験場か……」

 

新門が低い声で呟く。カプセルの一つに近づくと、その中にはかつての同僚の顔があった。

 

「畜生……」

 

彼の拳が震える。

 

突然、部屋の奥から機械的な足音が響いた。

 

「ようこそ、私の秘密基地へ」

 

フリーズ・ロイミュードが紳士的な微笑みを浮かべながら現れる。その後ろにはブレンと、虚ろな目をした剛が立っていた。

 

「ブレン!剛!」

 

泊が叫ぶ。

 

「彼は完全に我々の手駒となった」

 

ブレンが冷ややかに告げる。

 

「貴様らの抵抗もここまでだ」

 

「なぜこんな事をする?」

 

進ノ介が怒りを抑えながら問う。

 

フリーズは腕を組み、芝居がかった口調で話し始めた。

 

「12年前……私は特異体質を持つ人間たちに出会った。彼らは私の氷の能力に抵抗する力を持っていたのだ。それは私にとって最大の謎だった」

 

彼は指を鳴らすと、空中に映像が投影された。12年前の研究施設での映像だ。

 

「研究者たちは私の能力の秘密を解明しようとした。だが彼らは……私の実験台となり永遠に眠ることになった」

 

「それで20人もの人間を誘拐したのか?」

 

新門がカプセルを叩きながら言った。

 

「実験には犠牲がつきものだ。貴様のような特異体質の人間は最高のサンプルだった」

 

新門が一歩前に出る。その目は怒りで燃えていた。

 

「てめぇの意味の分からねぇ実験はどうでも良い」

 

剣を構えながら言う。

 

「ようするにてめぇをここでぶっ倒せばいいだけだ」

 

「貴様には用はない」

 

フリーズが進ノ介の方を向く。

 

「用があるのは」

 

新門が口元を歪める。

 

「あぁ、そうだよ、てめぇをぶっ潰すのは、こっちの奴の役目だ。俺は」

 

新門は周囲で冷凍保存されている人々を見回した。その目に冷たい怒りが宿っている。

 

「浅草の奴らを助ける」

 

「新門さん」

 

進ノ介が呼びかける。

 

「ここにいる人達をお願いします」

 

新門は小さく頷くと、カプセルに向かって剣を振るった。

 

「しっかりとけじめをつけてこいよ」

 

彼の声には珍しく温かさがあった。

 

フリーズロイミュードが高笑いをあげる。

 

「面白い。だが貴様に勝ち目はない」

 

進ノ介はベルトさんに手を伸ばした。

 

「勝ち目なんて関係ない。俺が守るべきものを守るだけだ、変身!」

 

それと共に進ノ介は、ドライブへと変身する。

 

同時に、親子二代による因縁の戦いが始まる。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。