ブルマ「ステキな恋人が欲しい!」   作:フェレーデ

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区切りの関係で今回短めです


20:地球まるごと超決戦②

 悟空は神殿を訪れていた。

 というのも、ギネから仲間たちが神殿で修行していると聞き、久しぶりに顔を合わせたくなったからである。

 久しぶりの再会に喜び合う一同。

 しかし、そんな穏やかな空間はすぐに崩れ去ることとなる。

 

「大変なことになった」

 

 下界を見ていた神様が嘆きの声を零す。

 

「どうしたんだ神様?」

「もしかして、テレビでやってた巨大隕石ってやつのことか? それだったらブルマの家が何とかするから大丈夫だって母ちゃんが言ってたぞ! 兄ちゃんもいざとなったらベジータがいるから問題ねえって」

 

 天津飯が発言の意図を尋ね、悟空は予測を口にする。

 ニュースを知ったとき、地球の危機を察し悟空は一早く駆けつけようとしたのだ。

 しかしそれはチチに止められた。一家の大黒柱が赤ん坊を置いて戦いに行くつもりかと怒鳴られたのだった。

 孫悟空もチチには弱い。

 どうしたものかと助け船を期待してギネとラディッツの方に視線を飛ばすと

 

「今回はカカロットが行く必要はないんじゃないかな。ブルマのところがミサイルで迎撃するって言ってるし」

「そうだな。いざとなったらベジータもいる。アイツなら巨大隕石くらい簡単に破壊するだろう」

「そ、そんなぁ…」

 

 チチの肩を持つ2人にガックシと肩を落とす悟空。

 チチは上機嫌な様子でうんうんと3人のやり取りを聞いていた。

 すると、ギネが思い出しように

 

「あぁ、そういえばカカロットの仲間が神殿で修行していたよ。みんなあの大会の時よりずっと強くなってたよ」

「神殿で?」

 

 ギネに言われ気を探る悟空。

 すると、神殿に4つの懐かしい気を感じ取ることができた。

 

「この気は…クリリンにヤムチャ、天津飯と餃子か! そっか! アイツら神様のところで修行してるんか!」

 

 うずうずとした様子で悟空はチチを見る。

 目は口ほどに物を言うとはこのことか。口では何も言わないが、行きたい気持ちでいっぱいなのが伝わってくる。

 

「悟空さが行きたいなら行ってくればいいだよ。仲間に会ってくるだけなら何の問題もねえからな。ただし、あの隕石に関わるのは絶対にダメだ」

「おうっ! 分かった!」

 

 こうして悟空は神殿へと来たわけだ。

 巨大隕石の接近に対して積極的に解決に動かないのはこうした事情があった。

 もしも、チチとの約束を反故にしようものなら自分が殺される。そんな確信が悟空にはあった。

 それでも自分がやらなければ地球が滅んでしまうとなればムリヤリでも行っただろうが、ベジータがいるから問題ないと言われればそれまでだ。

 自分がいなくとも問題なく解決するだろう。

 

 

「いや……そのことではない。隕石の件はベジータに任せておけば問題ないのだが、それと別にもうひとつ地球に飛来した宇宙船があってな…」

「宇宙船…」

「そして、それに乗った宇宙人が神精樹という厄介なものを地球に撒いたのだ」

「神精樹…?」

 

 神精樹という聞きなれない言葉に悟空たちは疑問符を浮かべる。

 神様は全員に分かるように神精樹について説明する。

 

 神精樹。

 それは星の生命を限界まで吸い取る厄介な植物。

 植えられた惑星は動物が死に植物は枯れ各地で天変地異が起こり、最期にはすべてのエネルギーを吸い取られ砂漠と化してしまう。

 一番厄介なのは植えてしまえば取り返しがつかなくなることで、一度惑星に根を張った神精樹は植えた本人でさえも退けることはできない。

 

「もともと神精樹は神のみに許された道具だ。神殿にもその種がひとつ保管されておる。しかし、よっぽどのことがない限り使用は控えるよう神となった際に厳命されておるはずなのだが…」

「だったら、誰かが奪ったんじゃねえかな?」

「奪っただと…?」

「ああ。宇宙にはフリーザっていう星を売る仕事をしてるヤツもいるっていう話だ。そいつらの仲間が、偶然その神精樹っていうのを見つけてても不思議じゃねえ」

 

 悟空はラディッツから話を聞いたことがあったのだ。

 サイヤ人やフリーザが今まで何をしてきたのか。

 もちろんすべてを知っているわけではない。だが、最低なことをしてきたということは分かっている。

 

「とにかく、地球にはその神精樹っていうのが植えられたんだろ? だったら、まずはその植えたやつをなんとかしねえと」

 

 悟空が靴ひもを結び直し気を引き締める。

 背を向けて飛び立とうとしたとき、クリリンが待ったの声をかける。

 

「待ってくれ悟空。オレ達も連れてってくれ! こう見えても強くなったんだ。こういう時に備えてさ!」

 

 クリリンがそう言い、その横にヤムチャ、天津飯、餃子が並ぶ。

 既に戦う覚悟はできているということだろう。眼が、顔つきが、佇まいが戦士のそれになっていた。

 クリリンたちが力を付けたというのも本当だ。全員が全員、天下一武道会のときよりも格段に気が強くなってる。

 

「よぉし! みんなで地球を守ろうぜ!」

「「「「おぉーー!!」」」」

 

 

 

 

 

「──ってわけで兄ちゃん、チチにすまねえって謝っといてくれ」

「え、ちょ…!?」

 

 ラディッツは念話で伝言を押し付けられた。

 

 

 

 

 

 ベジータはドラゴンレーダーを使いあっという間にドラゴンボールを集めた。

 30分とかからない素晴らしいスピードであった。

 

「それは…ドラゴンボールか…?」

「知っているのか?」

「あぁ。ワシの記憶の奥底に、それと同じものがある」

 

 スラッグの発言を怪訝に思いながらもベジータは神龍を呼び出す。

 出でよ神龍、そして願いを叶えたまえ!

 七つの願い玉が神秘的な光に包まれ、やがて光は大きな一閃となり神の龍へと姿を変える。

 

「さあ、願いを言え。どんな願いも一つだけ叶えてやろう」

 

 神龍に驚きを隠せないスラッグにベジータはさっさと願いを言えと言い急かす。

 このまま願いを叶えられなくなっては元も子もない。

 

 ──このワシに永遠の若さを! もっともパワーの溢れていたあの頃に戻してくだされ!

 

「容易い願いだ」

 

 神龍の両目が紅く光る。

 すると、みるみるうちにスラッグに力が戻っていったのだ。

 

「ハッハッハッハ! 戻った、戻ったぞ! オレにとびきりの若さが戻ったぞ! もっともパワーに溢れていたこのオレに…!!」

 

 歓喜の声を上げるスラッグ。

 神龍が願いは叶えたと言いドラゴンボールが飛び散っていくが、そんなものは視界に入らない。

 どうだって良かったのだ。全盛期のチカラを取り戻したことに比べれば、そのくらいのことなどどうだって。

 

「ふん、全盛期のパワーと言うからどれほどのものかと思えばこの程度か。ちょっと戦闘力が増しただけではないか」

「……試してみるか?」

 

 腕組をしたまま余裕の笑みを浮かべるベジータに対し、スラッグもまた右の拳をぎゅっと握りニヤリと笑みを浮かべる。

 

「礼を言うぞサイヤ人。貴様のおかげでオレはパワーを取り戻すことができたのだからな」

「精々このオレをがっかりさせんことだ」

「無論だ」

 

 スラッグが攻撃を仕掛けてくる。

 以前よりも速く、そして重いパンチ。

 しかし、ベジータはまたも簡単に受け止めてしまう。

 

「貴様のパワーはその程度か?」

「違うに決まっている!」

 

 パンチ、パンチ、パンチ!

 スラッグは目まぐるしいスピードのラッシュを仕掛けるが、ベジータはそれを涼しい顔をして避ける。

 やがて避けるのも面倒になったのだろう。ベジータはスラッグの攻撃の一つを掴み上げ、動きを硬直させたスラッグの腹に蹴りを叩き込む。

 スラッグは避けられない。若返り、パワーを取り戻してもなおベジータに蹂躙されていた。

 

「それが全力だとしたらとんだ拍子抜けだ。オレはまだ半分の実力も出していないんだぞ」

「ぐっ…! ま、まだだぁああ!!」

 

 スラッグは全身に力を込める。

 すると、その体躯はみるみるうちに巨大化していき、やがて山よりも大きい姿へと変わる。

 

「ほぅ…? 巨大化して戦闘力も増したか? ナメック星人もそんなことができるとは初めて知ったぜ」

「ハッハッハ! シンのすがたとなったこの俺に敵うと思うなああああ!!」

 

 巨大化し戦闘力も向上したスラッグの大振りな一撃がベジータへと迫る。

 ベジータはこれを避けない。むしろ、好戦的な笑みを一層強め片手を前へと突きだし、スラッグの一撃を正面から受け止めたのだった。

 

「なん…だとぉ!」

 

 これにはスラッグも衝撃を隠せない。

 巨大化した腕の大きさはベジータの胴体より何倍も大きいのだ。

 その巨体から繰り出される一撃を、片手だけですべて押さえ込んで見せた。

 

「はぁ!!」

 

 続けて、ベジータはスラッグの腕を掴み、身体の大きさなど知らぬとばかりにスラッグの巨体を空中へと放り投げる。

 体勢を崩すスラッグへと突進し、勢いを上乗せした渾身の一撃を叩き込んだのだった。

 

 両手で腹を押さえスラッグは痛みに悶える。

 その姿を見てベジータはフンッと鼻を鳴らし腕組みをする。

 

「ちょっと本気を出したらこのザマか。脆いヤツめ……このオレが消し去ってやる」

 

 ベジータに相手を甚振る趣味はない。

 スラッグのもとへと歩いていくと乱暴にその腕を掴み上げ

 

「ま、待って──」

「──二度は聞かん!」

 

 めいいっぱいの力で空へと放り投げる。

 そして、右手の人差し指を中指をスラッグへと向け、まるで銃で射撃する時のように照準を合わせてニヤリと笑みを浮かべ──

 

 ──ボンッ!

 

「へっ、きたねえ花火だ」

 

 数多の惑星を滅ぼしたスラッグは、星屑となって消えたのだった。




【戦闘力一覧】
・ベジータ:600万(ほぼ変化なし)

・スラッグ:160万
若返り:250万
巨大化:500万

・クリリン:5000
・ヤムチャ:4500
・天津飯:5500
・餃子:2000
・ラディッツ:8000


【天界での修行について】
 やってることは悟空の時とほとんど同じ。
 ラディッツは神様に呼ばれてよく天界で一緒に修行している(何故か抵抗したことは一度もない)
 ラディッツに対して地球人組4人で一斉にかかる訓練を何度も行っており、そのため原作よりも格上との戦闘に慣れた。

トランクスの年齢は?

  • 原作通り
  • 悟飯と同い年くらい
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