凍夜と耀と唯人がノーネームの領地に入って少し歩いた時のことだ。
「ドーン」唯人に向けて黒ウサギの擬似神格 金剛杵が飛んできた。
「勝手にノーネームの領地に入るな。この裏切り者、消えろ」珍しく黒ウサギが激怒している。でも泣いている。
「あいつらと仲良くしろよ。それと凍夜黒ウサギには真実を話すなよ」そういって唯人は引き返していった。
黒ウサギは部屋にこもりっぱなしだった。
「コンコン、春日部だけど入っていい。」耀は黒ウサギに真実を伝えようとしていた。唯人は凍夜だけにいっていたからだ。
「あっ、はい。どうぞ」耀は黒ウサギの部屋に入っていった。
「黒ウサギ唯人はなんで裏切り者なの」耀は事情を知っていてわざと黒ウサギに尋ねた。
「あの人は魔王とのギフトゲームで負けた次の日に1人で逃げたからです。」
「黒ウサギあのね、私唯人に真実を聞いたの。唯人が出ていったのはこの領地と子供達を守るためだったの。その為に唯人は自分の人生を犠牲にしたんだよ」その話を聞いて黒ウサギは泣きながら窓から飛び出していった。
「なんで、なんで、言ってくれればいいのに。唯人、唯人………………………」
黒ウサギは数時間も唯人を探し続けたが唯人は見つからなかった。黒ウサギはその場に倒れ泣いた。
「なに、ないてんだこの駄ウサギ。唯人なら森の中の泉の近くで寝ていたぞ。」そう言って凍夜は黒ウサギの耳を引っ張った。
「痛いです。凍夜さんでもありがとうございます。そう言って黒ウサギは森の中の泉にむかって走りだした。
黒ウサギは泉の近くで寝ている唯人を見つけた。そして唯人の所まで歩いていった。
「裏切り者に何かようか」唯人は黒ウサギと目を合わさずそういった。
「戻って来てください、唯人さん」
「お前は俺をバカにしているのか。俺にはもうなにもない。仲間もギフトも恋人も。それで今さら戻ってこい。お前が消えろと言ったくせにか。どう考えても俺は道具としてしか見られていない。」そう言って唯人は立ち上がって森の奥の方向に歩きはじめた。黒ウサギは呆然としていた。
唯人が少し歩いて振り返った。
「ギフトがなくなったと聞いた途端ゴミ扱いかよ。」そう言って唯人は歩きはじめた。
「ふざけるなぁーーーーーーーーーーーー」凍夜が唯人の顔を殴った。唯人は殴られた手を掴み凍夜の顔を殴り返した。
「お前に何がわかる。愛した人から裏切り者と言われて平気な奴がいると思うか。自分の人生を犠牲にしたのにそんなことを言われたらどれだけ自分が惨めになるかお前にはわかるのかっっっ」唯人は泣きながら怒鳴った。
つづく