俺が趙王とか、重責すぎて胃が痛いんだが!?   作:カチコミ侍ニン任にん

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 どうもこんばんわ! 『カチコミ侍ニン任にん』です!

 4月1日に『pixiv』にて宣言したように、何とか本日最新話を投稿することが出来ました! 今回は皆様の期待を裏切ることなく投稿出来て安心しております。

 そして今回の話から、原作では一番人気と言っても過言ではない『馬陽編』。それの代わりとなる話が始まります。楽しんでいただけると幸いです。

 それでは話はここまでにして、本編へどうぞ!!







 

 

 

 □月○◇日

 

 

 ——ある~日~♪《ある~日~♪》 山の中~♪《山の中~♪》 龐煖(ほうけん)に~♪《龐煖に~♪》 遭遇(であ)った~♪《遭遇った~♪》

 

 

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ————いや、そうはならんやろ(マジレス)

 

 

 

 まずは……いきなり歌い始めて申し訳ない。(脳内土下座)

 

 そんでもって上記で歌っていたことを俄かには信じられぬであろうが……嘘偽りない真実だ。マジで誇張表現の一つもなく、偶然山の中にてオッサン(龐煖の愛称)こと『‶武神″龐煖』と遭遇したのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 3週間の休暇もとうとう残り6日となったこの日、俺は『魏』と『秦』との国境線の要である重要地である『韓皐(かんこう)城』へと向かっていた。

 ん? 何で危険な国境線まで来ているのかって? 確かに普通であれば国境線というのは危険な場所であるが、現在だけで言えば危険がほとんどないのだ。何でかというと、国境線が危険な理由は他国が侵攻してくる可能性があるからなのだが、現在国境を接している『魏』と『秦』は『韓皐』にほぼ攻めてこないと言えるからだ。『魏国』の方は俺たちが以前奪い取った『繁陽城』の一帯と『‶魏火龍七師″呉慶』を討ち取った『秦国』への方へ目を向けていてこっちまで気にする余裕はない。そして『秦国』の方は、先程述べたように『魏国』の動きを警戒しているのに加えて、現在『韓』へと20万の兵で侵攻しているため、同じくこっちまで兵を向ける余裕がないのだ。

 

 とまぁそんなこともあり、俺はお忍びで『韓皐』へと向かっていた。この『韓皐』は防衛線の要としては勿論のこと、現在の街道の状況から商いの拠点としても重要になりつつある。そのため俺は、商いについて詳しい万桃を引き連れて将軍の『大圭』としてお忍びでそこへ向かっていたのだ(まぁ、中央からの城の視察という名目もあり兵を5000人も連れてきているから、お忍びって言っていいかわからんけど)。

 

 

 

 そして『韓皐』への近道ということで通った山道において、『龐煖』に出会ったのだ。

 龐煖と初めて出会ってから今年で7年となるが、正直このオッサンとこんだけ長い付き合いとなるのは思ってもなかった。

 

 え? なぜって? それは————その出会いが最悪だったからだよ! 当時14歳だった俺は特訓と称してよく廉頗に戦場へと強制連行されていたのだが、龐煖に出会ったのも戦場…それも敵の総大将がいる本陣でだった。俺が強制参加されられたその戦は、敵の総大将が大して名も通ってない将軍にしては廉頗のじいさん相手に食らい付いていたため、じいさんの戦にしては珍しく5日にも渡って続いていた。ただやはりというか当然と言うべきか廉頗のじいさんには敵わないようで、前線を輪虎(りんこ)と介子坊(かいしぼう)によりズタズタにされたところを俺が500騎を率いて突破したため戦における王手がかかった。その時の俺は『ようやく戦が終わるなぁ~』と少々気を抜いていた。本陣には未だ1000ほどの兵が残っていたが、俺が率いている500騎は全員が精兵で負けない自信があったことや仮に俺たちが手こずっても直ぐに四天王たちの兵も後を追ってくるため勝利を疑ってなかった。

 しかし、敵本陣に到着した俺は目を見開いた。なぜなら、敵本陣が既に壊滅していたからだ。天幕は崩れており、辺りには敵本陣の兵と思われる者たちの亡骸がいくつも転がっていた。しかも亡骸に関してはただ死んでいるのではなく、全員が例外なく身体を切り飛ばされていたのだ。そしていくつもの亡骸の中心にいたのがワレブのオッサンこと龐煖であった。オッサンは振り返って俺を視界に収めると、『我を呼んだのは貴様か?』と呟いた。俺が何のことだと思った正にその時、オッサンが一瞬で俺との距離をゼロにすると矛を振るって来たのだ。俺は考えをしていたこともあり反応が一瞬遅れてしまったが、廉頗のじいさんとの特訓で攻撃を防ぐのは何度もやっていたこともあり無意識のうちに防御の構えをしていたお陰でオッサンの一撃を受けることが出来た。しかし、体格もパワーも俺よりも優れていたオッサンは、防御など関係ないと言わんばかりに矛を力づくで振りぬいて馬ごと俺を吹き飛ばした。ただ俺だって伊達に廉頗たちに鍛えられていたわけではなく、手綱を引いて馬を何とか着地させる。だが先程の一撃で馬の心は折れてしまっていたのか、俺が手綱を引こうとも全く動こうとしなかった。そしてそんな様子を見ていた部下たちは、俺を吹き飛ばしたオッサンに対して敵意むき出しにして突っかかろうとしていのを慌てて止めた。『観察眼』を使用しなくともオッサンが廉頗のじいさん並に強いことが、先程の一撃と身体から出てくるオーラ(?)って言っていいのか分からないが、とにかくそんなものが見えたことで『こいつは只者ではない』と俺の勘が警告を鳴らしていたからだ。俺が連れて来た500人も強いが、申し訳ないが廉頗と比べたら月とスッポンと言っても過言ではないため、無駄死にさせないためにも下がるように言って俺は馬から降りてオッサンの前に出た。正直今すぐにでも逃げたしたかったが、オッサンの目的は俺だったし下手に背中を見せればあっという間に真っ二つに両断されることは簡単に予想出来たため、俺は凄く嫌だったけどオッサンと一騎打ちをすることとなったのだ。

 

 そうして、オッサンと一騎打ちをすることになった俺。そして今の俺がこうして無事であることから結果はもう分かっていると思うが、その勝負は俺が勝った。勝ったのだが……実はそのことあんまり覚えてないんよね、俺。ほら、よくあるじゃん? あまりにも必死だとその時のこと朧げにしか覚えてない事さ。正に当時の俺がそんな感じでさ、気づいたら全身包帯塗れで少し身体を動かすだけでも激痛が走るほどの状態であった。後に輪虎から聞いた話では、激しい攻防の末一応俺が勝利したとの事なんだけど、かくいう俺もダメージが大きかったようで渾身の一撃で龐煖が倒れた直ぐ後に俺も倒れたようだ。そのためか勝負に勝ったっていう実感がないんだよなぁ~。しかも後に同じく重症な龐煖を治療した珠世(しゅせい)から、オッサンの身体は古傷によって本来の力を出せる様な状態ではなく、戦っていた時は全力の7割程度だっただろうという話を聞き、更にその思いが強くなった。まぁ、再戦しようとは欠片も思わないけど(戦っても次は絶対に勝てないだろうから)。

 ただ意外だったのは、治療が終わった後の龐煖の雰囲気が大分丸くなっていたことだ。個人的な感想として、オッサンのことは武のこと以外に興味がない尖り散らしたナイフだと思ってたんだけど、何故かは知らないが勝負後は考え方に変化が起っていたようで武の道の極みである‶武神″を目指すと言う目標は変らないながらも、単純な武力以外での‶強さ″や‶人″というものへの興味も出てきているようだ。話を聞いた珠世から『龐煖さんを変えたのは、貴方ですよ。大王様♪』と言われたのだが、俺そんなことしたっけ? 確かに戦いの最中に何かオッサンと話した事は覚えているのだが、その内容までは全くと言っていいほど覚えていない。辛うじて覚えていることにしても、『馬鹿野郎ォ!!』とか『アホかテメェはァ!!』みたいな罵倒染みた言葉だったんだけど、どこにオッサンを変える要素あるのかねぇ? 

 

 

 

 っと、話がちょっと脱線したな。

 とまぁとにかく、そんな衝撃的な出会いをしたオッサンと俺は知り合い…って言っていいのか分からないが、そんな風に付き合いが今まで続くことになったんだ。まぁ付き合いって言っても、約束して会うということはこれまで一度もない。俺が色々と忙しいと言うのもあったが、それ以上にオッサンが‶求道者″として中華中を旅しているために年に3回も会えれば良い方で、最悪1年の内に一度も会わなかった時もあった。実際、今年においてはオッサンと会ったのはこれが最初だった。

 

 そうして久しぶりにオッサンと会った俺は、時はもう夕暮れになっていることもありオッサンと一緒に野宿することとなった。最初の内は、オッサンの見た目もあり万桃はビビっていたが、俺が気軽に話しかけ以外にもそれに律儀に応える様子を見て彼女も安心したのか途中からは多少ぎこちないながらも会話は弾んでいった。連れて来ていた糸凌(しりょう)たちも、彼女たちは初対面ということもあり警戒を高めていたが、俺たちが会話する様子を見たことで万桃と同じく警戒を解いていた。

 

 そうして俺は、お互いのこれまでの話を肴にしてオッサンとそれなりに楽しく酒を楽しんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 □月○×日

 

 

 早朝、オッサンは早々に去って行った。

俺が目を覚ますとテントの入り口に『また会おう』との置手紙がされており、オッサンが既に去った後であった。万桃は朝食を一緒にできなかったことを残念がっていたが、オッサンのこの行動はいつものことなので俺は特に気にすることはなかった。

 

 そして朝食を取った俺たちは、再び『韓皐城』へと馬を進めた。朝早くに出発したこともあり、昼を少し過ぎたあたりで『韓皐城』へ到着することが出来た。何も伝えずにサプライズでやって来たため、城主と守備軍として配備されている『サーム』は突然の来訪に驚かせてしまったため、そこは申し訳なかった。

 そして、城主がささやかながらの宴を催してくれてたっぷりと酒と料理を楽しんだことと、これまでの旅の疲れもあり宴が終わって部屋に戻った俺は直ぐに眠気に襲われた。

 

 そのため、今日はこれぐらいにしとく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 □月○△日

 

 

 今日は『韓皐城』の中を色々と見て回らしてもらった。城壁や望楼、訓練場、食料庫、武器庫などの軍関係の施設は勿論のこと、市場や農園、鍛冶場などの民の経済に関与する場所を回ったりもした。

因みに回る際には、万桃は勿論のこと秘密の視察のため護衛として糸凌も連れていたため、2人と一緒に食べ歩きもしていたので実質お忍びデートを出来たことが良かった。

 

 城壁と望楼はまもなく完成しそうで、そうなればここは趙国内でも指折りの堅城となることは間違いないと思う。市場などについても、要所に位置していることもあり経済がきちんと回っていて、ここに住んでいる民たちも幸せそうに暮らしていて何よりだった。

 

 明日の昼過ぎにはここを出立して邯鄲へと変えることになるので、午前中はもう一度市場に行って食事をしたりお土産を買っていこうと思う。

 

 さてと、今日はこれくらいにして休むと致しますか。本来ならお楽しみと行きたいところだけど、楽しみ過ぎて午前中を寝て過ごすことになったら大変のため今日は我慢するとしよう。

 

 

 

 ——ああそういえば、邯鄲にいる郭開から韓国と秦国との間で和議が成立したことで、20万の秦軍が引き揚げ始めたっていう報告があったなぁ。戻ったらそれの確認もしなきゃいけないから面倒だなー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 □月○○日

 

 

 ——ふざけんな。ふざけんなふざけんなふざけんな……ふざけんなッッッ!!!!!

 

 何で……何で!? ————よりによって秦軍15万が韓皐城(ここ)へ向かって侵攻してきてんだよっ!!!? 韓との戦が終わったばかりというのに、何で趙側(こっち)に侵攻してくんだよ!?

 

 しかもその総大将が、あの『王騎(おうき)』何だよ!!? 引退したんじゃなかったのかよ!?

 

 ああもうマジで何なんだよッ!? どうしてこんな目にィ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!?

 

 

 

 

 

 

 







 ここからは、登場キャラの設定となります。



『オリキャラ情報』
★名前:珠世(しゅせい)
◎元ネタ:鬼滅の刃の『珠世(たまよ)』
◎性別:女性
◎年齢:30歳
◎設定
~趙東部の生まれ。代々村の医者をしている家の出で、頭の良かった珠世は幼少の頃から医者であった父の手伝いをしていた。そのため知識と医術は歴代最高のものとなっている。15歳の時から医者として仕事をしていて、17歳の時に村の幼馴染の男と結婚し、18歳の時に娘を出産する。家族3人で仲良く暮らしていたが、珠世が20歳の時に趙東部広域にて疫病が発生することでその幸せな生活は終わりを迎える。珠世は運良く疫病には掛からなかったが、夫と娘が疫病の発生した村に買い物へ行っていたこともあり、2人は運悪く疫病に掛かってしまう。珠世はこれまで培った知識と医術を総動員して2人を助けようとしたが、何を試しても疫病には効かずに疫病に掛かってから僅か8日後に夫が亡くなってしまう。そして、珠世の絶望はそれだけに収まらず自身も疫病に掛かってしまう。このまま娘も自分も死ぬしかないのかと思っていた時、医療団を連れて趙奎が疫病区域へとやって来て作成した疫病への新薬を使用したことで、どんどん疫病に掛かった者たちは治っていった。それは珠世と娘も例外ではなく、その新薬により何とか完治することが出来た。珠世は心身ともに弱っていた際に、自分と娘を助けてくれた上に様々な支援をしてくれていたことや趙奎の神力(弱)を直に見たことにより、彼のことを天が遣わせた存在だと思うようになる。その後、天から助けてもらった命だからと以前よりも更に医学に身を捧げるようになる。それから1年程が経ったある時、珠世の存在を覚えていた趙奎が彼女の腕を買って医療団に入らないかと誘ったことで、それを即了承したことで娘共々彼が用意した王都の家へと移り王宮にて彼直属の医者として働くこととなる。元々医者として優れていて善人でもあり趙奎を信仰していることで、郭開や冥、李牧などからも信頼されている。





『原作キャラ情報』
★名前:龐煖(ほうけん)
◎性別:男性
◎役職:求道者(ぐどうしゃ) 兼 趙国の将軍(仮)
◎原作との違い
・趙国『三大天』ではなく、趙国の将軍(仮)となっている点
・王騎との戦いに執着していない点(趙奎と戦ったことで、‶人の強さ″というものを理解したため)
・考え方が変わっている点(趙奎と戦ったことで、視野が広くなったため)
・原作ほど凶暴(いきなり襲い掛かるなど)ではない点(趙奎が勝った際に、いきなり襲い掛かるのは止めろと言われたため。ただし、勝負を仕掛けることは変わりなし。また、襲い掛かって来た者についても容赦はなし)


★名前:糸凌(しりょう)
◎性別:女性
◎役職:趙国の五千人将 兼 趙奎私兵軍の将校
◎原作との違い
・王翦(おうせん)配下の倉央(そうおう)軍の副官ではなく、趙奎の私兵軍の将校である点
・倉央ではなく、趙奎に来いしている点





 どうでしたか? この話を読んで面白いと思ってくれた方は、『高評価』と『お気に入り登録』、『感想』のほど、どうかよろしくお願いいたします!

 それでは皆さん、さようなら!





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