多忙のため間が開いてしまいました。
続きは近日中に更新します。
前回同様原作を端折っています。
もしかしたら今回はキャラ崩壊があるかも。
『何を言っている。あんたの娘を誘拐した男だよ』
「バカな」
突然誘拐犯と名乗る男から電話がかかってきて、依頼人は驚いている。
その隣でお父さんは執事の胸倉を掴んでいた。
「やっぱり仲間がいたのか」
「お嬢様を誘拐したのは私だけです。信じてください」
二人のやりとりを聞いていた新一は、険しい顔つきになっている。
その時受話器から女の子の声が漏れてきた。
『パパ。助けて。私がいるのは学校の倉庫よ。窓から大きな煙突が見える』
受話器から殴ったような音が聞こえ、誘拐犯の声が流れた。
『とにかく早く金を用意するんだな』
電話が切れると、新一は私から離れ犬がいる方向へ歩いていた。その時私は、また新一が危険なことをするのではないかと不安になる。
その後の私の行動は決まっていた。何処かに行こうとする新一の背後から声をかけると。
「新一。どこに行くの?」
「誘拐犯の居場所を探さないと危険だ。犯人は居場所を知られて焦っているから何をするか分からない」
「だったら私も行く」
「俺はお前を危険な目に遭わせたくない。だからお前はここに残れ」
「嫌よ」
それがワガママなのは分かっている。まだ新一と会えなくなるような嫌な予感が治らない。
危険なことは分かっている。だけど危険なことをやろうとしている新一を見過ごすことができない。それによって命を落としかけたのだから。
新一は仕方ないというように肩を落として、犬に跨る。私は新一に抱き着くようにして、犬に跨ってみた。その犬は二人の子供が跨ることができるほど大きい。
それから私たちは犬を走らせた。その道中新一は私に推理を伝える。
「犯人はまだこの辺りにいる。女の子を連れてあまり時間がたっていないからな。煙突といえば工場か銭湯。この近辺で煙突が見える学校は五ヶ所しかない」
しかし新一の推理は空振りに終わった。なぜならその五ヶ所全ての学校に誘拐された女の子の姿はなかったのだから。
私たちは息切れを起こし、学校の前で立ち止まる。犬に跨ったとはいえ、五ヶ所の学校を回った私たちは疲れきっている。
その学校からは大きなビルが見えた。新一はそれを見つめると何かを閃いたのか、再び犬に跨った。私も続けて犬に跨る。
「新一。何か分かったの?」
「右の方向に大きなビルが見えるだろう。あのビルを真横からみて煙突と間違えたとしたら、誘拐犯の居場所を特定できるかもしれない」
説明しながら犬をしばらく走らせると、ビルが大きな煙突のように見えた。
それを見て新一は確信する。
「誘拐犯がいるのは二つ橋中学だ」