Меторо Севт/Тень ― 闇から来た光と影 ― 作:See@
この二次創作はゲームシリーズ「メトロ2033」とライトノベルシリーズ「とある魔術の禁書目録」のクロスオーバーです、更にこれら以外の作品郡との多作品クロスや残酷な描写もある予定なのでそういう類いの作品が苦手な方はご注意下さい。
今回の話は二部構成となっております、心理描写が主となりますので戦闘描写が読みたいという方は恐れながら次回の投降までお待ち下さい。
困惑するアルチョム、一体ここは何処なのか
そして現れる最強の敵
メトロの救世主が長き旅路の末に見るものとは、何なのか
キャラクターの口調大丈夫かな(ビクビク
うおっ眩しっ
差してきた光に目が眩む。少々予想外だが施設が動いている証左だとすれば嬉しい限りだ。
だが何故?ここがD6のような秘密バンカーならとうの昔に放棄されて廃墟の筈。
待てよ・・ポリスで噂に戦前の政府が隠れているシベリアのバンカーがあると聞いたことがある、あのときはただの妄言だと思って聞き逃がしていたが・・・
「nandaare?」
「antiskillnohitoka?」
「doorokowasuantiskillnanteineeyo!」
!? 人の声、それも10代程の子供の声が聞こえてくる。
声色はこちらを訝しんでいるようだがそれより問題なのは 何と言っているのか理解できないことだった。
ますますここが何処なのか判らなくなった。ここはモスクワではないのか?謎は深まるばかりだ。
ようやく目が明るさに慣れたところで手を目の上から除けてみると、やはりここは地下のようで光はライトから照らされているものだった。
こんな綺麗な構内は初めて見る、僕が暮らしていた博覧会駅とは比べ物にならないほど住みやすいのだろう。腕時計のガイガーカウンターを確認しても汚染の欠片も反応しない。
ふと足元に目を配ると足元にドラム缶のような何かがおり、
「kibutusonkai! kibutusonkai! settou! settou!」
とがなりたてていた。
まずい、警報装置かそれに類いする機械だろう、だとすれば次に現れるのは -
「judgement desuno!」
・・・何だこれは
黄泉川愛穂は学園都市のアンチスキルである!
「シリアスをコミカルに解決する女」と呼ばれる彼女は今日も愛する人々を守る為、
社会不適合者達と闘うのだ!
「またスキルアウト?人騒がせな奴らじゃん」
「今回の犯人は単独犯らしいですよ、罪状は地下鉄のメンテナンスルームの破壊と修理器具の略奪だそうです。」
「スキルアウトにしてはしみったれた奴じゃん、私直々に鉄拳制裁してやるじゃん」
「他の職員の方々も出動しているそうです、私たちが着く頃には状況は終了しているかもしれませんね」
「ちぇっ、つまらんじゃん」
彼女らアンチスキルにとって「器物損壊」や「窃盗」等々の重軽犯罪に対応することは日常茶飯事である。
スキルアウトは学園都市のいわば暗部を象徴する勢力であり、大半の犯罪行為が彼らによって起こされている。
スキルアウトは犯罪者だが、望んでなった訳ではない者達もいる。
黄泉川はそんな彼らを自らの手によって更正する事にアンチスキルでのやり甲斐を感じているのだった。
「・・こえるか!?全職員に・絡する、・・・は完全武装してい・・応援・求・繰り返す、容疑者は完全・・している!テ・・・トのおそ・・り!応援・・む、警戒レ・・を赤に引き・・ろ!」
突然携帯用の無線機が怒声を発する、ほんの数秒間鳴っただけだったが黄泉川と鉄爪は内容を瞬時に把握していた。
「・・・地下鉄の犯人、武装しているみたいですね」
少し間を開けて鉄爪が低い声で切り出す、既に先程までのゆったりとした雰囲気は明後日に消え去っていた。
「ああ、それも“完全”武装じゃん、“テロリスト”とも言ってたじゃんね。実に物騒じゃん」
学園都市には世界的にも比類無き科学の粋が集まっており、その性質上学生とその家族以外の出入りは極めて厳重に検査されている。学園都市内に“完全武装”等をした犯人が侵入した事例など今までに無く、これからも有り得ない事の筈だった。黄泉川は背筋に冷たいものが走るのを感じ、警備車両のアクセルを深く踏み込んだ。
囲まれたな、僕は周囲の気配からそう感じ取る。
正確には前を通せんぼしているのは左右に髪を垂らした腕章の少女だけなのだが、その脇に頭に珍妙な飾りを着けた少女や長い黒髪の少女がいるので強引に突破もできない。
厄介なのが腕章の少女で、瞬間移動でもするかの如く僕の先回りをしてくる。
加えて後ろには防具を着けた男達、こちらは警備部隊だろうが見たことの無い装備に構えているのは警棒に盾のみだ、生け捕りにするつもりか?顔は割れていない筈だが・・・
「bukiwosutero!omaehasudenihouisareteiru!」
何事かを防具の男が拡声器でこちらに呼び掛けている、言葉は相変わらず理解できないが投降しろとでも言っているのだろう。
冗談じゃない、こんな得体の知れない場所で捕まってたまるか。
武器の残弾数は先程確認したところ残り少ないのが分かっていたが、幸いにして拝借した工具の中にスプレーがある。
少々勿体無いが背に腹は代えられない、火炎放射器として有効活用させて貰おう。
4つ数える、息を吸う 4つ数える、息を吐く
奴らの不意を突く事がカギだ、失敗は許されない。
白井黒子、学園都市常磐台中学在校の風紀委員。
彼女はレベル4、所謂「大能力者」であり、学園都市の中でも50人余ほどしかいない「瞬間移動能力者(テレポーター)」である。彼女の持つ能力である瞬間移動(テレポート)は扱いが難しく様々な問題点を抱えるものであるがそれを使いこなしている事が彼女を学園都市で最高の風紀委員の一人に昇華していた。
「貴方、何がしたいんですの?」
「・・・」
先程からだんまりを決め込んでいる奇妙な目の前の男に挑発を掛けてみるが反応はない。
既にこの様な膠着状態が数分の間続いていた、念の為初春と佐天に風紀委員の応援を呼んでもらっているが 、いつまでもこの男がここに留まっていてくれる訳も無い。
私は一戦交える事を覚悟し、金属矢を構える。
男もタダで捕まるつもりは無いようで銃こそ構えないものの、警戒して身構えている。
「美琴お姉さまが言ってましたの、不味い缶ジュースと悪が栄えた試しはないと!私は白井黒子、常磐台のジャッーー
「ちょっと待つじゃん、そこの」
突然声が地下鉄の構内に響く、それは私が今までに幾度も聞いた声だった。
「先走りすぎは危険じゃん、ここは私達に任せるじゃん」
言葉と共に紺色の鎧に身を包んだ防人達が現れ、男を挟んで白井達と対峙する。その中に紛れもない「彼女」の姿が在った。
「遅れて参上!もう心配いらないじゃん」
「「「黄泉川さん!」」」
「どーも、御無沙汰じゃん」
黄泉川らと白井らはその職業柄(と言うよりも白井の数々の越権行為で)会う事が多く、彼女らの間には
強い信頼関係が結ばれていた。
良かった、と白井は内心胸を撫で下ろす。彼女がいれば負ける気がしない。
「武器を捨てろ!お前は既に包囲されている!」
「この通り貴方は袋のネズミ、大人しくお縄についたらどうですの?」
「・・・」
男はまるで気に留めていない様子だ・・それとも何か策でもあるのだろうか?
そう思った刹那、私の目の前で何かが炸裂した。
KingStoneFlash!!!
後編へ続きます
原作知識解説
ポリス駅…ハンザ・ファシスト・レッドラインのいずれにも属さないカースト制度を持つ勢力で保有する常備軍は僅か300人。「メトロ2033」においてアルチョムがハンターの伝言に従い救助を求めに向かった場所でもあり、クレムリンの地下に位置する。
「メトロラストライト」においては新たなアルチョムの家となるが、レッドラインのスパイにより生物兵器が持ち出されそれを巡ってファシスト、レッドラインらと最終戦争を繰り広げた。
レッドライン(共産主義者)…一万を越える人員を保持する実質的なメトロの最強勢力。一つの路線をまるごと制圧する一歩手前にあるが、その「覇権主義」的な性格故にハンザやファシスト・その他の各駅とも敵対状態にある。「メトロラストライト」においてはスパイを用いて生物兵器をポリスから盗み出し、ファシストやポリス・ハンザと壮絶な最終戦争を繰り広げた。
しかし、上層部のモスクビン書記長と軍部のコルブト将軍との間には軋轢が生じており、最終戦争の発端となるD6から生物兵器を盗み出す指示はコルブトの独断専行によるものだった。
ファシスト(第四帝国)…プレシンキスカヤ駅を本拠地とする3駅を支配下に置く嘗てNASDAPを模倣した全体主義者達の集まり。特にコーカサス(チェチェン)人を迫害し、自分たち以外の全ての勢力を敵と見做しており劇中では既にレッドラインと戦争の最中にある。
ハンザ(ハンザ同盟)…メトロの環状線上に位置する物資の豊富な駅郡が相互に同盟を結んで誕生した一大勢力。経済力は地下メトロ国家の中でも随一であり、生活に必要な物資や武器弾薬等の多くを生産しているのもここであるが、レッドラインと対立し、一時期休戦状態にあったものの戦争を続けている。
誤った設定や口調、誤字脱字等々がありましたら随時追記修正していきますのでご指摘頂ければ嬉しいです。