Меторо Севт/Тень ― 闇から来た光と影 ―   作:See@

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大変遅くなって申し訳無いです。See@です
新年明けましておめでとうございます

では闇の中の闘い(後編)始まります


будитъ:闇の中の闘い(後編)

行動開始だ。

隠れていたメンテナンスルームから飛び出し、先刻のマグネシウム爆弾で目が眩んでいる男を蹴り飛ばす。

呻き声を上げて倒れ伏す奴を尻目に隣の男の顔面にナイフの柄を叩き付ける、鼻の骨が折れたような手応えがあり、鼻を押さえて仰け反った男の手の間からは赤い液体が流れ出していた。

だが、先程の閃光と爆音でも気を保っていたタフな奴がいたらしく、背中に組み付いてくる。腕を振り回して抵抗するものの男の馬鹿力は凄まじく、持ち上げられ地面に投げつけられてしまう。受け身を取ってダメージを最小限に抑えるが、鈍い痛みが全身に走り上手く体勢を立て直せない。

仰向けのまま後ろ手で「奥の手」を取りだし迫って来る男に向ける、この先何が起こるのか察知したらしく男が回避しようとするがそれよりも先にスプレー缶とライターの合体技が火炎放射器となって男を火ダルマにした。

「ウワアアアアア! atui!!atuiiii! アアアアアア」

騒がしく悲鳴を上げる男の足を起き上がるついでに払い側で仲間が燃えるのを狼狽えながら見て突っ立っている間抜けの顎をスプレー缶を持ったまま殴り飛ばす。

さて、残りの奴は無視して逃げる事にしよ… 「ガシッ」 …?

突然肩を掴まれる、振り返った所に

「TEKKEN SEISAI TIME JAN!!!」

こ れ は マ ズ イ

 

 

 

「鉄拳制裁タイムじゃん!!」

律儀にも振り返って来た男のガスマスクに礼としてパンチを見舞う。

突然の奇襲に男が体勢を崩した所で黄泉川の猛烈なラッシュが炸裂し一発、二発、三発と胴体にパンチが叩き込まれていく。

肩を掴んだ体勢のまま男に回し蹴りを喰らわせ案内板に激突させる。

ハイテク技術の使われた案内板は激しく明滅して光を失ってしまった。

「あちゃー、やっちまったじゃん♪」

弁償は第七学区のお偉方に頼むとしよう。

「…」

男が声も挙げずに復活する、大抵のスキルアウトならこの連撃で倒せるのだが流石本職のテロリスト様は違うらしい。

「フン!」

「おお、ヤケクソになったじゃん?かかってこいじゃん!」

やぶれかぶれになったのか、突進してくる男に対して盾を拾い上げて迎え撃つ構えを取るが…

「(ニヤリ)」

「!?」

男は黄泉川のすぐ横を擦り抜けて行く、こちらを見る目はガスマスク越しにでも分かる程冷たかった。

男は先程の回し蹴りで飛び散っていた工具箱のスパナを拾い、素早く投げつける。

スパナを盾で防ぐがそのせいで一瞬動く男への反応が遅れてしまう。

その一瞬が相手に回り込む隙を与えてしまった。

「Жаль(惜しかったな)!」

何語とも知れない声が響き、首筋に衝撃が走る。

意識が薄れる中最後に見た男の姿は、まるで髑髏の怪物のように見えた。

 

 

 

 

 

暗い部屋の中に二人の人間が居る。一人は余裕の笑みを、一人は抑えられない苛立ちをそれぞれの顔に浮かべている。

「これはどういう事だ?外部の人間、それも武装した人間がこの街の内部に入り込んでいるんだぞ!アンチスキルも既に出動している、じきに交戦状態に入るだろう。」

「どういう事と言われても、プランの一環としか答えられないね」

「プランの一環?学園都市の中にテロリスト紛いの人間が突然現れて破壊活動を行う事がか!」

「今はまだ彼らについて話す事はプランの進行を鑑みて不可能だ、それに“彼ら”がもしこの学園都市に実害を及ぼすような事があれば…」

「事があれば?」

「…排除するのみ、だ」

「いいだろう、その言葉を忘れるなよ」

「無論だ、既に対策として影の猟犬を向かわせている。すぐに到着するだろう」

「“影の猟犬”?隠し事が多すぎるな、“永遠を生きる魔術師”」

「お褒めに預かり光栄だよ、“背中刺す刃”」

苛立つ一人がまるで“瞬間移動”したかのように姿を消す、機械に囲まれた管の中にただ一人残された人間はそれを見送りモニターの中に写る男の姿に目を移して呟いた。

 

「さあ、キミはその瞳で何を見る?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手強い奴だった、しかも女だったとは。工具のお蔭で助かった。

アンナといい、どうも戦う女性は皆優秀な傾向があるらしい。

「フーム…」

どうやらこの女が指揮官だったらしく警備兵の連中が目に見えて統制を失ってしまっている。

これは好機だ、頂くものだけ頂いて瞬間移動少女やらが目覚める前にドロンするとしよう。

先程の戦闘でそこら辺に散らばってしまった工具やらを回収しつつ、女の持っていた警棒も便利そうだったので拾い上げて懐に収納する。

 

だが突然強烈な違和感が全身に巡る

身体中の毛が逆立つ

何かが細いダクトの中を這い回る音

鼻が曲がるような異臭

手の震えが止まらなくなる

馬鹿な、そんな馬鹿な、何故 ア レ がここにいる

嘘だと思いたかった、この感じが“あの駅”に似ているだけだ、と

ボタッと目の前に緑色の液体が落ちてくる。見上げれば忘れもしないその姿━

 

ノサリスの見るも悍しい姿があった

 

 

 

「ちょっと待てええええ!何で俺がお前らに追いかけられなきゃなんないんだよぉ!」

「「「ザッケンナコラー!スッゾオラー!!」」」

「あんたは黙って私にぶっ飛ばされてりゃいいのよ!」

「ひいいい!誰か助けてくれー!」

「「「ボーシッ!トーリーボーシッ!」」」

「あんたらは日本語喋れやゴラァ!」

噛み合わぬやり取りがクゲ・ケマリの如く乱舞する、実際この場はセキガハラめいてカオスの権化であった。

上条当麻は地下行く人々を押し退けつつ階段を降りる。未だに放電少女と残虐めいたチンピラ達は引き離されず、いよいよもって疲れ果てていた。

「くそー明日から俺は夏休みなんだぞーチクショー!」

「「「そんな事俺達が知るかチクショー!」」」

「「「「チクショー!!」」」」

やっと構内が見えてくる、これで電車がすぐ来れば完璧…何で人が倒れてるんだ?

「黒子!?初春さん!?佐天さん!?黄泉川さんまで!」

追い付いて来た放電少女が叫ぶ、知り合いを見つけたのだろうか?

見回すと他にもぐったりしている人達が倒れていた。

「一体何が…?」

「「「オイテメェ!ここで何しやがった!」」」

チンピラ達が突然叫ぶ、見れば兵隊のような格好をした男がそこにいる。

地下鉄の構内に武器を持った男がただ一人佇んでいる、余りにその光景は非現実的だった。

だがそれよりも非現実的だったのが ―

壁を突き破っている特大の化け物だった

 

 

 

次回に続きます

とある成分が致命的に少ない(絶望)

 

 

襲い来る新たなる敵

 

アルチョムに危機が迫る

 

そのとき、不思議な事が起こった!

 

次回「 МΑСКЕД ΡΙДЕΡ ΒΙаск 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び鋭い痛みで目が覚める。目が覚めると言っても何かを被せられているのか前が見えない。

またこんな事を何度繰り返せば気が済むのだろう

いや、永遠にこいつらの気が済む事は無いのは知っている

今では悲鳴を挙げる気力すら残っていない。もっとも、挙げたところで何も変わらないのだが

「ほう…やはり興味深いな、我々のものより遥かに頑丈だ。確かコレの原産地はシベリアだったかね?」

 

耳障りな男の声が頭の中に響く、どうやら目覚めた事にはまだ気づいていないようだ

 

「黒部博士の仰る通りです、厳密に言えばツングースカのエブェンスキー湖ですが」

 

媚びるような男の声が聞こえた、“ツングースカ”とは一体…?

 

「“シベリアで発見された”という事が重要なのだ。正教の奴ら、頑なにクレーター跡の調査を拒否している。やはり彼の地には彼奴らめがどうしても隠したい物があると見える…」

「正教は“タケシ”と組んで学園都市に対抗する気のようです…面倒ですね」

「十字教のバカ共がいくら学園都市を攻撃したとて彼らには好都合でしかないがな。だが奴らをこのまま野放しにしておく利益もない…直に討伐されるだろう。」

何の話をしているのか全くわからない、このまま聞き続けるべきか?

 

「その一つがコレという事ですが、本当に信用出来るのですか?その“BLACK GHOST”という―」

「ここではその名を出すなと言ったはずだ!!!

…彼らは口の軽い者を長くは生かしておかんぞ、天野君。」「も、申し訳ありません!お許し下さい博士!」

 

「ぶらっくごーすと」という言葉が出た瞬間に怒号が飛び辺りが静かになる、どうやらこの単語は彼らにとって禁句だったようだ。…「ぶらっくごーすと」何処かで聞いたような気がするが?

 

「まぁいい、これからはもっと忙しくなるぞ。コレと同じバケモノ共が沢山我々に流されて来るのだからな」

「そしてコレを元手としての“改造計画”が始動すれば我々の地位は安泰と」

「それどころか不老不死にだってなれるのだよ。…おっと、お目覚めのようだ」

駄目だ、まだ気を失う訳には、クソッ…

言葉と共に目の中に光が散ってわたしの意識はもう何度目かの闇に落ちて行った

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