まだ見ぬ世界へ   作:コアラのマーチ

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大変お待たせしました。よろしくお願いします。


言葉は相手に伝わるように

「じゃーん!遥ちゃんでーす!」

 

いつもは眠り姫な彼方さんが、今日は誰よりも元気に声を上げる。

その隣に立つのは、彼方さんと似た柔らかな雰囲気を持ってる少女、近江遥。制服を整えながら、丁寧にお辞儀をする。

 

「今日は、よろしくお願いします」

 

遥ちゃんは丁寧に頭を下げる。

俺たちは学校の正門で、彼方さんの妹・近江遥ちゃんを出迎えていた。メンバーは、俺、せつ菜、侑、そして歩夢。

 

「すご~い!あの東雲学園のスクールアイドルだよ!」

 

侑が目を輝かせながら言う。

 

「東雲学園って、都内でもスクールアイドルが有名な学校だよな。期待の一年生が現れたって、ネットでも話題になってた」

 

「そうだよ、そうだよ~!京ちゃん詳しいね!」

 

彼方さんが嬉しそうに遥ちゃんの肩をぽんぽんと叩く。

 

「京ちゃん、他校のスクールアイドルまで調べてたんだ」

 

歩夢が少し驚いたように言う。

 

「調べてたっていうか、『近江』って苗字が彼方さんと同じだったから、気になって調べてみたんだよ」

 

ネットでスクールアイドルの情報を見ていたときに、偶然見つけて、すぐに彼方さんに聞いた記憶がある。

 

「なるほど、そういうことだったんですね」

 

せつ菜も納得したようにうなずく。

 

「急なお願いだったのに、ありがとうございます」

 

遥ちゃんがぺこりとお辞儀する。

 

「こちらこそ、来てくれて光栄です」

 

せつ菜は丁寧に返す。

 

「可愛い上に礼儀正しいなんて……天使じゃん!!」

 

侑が興奮気味に手を合わせる。

 

「わかってるね~侑ちゃん!なんかね、最近の彼方ちゃんがすっごく楽しそうだったから、遥ちゃんも同好会に興味津々なんだって」

 

彼方さんが満面の笑みでフォローする。

 

「なるほど」

 

俺はうなずいた。

 

「そういえばお姉ちゃん、あの男の人はマネージャーさん?」

 

遥ちゃんが小声で彼方さんに尋ねる。

 

「うん、マネージャーの京ちゃん。数日前の肉じゃがを作ってくれたのも京ちゃんだよ」

 

彼方さんがにっこり笑って答える。

 

「あっ、あなたが京平さんだったんですね!この前はご飯ありがとうございます!」

 

遥ちゃんは慌てて頭を下げた。

 

「大丈夫だよ。近江さんの口に会ってよかった」

 

京平は女の子にいきなり名前で呼ぶのは失礼だと思い苗字で言った

 

「お姉ちゃんのために本当にいつもありがとうございます。」

 

「それよりここでの立ち話もあれだし、部室に案内するよ」

 

京平たちは部室に向かった

 

 

 

京平たちが部室に向かっている頃、部室では、かすみ、しずく、果林、愛が彼方さんの妹・遥ちゃんを迎えるための“作戦会議”を開いていた

 

「いいですか!今やネットでちやほや、じゃなくて、注目されて羨ましい!いや悔しい!!!」

 

「心の声が漏れているよ」

 

しずくが呆れながら言う

 

「それに同じ一年生として負けられない!!同好会の部長として私は倒して見せます!!」

 

「かすみんって同好会の部長だったの?」

 

「自称ですけど、、」

 

愛の質問にしずくが答えた

 

「お待たせ、ティーセット持ってきたよ」

 

扉を開けて入ってきたのは、エマと璃奈だった

 

「おー早いね」

 

「うん、京ちゃんが先に準備していたから持ってくるだけだったよ」

 

「これで美味しい紅茶が飲める」

 

璃奈は小さくうなずいて、京平がいれる紅茶に期待を寄せていた。

 

「遥ちゃんに会うの楽しみだね」

 

「うん。彼方さんが天使みたいって言ってたし」

 

コンコンと扉をノックする音がした

 

「お~い、みんないるか」

 

京平が扉を開けるとみんな一斉にこっちを見た

 

「準備早いな」

 

「では自己紹介から始めましょうか」

 

せつ菜は周りを見渡してにっこりと笑った

 

 

「近江遥です。よろしくお願いします。」

 

改めて遥は他の同好会メンバーに挨拶をした

 

「こちらこそよろしくお願いします」

 

「楽しんでいってね」

 

「よろしくね」

 

「よろしくね。璃奈ちゃんボードにっこリン」

 

しずく、愛、果林先輩、璃奈という順番で挨拶をした

 

「初めまして~!あなたのかわいいはここにいるスペシャルスクールアイドル」

 

かすみは窓をバックに、ポーズを決めながら元気に挨拶した。

 

「こいつは中須かすみだ」

 

京平が少し呆れたように補足すると、かすみがすぐさま抗議の声を上げた。

 

「ちょっと!!今いい所じゃないですか!!可愛く自己紹介していたのに!!」

 

「何言ってんだ?今まで通りの普通でいいじゃねーか」

 

「普通ってそんなんじゃかすみんの魅力は伝わりません!!」

 

「いや、もう充分伝わってると思うけどな」

 

京平の一言に、かすみは一瞬ぽかんとしたあと、

 

「え……えぇっ!?そ、そんなこと言われたら……!」

 

頬を真っ赤に染め、慌てて窓の方を向いてしまう。耳まで染まっていた。。

 

「京平先輩ってずっとそんなこと思っていたんですか!!?そ、そんなこと言われたら……ちょっと、意識しちゃうじゃないですか……!」

 

「何言ってるんだ?かすみ??」

 

京平は疑問に感じながらかすみに言う

 

「京平さん、今の言い方は普通でも可愛いって言っているようなものだよ」

 

璃奈がボートを持ちながら怒っている顔を出す

 

「京ちゃん、後でお仕置きね?」

 

歩夢もにこっと笑いながらも、怒っていた。

 

「京平先輩の女たらし!!あほ!!」

 

かすみは顔を真っ赤にして扉を開けて走り出していった

 

「待て、かすみ!!誤解だ!!!」

 

京平もかすみの後を追いかけようとすると

 

「京ちゃん」

 

「はい!」

 

歩夢に腕を掴まれて動けなかった

 

「練習やるよ。早く着替えて」

 

「わかりました」

 

京平はジャージに着替えることになった

 

 

 

 

「うぉぉぉ」

 

遥ちゃんがいることでいつもより元気な彼方さんはペースを上げて走っていた

 

「遥ちゃ~ん!」

 

遥ちゃんの前を通るたびに手を振る

 

「元気だな。彼方さん」

 

「ほんとですね。いつもより気合が入ってます」

 

せつ菜と一緒に走っている京平は彼方さんをみて関心していた。

 

「京ちゃん早く走れるよね?」

 

後ろから鬼、ゲフン。天使が現れた

 

「はい!全力のペースで走ります!!」

 

その後の柔軟に関しても

 

「凄い!彼方さん!いつもより5cm長いです」

 

「京ちゃん。足もっと広げられるよね」

 

「歩夢さん、これ以上やったら、足というか下半身が、、」

 

俺の背中にいる歩夢が足を広げて言う

180度を超えるような足を開けと言われている京平だった

 

「歩夢さん凄いですね」

 

「それについていく京平も凄いよ」

 

侑とせつ菜は関心してた

 

 

筋トレについても

 

「彼方さん!あと少しです」

 

「お姉ちゃん!頑張って!」

 

彼方さんは腕立ての記録を超えた

 

「凄いです!彼方さん!」

 

みんなに応援されている彼方さんを横目に、

 

「ほら、後50回」

 

背中に歩夢が乗って京平が腕立て伏せをしていた

 

「歩夢、重いんだけど」

 

「京ちゃん?女の子に重いって言ったらだめって教わらなかった?」

 

「重くないです。天使のように軽いな~」

 

ハァハァ、と言いながら京平はトレーニングをしていた

 

「軽いなら、私も乗ってもいいでしょうか?」

 

後ろから顔をのぞかせたせつ菜が、遠慮がちに言う。

 

「ちょ、せつ菜まで乗ったら本当に――」

 

「京ちゃん?」

 

またしても歩夢の一言に、京平は観念した。

 

「……まとめてかかってこいよぉお!!」

 

どこかやけくそ気味に叫びながら、筋トレを続けた。

 

 

 

死ぬ気で俺は筋トレを行った

 

「し、死ぬ」

 

俺はせつ菜と歩夢を乗せてトレーニングをしたせいで人の倍以上疲れた

 

「お疲れ様です!本当に京平さん凄いですね!!」

 

感激しながらタオルで俺を顔を拭いてくれるせつ菜

 

いつもなら風魔法や水魔法を使って体をきれいにするけど遥ちゃんがいるから魔法は使えない

 

「お、俺は、、体、も鍛えない、、といけない、からな、、」

 

息切れしながら京平は答える

 

「なんでそんなに鍛えるんですか?」

 

せつ菜は魔法があるのに鍛える必要があるのかと質問した

京平は息を整えながら答える

 

「この魔法も天性のものなのかもわからないし、魔法ばかりに頼って、いざという時に使えなくなったら同好会メンバーを守れないからな」

 

「私たちをですか?」

 

「当たり前だろ。同好会メンバーが居なくなったり、一人でも欠けることがあったら困る。だから命に変えても守る。俺は一人も欠けさせることはしない。そこにはせつ菜、お前もな。勿論菜々も入っているからな」

 

その言葉を聞いた瞬間、せつ菜の目が一瞬、大きく開かれた。

それは驚きではなく、確かな信頼を感じた証のように、静かに微笑んで―「ありがとうございます」と、彼女はそっと呟いた。

 

「京平~~!せつ菜ちゃん~!」

 

侑が俺たちの所にきて何か急いでいた

 

「どうした?」

 

「どうしたじゃないよ!ほら歓迎会するよ!いつまでも寝てないで起きて!」

 

疲れている俺に対してひどい扱いをする侑

 

「早くクッキーと紅茶作ってよね」

 

普段なら、疲れているのにそこまでやるのかと思うが遥ちゃんが来ている以上仕方ない。お客様はもてなすのが礼儀

 

「わかった。少し待ってくれ」

 

俺は立ち上がり、調理室に向かった

 

 




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