まだ見ぬ世界へ   作:コアラのマーチ

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よろしくお願いします。


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私、かすみんはしずこのクラスメイトと璃奈子の5人で話をしていた

 

「しずくちゃんの様子がおかしい?」

 

璃奈子が悩みながら答える

 

「なんかね、しゅーんって感じで、落ち込んでいるような感じ」

 

「う~ん、そうだったような、そうじゃないような」

 

璃奈子が悩みながら答えてるとクラスメイトの子が驚きの発言をした

 

「そいえば、主役降ろされちゃったって聞いたけど」

 

「え?何それ?」

 

私は驚きながら言う

 

「演劇部の子が言っていたの、それでもう一回オーディションがあるって」

 

「もしかしてそれで落ち込んで?」

 

私と璃奈子は顔を見合わせた

 

「京平さんには話した?」

 

「うん、京平さんも調べてみるって言われたけど、今何してるのか」

 

スマホを出して、京平さんに連絡を入れる

 

 

 

 

 

ブルブルとスマホのバイブ音が胸ポケットで揺れている

 

「それで話というのは?演劇部の部長さん」

 

校舎の屋上にいるのは演劇部の部長と京平だった

 

「いきなり悪いね」

 

「本当だよ。いきなり教室に来て、しずくの事で話があるって言うんだから」

 

京平は自販機で買った紙パックの飲み物を飲みながら言う

 

「単刀直入で悪いけど、これを読んでくれるかい?」

 

部長は京平に紙を渡す。京平がもらった紙を読む

 

「ほぉー、しずくを降ろせと」

 

「君なら信じるかい?その紙の内容」

 

「信じるかって言われると信じられないな。殺すなんて想像もできないし」

 

京平は悩みながら答える。それもそうだ。魔法使いがいるんだから

 

「私もそう思うのだが、もしものことがあった時が心配でね」

 

腕を組みながら部長は話を続ける

 

「そこで悪いのだが、マネージャー君にしずくを守って欲しくてね。お願いしに来たんだ」

 

「ここまで見せられてしずくをほっとくわけにもいかないしな」

 

「恩に着るよ」

 

部長はお礼をする

 

「いやお礼されることじゃない。マネージャーとして当然のことだ」

 

「流石、ハーレム王の川木京平といったところかな?」

 

「おい、あの新聞記事読んだな」

 

「学内中有名だよ。なにせ女子高生は恋愛話が大好物だからね」

 

笑いながら部長は話を続ける

 

「でも、しずくの命は頼んだよ」

 

そういって部長はドアの方まで歩いて行った

 

「1つ聞いてもいいか?」

 

京平は帰ろうとしていた部長に話しかける。

 

「いいよ、なんでも答えてあげる」

 

部長はドアノブに触れていた手を止めて振り返る

 

「なんでしずくを主役から降ろさない?降ろせばこの問題は解決できただろう?舞台は他にもあるんだし。そこまでしずくにこだわる必要があったのか?」

 

「いい質問だね。答えてあげる。」

 

部長は京平と向き合って話を続ける

 

「この舞台の物語は今なお現在進行形で始まっているんだよ。一度主役を降ろされて、そしてもう一度這い上がるというね。」

 

京平は黙って聞いている

 

「そして今の桜坂しずくにも変わってほしいという私の気持ちもある。あの子にはスクールアイドルという役を演じることからやめてほしいんだ」

 

「本当の桜坂しずくということか?」

 

「その通り。流石マネージャーだね。だから私の舞台を邪魔しないでほしいんだ、第三者の人には特にね」

 

それじゃ、という言葉で演劇部の部長はいなくなった

 

「舞台ってよくわからねーな」

 

京平は上を見上げながら言う

 

そしてまた、京平の胸からスマホが揺れている

 

「もしもし」

 

画面を見たら、かすみからだったので電話を出る

 

『もしもし、京平さん?明日私たちと出かけますよ!なので放課後集まってください』

 

そういって電話が切れた

 

「はいかYESしかないのかよ」

 

かすみに呆れながら京平はため息をついた

 

 

 

 

時は同じく、昼休み。校舎裏のベンチで、桜坂しずくはひとり柔軟をしていた。

空は薄曇りで、風が少し冷たい。けれど、その静けさが今の自分には心地よかった。

 

(……わたしは、どうすればよかったんだろう)

 

もう一人の自分と、心の中で言葉を交わす。

 

降板を告げられたあの日から、胸の奥に残った靄が晴れないままだった。

 

「桜坂しずくさん、ですよね?」

 

ふいに背後から声がした。

 

驚いて振り返ると、そこには同じ虹ヶ咲の制服を着た男子生徒が立っていた。

 

「はい……そうですが、どなたですか?」

 

相手は柔らかく微笑んだ。どこかで見たような気がするが、記憶にはない。

 

「今度の舞台、降板されたって聞いたんです」

 

その言葉に、胸がきゅっと痛んだ。

 

彼の声には悪意が感じられない。けれど、どこか冷たかった。

 

「よくご存じですね……恥ずかしい話ですが、役不足だと言われて」

 

「それは残念です。あなたの演技、楽しみにしてたのに」

 

彼はにやりと笑った。目は笑っていない。その違和感に、しずくは無意識に一歩下がる。

 

「でも……応援してますよ。頑張ってください」

 

そう言って、彼は手を差し出した。

 

しずくは一瞬迷った。けれど、警戒心よりも礼儀が勝ち、手を伸ばしかける。

 

その瞬間――。

 

手のひらから、水の弾ける音がした。

空気が震え、透明な膜のようなものが彼女の前に展開される。

まるで、目に見えない壁が自分を守るかのように。

 

「え……?」

 

しずくの瞳が見開かれる。男は何も見えていないように、首をかしげた。

 

「あれ?どうしたんですか?」

 

(……見えてない?)

まるで、彼にだけこの魔法が見えていないようだった。

 

嫌な汗が背中を伝う。胸の奥で何かが警鐘を鳴らしていた。

 

「……すみません。握手は、また今度でいいですか?」

 

深々と頭を下げ、逃げるようにその場を離れる。

(これは、京平さんの……?どうして私に?)

 

背後で男の笑い声がかすかに響いた気がした。

だが、振り返る勇気は出なかった。

 

しずくは震える指でスマホを取り出す。

そのタイミングで、画面が光った。

表示された名前――「京平さん」。

 

『しずく、大丈夫か!?』

 

京平の声は焦っていた。

まるで、何かを感じ取ったかのように。

 

『……はい。私は大丈夫です。』

 

『無事ならよかった。』

 

京平さんは私の無事を確認したのか安心した

 

『……あれは、一体』

 

『同好会のメンバーにお守りとしてつけているんだ』

 

私は何も答えなかった

 

『説明は放課後にする。申し訳ないが。部室に集まってくれ』

 

短く言葉を残して通話が切れる。しずくはしばらくスマホを見つめたまま、言葉を失っていた。

 

風が吹き抜け、校庭の木々がざわめく。彼女は再びベンチに腰を下ろし、柔軟を再開した。

 

「でも京平さんって、私の事も守ってくれるんだ」

 

私の事を守ってくれる人がいることに安心した部分がある。

 

「私も彼方さんみたくなるのかな」

 

赤くなった顔を隠すように空を見上げた

 

 

 

「くそ、あいつを殺せなかった」

 

先ほど握手を求めた男は路地裏で、壁を殴りながら悔しさを表していた

 

男の計画では袖からナイフを出す予定で、そのまましずくの首を切ろうと計画していた。

 

「あの時握手さえ、していれば、殺せていたのに…あいつさえ、あいつさえいなければ....」

 

男はしずくの写真を出して、ナイフを刺した

 

「絶対に殺す!!!!!」

 

 

 

 

 

放課後

 

「話ってなんですか?」

 

今いるのは、菜々、歩夢、侑、エマ、愛、璃奈、かすみ、しずく、そして朝香さん。

菜々は生徒会の関係で、今日は“せつ菜”ではなく“菜々”の姿だ。

 

俺の背後にはホワイトボード、前にはみんなが座っている。

 

「本当よ。スマホじゃ話せない“緊急”って、どういうこと?」

 

朝香さんがスマホを片手に言う。

 

「彼方ちゃんは少し遅れるって」

 

エマが俺に伝える。

 

一通りそろったのを確認して、俺は話し始めた。

 

「忙しい中、集まってくれてありがとう。」

 

「それで——昼休みのあれ、何だったんですか?」

 

俺が切り出すと、しずくがすぐに聞いてきた。

 

「昼休み? なにかあったの?」

 

しずく以外のみんなが首をかしげる。

 

「私のファンの人が来て、握手を求めてきたんです。そしたらいきなり……水魔法が発動して」

 

しずくが経緯を説明すると——

 

事の経緯を説明した

 

「京ちゃん説明して」

 

歩夢が京平に圧をかける

 

「この魔法は前に彼方さんが襲われたことがあっただろ?そこでみんなが危なくならないようにするためにバリアを作ったんだ」

 

「バリアですか?」

 

かすみが不思議に思う

 

「そう。空を飛んでいるときに透明化を使うだろ?それを応用したんだ」

 

京平はちょうど目の前にいた璃奈を前に呼んで説明をした。

 

「今でもみんなには付与してる。バリアの構造は、体の周りを薄い水の膜が包むようになってて」

 

璃奈の体を例にしながら、ボードで説明していく。

 

「これの発動条件は相手が悪意を持ってて攻撃してくることだ」

 

「悪意?でもそれってわからなくない?」

 

侑は疑問になりながら質問する

 

「そうなんだ。最初は自分が警戒心を持つという条件にしようとしたんだが、それだと今回のしずくのケースだと発動しないんだ」

 

「なるほど、それで相手に視点を置いたんだ」

 

「でも悪意がいたずらの場合だったらどうなるんですか?」

 

歩夢が納得して、菜々が質問する

 

「菜々。いい質問だ。それは本人、向けられた人が心を許しているかが基準になる」

 

俺は璃奈に言う

 

「璃奈少し付き合ってくれ」

 

「うん」

 

ボードを使いながらにっこりと笑う璃奈

 

「例えば、俺が璃奈のお尻を触ろうとすると——」

 

俺は手を伸ばす。

 

「普通ならここで水魔法が発動して触れない……はずなんだけど——」

 

実際に触れると、ぷにっと柔らかい感触があった。

 

「あれ? なんで? 水魔法、ちゃんと掛けてるよね?」

 

「きょ、京平さん……みんなの前で恥ずかしい。璃奈ちゃんボード“てれてれ”」

 

璃奈のボードには照れ顔のイラスト。

 

他のみんなはぽかんとしている。

 

そこへ——

 

「おじゃましまーす……って、なにこの状況?」

 

遅れて来た彼方さんが入ってきた瞬間、固まった。

 

「ち、違うんです彼方さん! ちょっと実験を——」

 

俺は焦って彼方さんを前に呼ぶ。

 

「彼方さんでも発動するか確認しますね。胸に触れようとしたら——」

 

「きょ、京ちゃん!?」

 

彼方さんの声が裏返る。

 

「……発動しない!? なんで!?」

 

俺が離れると、彼方さんは顔を真っ赤にしながらもじもじ。

 

彼方さんの胸から手を離す

 

「もう、私と璃奈ちゃんで結婚する?みんなの前でここまでしておいて、他の所にお嫁さんにいけないよ」

 

彼方さんは恥ずかしそうにいって、璃奈はチラチラと見てくる

 

「……京ちゃん?」

 

低い声。歩夢が鬼の形相で立ち上がった。

 

「生徒会長の前で堂々とハレンチ行為とは、いい度胸ですね」

 

菜々も指を鳴らして俺のところに来る

 

「ちょ、ちょっと待って! 誤解だってば——!」

 

そのまま俺は奥の部屋に連行された。

 

「ぎゃああああああっ!!」

 

……数分後、部室に響く悲鳴。と男の声が部室の奥の部屋で響く

 

 

「哀れだね。。」

 

侑は呆れながら言う

 

「一体何をしていたの?」

 

何もわからない彼方さんが質問する

 

そして京平がボコボコにされている間、彼方さんに事の経緯を説明していた

 

「なるほどねぇ~」

 

彼方さんは納得したように笑う。

 

「でもなんで、りなりーと彼方には発動しなかったんだろ?」

 

愛が首を傾げる。

 

「それは……さっき川木くんが言ってた通り、“心を許している”からじゃないかしら?」

 

果林さんの言葉に、みんなの視線が璃奈と彼方に集まる。

 

「でも京平さんが発動しないってことは、かすみんも……」

 

「えいっ!」

 

かすみがしずくのお尻に手を伸ばす。

 

「うわっ、水出た!!」

 

水の壁が弾ける。

 

「これか~、京平が見せたかったやつ!」

 

侑は選択した人が間違っていたよと心の中で思っていた

 

そのとき、奥の部屋から歩夢と菜々が戻ってきた。

 

「もう、二度とやらないこと!」

 

歩夢は右腕を取り

 

「次やったら私の親に挨拶に来てもらいますからね!」

 

菜々は左腕を取っていた

 

うつ伏せでボロボロの俺を二人が両腕を引っ張って引きずってくる。

 

「…………」

 

もはや返事もできない。

 

「京ちゃん、大丈夫!?」

 

エマが駆け寄って抱き寄せた。

 

「もう~、ふたりともやりすぎだよ!」

 

「今回は京平さんが悪いです。罰として——私には一か月お弁当、歩夢さんとは一か月一緒に寝る、ということで」

 

菜々が淡々と宣告。

 

「璃奈ちゃんと彼方さんにも、ひとつだけお願いを聞いてもらっていいことになりました」

 

歩夢が笑顔で補足する。

 

「え~、ずるいです! それなら、かすみんが実験台になればよかったです~!」

 

かすみが頬を膨らませた。

 

「かすみちゃん、京ちゃん寝てるからそっとしてあげてね」

 

エマさんの膝枕で寝ている京平を揺らす、かすみだった

 

京平は心の中で魔法の実験は絶対に菜々と歩夢ですることを決めた

 




今週もありがとうございました

感想お待ちしております。来週の月曜日にお会いしましょう
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