危険な勧誘   作:ダークネスドラゴン

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今回は妖精の仲間達との交流です。


少しだけ主人公を休ませましょう。






戦後…妖精の仲間達

 

 

妖精の尻尾のマスター・マカロフと共に彼らのギルドへと戻る。

彼らはマスターを見るなり歓声を上げて声をかけてきた。

 

「「「「「「マスターっ!!!!」」」」」」

 

 

一斉に群がる妖精の面々。

 

「じっちゃん!!!」

「復活してたのか!!!」

「無事で何よりです。」

「良かった〜。」

 

 

女騎士や桜髪の少年を筆頭に妖精の尻尾の皆がマカロフに駆け寄る。

それを受け入れるマスター。

 

本当に慕われている。

 

 

「ジョゼを倒したんですね!!!」

「ファントムの攻撃を耐えきったんだ!!!!」

「流石だぜ!!!」

「マスター!!!生きてて良かった〜。」

 

 

皆、マスターの無事を喜んでいる。

彼らはお互いの無事を喜んいた。

 

 

「……。」

 

 

女騎士や桜髪の少年を見る。彼らはボロボロだった。

傷だらけの彼らを見ていると罪悪感が出てくる。

 

 

「ブルー!!!」

 

 

左から声がかかった。

そこにはルーシィさんが来ていた。

 

 

「よう。」

「良かった、戻って来て、

って…傷増えてる!!!早く治さないと…」

「…彼ら程じゃない…」

 

 

妖精の尻尾の面々を見る。

彼らの中には包帯グルグルの者もいる。

 

 

「確かにそうだけど…

もうっ、そう言う問題じゃないでしょ!!

…けど無事で良かった。

あたし、やっぱりちょっとだけ心配だったの…」

 

そう言って俯く。

勢いでああ言ったが気にかけてたらしい。

 

 

「俺は元気だ。あんな程度の相手にやられる程柔じゃない。」

「あんな程度って…、でもこんなに怪我してるよ」

「動けるのが平気な証拠さ」

「そうだけど…」

 

 

ルーシィさんはそう言うが、俺は外傷程にはダメージを受けてない。

内部は健全だった。

 

…そもそも幽鬼と戦う前からボロボロだった…

 

 

「……。」

「…どうしたの?」

「…いや…」

 

 

妖精の尻尾は楽しそうに笑い合っていた。

皆何処かしらに傷を受けているが特に目立つのは俺と戦った面々だった。

 

…俺が怪我させた…

 

 

「ブルー…。」

「何だ?」

 

妖精の皆を見ていたらルーシィさんが尚、話しかけて来た。

 

 

「その…ブルーはこれから…どうするの…」

「……。」

 

ルーシィさんが俺を見つめる。

その質問に答えを持ってない。

けど…

 

「今回の件がどうなるか分からないが…

もし、切り抜けたら…

また、ギルドを探そうと思う。」

「……!!!」

 

ビクッと肩が揺れるルーシィさん。

 

 

「新しいギルドを探してそこに入ろうと思う。」

「だ、だったら…」

 

 

彼女が何かを言おうとしている。

 

「何だ?」

「べ…別に新しいギルドを探すくらいなら…」

 

 

何処かもどかしそうに何かを言おうとする。

 

 

「あ、あたし達のギルドに入ったら良いじゃない…」

「それは…多分出来ない。」

 

 

ルーシィさんの誘いを俺は断る。

だって…

 

 

「今回俺は、貴方の仲間を、ギルドメンバーを傷つけ過ぎた。

彼らは優しいけど本当の意味で和解するのは難しい…」

「そ、…そんな…そうだけど…

でも、それじゃ…」

 

 

尚食い下がる彼女の眼を見て俺は言う。

 

 

「俺の居場所を作ろうとしてくれてるのは分かる。

けど、俺はやり過ぎた。」

 

2つのボロボロになったギルドを見て言う。

妖精の尻尾も、幽鬼の支配者もボロボロだった。

 

「ギルドに入りたいから、ただそれだけで、他のギルドに暴力を振るった。

大きなギルドで働きたいから、それだけで他人を痛ぶった…」

「……。」

 

 

あの時、何の戸惑いもなく妖精の尻尾の皆に俺は殴りかかった。

 

強いギルドに入りたい。

ただそれだけの為に人を殴りつけ、傷つけた。

 

こんな事許されるはずが無かった。

 

だけど…

 

 

「そんな俺に立ち直るチャンスを貴方達はくれた。

またやり直す機会を与えてくれた。それだけで充分なんだ。」

「…!!!!」

 

倒壊した幽鬼のギルド…

 

本当はこんな事してはいけない…

あってはいけない…

 

けど、妖精の皆が立ち直る機会を折角譲ってくれた。

だからそのまま戦った。

 

「それは、そうだけど…」

 

 

ルーシィさんが声を絞り出す。

彼女は俺を救おうとしてくれてるのが分かる。

彼女の肩に手を置いた。

 

 

「ルーシィさん、

貴方が父親に立ち向かって、ギルドで今後もやっていけるなら、

俺は充分救われたよ。」

「ブルー…」

 

 

彼女の眼が潤んでいた。

 

「あ、…あたしは…」

 

 

何かを伝えようとする彼女。

 

 

「おいおい、そう勝手に決めるなよ。」

「そうだぜ、折角俺達の代わりに幽鬼に勝たせてやったんだからよお。」

「「!!!!」」

 

ルーシィさんが何かを言おうとしたら、2人の青年が話し掛けて来た。

その後ろにはレビイさんもいる。

 

 

「レビイに聞いたぜ、俺達の怪我を治してくれたんだって?」

「気絶した俺達の代わりにレビイを護ってくれたんだってな。お礼を言うぜ。」

 

まるで友達に話しかけるように気さくに話す2人。

 

 

「ブルー。」

 

 

レビイさんが俺の前に立つ。

 

 

「今回の事、私達、凄く感謝してるよ。」

「レビイさん…」

 

 

そう言って、尚俺を見詰める彼女。

 

 

「ブルーは、このまま終わるつもり?」

「……。」

「このまま、何も持ち帰れないで、一から始めるつもり?」

 

 

レビイさんは俺の眼を真剣に見つめる。

 

 

「俺は…そうしなければならない…」

「今回の事をブルーがどう思っているかは分からない。

だけど…」

 

 

そう言って後ろを見る。

 

「!!!!」

 

そこにはマスター・マカロフを始めとする妖精の尻尾の皆が勢揃いして俺を見ていた。

 

 

 

 

 

「ここにいる全員がブルーの事をもっと知りたがってるよ。」

 

 

 

 

彼女はそう言った。

 

 

1人の青年が近づいて来る。

 

 

「ブルーだっけ?、お前の魔法見たぜ、やっぱり凄え奴だよ。」

「……お前は……」

 

氷の魔法を使っていた、黒髪の青年だった。

 

 

「お前じゃねえ、俺はグレイだ。」

「……あ…、…すまん。」

 

 

名前を教えてくれた。

俺の返しにふんと鼻で笑うが直ぐにその表情が消える。

 

 

「ブルー。」

 

黒髪の青年、グレイが俺を見た。

真剣な眼で俺を見ている。

 

そして、その腕を上げた。その腕を見せつけてくる。

 

 

「あ、…」

 

 

その腕には俺の攻撃で出来た傷が出来ていた。

 

その傷を見せつけながらグレイはこう言った。

 

 

 

「これが傷に見えるか?」

 

 

 

傷を俺に見せつけるように。

俺の魔法で受けた傷を俺に見せて来た。

 

俺は息を呑んで答えた。

 

 

「俺がつけた傷だ…」

「違う。」

 

 

俺の返しにグレイはそう言った。

 

そして、こう言った。

 

 

「俺達がお互いを分かり合う為にぶつかり合った証だ。」

「!!!」

 

 

そう言って笑った。

 

「俺達は何も知らなかった。ギルドの事も俺とお前の事も。」

「……。」

「だから始めはぶつかり合った。

お前はギルドに入る為に、俺はギルドを護る為に戦った。」

「…そうだ…。」

 

 

だろ?とグレイは言う。

そして続けた。

 

「けど、最後にはお前は俺達の味方になった。

何でかって?それはお互いを分かり合ったからだろ。」

「……。」

 

俺は声が出なかった。

 

何故俺にそんな事が言えるのだ。

 

 

「おい、ブルー!!!」

 

 

桜髪の少年が出てきた。

 

 

「今回は譲ったけど、このままじゃ終わらねえ!!!」

 

 

そのまま俺の前に出て来て俺を指した。

 

 

「いつか絶対にやり返す!!!

俺はお前に勝つって決めたんだ!!!

俺が勝つまで勝負する!!!

だから、お前は俺にぶっ飛ばされるまでギルドにいろ!!!」

 

 

俺を指差してそう宣言する桜髪の少年。

 

マスターの横にいる緋色の髪の女騎士が出てくる。

 

 

「ブルー…お前の戦いは見事だった。

私もこのままではいられないな…

…いつかリベンジさせて貰うぞ。」

 

 

そう言って来た。その眼には、必ずお前を倒すという決意が込められていた。

 

 

「ギルドが危ない時に来てくれて良かったわ。

お陰で私、冷静になれたの。」

「お前は、自分の間違いを認めて戦った。

けど必ず借りは返す。

それでこそ漢だ!!!」

 

 

銀髪の女性が微笑み、その隣にいる漢が拳をあげる。

 

 

その皆の中央から、総長が前に出てくる。

 

彼らのマスター、マカロフだった。

 

 

「ブルー…、お主も色々大変じゃったのう。」

 

 

俺は目を見開いた。

 

 

「儂はお主と戦った。

その中でお主の心、根性、

そしてギルドに入りたいという気持ちが充分過ぎる程伝わって来た。」

「……。」

 

目の前の老人は尚続けた。

 

「ここにいる儂のギルドメンバーに対してお主にも色んな感情があるかもしれん。」

「……。」

 

 

言葉が出て来なかった。

 

 

「だが、儂はお前さんをこのまま見捨ててはおけん。

右も左も分からぬ真っ暗な道を、

必死に明日に向かって歩こうとする若者を見殺しにしてはおけんのじゃ。」

 

 

マカロフははっきりと言葉にした。

 

 

「これは助けではない、明日への道標じゃ。

進むか、迷うかお前さんが決めるが良い。

お前さんがギルドに入りたいと強く願うのであれば妖精の尻尾は歓迎する。」

 

そう言って、手を差し出すマスター・マカロフ。

 

 

「……あ、あ…」

 

 

俺は声を詰まらせた。

 

 

「…本当に、良いのですか?」

「さよう、選ぶが良い。」

 

 

マスター・マカロフはそう言った。

 

妖精の皆も皆、見守る中…震える手で…

 

 

「…!!!」

「「「「「!!!」」」」」

 

 

俺はその手を取った。

 

 

「よろしく…お願い、します…」

 

 

 

そう言って頭を下げた…。

 

 

「うむ、今日からお前さんはギルドの仲間じゃ、」

 

 

ポンと軽く、マカロフは言った。

 

 

瞬間、辺りが湧いた。

 

 

「「「「「うおおおおおっ!!!!」」」」」

 

 

 

湧いたギルドメンバーを俺は呆気に取られて見ていた。

 

 

「ブルー!!ギルド入りおめでとうー!!!」

「万歳ー!!、ギルドが強くなったぞー!!!」

「また1人増えたー!!!」

「やった!!!良かったー!!!もう、もう!!!」

「よろしくな新人、歓迎するぜ!!!」

「ふふっ、また戦えるな…」

「また騒がしくなるわね♪」

「うおおおおおっ漢だー!!!」

「次は負けねえ…」

「ブルー!!!リベンジだー!!!俺と勝負しろー!!!」

 

 

各々手を握ったり、肩を組んで来た。

 

 

「ね、大丈夫だったでしょ。」

 

 

レビイさんが俺に笑いかけて来た。

 

 

「ああ、…これが…妖精の尻尾…なんだな…」

「うん、これからもよろしくね」

「ああ、」

 

 

俺は差し出されたレビイさんの手を取った。

 

 

「ブルー!!」

 

ルーシィさんが来ていた。

 

「良かった!!私、責任感じてたんだよ〜!!!」

「そんな…そこまで考えて…」

「ブルー!!!」

 

泣きついて来た。それを受け止めた。

 

 

「良かった〜、良かった〜!!!!」

「もう…けど、ありがとうな…」

 

 

彼女を支えながら思う。

 

 

…皆が、俺を歓迎してくれた。

俺なんかを輪に入れてくれた。

 

 

俺は彼らの仲間になれる。

ギルドの一員になれる。

 

 

彼らと仕事をし、もっと仲良くなる。

 

 

 

 

 

この時、俺はそう思っていた。

 

 

 

 

「全員動くな!!!!」

「「「「「「「!!!!!」」」」」」」

 

 

 

ビクッとその場の全員が固まった。

 

周りを見る。白を基調とした制服を来た部隊がギルドメンバーを囲んでいた。

 

あれは…

 

 

「評議員だー!!!」

「忘れてたぜ、いつのまに囲んでやがる!!!」

「もう、駆けつけて来たのかー!!!」

「特別部隊、ルーンナイトだー!!!」

 

 

評議員がギルドを取り囲んでいた。

 

 

これって…

 

 

 

 

「全員、取り調べを受けて貰う。」

 

 

 

 

 

 

 





という訳で、束の間の休息です。


まあ主人公にはこれくらいがそれらしいでしょう。


続くか分からないけど。






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